ミラン終始優勢もローマが土壇場のセットプレー2発で2点差追いつき劇的ドロー《セリエA》
2023.01.09 06:57 Mon
セリエA第17節、ミランvsローマが8日にサンシーロで行われ、2-2のドローに終わった。
再開後初戦となったサレルニターナを2-1で制してリーグ連勝を飾った2位のミラン(勝ち点36)。2023年最初のホームゲームでは難敵相手に3連勝を狙った。ピオリ監督は4日前のサレルニターナ戦と全く同じスタメンを採用し、前線は1トップにジルー、2列目にサーレマーケルス、ブラヒム・ディアス、レオンが並んだ。
一方、再会初戦のボローニャ戦を辛くもウノゼロで勝利し、4試合ぶりの白星を手にした6位のローマ(勝ち点30)。モウリーニョ監督が引き続きベンチ入り禁止で不在の中、代理指揮下で4戦全勝のフォーティコーチが率いるジャッロロッシは、直近3連敗中且つ5試合未勝利が続く天敵撃破を狙った。前節のボローニャ戦からは先発2人を変更。タヒロビッチとエル・シャーラウィに代えてザレフスキとエイブラハムを起用。前線にエイブラハム、ディバラ、ザニオーロが並ぶ[3-4-2-1]の布陣を採用した。
強い雨が降りしきる中でスタートした注目の強豪対決は、ホームチームが立ち上がりからボールを握って試合をコントロールする形となる。
ミドルプレスで対応するローマの守備に対して、後方から丁寧にボールを動かしながら相手のギャップを狙うミラン。その中で最大の武器である左ウイングのレオンがリールの元同僚チェリクとのマッチアップで再三勝負を仕掛けていく。ただ、ローマもマンチーニらのカバーリングで大きな穴は作らない。
これはGKルイ・パトリシオの好守に阻まれるが、このプレーで得たセットプレーからゴールをこじ開ける。30分、右CKの場面でトナーリが右足アウトスウィングで上げたクロスボールをゴール前のカルルがヘディングで合わせると、GKに触られたもののボールは勢いを失わずにゴールネットに吸い込まれた。
守勢を耐え切れずに敵地でビハインドを背負ったローマは、ここから少しずつ前に出ていく。ミランの強度の高い守備に対して、課題のビルドアップはなかなか機能しないが、セカンドボールの競り合いを制して得意のカウンターに繋げていく。中盤の浮いたポジションでうまくボールを引き出すディバラを起点に攻撃を組み立てると、41分には左サイドのボックス付近で果敢にカットインを仕掛けたザレフスキ、43分にはセットプレーの二次攻撃からディバラと続けて良い形でシュートを持ち込んだが、いずれも枠を捉えることができなかった。
互いに選手交代なしで臨んだ後半は立ち上がりこそローマが前から圧力を仕掛ける姿勢を示したが、思い通りに守備が嵌らず。以降は前半同様の戦い方にシフトする。
対するミランはリスクを管理しつつ、マイボール時は引き続きベナセルやディアスを起点に相手のプレスを剥がしてチャンスシーンを作っていく。そして、52分には勢いを持ってバイタルエリアに走り込んできたテオの強烈なミドルシュート、54分にはカラブリアの右クロスをジルーがヘディングシュート。だが、いずれもGKパトリシオのセーブに阻まれた。
ビハインドを追う展開ながら後半も思うように攻撃を仕掛けられないローマ。60分過ぎにはイバニェスの絶妙なスルーパスに抜け出したエイブラハムの折り返しからディバラにチャンスが訪れるが、ここはその手前でDFカルルに見事なクリアで阻止される。66分にはザニオーロとクリスタンテを諦めてマティッチとタヒロビッチを同時投入。キープ力とボール奪取能力に優れる2人のセントラルMFをピッチへ送り込んだ。
この動きを受けてピオリ監督はディアスに代えてポベガ、カードトラブルのリスクを抱えていたベナセルに代えてブランクスと、よりフィジカルに特徴がある選手を投入。すると、この選手交代が待望の追加点をもたらした。
77分、自陣ボックス手前でペッレグリーニのシュートをブロックして撥ね返したカウンターからブランクスが左サイドでフリーのレオンに展開。スピードに乗って内側に切り込んだポルトガル代表FWに対してジルーが絶妙なクロスオーバーの動きで相手DFを引っ張ると、その背後にフリーで走り込んだポベガがボックス中央から左足のシュートを突き刺した。
この2点目で大きく勝利に近づいたミランはジルーとサーレマーケルスを下げてデ・ケテラエル、ガッビアを85分に投入し、[5-3-2]の守備的な布陣で逃げ切り態勢に入る。だが、結果的にこの守備的な戦いが裏目に出ることに。
後半終盤を迎えても決定機はおろか枠内シュート0と攻めあぐねたローマだったが、攻撃の不振にセットプレーは関係ない。ここから自慢の空中戦部隊が決定的な仕事を果たした。87分、左CKの場面でキッカーのペッレグリーニが正確な右足アウトスウィングのクロスを上げると、トナーリを振り切ってニアに飛び込んだイバニェスが完璧なヘディングシュートを叩き込む。
さらに、マンチーニを下げてベロッティを投入して前がかるアウェイチームは93分に相手陣内右サイド深くでFKを獲得する。再びペッレグリーニの正確なクロスボールをゴール前でフリーのマティッチが頭で合わせると、GKタタルサヌのファインセーブに弾かれるが、こぼれ球をエイブラハムがボレーで叩き込んだ。
そして、終始ミランが優勢に試合を運びながらも、土壇場のセットプレー2発で2点差を追いついたローマが2-2のドローに持ち込み、苦手サンシーロから価値ある勝ち点1を持ち帰ることになった。
再開後初戦となったサレルニターナを2-1で制してリーグ連勝を飾った2位のミラン(勝ち点36)。2023年最初のホームゲームでは難敵相手に3連勝を狙った。ピオリ監督は4日前のサレルニターナ戦と全く同じスタメンを採用し、前線は1トップにジルー、2列目にサーレマーケルス、ブラヒム・ディアス、レオンが並んだ。
一方、再会初戦のボローニャ戦を辛くもウノゼロで勝利し、4試合ぶりの白星を手にした6位のローマ(勝ち点30)。モウリーニョ監督が引き続きベンチ入り禁止で不在の中、代理指揮下で4戦全勝のフォーティコーチが率いるジャッロロッシは、直近3連敗中且つ5試合未勝利が続く天敵撃破を狙った。前節のボローニャ戦からは先発2人を変更。タヒロビッチとエル・シャーラウィに代えてザレフスキとエイブラハムを起用。前線にエイブラハム、ディバラ、ザニオーロが並ぶ[3-4-2-1]の布陣を採用した。
ミドルプレスで対応するローマの守備に対して、後方から丁寧にボールを動かしながら相手のギャップを狙うミラン。その中で最大の武器である左ウイングのレオンがリールの元同僚チェリクとのマッチアップで再三勝負を仕掛けていく。ただ、ローマもマンチーニらのカバーリングで大きな穴は作らない。
互いに出方を確認した後はミランが主導権を握りながらも、中盤での激しいデュエルが目立つ。その中でテオ・エルナンデスとレオンの左サイドのコンビが徐々に存在感を示すと、29分にはテオの中央への仕掛けからペナルティアーク付近でフリーとなったディアスが強烈なシュートを枠に飛ばして最初の決定機を創出。
これはGKルイ・パトリシオの好守に阻まれるが、このプレーで得たセットプレーからゴールをこじ開ける。30分、右CKの場面でトナーリが右足アウトスウィングで上げたクロスボールをゴール前のカルルがヘディングで合わせると、GKに触られたもののボールは勢いを失わずにゴールネットに吸い込まれた。
守勢を耐え切れずに敵地でビハインドを背負ったローマは、ここから少しずつ前に出ていく。ミランの強度の高い守備に対して、課題のビルドアップはなかなか機能しないが、セカンドボールの競り合いを制して得意のカウンターに繋げていく。中盤の浮いたポジションでうまくボールを引き出すディバラを起点に攻撃を組み立てると、41分には左サイドのボックス付近で果敢にカットインを仕掛けたザレフスキ、43分にはセットプレーの二次攻撃からディバラと続けて良い形でシュートを持ち込んだが、いずれも枠を捉えることができなかった。
互いに選手交代なしで臨んだ後半は立ち上がりこそローマが前から圧力を仕掛ける姿勢を示したが、思い通りに守備が嵌らず。以降は前半同様の戦い方にシフトする。
対するミランはリスクを管理しつつ、マイボール時は引き続きベナセルやディアスを起点に相手のプレスを剥がしてチャンスシーンを作っていく。そして、52分には勢いを持ってバイタルエリアに走り込んできたテオの強烈なミドルシュート、54分にはカラブリアの右クロスをジルーがヘディングシュート。だが、いずれもGKパトリシオのセーブに阻まれた。
ビハインドを追う展開ながら後半も思うように攻撃を仕掛けられないローマ。60分過ぎにはイバニェスの絶妙なスルーパスに抜け出したエイブラハムの折り返しからディバラにチャンスが訪れるが、ここはその手前でDFカルルに見事なクリアで阻止される。66分にはザニオーロとクリスタンテを諦めてマティッチとタヒロビッチを同時投入。キープ力とボール奪取能力に優れる2人のセントラルMFをピッチへ送り込んだ。
この動きを受けてピオリ監督はディアスに代えてポベガ、カードトラブルのリスクを抱えていたベナセルに代えてブランクスと、よりフィジカルに特徴がある選手を投入。すると、この選手交代が待望の追加点をもたらした。
77分、自陣ボックス手前でペッレグリーニのシュートをブロックして撥ね返したカウンターからブランクスが左サイドでフリーのレオンに展開。スピードに乗って内側に切り込んだポルトガル代表FWに対してジルーが絶妙なクロスオーバーの動きで相手DFを引っ張ると、その背後にフリーで走り込んだポベガがボックス中央から左足のシュートを突き刺した。
この2点目で大きく勝利に近づいたミランはジルーとサーレマーケルスを下げてデ・ケテラエル、ガッビアを85分に投入し、[5-3-2]の守備的な布陣で逃げ切り態勢に入る。だが、結果的にこの守備的な戦いが裏目に出ることに。
後半終盤を迎えても決定機はおろか枠内シュート0と攻めあぐねたローマだったが、攻撃の不振にセットプレーは関係ない。ここから自慢の空中戦部隊が決定的な仕事を果たした。87分、左CKの場面でキッカーのペッレグリーニが正確な右足アウトスウィングのクロスを上げると、トナーリを振り切ってニアに飛び込んだイバニェスが完璧なヘディングシュートを叩き込む。
さらに、マンチーニを下げてベロッティを投入して前がかるアウェイチームは93分に相手陣内右サイド深くでFKを獲得する。再びペッレグリーニの正確なクロスボールをゴール前でフリーのマティッチが頭で合わせると、GKタタルサヌのファインセーブに弾かれるが、こぼれ球をエイブラハムがボレーで叩き込んだ。
そして、終始ミランが優勢に試合を運びながらも、土壇場のセットプレー2発で2点差を追いついたローマが2-2のドローに持ち込み、苦手サンシーロから価値ある勝ち点1を持ち帰ることになった。
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