人間の心理を超越したAI分析、南米2強を優勝候補に挙げた「AIシミュレータ」はサッカー好きのこだわりと精度の高い数理モデルのタッグで誕生

2022.12.09 19:00 Fri
Getty Images
「人間の肌感覚を超えたところの客観的な指標を提示すると、サッカーの見方が魅力的になることを期待しています」そう語ったのは、株式会社JX通信社で上級執行役員 兼 CXOを務める細野雄紀さん。JX通信社は、カタール・ワールドカップ(W杯)に向けて、「サッカーW杯 勝敗確率&優勝国AIシミュレータ(以下、AIシミュレータ)」を開発し、サービス展開している。

勝敗予想というのは大きな大会になれば必ずと言っていいほど行われ、元選手や現役選手、解説者など数多くの人が、しかも世界各国で行われ、それぞれの意見がぶつかり合うもの。そして、サッカーファンも仲間内で行うほど、定番のコンテンツとなっている。
中には、タコやネコ、パンダ、カワウソなど、動物の予想も登場し、高い的中率が大きな話題になったこともある。

ただ、動物などの選択は直感どころか、何も考えていないで選んでいるはずであり、人の予想はそれぞれのバイアス(かたより)が掛かり、当たらない確率が高まってしまうこともある。
例えば、カタールW杯で日本がグループステージを首位通過すると予想した人はどれだけいたのか。また、ドイツ代表とスペイン代表に勝利し、コスタリカ代表に負けると予想した人がどれだけいたのか。その数は多くはないはずだ。

その理由は、バイアスが掛かり希望的観測になってしまうためだが、そのバイアスを一切排除したものがこの「AIシミュレータ」となる。今回は開発に関わった、JX通信社執行役員 兼 データアナリスト/ 情勢調査 事業責任者の衛藤健さん、そして細野さんにインタビューを行った。

◆ベースは選挙の当選確率シミュレータ
[サッカー好きでこだわりを持ってAIシミュレータを作った細野雄紀さん]

今回の「AIシミュレータ」を開発するにあたり、衛藤さんはAI分析の数理モデルを、細野さんは見せ方や必要なデータ、細かい調整を行ったという。しかし、そのスタートはまさかの開幕が迫った11月初旬だったと細野さんが明かした。

「個人的に20年以上サッカーが好きで、W杯の試合予想をAIでやっていく企画を提案したのが11月の初旬だったんですが、そこから急ピッチで立ち上げて、無事にリリースになったという形です」

リリースされたのがカタールW杯前の11月18日、つまり企画から3週間もかけずに完成形にまで持っていったというから驚きだ。

AIと聞くと、一般的には非常に複雑なものという印象が強く、そんな短時間で機能させることなどできないと考えてしまうが、関わったのは3名だと衛藤さんは語った。

「本当に急ピッチで進みました。実は私たち以外でもう1人、インターン的に関わっている人がいて、サッカーに詳しい方でした。

「私と細野と3人でこういうデータを集めたら良いのではないかということを急ピッチに議論して、急ピッチにデータを集めてスタートしました」

たった3人で、データを集めてから完成まで持っていったというが、それにはベースになったものがあったという。それが2022年7月の参院選で開発した「当選確率シミュレータ」だった。

「実はベースになるノウハウがあって、サッカーやW杯の分析は初めてですが、今年の夏の参院選の予測をはじめ選挙まわりのAIを使ったシミュレーション自体はずっとやってきました」と語る細野さん。「そこで数理モデルを構築し、精度を高めるためのノウハウがあったので、今回は違う分野に転用して実現しました。だから急ピッチでもどうにか間に合った感じです」と、ベースがあったからこそのスピード開発が実現できたという。

ただ、選挙とサッカーのW杯では大きく状況が異なるはず。衛藤さんは「選挙だと、例えば候補者が10人いて、その中から1人選ぶとか、単純なものでしたが、サッカーの場合はチームvsチームの試合でありながらも、チームを構成する人、1人1人の選手が11人いて成り立つものなので、1人1人の能力をどう置くのか。その辺りに関しては、結構ドメイン知識(専門分野に特化した知識)が必要で、選挙とは違ったかなと思います」と、ベースはありながらも考え方は違ったという。

一方で、細野さんは共通する考えを持っていると語り、「参院選を1つの大会とみなすと共通するところは結構あります。今回のW杯では、1万回の大会を擬似シミュレーションしているのですが、参院選も同じく1万回試行して、当選確率を出していました。1万大会を行えば、日本が優勝する場合も、あるいは自民党が相当議席を失う場合も起こり得ます。そういう意味で、ノウハウとして共通しているかなと思います」と語り、発生回数は少ないながらもイレギュラーな結果はどちらも出るという共通項もあるとした。

◆想像以上に細かいデータ分析
[AI分析シミュレータの数理モデルを作った衛藤健さん]

とは言え、選挙に関しては、不祥事やスキャンダルなど社会的な問題となることが起きない限りは、なかなか大番狂わせということは起こりにくいもの。事前の票読みはおおよそ当たることが通例だ。一方で、サッカーの試合の場合は、選手の能力値はもちろんのこと、コンディションや起用方法など、様々に変動することが多く、さらに対戦カードごとの相性や傾向も存在する。

しかし、そこに関しては細かいデータを用意したと衛藤さんは語る。

「個々の選手について、攻撃とか守備とか、そういうレベルのスコアを独自の指標を使って算出して、それを選手1人1人やって、それを26人ずつつけ、加重平均(特定の数値に対して、他の数値よりも重要度が高いことを加味した平均値)というものでつけていくということやっています」

「例えばケガ人が出たとか、欠員が出た、監督と仲違いをして試合全然使われないとか、そういうことにも対応できる仕組みにはしています」

実にサッカーらしい事象を考慮した構造となっており、実際のカタールW杯でもカメルーン代表GKアンドレ・オナナが途中でW杯を離れることが発生。また、個人的な事情でイングランド代表DFベン・ホワイトが帰国。また、大会中のケガでプレーが不可能になった選手が出るなど、準備していたことが実際にも起きていた。

細野さんは「チームごとの相性の話もありますが、選手が持っているスキルを指標化することに加えて、例えばカタールリーグで活躍している選手がカタールで活躍することはイメージが湧きますが、一方で南米からわざわざ来ると移動距離やコンディション調整が難しいといった変数も裏では加味しています」とコメント。環境やコンディション面なども変数を用いて影響を与えることができる仕組みになっているという。

また、衛藤さんは選手の調子にも注目。「能力が高かったとしても調子の波がもちろんあるわけで、調子の波をきちんと反映できる仕組みも採用しています。例えば、直前の親善試合での結果、W杯が進んでいく中で試合が増えていくので、その結果、相手の強さというのも加味して計算しています」と、目に見える範囲での選手の変化にも対応が可能だという。言うなれば、ゴールを決め続ける選手が出て来ればプラスに働き、期待されながらもパフォーマンスが悪ければマイナスに働くというようなことだ。

加えて、細野さんはW杯という大会が持つ特異性も加味していると語り、「例えばキリンチャレンジカップのような親善試合と、W杯というのは決定的に異質だと思います。代表チームごとの戦力分析も当然やっていますが、W杯という大会フォーマット固有の傾向に対しての変数も組み入れています」とコメント。「よく言われる初戦で勝つと圧倒的に有利とか、初戦で負けると圧倒的に不利というのもありますが、そういうところのW杯の傾向も加味されています」と、過去のW杯で実際に起こっている傾向も加味されて結果が出る仕組みになっているようだ。

「日本代表は初戦の前は、グループリーグの突破は33%ぐらいでしたが、(ドイツ戦後に)70%超に跳ね上がったのは、日本代表のコンディションだけでなく、そういうW杯特有の傾向も過去のデータから出されているということです」とコメント。勝った、負けたという結果だけでは算出されていないという。

日本の関連記事

東京ヴェルディとの試合を行うために来日したレアル・ソシエダ。28日には試合前日のトレーニングを行った。 25日にラ・リーガ最終節を戦い、27日に来日。ハードなスケジュールの中での来日となったが、選手たちはリラックスムードでトレーニングに臨んだ。 トレーニング前にはメディアの取材にイマノル・アルグアシル監督、 2024.05.28 23:15 Tue
26日、高円宮記念JFA夢フィールドにて「JFA×KIRIN キリンファミリーチャレンジカップ」が開催された。 キリンホールディングス株式会社と日本サッカー協会(JFA)が共同で開催したイベント。「年齢、性別、サッカー経験や障がいの有無にかかわらず、大人も子どもも一緒に楽しめる」ウォーキングフットボールイベントと 2024.05.28 21:15 Tue
6月6日のアウェー・ミャンマー戦と11日の広島でのシリア戦に臨む日本代表26人が昨日24日に発表された。すでに2次予選は突破が決まっているため、国内組を中心にチームを作るプランもあったかもしれないが、森保一監督は海外組も含めてほぼベストメンバーを招集した。何事にも万全を期す、森保監督らしい人選と言える。 GKの前 2024.05.25 18:00 Sat
FC町田ゼルビアから史上初となる日本代表選手が誕生した。 24日、日本サッカー協会(JFA)は2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選兼AFCアジアカップサウジアラビア2027予選のミャンマー代表戦、シリア代表戦に臨む日本代表メンバーを発表した。 9月から始まるアジア最終予選に向けた大事な2試合 2024.05.24 18:10 Fri
日本代表をキャプテンとして支えてきたMF長谷部誠。引退会見では、日本代表への想いも語った。 2002年からプロキャリアをスタートさせた長谷部。浦和の黄金時代を知り、ドイツに渡ってもヴォルフスブルクでブンデスリーガ制覇、フランクフルトではDFBポカールとヨーロッパリーグで優勝と、結果を残してきた。 日本代表と 2024.05.24 17:45 Fri

ワールドカップの関連記事

FIFA(国際サッカー連盟)は日本時間12月6日、FIFAワールドカップ26(北中米W杯)の組み合わせ抽選を発表した。日本代表は、オランダ代表、チュニジア代表、欧州プレーオフ勝者(ウクライナ代表/スウェーデン代表/ポーランド代表/アルバニア代表)との対戦が決まった。 FIFAワールドカップ26組み合わせ抽選会グル 2025.12.06 06:46 Sat
埼玉西武ライオンズは16日、日本代表の森保一監督がセレモニアルピッチに登場することを発表した。 森保監督は、6月13日(金)に行われる『日本生命セ・パ交流戦』の中日ドラゴンズ戦に来場。試合前のセレモニアルピッチを担当する。 ベルーナドームで行われるこの試合に登場する森保監督。これまでにもWBCや今シーズンの 2025.05.16 21:10 Fri
バルセロナのブラジル代表FWハフィーニャが、イタリア代表としてプレーしていたキャリアがあったことを明かした。 ポルトガルのヴィトーリア・ギマランイスでプロキャリアをスタートさせたハフィーニャはスポルティングCP、スタッド・レンヌ、リーズ・ユナイテッドでプレー。2022年7月にバルセロナへと完全移籍で加入した。 2025.05.05 23:05 Mon
かつて中国代表を指揮していた李鉄(リー・ティエ)氏の控訴が棄却され、実刑判決を受けることとなった。中国『捜狐(sohu.com)』が伝えた。 現役時代はエバートンやシェフィールド・ユナイテッドなどプレミアリーグでもプレーし、中国代表でもプレーしたリー・ティエ氏は、引退後に指導者となり、広州恒大(広州FC)でコンデ 2025.04.30 13:55 Wed
第1回大会開催から100周年を迎える2030年のワールドカップ(W杯)。64チーム参加という提案がなされている中、反対の意見も強く出ている。 2026年の北中米W杯は史上初となる48チームの参加に拡大となる中、その4年後の2030年は64チーム参加への拡大を南米サッカー連盟(CONMEBOL)が提案している。 2025.04.15 19:55 Tue

日本の人気記事ランキング

1

日本代表が離脱の南野拓実の代役にオナイウ阿道を追加招集、フランス2部で現在2試合連続ゴール中で背番号は南野の「10」に

日本サッカー協会(JFA)は4日、トゥールーズのFWオナイウ阿道を日本代表に追加招集することを発表した。背番号は「10」を付ける。 日本代表は2日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のオマーン代表戦で0-1と敗戦。中国代表戦を戦うため、カタールへと移動した。 オマーン戦を負傷欠場していたMF南野拓実(リバプール)がケガのためそのまま離脱。攻撃陣が手薄となっていた。 なお、DF板倉滉(シャルケ)、DF酒井宏樹(浦和レッズ)に続いて3人目の離脱となっていた。 オナイウは今シーズンの明治安田生命J1リーグで20試合に出場し12得点を記録。夏にリーグ・ドゥ(フランス2部)のトゥールーズへと完全移籍すると、6試合で2ゴールを記録。2試合連続ゴール中と好調を維持していた。 2021.09.04 22:05 Sat
2

「まさに死闘ってカンジ」歴史に残るバーレーンとの4-3の激闘!2004年大会プレイバックに反響「このゴールで中澤佑二に惚れた」

31日、日本代表はアジアカップ2023のラウンド16でバーレーン代表と対戦する。 過去の対戦成績は日本の8勝2敗となっているが、アジアカップの舞台で最後に対戦したのは2004年の中国大会での準決勝。記憶に残る激闘だった。 MF小野伸二、FW高原直泰ら当時の主力選手が欠場していた当時の日本は、開催国の中国サポーターにブーイングを浴びせられながらも決勝トーナメントに進出すると、準々決勝ではPK戦途中でのサイド変更とGK川口能活の神がかり的なセーブが印象深いヨルダン代表戦に勝利し、準決勝でバーレーンと対戦した。 しかし、バーレーン戦では開始6分に先制ゴールを許すと、40分にはMF遠藤保仁が不可解な判定で一発退場。日本はビハインドの状況で数的不利を負ってしまった。 数的不利の状況でもMF中田浩二とFW玉田圭司のゴールで逆転した日本だったが、その後2失点。2-3と1点ビハインドで試合終盤を迎えた。 それでも日本は最後まで諦めず。DFも攻めあがって同点ゴールを狙うと、90分にDF中澤佑二が値千金の同点ゴール。不屈の精神で同点に追いつくと、延長前半には玉田の独走ゴールが決まり、4-3で激闘を制していた。 なんとか決勝に進出した日本は、決勝で中国代表を撃破。見事に大会連覇を成し遂げていた。 久しぶりの対戦を前に『DAZN』は当時の試合映像をプレイバック。SNS上のファンも「このゴールで中澤佑二に惚れた」、「バーレーン戦といえばこの試合よな」、「痺れたね、玉田」、「まさに「死闘」ってカンジだった!」、「2004の大会は激熱だった」と当時を思い返している。 ベスト8を懸けた一戦は、31日の20時30分にキックオフ。『DAZN』で視聴が可能だ。 <span class="paragraph-title">【動画】当時の記憶が蘇る!2004年大会でのバーレーンとの激闘ハイライト</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr">/<br>「バーレーンvs日本」<br>過去対戦をプレイバック<br>\<br><br>アジアカップ2004年大会で起きた<br>奇跡の大逆転劇<br><br><a href="https://twitter.com/hashtag/AFC%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#AFCアジアカップ</a> ラウンド16<br>バーレーン×日本<br>1/31(水)20:30(19:45配信開始)<br><a href="https://twitter.com/hashtag/DAZN?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#DAZN</a> 独占配信<br>出演:水沼貴史/小野伸二/佐藤寿人/下田恒幸/桑原学 <a href="https://t.co/x7Sals8iKu">pic.twitter.com/x7Sals8iKu</a></p>&mdash; DAZN Japan (@DAZN_JPN) <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1752609401201189348?ref_src=twsrc%5Etfw">January 31, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.01.31 18:45 Wed
3

日本代表、南野拓実がケガで離脱…代替選手は決定次第発表

日本サッカー協会(JFA)は4日、MF南野拓実が日本代表から離脱することを発表した。 現在、カタール・ワールドカップ(W杯)に向けたアジア最終予選に臨んでいる日本代表。2日に行われた初戦のオマーン代表戦は、相手のインテンシティの高さに為す術なく敗戦を喫した。 7日にカタールのドーハで行われる中国代表戦に向けて調整中の日本だが、南野はケガのため離脱することが報告された。オマーン戦も左太ももの問題でベンチ入りも出場していなかった。 なお、JFAは追加招集選手に関しては決定次第知らせると伝えている。 今回の活動では、すでにMF板倉滉(シャルケ)とDF酒井宏樹(浦和)が離脱しており、南野で3人目となった。 2021.09.04 15:11 Sat
4

「泣ける」「1番グッときた」ザルツブルクが南野拓実&ファン・ヒチャンの敗退にメッセージ「私達の誇り」

レッドブル・ザルツブルクの投稿がファンの間で話題となっている。 5日、カタール・ワールドカップ(W杯)のラウンド16の2試合が行われた。 アジア勢の日本代表と韓国代表がそれぞれクロアチア代表、ブラジル代表と対戦した。 オーストラリア代表とともに、史上初となる3カ国がアジアからベスト16に残っていたが、日本はクロアチアにPK戦の末に敗戦。韓国は前半に4失点を喫し、ブラジルに完敗して敗退となった。 ラウンド16でアジア勢が全滅してしまったが、ザルツブルクの日本語公式ツイッターが1枚の写真をアップして話題だ。 その写真は3人の選手が抱き合っているもの。背中を見せているのは、18番のユニフォームを着た南野拓実と9番のユニフォームを着たファン・ヒチャンだ。 共に5日の試合に出場し、悔しい敗退を味わった中、「私達の誇り」として写真を投稿。2人と抱き合うのはハンガリー代表MFドミニク・ショボスライだ。 3人は2019-20シーズンはザルツブルクでチームメイトに。その後、南野はリバプール、フアン・ヒチャンはRBライプツィヒ、ショボスライも後にライプツィヒに移籍し、現在は誰も在籍はしていない。 この投稿には「泣ける」、「1番グッときた」、「ザルツブルクありがとう」とコメントが寄せられている。 アジア勢として、世界に一歩近づいた反面、まだまだ差があることも痛感させられた大会。4年後はどのような結果を残してくれるだろうか。 <span class="paragraph-title">【写真】ザルツブルクが日韓のクラブOBを称える「泣ける」1枚</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr"> <a href="https://t.co/hizxc98OC4">pic.twitter.com/hizxc98OC4</a></p>&mdash; FC Red Bull Salzburg JP (@FCRBS_jp) <a href="https://twitter.com/FCRBS_jp/status/1599893883218976768?ref_src=twsrc%5Etfw">December 5, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2022.12.06 22:15 Tue
5

「日本代表を熟知している」妻は日本人、過去に京都所属のモンゴル代表指揮官が意気込む《カタールW杯アジア2次予選》

日本代表は10日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選兼アジアカップ予選のモンゴル代表戦を行う。 試合に先立ち、モンゴル代表のドイツ人指揮官、ミハエル・ワイス監督が記者会見に出席した。 ワイス監督は、会見の冒頭に「どっちが良いですか?日本語ですか?」と日本語を披露。「どちらでも良いですが、英語で話しましょう」と語ると、日本人女性と結婚していることを明かした。 2000年7月から2004年6月までは、京都パープルサンガでゲルト・エンゲルス監督、ピム・ファーベーク監督の下でアシスタントコーチを務めていた。 日本との関わりも深く、日本代表も熟知しているワイス監督は、日本代表戦に向けた意気込みを語った。 ◆ミハエル・ワイス監督(モンゴル代表) 「では、英語で話しましょう。モンゴル代表監督として、アジアでベストのチームと試合ができることを誇りに思っています。それから個人的に思い入れがありまして、実は21年間神戸に住んでいる日本人の女性と結婚しているので、今回の凱旋に関しては特別な思いがあります」 「しかし、それは脇に置いておいて、チームは明日日本代表と戦うわけですが、若い選手が多く、このレベルで試合をした経験があまりない選手もいますので、明日の雰囲気に飲まれないように、日本に怖気付かないように、立派なプレーができるように望んでいます」 ──日本代表を熟知しているかと思いますが、日本代表の印象は。またモンゴル代表の強みをどう生かしたいか 「まず、私自身、随分前になりますが、京都パープルサンガ(現京都サンガF.C.)で仕事をしていましたので、日本に住んでいたことがあります。あとは家族の関係もありますので、日本代表や日本のサッカーはずっとフォローしていますし、多くの知人もいます。日本代表については深い知識があると思っています」 「今、日本代表はちょうど過渡期にあって変革の時にあると思います。若いワクワクするような選手が台頭しています。中島選手、堂安選手、南野選手たちです。それから、コパ・アメリカから始まって、最近2試合のミャンマー戦、パラグアイ戦もしっかりとモニタリングしました」 「そうした色々な自分たちの知識に基づいて、我々は攻撃的なリスクをとるのではなく、守備的な試合を明日はします。選手たちが明日圧倒されないように、そして自分たちが持っているベストの能力を最大限にしっかりと発揮できるようにしたいと思います。あとは、どれだけモンゴルのサッカーが発展しているかを見せたい」 ──明日の試合は、監督、選手にとって良いパフォーマンスをすることと、良い結果を残すことのどちらが大事か 「もちろん、我々はしっかりとしたパフォーマンスを見せること、我々のやり方を見せることが大事です。そして、明日の試合で多くを学びたいと思います。そして、我々モンゴル代表の優れたパフォーマンス、長所をしっかり出していきたいと思います」 「日本の攻撃的なアクションにあふれたプレーに対して、しっかりと照準を合わせて、メンバーの面でも日本代表にしっかりと対応していく準備ができています。準備を実践することが大事だと思っています」 ──明日は元横綱の朝青龍も観に来ると言っていますが、何かチームに影響はあるのか 「とてもポジティブだと思います。自分たちの存在をしっかりと認めてくれていて、横綱が応援してくれる、サポートしてくれるということは、代表にとって心強いです。素晴らしいパフォーマンスを見せようとやる気が出ると思うので、良いことだと思います」 ──今回のメンバーの中でベストと考える選手のコンディションが起用に影響するか 「私はあまりたくさんのことを変えることは好きではなく、継続性を大事にしています。ただ、対戦相手のスタイルに合わせて、早い動きができる選手、経験のある選手、フィジカルに強い選手、ヘディングが強い選手を選びます。我々の日本代表のリサーチに基づいて、明日の選手をしっかり選んでいきます」 ──この日に向けてはどれぐらいの期間調整をして、準備をしてきたのか 「実は2年半前から準備を始めました。このレベルに達するために、私は2017年3月に監督に就任した時から、まず最初の目標はW杯の2次予選に出ることでした。そして6月にブルネイ戦の結果、目標が達成できました」 「明日の試合の準備に関しては、先週金曜日に集合して開始しました。モンゴルはリーグ戦が4月から10月までしかありません。その他の季節は寒すぎてプレーできません。ですので、年の初めやモンゴルでプレーできないときは、海外で合宿をしたりして、しっかりとした一環のプロセスの下、一連の準備を行っています」 「JFAの皆様が、我々モンゴル代表、そして女子サッカーに対しても、非常に大きなサポートをしてくださっています。モンゴル協会と日本サッカー協会は良い関係を育んでおり、常日頃のご支援に感謝します」 2019.10.09 20:15 Wed

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly