レーティング:マンチェスター・ユナイテッド 2-1 リバプール《プレミアリーグ》
2022.08.23 06:26 Tue
プレミアリーグ第3節、マンチェスター・ユナイテッドvsリバプールが22日にオールド・トラッフォードで行われ、ホームのユナイテッドが2-1で勝利した。超WSの選手採点結果と寸評は以下の通り。
▽マンチェスター・ユナイテッド採点

GK
1 デ・ヘア 6.5
結果的にクリーンシートは逃したが、後半に幾度もファインセーブを披露。低調な前節からきっちり立て直した。マイボール時はほぼ長いボールを蹴ったことで目立ったミスもなかった
DF
20 ダロト 6.5
サンチョやヴァランのサポートを受けながら相手のキーマンであるディアスに集中して対応。1枚カードをもらった後もチームの重心が低い中で粘りの対応を続けた
(→ワン=ビサカ -)
19 ヴァラン 7.0
マグワイアに代わって急造のディフェンスラインを統率。最後は両足が攣ってしまうほどの消耗を強いられたが、要所を締める見事な対応で強力攻撃陣の前に立ちはだかった
持ち味である機動力と闘争心を生かしたプレーで決定的なシュートブロックや良い形での潰しを幾度も見せた。マラシアと共にサラーへよく食らいついた
12 マラシア 6.5
ビッグマッチでスタメンデビュー。高いアスリート能力と豊富な運動量で攻守に奮闘。序盤にサラーにあっさりと交わされたが、以降は劣勢ながらも最後のところでよく粘った
MF
25 サンチョ 6.5
ゴール前で素晴らしい冷静さを見せ、“正真正銘”のチーム今季初ゴールを記録。ロバートソンに自由を与えない守備、スペースへの飛び出しなどゴール以外にも貢献
(→フレッジ 5.5)
強度の高いプレーで逃げ切りに貢献
39 マクトミネイ 6.0
自身の粗が出にくい試合展開ということもあり、攻守両面で及第点以上の出来。先制点には繋がらなかったものの、序盤のエランガの決定機の起点となったボール奪取からのスルーパスは見事
8 ブルーノ・フェルナンデス 6.5
腕章を巻いて攻守に気迫のプレー。相手のアンカーを消しながら前線、中盤の守備をサポートしつつ、攻撃ではエリクセンと共に狙いを持ったパスでカウンターの起点を担った。あわや豪快なオウンゴールというミスはマルティネスに救われる
14 エリクセン 6.5
2セントラルMFの一角でプレー。守備では戦術眼を生かした冷静な対応。攻撃ではハイラインの背後を狙う正確なスルーパスやプレースキックで見せ場を作った
(→ファン・デ・ベーク -)
36 エランガ 6.0
序盤のビッグチャンスを逸したが、それを帳消しにするアシストを記録。果敢な仕掛けで対面のアレクサンダー=アーノルド、ジョー・ゴメスに幾度か脅威を与えた
(→マルシャル 6.5)
負傷明けで今季初出場。プレシーズンの好調を継続し、完璧なアシストを記録した
FW
10 ラッシュフォード 6.5
最前線起用の前半は守備を粘り強くこなした一方、攻撃面ではインパクトを残せず。しかし、左ウイングに移った後半に冷静なフィニッシュで貴重な追加点を奪い、以降も決定機に絡んだ
(→クリスティアーノ・ロナウド -)
監督
テン・ハグ 6.5
クリスティアーノ・ロナウド、マグワイアを外すスタメン選考、理想とするスタイルを一旦脇に置く現実路線の采配振るう。手負いとはいえリバプールを破り、待望の就任後初勝利に
▽リバプール採点

GK
1 アリソン 6.0
失点はいずれもノーチャンス。2失点後の連続ビッグセーブで勝ち点の可能性を残し、ハイラインの背後への対応も申し分なかった
DF
66 アレクサンダー=アーノルド 4.5
守備ではエランガ、ラッシュフォードと対面したアタッカーに翻弄される。攻撃面でも前半は効果的なプレーができず、完全に押し込んだ終盤も好調時のプレー精度ではなかった
2 ジョー・ゴメス 5.0
ビルドアップの局面では周囲の問題もあるが、とりわけ前半に大きな苦戦。後半は攻守両面でまずまず持ち直した
4 ファン・ダイク 4.5
1失点目の寄せない、コースを切らない緩慢な守備に加え、2失点目でもコントロールミスとマルシャルへの軽い対応で失点に絡んだ。好フィードや相手との一対一で安定感も見せたが、戦犯の一人と言わざるを得ない
26 ロバートソン 5.5
守備は無難にこなしたが、攻撃ではディアスとの関係性がしっくりいかず。持ち味の高精度のクロスやタイミングの良い飛び出しはほとんど出せなかった
(→ツィミカス -)
MF
19 エリオット 5.0
前半の出来は攻守に低調だったが、後半終盤には幾度か決定機に絡むなど盛り返した。ただ、離脱中の主力に比べて大きく見劣るパフォーマンス
14 ヘンダーソン 5.0
コンディションに不安を抱える中で60分付近までプレー。2失点目に繋がったクリアミスはあったが、インサイドハーフ2人のパフォーマンスが厳しい中、攻守両面で最低限の仕事はこなした
(→ファビーニョ 5.0)
軽傷を抱えてプレータイムの制限を設けられた中でのプレー。判断や球際の部分でやはり本来の出来ではなかった
7 ミルナー 4.5
ビッグマッチに対する気迫は感じられたが、フィジカル能力、判断、プレー精度のいずれも衰えを感じさせるプレーぶりだった
(→カルヴァーリョ 5.5)
攻撃の活性化を期待されての投入に。厳しい状況で何ができるか試された試合において積極的に仕掛ける姿勢をみせ、サラーのゴールに絡むなど良い印象を残した
FW
11 サラー 6.0
周囲の低調なパフォーマンスに引きずられて苦戦も最も可能性を感じさせるプレーを見せた。そして、対ユナイテッドクラブ歴代最多の10ゴール目を奪取
9 フィルミノ 5.0
コンディションに不安を抱える中でフル出場。前半は機能不全のビルドアップをサポートするため中盤の底まで下がる。後半はより押し込んだ中でアクセントを付けようと腐心も、全体的に無理が利かなかった
23 ルイス・ディアス 5.5
決定的な仕事を期待されたが、ダロトの奮闘やヴァランにうまく封じられる。それでも試合全体のプレー関与の多さや決定機に絡んだ点は評価したい
監督
クロップ 5.0
満身創痍のエクスキューズは大いにあるが、絶不調の相手に対して振るわないパフォーマンスで今季初黒星。昨季から継続するリーグ無敗が21試合でストップ
★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ!
リサンドロ・マルティネス(マンチェスター・ユナイテッド)
途中で退いたダロトを含め守備陣のソリッドなパフォーマンスが難敵撃破最大の要因に。ヴァランの円熟味のあるプレーも光ったが、直近2試合での不出来を払しょくする見事なパフォーマンスを見せたテン・ハグの愛弟子をMOMに選出。空中戦への不安は今後も拭い切れないが、ひとまず自身の価値を証明する一戦に。
マンチェスター・ユナイテッド 2-1 リバプール
【マンチェスター・ユナイテッド】
サンチョ(前16)
ラッシュフォード(後8)
【リバプール】
サラー(後36)
▽マンチェスター・ユナイテッド採点

(C)CWS Brains,LTD.
GK
1 デ・ヘア 6.5
結果的にクリーンシートは逃したが、後半に幾度もファインセーブを披露。低調な前節からきっちり立て直した。マイボール時はほぼ長いボールを蹴ったことで目立ったミスもなかった
DF
20 ダロト 6.5
サンチョやヴァランのサポートを受けながら相手のキーマンであるディアスに集中して対応。1枚カードをもらった後もチームの重心が低い中で粘りの対応を続けた
19 ヴァラン 7.0
マグワイアに代わって急造のディフェンスラインを統率。最後は両足が攣ってしまうほどの消耗を強いられたが、要所を締める見事な対応で強力攻撃陣の前に立ちはだかった
6 リサンドロ・マルティネス 7.0
持ち味である機動力と闘争心を生かしたプレーで決定的なシュートブロックや良い形での潰しを幾度も見せた。マラシアと共にサラーへよく食らいついた
12 マラシア 6.5
ビッグマッチでスタメンデビュー。高いアスリート能力と豊富な運動量で攻守に奮闘。序盤にサラーにあっさりと交わされたが、以降は劣勢ながらも最後のところでよく粘った
MF
25 サンチョ 6.5
ゴール前で素晴らしい冷静さを見せ、“正真正銘”のチーム今季初ゴールを記録。ロバートソンに自由を与えない守備、スペースへの飛び出しなどゴール以外にも貢献
(→フレッジ 5.5)
強度の高いプレーで逃げ切りに貢献
39 マクトミネイ 6.0
自身の粗が出にくい試合展開ということもあり、攻守両面で及第点以上の出来。先制点には繋がらなかったものの、序盤のエランガの決定機の起点となったボール奪取からのスルーパスは見事
8 ブルーノ・フェルナンデス 6.5
腕章を巻いて攻守に気迫のプレー。相手のアンカーを消しながら前線、中盤の守備をサポートしつつ、攻撃ではエリクセンと共に狙いを持ったパスでカウンターの起点を担った。あわや豪快なオウンゴールというミスはマルティネスに救われる
14 エリクセン 6.5
2セントラルMFの一角でプレー。守備では戦術眼を生かした冷静な対応。攻撃ではハイラインの背後を狙う正確なスルーパスやプレースキックで見せ場を作った
(→ファン・デ・ベーク -)
36 エランガ 6.0
序盤のビッグチャンスを逸したが、それを帳消しにするアシストを記録。果敢な仕掛けで対面のアレクサンダー=アーノルド、ジョー・ゴメスに幾度か脅威を与えた
(→マルシャル 6.5)
負傷明けで今季初出場。プレシーズンの好調を継続し、完璧なアシストを記録した
FW
10 ラッシュフォード 6.5
最前線起用の前半は守備を粘り強くこなした一方、攻撃面ではインパクトを残せず。しかし、左ウイングに移った後半に冷静なフィニッシュで貴重な追加点を奪い、以降も決定機に絡んだ
(→クリスティアーノ・ロナウド -)
監督
テン・ハグ 6.5
クリスティアーノ・ロナウド、マグワイアを外すスタメン選考、理想とするスタイルを一旦脇に置く現実路線の采配振るう。手負いとはいえリバプールを破り、待望の就任後初勝利に
▽リバプール採点

(C)CWS Brains,LTD.
GK
1 アリソン 6.0
失点はいずれもノーチャンス。2失点後の連続ビッグセーブで勝ち点の可能性を残し、ハイラインの背後への対応も申し分なかった
DF
66 アレクサンダー=アーノルド 4.5
守備ではエランガ、ラッシュフォードと対面したアタッカーに翻弄される。攻撃面でも前半は効果的なプレーができず、完全に押し込んだ終盤も好調時のプレー精度ではなかった
2 ジョー・ゴメス 5.0
ビルドアップの局面では周囲の問題もあるが、とりわけ前半に大きな苦戦。後半は攻守両面でまずまず持ち直した
4 ファン・ダイク 4.5
1失点目の寄せない、コースを切らない緩慢な守備に加え、2失点目でもコントロールミスとマルシャルへの軽い対応で失点に絡んだ。好フィードや相手との一対一で安定感も見せたが、戦犯の一人と言わざるを得ない
26 ロバートソン 5.5
守備は無難にこなしたが、攻撃ではディアスとの関係性がしっくりいかず。持ち味の高精度のクロスやタイミングの良い飛び出しはほとんど出せなかった
(→ツィミカス -)
MF
19 エリオット 5.0
前半の出来は攻守に低調だったが、後半終盤には幾度か決定機に絡むなど盛り返した。ただ、離脱中の主力に比べて大きく見劣るパフォーマンス
14 ヘンダーソン 5.0
コンディションに不安を抱える中で60分付近までプレー。2失点目に繋がったクリアミスはあったが、インサイドハーフ2人のパフォーマンスが厳しい中、攻守両面で最低限の仕事はこなした
(→ファビーニョ 5.0)
軽傷を抱えてプレータイムの制限を設けられた中でのプレー。判断や球際の部分でやはり本来の出来ではなかった
7 ミルナー 4.5
ビッグマッチに対する気迫は感じられたが、フィジカル能力、判断、プレー精度のいずれも衰えを感じさせるプレーぶりだった
(→カルヴァーリョ 5.5)
攻撃の活性化を期待されての投入に。厳しい状況で何ができるか試された試合において積極的に仕掛ける姿勢をみせ、サラーのゴールに絡むなど良い印象を残した
FW
11 サラー 6.0
周囲の低調なパフォーマンスに引きずられて苦戦も最も可能性を感じさせるプレーを見せた。そして、対ユナイテッドクラブ歴代最多の10ゴール目を奪取
9 フィルミノ 5.0
コンディションに不安を抱える中でフル出場。前半は機能不全のビルドアップをサポートするため中盤の底まで下がる。後半はより押し込んだ中でアクセントを付けようと腐心も、全体的に無理が利かなかった
23 ルイス・ディアス 5.5
決定的な仕事を期待されたが、ダロトの奮闘やヴァランにうまく封じられる。それでも試合全体のプレー関与の多さや決定機に絡んだ点は評価したい
監督
クロップ 5.0
満身創痍のエクスキューズは大いにあるが、絶不調の相手に対して振るわないパフォーマンスで今季初黒星。昨季から継続するリーグ無敗が21試合でストップ
★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ!
リサンドロ・マルティネス(マンチェスター・ユナイテッド)
途中で退いたダロトを含め守備陣のソリッドなパフォーマンスが難敵撃破最大の要因に。ヴァランの円熟味のあるプレーも光ったが、直近2試合での不出来を払しょくする見事なパフォーマンスを見せたテン・ハグの愛弟子をMOMに選出。空中戦への不安は今後も拭い切れないが、ひとまず自身の価値を証明する一戦に。
マンチェスター・ユナイテッド 2-1 リバプール
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サンチョ(前16)
ラッシュフォード(後8)
【リバプール】
サラー(後36)
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伝説のGKカーンが語る意外な後悔「あそこに移籍すれば良かった」
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【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.37“モスクワの歓喜”チェルシーとのCL決勝/マンチェスター・ユナイテッド[2007-08]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.37</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2007-2008シーズン/マンチェスター・ユナイテッド 〜モスクワの歓喜〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2007-08united.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:アレックス・ファーガソン(65) 主なタイトル実績:プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ 攻撃力9:★★★★★★★★★☆ 守備力9:★★★★★★★★★☆ タレント9:★★★★★★★★★☆ 連係8:★★★★★★★★☆☆ 選手層9:★★★★★★★★★☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">モスクワの歓喜</div> 2005-06シーズン、ジョゼ・モウリーニョ率いるチェルシーにリーグ連覇を許したユナイテッドは、2006-07シーズンにクリスティアーノ・ロナウドの大車輪の活躍もあり、リーグタイトルを戴冠。迎えた2007-08シーズンは、連覇とともにチャンピオンズーグ優勝を狙った。 シーズン開幕前には、バイエルンからハーグリーブスを獲得したほか、スポルティングからナニ、ポルトからアンデルソンを獲得するなど、中盤の強化に努めた。 プレミアリーグでは、開幕から3試合で2分1敗という厳しいスタートを切る。第3節では、マンチェスター・シティとのダービーに敗れて17位にまで転落したが、そこから破竹の8連勝。一気に首位に立った。 年明け以降は、さらに調子を上げる。3月末までの12試合では10勝1分1敗。その12試合は内容も上々で、31得点4失点という素晴らしい成績で乗り切った。首位の座を確かなものとしたチームは、終盤にやや息切れしたものの、チェルシーを勝ち点2差で振り切って、見事に連覇を達成した。 リーグ杯(3回戦敗退)とFA杯(6回戦敗退)では結果を残せなかったが、CLでは躍進した。決勝トーナメント1回戦でリヨン、準々決勝でローマを撃破したユナイテッドは、準決勝でバルセロナと対戦。カンプ・ノウでの1stレグをゴールレスで終えて迎えたホームでの2ndでは、サポーターが素晴らしい雰囲気をつくりだした。そして、試合はスコールズの強烈なミドルシュートでのゴールを守ったユナイテッドが1-0で勝利。チェルシーの待つファイナルに進出した。 ロシアのルジニキで行われた試合は、前半26分にC・ロナウドのゴールでユナイテッドが先制したが、前半終了間際にランパードに同点弾を奪われる。1-1のまま90分、そして延長戦を終え、勝負はPK戦へ。PK戦では、後攻のチェルシーがリードして迎えた5人目、これを決めれば優勝という場面でテリーが足を滑らせて失敗。7人目でギグスがきっちりと沈めたのに対し、チェルシーはアネルカが失敗し、勝敗は決す。ミュンヘンの飛行機事故から50年、運命という最強の味方を有していたユナイテッドがクラブ史上3度目となる欧州王者となった。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">鉄壁&強力な矛</div> 当時のチームは、攻守共に素晴らしいタレントを揃えていた。GKには足元、そしてハイボールに強く、弱点がないファン・デル・サールが君臨。センターバックのファーディナンドとヴィディッチはキャリア全盛期を迎えており、世界最高のコンビとして名を馳せた。右サイドバックはギャリー・ネビルが負傷離脱していたため、ブラウンがレギュラーとしてプレー。それでも、G・ネビルの穴を補ってあまりある活躍を見せた。 中盤は多士済々だった。セントラルMFはスコールズを中心に、フレッチャー、キャリック、ハーグリーブスとレベルの高い選手が揃う。サイドハーフには、アクセントを付けることができるベテランのギグス、豊富な運動量で攻守に貢献できるパク・チソンが在籍。そして、何といっても攻撃陣が強力。C・ロナウドとルーニー、テベスという世界屈指のアタッカー3人がポジションチェンジしながら仕掛け、相手守備陣をかく乱した。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">FWクリスティアーノ・ロナウド(22)</span> 2003-04シーズンにユナイテッドに移籍したC・ロナウドだが、その後の3シーズンはパフォーマンスに波があり、決して超一流の選手とは言えなかった。しかし、2006-07シーズンに17ゴール14アシストを記録し、チームプレーの楽しみも覚えたC・ロナウドは、その後に覚醒する。2007-08シーズンは開幕からゴールを量産し、リーグ31ゴールを挙げて得点王を獲得。CLでも決勝戦のゴールを含む8ゴールを奪った。決勝ではPK失敗で号泣する場面もあったが、チームが優勝したこともあって立ち直ったCR7。この年、自身初となるバロンドールとFIFA最優秀選手賞をダブル受賞した。 2019.04.21 22:00 Sun5