インターハイに続き選手権でも決勝ゴールの青森山田5番DF丸山大和、「奇跡」の3冠達成に貢献「優勝して終わらないと悔いが残る」

2022.01.10 22:49 Mon
©超ワールドサッカー
青森山田高校のDF丸山大和が、優勝を振り返った。10日、第100回全国高校サッカー選手権大会の決勝が行われ、青森山田(青森県)が4-0で大津(熊本県)を下し、3大会ぶりの全国制覇を達成した。

準決勝で高川学園(山口県)を0-6で下し、4大会連続で決勝へと駒を進めた青森山田。堅守を誇る大津との一戦は立ち上がりから攻め込むも、なかなかゴールを割らせてもらえない。
それでも37分、松木玖生が自陣から独走したドリブル突破で得たCKから、丸山がヘディングで合わせて先制すると、41分には左サイドからのクロスを名須川真光が押し込み、前半で2点を奪う。

後半に入っても青森山田が押し込むと、55分には松木がヘディングでクロスに合わせて3点目。78分には渡邊星来もニアサイドに飛び込み頭で合わせてゴールを決め、0-4で勝利を収めた。
見事に優勝を果たした丸山は試合を振り返り「2年間選手権では決勝で負けて、自分はスタンドから見ていました。悔しい気持ちがこの大会にはあったので、この悔しい気持ちはこの大会でしか返せないというか、優勝して終わらないと悔いが残るということで、何がなんでも3年間の集大成としてやり切れて、チーム全員で戦った結果が勝利に繋がったと思います」とコメント。自分の代での優勝を喜んだ。

丸山は今大会4ゴールの活躍。インターハイの決勝でも2得点を記録し、選手権の決勝でも決勝ゴールと持っているところを見せている。

ゴールについては「質の良いボールがまず入ってきて、信じて飛び込めるということです。全国という舞台で結果を残して決め続けることが自分の得意なところ。その結果が、今日の得点に繋がったと思います」と、自信を持ってやれていたと振り返った。

セットプレーでは色々と試した中で、自身の要求がハマったとし、「セットプレーでは自分がターゲットとしてやってきたので、責任を感じながら、自信を持って今日の試合も臨みました。自分のためにみんながスペースを空けてくれて、(藤森)颯太も良いボールを蹴ってくれた結果がゴールに繋がったと思います」と振り返った。

堅守の大津のゴールをこじ開けた丸山だが、本職の守備面でもしっかりと封じ込めることに成功。守備面については「まずはFWの9番の選手(小林俊瑛)をどうやって抑えるかを(三輪)椋平と常にコミュニケーションをとっていました」と語り、「身長差だと12、3cmあるんですが、この先サッカーをやって行く上で、身長の高いFWが出てきた時に身長のせいにしたらそこまでだと感じていたので、何がなんでも191cmのFWとどう抑えるかを意識していました。何本か負けたシーンはありますが、シュートは打たれた回数も少なかったので良かったです」と、狙い通りの対応がしっかりとできたと手応えを語った。

青森山田はケガなども含めて守備陣を一新してこの1年を戦ってきた。自身の成長についても「春先に守備が総入れ替えとなって、前と後ろのバランスがとても悪く、監督からもチームメイトからも守備は怒られっぱなしでした。それが守備の選手として悔しく、GKの沼田(晃季)を含めて、シュートを打たせない気持ちだったり、言われ続けたことが悔しさに変わって、強みになったと思います」と語り、周りからの指摘が成長に繋がったとした。

また、CBでコンビを組み続けた三輪椋平についても言及。昨年の決勝では終了間際に交代出場し、PK戦で失敗して優勝を逃していた。

「椋平は去年PKを外してから、近くで見てきましたが、あの時のシーンというか、あの時の感情を抱えながらずっとやって来ていたのを感じていました」

「自分は相方なので、一緒に責任を感じて、自分のためにも椋平のためにもと、お互いに助け合いながら日本一になれて良かったです」

また、3冠という偉業達成を成し遂げたが、丸山は不安もあったという。

「正直、3冠という目標は奇跡というか、滅多に成し遂げられないことだと思います。1試合1試合、100%、120%を出し切って勝ち切れるかを大切にしていました」

「チームが1試合1試合乗り越えた結果が、決勝まで来て、最後みんなで戦おうとなりました」

「相手もプレミア・ウェストの全国レベルだったので、攻められることも覚悟しながら失点もするかなという不安もりましたが、そこは気持ちの面で負けない、勝つ気持ちが強い方が勝つと思っていたので、気持ちで負けないようにしていました」

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