初戦で出た“柔軟性”という課題、予想以上のオマーンに対する打開策は/日本代表コラム

2021.09.03 06:30 Fri
Getty Images
恐れていたことが起きてしまったという表現が正しいだろうか。来年11月に行われるカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選が2日からスタートした。

W杯本大会への切符は各グループ2枚。上位2カ国に与えられ、3位チームは4次予選と大陸間プレーオフを勝ち抜かなければ本大会には出場できない。
2016年9月1日。日本代表はロシアW杯アジア最終予選の初戦で、UAE代表に埼玉スタジアム2002で1-2で敗れた。

この悪夢を忘れた者はいなかったはずだが、5年後に再び同じ事態に。心のどこか片隅で恐れていた結果となってしまった。


関連ニュース

明らかにフェーズが変わった日本代表、強豪国になるためのカギは選手たちが日々磨く勝利と結果へのメンタリティ【日本代表コラム】

「ホームで5-0、そしてこのアウェイへの長距離移動、時差、気候の違い、色々なアクシデントがある中でも、選手たちがプロセスを、まずはしっかりと凡事徹底してくれたと思います」 森保一監督が試合後の記者会見で語った言葉。移動、負傷者、気候の違い…日本では放送や配信がなかった2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選グループ第2節でシリア代表戦。中立地のサウジアラビアでの戦いとなったなか、日本は0-5で快勝。初戦のミャンマー代表戦に続いて、5ゴールを奪っての圧勝だった。 この試合を多くの日本人が観られなかったことはとても残念だと思う。W杯予選がテレビでやらないことなど異例中の異例ではあるが、マネーゲームに屈しないという判断は評価できる点でもある。足元を見られては終わりだろう。 試合は2試合続けての5ゴールを奪っての快勝。結果だけを見れば楽勝にも思えるが、そんな簡単な試合ではなかった。 確かに実力差はある相手。格下という表現も間違ってはいないが、そうした相手に過去のW杯予選で苦戦してきた事実は多くの人が知っているはずだ。 カタールW杯のアジア予選でも、日本は簡単には行かなかった。初戦となったアウェイのミャンマー戦では0-2というスコアに終わり、タジキスタン代表には0-3、キルギス代表には0-2と、楽観視できる試合は特にアウェイゲームでは少なかった。 コロナ禍という難しい状況もあった中で、ホームではモンゴルに6ゴール、ミャンマーに10ゴール、タジキスタンに4ゴール、キルギスに5ゴールという結果だったが、アウェイゲームでは、格下と呼ばれる相手にその昔も苦しんでいた。 しかし、今回の2試合はどちらも5-0。シリア戦は30分間は攻め込みながらもゴールが奪えずにいたが、「貴重なゴールだった」と森保監督が語った久保建英(レアル・ソシエダ)の豪快ミドルを皮切りに、上田綺世(フェイエノールト)が連続ゴールを決め、後半にも2ゴールを重ねた。 実力差がある相手にも苦戦していた過去を考えれば、この2試合でどちらも5ゴールを奪えたことは非常に大きな成長を感じられたと言える。引いた相手も押し切れてしまう力を、今の日本代表は兼ね備えていると言えるだろう。 森保監督も「自分たちの成長、前進に向けて、集中を切らさず戦ってくれたことは、良かった」と語り、気を緩めずに戦い抜いたことを評価していた。これはヨーロッパで戦う選手たちが日々重ねているメンタリティの強化、勝利、結果への貪欲さが出たと言えるだろう。チーム内での競争、そしてヨーロッパの大会での強豪クラブとの対戦なども、その成長に繋がっているはずだ。 そしてもう1つ注目すべきは、この2試合で招集した24選手全員がピッチに立ったということだ。ミャンマー戦ではリスク回避のためにメンバーから冨安健洋(アーセナル)が外れた一方で、急遽追加招集した佐野海舟(鹿島アントラーズ)がデビューした他、4年ぶりの日本代表活動に参加した渡辺剛(ヘンク)も途中起用。さらに、GK前川黛也(ヴィッセル神戸)もデビューさせていた。 主力を温存し、2人をデビューさせた上で5-0で快勝。より難しい戦いになると予想されたシリア戦に主力を万全の状態でぶつけ、スタメンも9人を変更。そのシリア戦でもなかなか代表活動でゴールを奪えずに苦しんだ上田綺世(フェイエノールト)は2ゴールを記録し、2試合で5ゴールの大暴れ。さらに菅原由勢(AZ)、細谷真大(柏レイソル)は初ゴールを記録。結果、24名全員がしっかりとピッチに立ち、各々が結果を残した。 さらに言えば、三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)や板倉滉(ボルシアMG)、古橋亨梧、前田大然、旗手怜央(いずれもセルティック)ら、負傷者がそもそも不在でもあった。格下相手ではあるが、ほぼ2チームの編成でともに5点差の勝利。これは、これまでの日本代表では成し遂げられなかった戦いであり、簡単なことでは決してない。それだけのレベルに今の日本がいるということだろう。 2026年の北中米W杯には「8.5」枠というアジアの枠があり、これまでの予選の戦いを考えれば日本が出場しない可能性の方が低い。 ただ、それであってもアジアでNo.1であることはしっかり示さなければならず、その上でチームとしての底上げ、全体のレベルアップも本大会までにしなければ、目標であるW杯優勝は達成できないのも事実だ。 今回2試合では正直なところ、相手の強さには期待はできなかった。ただ、日本はブレず、自分たちの基準で戦い、そして5-0を続けるという結果を残した。この結果を掴めてこなかったのはこれまでの日本であり、今の森保ジャパンはそれを成し遂げる力を持ち始めているということだろう。 カタールW杯を挟み、日本は着実に階段を上がっている。レイヤーで言えば、いくつも上に行ったと言っても良い。W杯後にドイツ代表に勝ち、トルコ代表に勝ち、歴代最長の8連勝に伸ばしていることはマグレでもラッキーでもない。そういうレベルに日本がなりつつあるということだ。 もちろん、目標達成にはまだまだ力が足りないことは事実。ただ、可能性が少しでも高まっているというのも事実だ。あとはより力のある相手に警戒された時にどう戦えるのか。日々選手たちが所属クラブで研鑽を積んでいることも、日本代表の強化に繋がっている。勝ちながら修正していき、成長していくというスタイルを予選のプレッシャーが減ったことでより活かしていきたいところ。次は2024年元日のタイ代表戦。ヨーロッパ組を招集することが難しいと考えられるタイ戦では、また新たな選手が見られることになるはずだ。それでも、1年のスタートに多くの日本国民にその強さを見せつけてもらいたい。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2023.11.24 07:15 Fri

緊急デビューで“らしさ”出した佐野海舟、森保監督も期待の才能が見せた“伸び代”十分なパフォーマンスは代表の未来に【日本代表コラム】

「個人のレベルは凄く高いですし、その基準に合わせられるように頑張りたいです。そこに合わせないと残れないと思うので、毎日が死ぬ気でやっている感じです」 緊急の日本代表初招集から即デビューとなった佐野海舟(鹿島アントラーズ)が試合後に口にした言葉。8大会連続8度目のワールドカップ(W杯)出場を目指す日本代表の大事な初戦で、若き才能がデビューを果たした。 今シーズンFC町田ゼルビアから鹿島へと移籍した佐野。そのポテンシャルが見込まれ、プレシーズンではサイドバックでも起用されていたが、シーズンが開幕してからはボランチの一角でプレーした。 常勝軍団とされる鹿島で、開幕戦からスタメン出場。途中出番がない時期もあったが、レギュラーに定着し、MFディエゴ・ピトゥカと共に 鹿島の中盤を支えた。 その才能は高く評価され、「日本代表待望論」も出ていたほど。そんな中、同じポジションが手薄になったこともあり、追加招集を受けていた。 J2でキャリアを積み、J1で試合に出たのは今シーズンから。大きなステップアップを果たしたとも言える佐野は「この1年で自分自身凄く成長できたと思いますし、町田や鹿島でのプレー、周りの方のおかげでここまできているので、感謝の気持ちを忘れずにやっています」と語った。自身を育ててくれ、引き上げてくれたチームや関係者への思いも募った日本代表デビューだった。 前半で3点リードし迎えた後半、ハーフタイムで鎌田大地(ラツィオ)に代わって出場。良いテストができる状況になったとはいえ、森保一監督の決断が早いなと感じた。試合後に鎌田が腰に違和感を覚えていたことが発覚し、「急に言われました」とデビューが決まった背景を佐野が語ってくれた。 その佐野は日本代表デビュー、そしてW杯予選でのデビューということもあり、どのようなプレーを見せるか注目だった。しかし、心配をよそにいきなりらしさを発揮する。 ファーストプレーでは相手ボックス付近で相手に渡ったボールに対し激しくチャージ。インテンシティの高さを見せつけ、ボールを奪い切った。さらにその直後には、左サイドからのこぼれ球をダイレクトボレー。鋭いシュートを飛ばして見せた。このシーンには森保監督も思わず頬が緩んでいた。22歳の若武者が、デビューして数分で見せたアグレッシブさが嬉しかったに違いない。 試合後の記者会見で森保監督は「相手のボールを刈り取る力、そして連続で守備をしてボールを奪う、味方にボールを奪わせる。まずは守備の能力は発揮してくれた。プラスして攻撃の起点として守から攻への起点になれる、普段鹿島で見せてくれているプレーを代表でもしっかりと見せてくれたと思っています」と佐野を評価した。 まだまだ成長の余地はあるが、それはポジティブな意味での「伸び代」。高いポテンシャルがあることもデビュー戦で見せていた。 森保監督は「まだまだパスのクオリティや攻撃的な部分、戦術的にというか、チームになじんでいない部分はあると思いますが、さらに個人のレベルアップという部分でも守備を磨いて、攻撃も上げて、さらに良い選手になってもらえるように、今日の試合経験が繋がっていけば、私自身も指導者として嬉しいです」と期待を口にもしていた。 ダイレクトシュートに加え、J1初ゴールを決めた時のようなドリブルでの持ち上がりからゴールにも迫った佐野。状況を読み、ポジションを取り直すなど、守備だけでなく攻撃でも器用さを見せていた。デビューとは思えない落ち着いたプレーだったが「緊張しなかったわけではないですが、チャレンジしようという前向きな気持ちで入りました」と、ポジティブな気持ちを持って入ったことが良いパフォーマンスに出他とも言える。 指揮官も期待を口にした佐野。普段とは違うアンカーでのポジションでのプレーについては「いつもと違うのはありますが、周りの選手たちが凄くサポートしてくれたり、声かけをしてくれたのでやりやすかったですし、自分も上手くゲームに入れたと思います」と語り、まだまだ慣れていないながらもやりやすさは感じたという。 ポジション取りも間違えず、ビルドアップの出口となり、インサイドハーフの田中碧(デュッセルドルフ)とはポジションを入れ替えて流動的に動く部分もあった。守田英正(スポルティングCP)がアンカーに入ってからはインサイドハーフでプレー。その守田は、チームの5点目となる堂安律(フライブルク)のゴールに繋がる絶妙な浮き球パスを入れて攻撃面でも貢献した。 佐野は先輩・守田のパフォーマンスについて「ああいう勝負のパスを出せるというのは凄く上手いなと思いましたし、ああいうプレーを出さないといけないなって試合中でも思うぐらい凄いなと思いました」と、ピッチ上で見ていても驚いたとコメント。身近でこうした経験を積むことが、さらに佐野のポテンシャルを引き出すことにも繋がるはずだ。 日本にとって将来の課題となりそうなのはキャプテン・遠藤航(リバプール)の後継者問題。守田がその筆頭だが、守田も現在28歳であり、10年後はいないだろう。そうした意味で、佐野に懸かる期待はより一層高まっていくことになる。 デビュー戦で、W杯予選で恐れずに、しっかりと力を発揮した佐野。ミャンマーのレベルはJ1で戦ってきた相手よりも、普段からトレーニングで対峙する鹿島の選手たちよりも低かっただろう。ただ、その中でも持ち味を出せたことは大きなポテンシャルがあることの裏返し。21日のシリア代表戦だけでなく、来年1月のアジアカップでもチャンスが訪れる可能性は高い。 この先どう成長していくのか。W杯予選での戦いでの佐野のさらなる飛躍に期待せざるを得ないデビュー戦となった。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2023.11.17 11:55 Fri

危なげない戦いを見せたレギュラー組、気になる遠藤航抜きの戦い方【日本代表コラム】

「一試合ひと試合、少しずつメンバーを代えていく中でもパフォーマンスを落とすことなくチームとしての戦い、個々の良さを出してくれるという、日本代表として戦力になり得る選手が力を示してくれたことは監督としてありがたいですし、選手たちをリスペクトしています」 チュニジア代表との試合で2-0と勝利した日本代表の森保一監督が試合後に語った言葉。1年前は0-3で惨敗に終わったが、この試合ではしっかりと良い流れを継続して勝利を収めた。 13日のカナダ代表戦は、これまで出番が少なかった選手たちを起用し、テスト的な意味合いが強かったなか、チュニジア戦は現状のベストメンバーに近い顔ぶれが並んだ。 レギュラー組では、左サイドのMF三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)がいない状況だったが、GK鈴木彩艶(シント=トロイデン)を除けば常連組。右サイドでポジションを争うMF伊東純也(スタッド・ランス)とMF久保建英(レアル・ソシエダ)を2列目に並べ、左サイドにはMF旗手怜央(セルティック)を起用。トップにもFW古橋亨梧(セルティック)を並べ、攻撃陣は少し顔ぶれを変えて臨んだ。 <span class="paragraph-subtitle">◆圧巻パフォーマンスを見せた最終ライン</span> 9月のドイツ代表戦に近いメンバーで臨んだ試合。チュニジアは引いてブロックを敷くスタイルで臨み、あまり前からアグレッシブにはプレーしないスタイルだった。 その中で、1トップにはFWイッサム・ジェバリ(ガンバ大阪)が入ったが、センターバックでコンビを組んだDF冨安健洋(アーセナル)とDF板倉滉(ボルシアMG)が完璧に封じることに。激しさはない中でも、しっかりとコンビネーションを見せて封じ、代表2試合目となったGK鈴木との連係も見せてピンチというピンチを迎えないまま戦った。 冨安は「クリーンシートに抑えるというところは試合前からみんなで達成しようといっていましたし、それが達成できたことは1つの成果」とコメント。板倉は「1発でやられることはなかったですし、一対一で掴みに行く時もあった。距離感もチャレンジしやすい」と振り返った。 2人共に大きなピンチを作らせなかったことを語ったが、まさにその通りの展開に。ピンチと言えば、ラストプレーに近いところでのポストに当たってヘディングシュート、その前のキックミスからのピンチの2つと言える。 いずれもディフェンスラインのミスではなかったものであり、守備で大きな差を見せたと言える戦いぶりだった。 また、右サイドバックのDF菅原由勢(AZ)はインナーラップ、オーバーラップを含めて積極的に攻撃参加。斜めのボールも多用して、しっかりと攻撃で良いところを見せた。 左サイドバックで連続先発出場となったDF中山雄太(ハダースフィールド・タウン)も、カナダ戦で課題としていた高いポジションを狙い続け、旗手と連携して攻撃を活性化させていた。 冨安と板倉は前に出たボール奪取から持ち上がることも行い、ビルドアップでも相手が食いついてくるまで待ってから組み立てることに。出色の出来と言えるだろう。 <span class="paragraph-subtitle">◆試して欲しかった別の組み合わせ</span> 一方で気になったのはボランチ。MF遠藤航(リバプール)とMF守田英正(スポルティングCP)が先発フル出場を果たし、攻守のバランスを取ることはもちろん、危険な場面を作らせないために事前に潰しに行くなど、2人の好連係を見ることができた。 この2人もドイツ戦でコンビを組んでおり、[4-2-3-1]であれば間違いなく選択される2人。特に守田は久保との関係で積極的に攻撃に関わりに行き、クラブで見せるパフォーマンスを発揮しようとしていた。 気になるのはこの2人ではない。むしろ、この2人がいなくなったことを想定した戦いを見たかった。 カナダ戦は[4-1-4-1]のシステムでスタートし、遠藤がアンカーに。チュニジア戦は[4-2-3-1]で遠藤と守田のコンビだった。カナダ戦では、MF田中碧(デュッセルドルフ)が先発し、MF伊藤敦樹(浦和レッズ)、MF川辺駿(スタンダール・リエージュ)が途中出場となったが、チュニジア戦では出番がなかった。 この先、北中米W杯アジア2次予選が11月からスタートし、アジアカップを挟んで予選は続く。ただでさえ過密日程が続くリーグを選手たちが戦っている中、起こり得そうなことが遠藤の不在。出場停止やイングランドの過密日程によるコンディションの問題などで、起用できない可能性がゼロではない。 ただ、キャプテンでもある遠藤が居ない戦いはほとんど行っていない。明らかな格下であった6月のエルサルバドル代表戦では出番がなかったが、ペルー代表戦、ドイツ代表戦、トルコ代表戦と連続で出場。10月の2試合も遠藤がチームを支えていた。それだけ重要な存在である一方で、いない戦いの準備をしても良かったのではないかと思う。 アンカーに入れば危険なポイントを見つけて埋めに行き、ダブルボランチになれば守備での強度の高さを見せた一方で、攻撃参加もして活性化させていく。守田とのコンビも阿吽というところだろう。冨安、板倉、守田、そして遠藤という4枚の並びは、チームとしての安定感が全く違った。 そう考えれば、チュニジア戦は守田と組ませる相手を伊藤や川辺にしても良かっただろう。伊藤はアジアカップで軸となる可能性があるが、国際経験がまだまだ少ない状況。経験という意味でも、チュニジア戦で試さなかったのは気になる。川辺は久々の代表だったが、カナダ戦のアグレッシブさを見れば、長い時間みたいところでもあった。 攻撃陣の底上げは、三笘をはじめ、MF鎌田大地(ラツィオ)、MF堂安律(フライブルク)、FW前田大然(セルティック)らがいなくても通用することは証明した。他の選手が抜けても、一定のクオリティを示せることは間違いないといえる。 一方で、守備陣はそのテストをやり切れているとは言い難い。特にボランチの組み合わせ。常にベストな選手が呼べなかったとしたらどう戦うのか。森保監督のメンバー先行を含めた予選での動きにも注目していきたいところだ。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 <span class="paragraph-title">【動画】圧巻の6連勝!危なげない戦いでチュニジア代表にリベンジ達成</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="mlaATUpTKyg";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2023.10.18 23:20 Wed

テストの色合い強い中で見せた修正力、課題は出るも底上げが実感できる結果に【日本代表コラム】

「試合の中でミスはありながらのお互いの連係連動という部分でクオリティを上げてくれた、チャレンジしてくれたことは、選手たちのチャレンジ・トライを称えたいと思います」 デンカビッグスワンスタジアムで行われたMIZUHO BLUE DREAM MATCH 2023のカナダ代表戦後に森保一監督が記者会見で語った言葉。11月に行われる大事な公式戦を前に控えた最後の親善試合2試合での狙いがハッキリとした戦いだった。 9月のヨーロッパ遠征ではドイツ代表、トルコ代表相手にそれぞれ4ゴールを奪って連勝。6月シリーズもエルサルバドル代表相手に6ゴール、ペルー代表相手に4ゴールを奪っており、大量得点が続いての4連勝中だった。 11月には2026年の北中米ワールドカップ(W杯)に向けたアジア2次予選がスタート。カタールW杯以来の公式戦を控える中、カナダ戦では普段の活動で出番の少ない選手、経験の浅い選手たちを起用した。 スターティングメンバーのうち、レギュラー格の選手はDF冨安健洋(アーセナル)とMF遠藤航(リバプール)、MF伊藤純也(スタッド・ランス)の3名。その他は、代表2試合目のDF毎熊晟矢(セレッソ大阪)、DF町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)、アキレス腱断裂から1年ぶりに復活したDF中山雄太(ハダースフィールド・タウン)、カタールW杯以来の復帰となったMF南野拓実(モナコ)らが並んだ。 継続して呼ばれているものの、ポジション争い真っ只中のGK大迫敬介(サンフレッチェ広島)、FW浅野拓磨(ボーフム)、MF田中碧(デュッセルドルフ)、FW中村敬斗(スタッド・ランス)もピッチに立ち、テストの色が強い試合となった。 交代選手を見ても、9月はケガで招集外だったMF旗手怜央(セルティック)、代表歴の浅いMF伊藤敦樹(浦和レッズ)、久々に追加招集されたMF川辺駿(スタンダール・リエージュ)、ポジション争い中のFW古橋亨梧(セルティック)、DF橋岡大樹(シント=トロイデン)とやはり試していると言えるだろう。その中で、冒頭の評価。ピッチ内で、一定の対応力を見せられたと言える。 <span class="paragraph-subtitle">◆立ち位置変更でプレスの掛け方も改善</span> 開始2分に田中のミドルシュートで先制した日本だったが、そこからペースがあまり上がらなかった。相手の出方を伺っていた中で、いきなり先制されたカナダもギアを上げることに。トップに入ったサイル・ラリンへロングボールを送る戦い方を見せ、「いつもよりラインは下がっていた感覚がありました」と冨安が試合後に語っていたが、確かにあまりラインを上げることができず、受ける形が立ち上がりは多かった。 その結果、19分には間を取られてアルフォンソ・デイビスに抜け出されると、GK大迫が倒しVARチェックの結果、PKに。これは大迫が自ら防いだが、ラインを上げられなかったことで生まれたピンチだった。 また、インサイドハーフに入った田中、南野のプレスがかかりきらなかったことも難しくさせた。カナダは[3-1-4-2]のようなシステムを基本とし、3バックの前にアンカー、その前に4枚、2トップは縦関係でラリンが前、ジョナサン・デイビッドが下がった位置にいるという状況だった。 日本は当初、3バックに対して浅野と南野がプレスをかけ、伊東がアルフォンソ・デイビスを見る形としたため、カナダはアンカー1枚よりもダブルボランチのような形にしてボールを動かした。 その結果、田中が2人を見ることができず、中盤にプレスがかからないことに。ボールを局面で奪えた場合でも、今度は相手が優位に立つ配置になるため、パスがつながらない場面が増えていった。 しかし、PKをキッカケにやり方を変え、3バックに対して中村、浅野、伊東がプレスをかける立ち位置にし、南野と田中が中盤を、両ウイングにはサイドバックが目を向ける形にして改善した。 さらに、インサイドハーフとして出場した南野が攻守でポジショニングに苦慮し、機能しきれていなかった部分も解消。[4-1-4-1]を[4-2-3-1]に変えたことで、前述のプレスと攻撃面の改善を図ることになった。 その結果、浅野のチェイスから3点目の中村のゴールが生まれ、再び日本がゲームをコントロールすることに。後半には南野、伊東とボックス付近で絡み、最後は田中が蹴り込んだ。「自分が3バックの前に行くところから守備がハマり出して良い形で試合を運べた」と伊東も試合後に振り返ったが、ピッチ内での対応力が好パフォーマンスを取り戻す要因となったと言える。選手の連動性も時間を追うごとに上がり、交代選手も消えることはなかった。 <span class="paragraph-subtitle">◆まだまだ課題はあるも、実りある試合に</span> 「この結果についてはなかなか出せる結果ではないという部分で、素晴らしい結果を選手たちが出してくれている」と森保監督は5試合連続4ゴール以上での連勝という結果を評価。コーチ陣による攻守へのアプローチと指導の賜物だとスタッフも労った。 テストの要素が強く、W杯予選や来年1月のアジアカップに向けてチーム力を上げていくことが目的の日本。そのため、上手くいかないことが多くなることは想定内だ。冨安は「新しいメンバーでやっていますし、感覚的にハマっていないというのが正直ありました」と語りながらも、「最初からハマることはないというのは分かっていた」とコメント。「次に繋がる試合だったと思う」と課題が出たことも良かったという。 久々に復帰しフル出場した中山も「勝ちながら改善していければと思います。課題が見つかることは良いこと」と語り、1つずつクリアしていくことが大事だと強調。森保監督もまだまだ高いレベルを求める発言をしており、チームとして良い循環が生まれていると言って良いだろう。 この試合は出場時間が短い選手や新しい選手も多く、主軸であるMF三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)、MF鎌田大地(ラツィオ)、MF堂安律(フライブルク)、FW前田大然(セルティック)もいない状況だった。それでも結果は残し、ピッチ内での理解を選手たちは深めていった。 次はチュニジア戦。カナダ戦を考慮すれば、よりコンディションが上がっているレギュラーに近い選手たちが起用されることが予想されるが、彼らがどんなパフォーマンスを見せるのか。チーム全体での切磋琢磨、レベルアップがしっかりと図れていることを感じられる2試合にしていきたいところだ。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 <span class="paragraph-title">【動画】またも4ゴールで5連勝! カナダを撃破</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="VQdeigrGbvg";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2023.10.14 15:30 Sat

欧州遠征2連勝も手放しで喜べない日本代表、トルコ戦で見えた成長の差…目標達成への道【日本代表コラム】

「選手層を上げる、チーム全体のレベルアップ、戦術の共有をするという部分は、苦しい時間帯もありながら、選手たちがまた1つ良い経験を積んでくれたと思います」 トルコ代表に4-2で勝利した日本代表。森保一監督は試合後にこう語る。新体制で今年から再スタートした森保ジャパンの初の海外遠征は共に4ゴールを奪う連勝で終わった。 9日に行われたドイツ代表戦では、現在の主軸となる選手たちがピッチに並んだ。カタール・ワールドカップ(W杯)で敗れたリベンジを果たしたいドイツと、相手のホームで戦う重要な試合。調子が上がっていないドイツではあったが、その中で日本は相手を圧倒。伊東純也(スタッド・ランス)、上田綺世(フェイエノールト)が前半にゴールを奪うと、浅野拓磨(ボーフム)、田中碧(デュッセルドルフ)とドイツでプレーする2人が終盤にダメ押し。4-1で撃破し、ハンジ・フリック監督に引導を渡すこととなった。 その試合からDF伊藤洋輝(シュツットガルト)を除く10名を変更して臨んだトルコ戦。現時点ではサブ組に属す選手や、日本代表としての経験が浅い選手たちが顔を並べた。初めて日本代表を経験するDF毎熊晟矢(セレッソ大阪)、デビュー戦となったDF町田浩樹(ユニオン・サン=ジロワーズ)、代表2試合目のMF伊藤敦樹(浦和レッズ)なども先発する。 結果としてこの試合は4-2で勝利しているが、ドイツ戦の満足感とは程遠い勝利後の心境になった人は多いのではないだろうか。相手がドイツとトルコだからと言うこともあるかもしれないが、内容に乏しかったことが大きな理由と言えるだろう。 冒頭の森保監督の言葉通り、経験値が低い選手や出番が少ない選手が経験を積めたことは大きい。それ故に、チームとしての完成度の低さが目立ってしまうことも、ある程度は織り込み済みだっただろう。 ただ、チームコンセプトである良い守備から良い攻撃や、ドイツ戦で見せたプレッシングからのボール保持という部分、ビルドアップによる相手守備を崩すという面は、物足りなさを感じざるを得なかった。 <span class="paragraph-subtitle">◆ボランチのクオリティ</span> この試合ではドイツ戦と同様に[4-2-3-1]で戦った日本。ボランチには、遠藤航(リバプール)、守田英正(スポルティングCP)に代えて、伊藤敦と田中が入った。 カタールW杯でもコンビを組み、日本を支えていた2人と比較すれば当然とも言えるが、期待感を込めて田中にはもう少し高いクオリティを見せて欲しかった。 選手としてのタイプが違うのは当然のことながら、要所を締めるという点ではキャプテンマークも巻いていたことを考えると、物足りないと言える。寄せる距離、スピード、タイミングは甘さが目立ち、プレスをかけて奪いに行くのか、ポジションを取ってパスを消すのかという判断では、後者を選択することが多かったように思う。 「守から攻」という森保監督がよく使う言葉を考えれば、守の部分では少し緩さが生まれ、攻の部分でも、効果的なビルドアップや持ち運びの回数はその差を埋めるほどのものではなかった。もちろんバランスを取り、良いポジションを取ることもあったが、田中のポテンシャルを考えればもっと要求されるべきだろう。 顕著になったのは後半。相手が主軸を入れて試合を支配し始めると、押し込まれる時間が圧倒的に長くなり、日本は前に押し出せなくなっていった。中盤から前でのプレスの甘さが押し込まれた要因の1つ。牽制しきれない部分で、相手に良いようにパスを繋がれてしまった。 その問題を解消すべく、森保監督は伊藤敦を下げて遠藤を投入。するとチームの中盤には強度と安定感がもたらされ、ラインを高くとり、ビルドアップ、サイドバックの上がりと改善された。遠藤と守田がフル稼働できることはなく、3人目のボランチとして同じクオリティを発揮できなければならない状況。田中には自分の特徴を出しながらも、よりチームのスタイルを体現できる力をつけてもらいたい。 <span class="paragraph-subtitle">◆板倉滉&冨安健洋の質が際立つ</span> そしてもう1つは最終ラインの出来だ。2失点という結果も去ることながら、チームに物足りなさを感じた要因の1つはセンターバックの2人の出来といえる。 ドイツ戦は板倉滉(ボルシアMG)と冨安健洋(アーセナル)のコンビが入ったが、常にハイラインを保ち、守備でも後ろのスペースをカバー。対人能力も高い上に、相手の崩しも読み切るなど、ハイパフォーマンスを見せていた。 日本代表の守備陣では、大きく抜け出している2人。1つ1つのプレー、守備だけでなく、攻撃に関与する部分、ポジショニングを取っても、2人の能力はかなり高いところにある。ただ、この2人はW杯以降に大きな成長を見せている。 一方で、トルコ戦はベテランの谷口彰悟(アル・ラーヤン)とデビュー戦の町田がコンビを組んだ。バランスを取るタイプの谷口と初めてピッチに立つ町田を組ませたことは理解できるが、彼らはラインを高く保つことができなかった。その結果、日本はコンパクトさを失い、中盤で好きなようにボールを持たれることになってしまった。 最前線の古橋亨梧(セルティック)がプレスをかけ、2列目の久保建英(レアル・ソシエダ)、堂安律(フライブルク)、中村敬斗(スタッド・ランス)はチームのコンセプトである前からのプレスをかけてショートカウンターを狙ったが、後ろが押し上げられなかったことで、そのプレスも弱まっていった。 トルコは立ち上がりからボールを持てる状況であり、日本も奪いにあまり行けない状況が続いてしまった。ビルドアップを見ても、板倉と冨安はスペースがあれば自分がドリブルで運ぶが、トルコ戦の2人はその機会も少なかった。これも選手の特性というのはあるが、チームとしての戦い方を考えると、ドイツ戦の2人に追いつく選手が出てくる必要があるだろう。 <span class="paragraph-subtitle">◆違いを見せた交代組</span> それは試合の終盤でハッキリとする。森保監督はハーフタイムにも選手を変えた中、後半半ばに遠藤を、終盤に冨安を投入した。 遠藤の交代は前述の通り。その前に失点をし、緩さが目立ったところで締める役割を遠藤に求めた。冨安の場合は町田が痛みを訴えたことでのようだが、10分程度の出場時間で冨安は明らかな違いを見せた。 1つはコーチング。ラインを高く保つために、周りに声をかけていき、その結果日本は厚みのある攻撃を終盤に取り戻すことになる。加えて、トルコもサイドチェンジなどを使って攻め込むが、右サイドでプレーしたジェンギズ・ウンデルに良いようにやられていたが、冨安が完璧に対応。チャルハノールを遠藤が潰し、冨安が最後の砦となり、緊急出場したGKシュミット・ダニエルも好セーブで呼応した。 後半頭から出た伊東純也(スタッド・ランス)も、試合を決定づけるPKを獲得。何度もスペースに顔を出しながら、あまりボールが入らない試合だったが、自ら長い距離をドリブルで運んで追加点につなげた。判断力も去ることながら、局面を変えられる力をそれぞれが見せ、周りがついていける空気を作っていったことは大きなものだった。 これで4連勝となり、ヨーロッパでの戦いもしっかりと結果を残した日本。ただ、まだまだ発展途上であることは明白。コアメンバーを作りながらも、それが多くの選手で実践できなければ、目指しているW杯優勝は夢物語。アジア予選、アジアカップなど戦いは多く、この幅を広げるのは森保監督の仕事だが、それに応える選手が出てこないことには、日本が目指すものに手は届かないだろう。ただ、歩んでいる道は正しいと思える手応えはある。その点では、監督を悩ませるほどの各選手の更なる成長が、楽しみになる2試合だった。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 <span class="paragraph-title">【動画】2試合連続4ゴール!日本vsトルコ、ハイライト</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="xeqa1gFJFDQ";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2023.09.13 12:45 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly