リーガ開幕まで2週間を切った…/原ゆみこのマドリッド
2021.08.03 15:30 Tue
「これで最後の選手が帰って来るわね」そんな風に私が頷いていたのは月曜日、前夜にあったゴールドカップ決勝でメキシコがアメリカに1-0で負けたと知った時のことでした。いやあ、別にこのところ、マハダオンダ(マドリッド近郊)のアトレティコ練習場にセッションを見に行っても半分以上がカンテラーノ(アトレティコBの選手)。馴染みの顔が少なくて寂しかった訳じゃないんですけどね。昨季のリーガ終了後、各国代表に招集され、夏の国際大会に参加していた選手たちは五月雨式に戻るため、全員揃うのは今週になってから。
しかも間の悪いことにまだ、バジェホ(昨季はマドリーからグラナダにレンタル)が入る前、ピッチに10人しかいない時にCKから、バイリー(マンチェスター・ユナイテッド)に先制点を決められてしまったとなれば、泣きっ面に蜂とはまさにこのことですが、大丈夫。相変わらず、チャンスをムダにすることが多いスペインでしたが、30分にはシンゴ(トリノ)がGKに戻したボールをいいところにいたダニ・オルモ(ライプツィヒ)が押し込んで、ハーフタイム前に1-1の同点に。後半もアセンシオ(マドリー)のシュートはバーに嫌われるわ、オジャルサバル(レアル・ソシエダ)も絶好機にセーブされてしまうわという有り様だったため、これはユーロ2020のA代表同様、決勝トーナメント入り早々、延長戦になるのかと私も覚悟を決めていたところ…。
ロスタイムに入って1分、グラデル(シバススポル)に勝ち越しゴールを奪われてしまうとは!残り時間も少なかったですしね。このままスペインのオリンピックは終わってしまうのかと、私も茫然としていたんですが、失点直後に「Estábamos calentando y sabíamos que íbamos a entrar en la prórroga/エスタバモス・カレンタンドー・イ・サビアモス・ケ・イバモス・ア・エントラール・エン・ラ・プロロガ(ボクらはアップしていて、延長戦にピッチに入るのはわかっていた)」というラファ・ミール(昨季はウォルバーハンプトンからウエスカにレンタル)が前倒しで緊急出場。その1分後には、「絶対、チャンスは来ると思っていた。そしたら、te cae el balón, marcas y cambia todo/テ・カエ・エル・バロン、マルカス・イ・カンビア・トードー(ボールが自分のところに落ちてきて、ゴールを入れて全てが変わった)」と本人も説明していたように、敵DF陣がゴール前でクリアできないのを幸いとばかり、同点弾を決めているんですから、ビックリじゃないですか。
これで本当に相手も力尽きてしまったか、延長戦終了間際にはラファ・ミールが更に2ゴールを挙げ、何とハットトリックを達成しちゃったんですよ。もうこうなると、ずっとスタメンでCFを置かず、オジャルサバルをfalso nueve(ファルソ・ヌエベ/シャドーCF)として使っていたデ・ラ・フエンテ監督も考えを改めた方がいい?おかげで最後は5-2の大勝となり、翌日には胸を張って、東京に戻ったスペインでしたが、この先はもう、火曜午後1時(日本時間午後8時)から、埼玉スタジアムでの準決勝日本戦。その後が3位決定戦なら、金曜にまた埼玉で、決勝なら、土曜に横浜国際でプレーですから、選手村から動くこともないですからね。
日本もニュージーランドとの準々決勝で延長戦、加えてPK戦までもつれ込み、4-2で勝利を挙げているだけに疲れ具合はあまり変わらないかもしれませんが、気になるのはオリンピック開催前に唯一、スペインが戦った親善試合の相手も日本だったこと。この時は前半に久保建英選手(昨季はレアル・マドリーからビジャレアル、ヘタフェにレンタル)のアシストで堂安律選手(PSV)に先制点を取られ、後半、ペドリ(バルサ)の投入により、何とか、カルロス・ソレル(バレンシア)のゴールで1-1に追いついて、引分けることができたんですけどね。
実はその試合でもラファ・ミールは先発しており、ピッチにいた前半、得点することはできなかったんですが、まあ、デ・ラ・フエンテ監督も「日本との親善試合から、コートジボワール戦までにチームはとても良くなっている。Hoy son más veloces y recorren más distancia/オイ・ソン・マス・ベロセス・イ・レコレエン・マス・ディスタンシア(今ではよりスピードがあって、ずっと多くの距離を走る)」と選手たちの成長ぶりを信頼しているようでしたしね。ミンゲサこそ、もう完全にアウトとなってしまったものの、月曜の前日セッションではセバージョスがようやくチーム練習に加われたという朗報もありますし、果たして勝利の女神はどちらに微笑むことになるのでしょうか。
一方、そのスペインの試合と平行して、土曜は同じ時間にヘタフェがラージョと4年ぶりとなるマドリッド1部の弟分ダービーの予行演習を練習場でやっていたんですが、こちらは後半、ニヨムがフラン・ガルシアに乱暴なタックルをしたせいで、tangana(タンガナ/小競り合い)が発生。結果、カテナが退場となり、イラオラ監督のチームは残り時間、1人少なくなったものの、試合はスコアレスドローに終わり、決着はリーガの本番でつけることに。今週は水曜にヘタフェがラ・ロマレダでサラゴサ、ラージョがホセ・ソリージャでバジャドリーと、それぞれ2部相手のプレシーズンマッチがあるんですが、どちらもそろそろ、開幕に向けて、エンジンを温めていかないといけませんよね。
そして夕方6時からは、うーん、兄貴分の場合はまだ、プレーできるトップチームのメンバーが少ないため、見た目はほとんどBチームの試合のようになっているんですが、ドイツでアトレティコがボルフスブルクと対戦。先日のザルツブルク戦と比べると、スタメンに3人だけだったのが今回、コンドグビアとベルサイコ、レマルが加わり、5人になっていたのが進歩と言えるでしょうか。当日移動した後、ホテルで休んでいる間にエルモーソが強烈な腹痛を訴え、病院に行ってしまったためでしょうか、この日のシメオネ監督は右SBのベルサイコをCB3人制の右側に、サウールを左サイドのカリレーロ(長い距離をカバーするSB)に起用。その前半のことでした。38分、ベグホルストに先制点を奪われてしまったのは。
でもカンテラーノ(アトレティコBの選手)たちが後半に意地を見せてくれたんです。そう、21分にサウールのスルーパスから、シメオネ監督の三男、ジュリアーノが放ったシュートはゴール枠に嫌われたものの、その2分後にはリカルドのFKをボルハ・ガルセス(昨季はフエンラブラダにレンタル)がヘッドで決めて同点に。その後はピッチに大人のチームのメンバーがGKゲルビッチとアリアスだけになってしまったため、引き分けでも納得できたんですが、何と40分、今度はボルハのパスに抜け出したリカルドが勝ち越しゴールって、やっぱりトップチームの公式戦出場経験もあるカンテラーノたちは今季3部(実質5部)でプレーするBチームを避けて、上位カテゴリークラブのレンタルオファーをゲットすべく、アピールに余念がない?
おかげで1-2と逆転し、このプレシーズン、ヌマンシア(RFEF2部)にPK戦で勝ったのに続いての2勝目を挙げたアトレティコでしたが、とにかくエースのルイス・スアレスがまだいませんからね。チームが遠征に出ていた土曜、マルコス・ジョレンテもコケ、カラスコ、ヒメネスらと共にマハダオンダ(マドリッド近郊)で留守番練習とあって、今季のアトレティコのゴール力がいか程なのかはまだまだ、予想できないんですが、そうそう、現在、スペイン・オリンピック代表で活躍中のラファ・ミールもこの夏、シメオネ監督がマストにしているCF補強候補の1人なのだとか。
当人も「Creo que la forma de jugar que tienen me viene muy bien por mis características/クレオ・ケ・ラ・フォルマ・デ・フガール・ケ・ティエネン・メ・ビエネ・ムイ・ビエン・ポル・ミス・カラクテリスティカス(プレースタイルは自分の個性にとても合っていると思う)」と満更でもなかったんですが、先日、トッテナム移籍が発表されたブライアン・ヒル(昨季はセビージャからエイバルにレンタル)のような例外はあるとはいえ、こちらはオリンピックが終わるまでは動かないよう。そんなアトレティコの次のプレシーズンンマッチは今週水曜、午後8時(日本時間翌午前3時)からのカランサ杯(カディス主催の夏の親善試合)。腹痛が治ったエルモーソも月曜になって、ようやくボルフスブルクから帰って来ましたが、今度はトップチームの選手が7人ぐらい、先発してくれるといいですよね。
え、アトレティコが勝ったのに満足して、勝手に土曜を終わらせたのは大間違い。その後、バルデベバス(バラハス空港の近く)のマドリー練習場で2部の弟分レガネスと、昨季はプレーオフ決勝でイビサに勝てず、あと一歩のところで2部昇格を逃したRMカスティージャ(RFEF1部)の試合がレアル・マドリーTVで生中継されていなかったかって?その通りで、私が気づいた時にはかなり試合が進んでいて、直近のラージョ・マハダオンダ(RFEF1部)戦では途中出場だった柴崎岳選手がスタメンでプレー。身びいきの激しい局のコメンテーターですら、「レガネスで一番いい」と褒める程、躍動していたんですが、残念ながら、彼がピッチにいる間にはゴールは生まれず。
実はRMカスティージャでも後半には2014年に下部組織に加入、いつの間にか、17才になっていたフベニルBの中井卓大選手が入り、こちらもチャンスを作っていたんですが、いやあ、こんなところで日本人対決にお目にかかるとは、まったくもって世界は狭い。何せ、ラウール監督のチームにお呼びがかかるまでになれば、その日もスタンドで観戦していたアンチェロッテイ監督率いるトップチームから、練習に呼ばれる可能性もなきにしろあらず。実際、チュスト、ヒラ、ドトール、アリバスといった辺りのRMカスティージャのメンバーはジダン前監督の下や、この夏のプレシーズンマッチでも起用されていますしね。
となれば、中井選手を、久保選手同様、ベイルが何とか、Brexit(イギリスのEU離脱)以前から契約しているという理由で、お隣さんのトリピアーと一緒に枠外選手にカウントされなくなったとはいえ、ミリトン、ビニシウス、ロドリゴで3人埋まってしまってしまうため、リーガは難しいですけどね。コパ・デル・レイやCLなどで見られる日も意外と近いのかも。ちなみに土日は親善試合もなく、1日練習を休んで、月曜夕方からセッションを再開するトップチームでのニュースは、オドリオソラがこのプレシーズン3人目のコロナ陽性となり、自宅隔離に入ったこと。
月曜に合流するカセミロ、ミリトン、ビニシウスら、コパ・アメリカのブラジル代表組にはまだ早すぎますが、今週は金曜午後6時30分(日本時間翌午前1時30分)から、ミランとオーストリアでのプレシーズンマッチも入っていますしね。カルバハルも負傷続きだった昨季の反省から、まだ個人練習しかしていませんし、ここはまた、ルーカス・バスケスが右SBとして重宝されることになるんでしょうか。
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ようやく月曜にはバケーション延長のおまけがあったルイス・スアレス、コパ・アメリカのアルゼンチンで優勝メンバーとなったコレア、同ブラジルで準優勝だったロディ、ユーロ2020のイングランドで準優勝したトリピアー、オリンピックのアルゼンチン代表でグループ敗退したネウエン(昨季はグラナダにレンタル)も合流し、あとはメキシコ代表のエレーラだけだったんですが、リーガとの2冠優勝を達成したのは、意外にも代表で出場機会の一番少なかったコレアだけというのはちょっと皮肉だったかも。まあ、そんなことはともかく、先週末の土曜は稀に見る試合ラッシュだったんですが、一応、順番に話していくことにすると、まずは午前10時からのスペイン・オリンピック代表の準々決勝、コートジボワール戦でスタート。これがまた、序盤からトラブルに見舞われ、うーん、前日までは皆、グループ初戦に足首をネンザしたセバージョス(昨季はレアル・マドリーからアーセナルにレンタル)がいつ、奇跡の復活を遂げるのかしか、気にしていなかったんですけどね。同じ試合でハムストリングを痛めていたミンゲサ(バルサ)はすぐに回復したようだったので、デ・ラ・フエンテ監督も累積警告で出場停止だったオスカル・ヒル(エスパニョール)の代理として、右SBで先発させたんですが、その当人がたったの8分でケガを再発させてしまったから、さあ大変!ロスタイムに入って1分、グラデル(シバススポル)に勝ち越しゴールを奪われてしまうとは!残り時間も少なかったですしね。このままスペインのオリンピックは終わってしまうのかと、私も茫然としていたんですが、失点直後に「Estábamos calentando y sabíamos que íbamos a entrar en la prórroga/エスタバモス・カレンタンドー・イ・サビアモス・ケ・イバモス・ア・エントラール・エン・ラ・プロロガ(ボクらはアップしていて、延長戦にピッチに入るのはわかっていた)」というラファ・ミール(昨季はウォルバーハンプトンからウエスカにレンタル)が前倒しで緊急出場。その1分後には、「絶対、チャンスは来ると思っていた。そしたら、te cae el balón, marcas y cambia todo/テ・カエ・エル・バロン、マルカス・イ・カンビア・トードー(ボールが自分のところに落ちてきて、ゴールを入れて全てが変わった)」と本人も説明していたように、敵DF陣がゴール前でクリアできないのを幸いとばかり、同点弾を決めているんですから、ビックリじゃないですか。
スペインのツキは延長戦でも続き、いえまあ、終了直前に追いつかれ、免れたと思っていた追加30分をプレーする破目になったコートジボワールの選手たちの落胆ぶりは、2014年のCL決勝ロスタイム3分にセルヒオ・ラモスが同点ゴール。延長戦でベイル(昨季はマドリーからトッテナムにレンタル)、マルセロ、クリスチアーノ・ロナウド(現ユベントス)CKに3発浴び、お隣さんにDecima(デシマ/10回目のCL優勝)を献上したアトレティコを思い出すと、容易に想像できますけどね。この延長戦でも前半、パウ・トーレス(ビジャレアル)とハイボールを争ったバイリーがハンドを取られ、8分にはオジャルサバルのPKでスペインが見事勝ち越し。
これで本当に相手も力尽きてしまったか、延長戦終了間際にはラファ・ミールが更に2ゴールを挙げ、何とハットトリックを達成しちゃったんですよ。もうこうなると、ずっとスタメンでCFを置かず、オジャルサバルをfalso nueve(ファルソ・ヌエベ/シャドーCF)として使っていたデ・ラ・フエンテ監督も考えを改めた方がいい?おかげで最後は5-2の大勝となり、翌日には胸を張って、東京に戻ったスペインでしたが、この先はもう、火曜午後1時(日本時間午後8時)から、埼玉スタジアムでの準決勝日本戦。その後が3位決定戦なら、金曜にまた埼玉で、決勝なら、土曜に横浜国際でプレーですから、選手村から動くこともないですからね。
日本もニュージーランドとの準々決勝で延長戦、加えてPK戦までもつれ込み、4-2で勝利を挙げているだけに疲れ具合はあまり変わらないかもしれませんが、気になるのはオリンピック開催前に唯一、スペインが戦った親善試合の相手も日本だったこと。この時は前半に久保建英選手(昨季はレアル・マドリーからビジャレアル、ヘタフェにレンタル)のアシストで堂安律選手(PSV)に先制点を取られ、後半、ペドリ(バルサ)の投入により、何とか、カルロス・ソレル(バレンシア)のゴールで1-1に追いついて、引分けることができたんですけどね。
実はその試合でもラファ・ミールは先発しており、ピッチにいた前半、得点することはできなかったんですが、まあ、デ・ラ・フエンテ監督も「日本との親善試合から、コートジボワール戦までにチームはとても良くなっている。Hoy son más veloces y recorren más distancia/オイ・ソン・マス・ベロセス・イ・レコレエン・マス・ディスタンシア(今ではよりスピードがあって、ずっと多くの距離を走る)」と選手たちの成長ぶりを信頼しているようでしたしね。ミンゲサこそ、もう完全にアウトとなってしまったものの、月曜の前日セッションではセバージョスがようやくチーム練習に加われたという朗報もありますし、果たして勝利の女神はどちらに微笑むことになるのでしょうか。
一方、そのスペインの試合と平行して、土曜は同じ時間にヘタフェがラージョと4年ぶりとなるマドリッド1部の弟分ダービーの予行演習を練習場でやっていたんですが、こちらは後半、ニヨムがフラン・ガルシアに乱暴なタックルをしたせいで、tangana(タンガナ/小競り合い)が発生。結果、カテナが退場となり、イラオラ監督のチームは残り時間、1人少なくなったものの、試合はスコアレスドローに終わり、決着はリーガの本番でつけることに。今週は水曜にヘタフェがラ・ロマレダでサラゴサ、ラージョがホセ・ソリージャでバジャドリーと、それぞれ2部相手のプレシーズンマッチがあるんですが、どちらもそろそろ、開幕に向けて、エンジンを温めていかないといけませんよね。
そして夕方6時からは、うーん、兄貴分の場合はまだ、プレーできるトップチームのメンバーが少ないため、見た目はほとんどBチームの試合のようになっているんですが、ドイツでアトレティコがボルフスブルクと対戦。先日のザルツブルク戦と比べると、スタメンに3人だけだったのが今回、コンドグビアとベルサイコ、レマルが加わり、5人になっていたのが進歩と言えるでしょうか。当日移動した後、ホテルで休んでいる間にエルモーソが強烈な腹痛を訴え、病院に行ってしまったためでしょうか、この日のシメオネ監督は右SBのベルサイコをCB3人制の右側に、サウールを左サイドのカリレーロ(長い距離をカバーするSB)に起用。その前半のことでした。38分、ベグホルストに先制点を奪われてしまったのは。
でもカンテラーノ(アトレティコBの選手)たちが後半に意地を見せてくれたんです。そう、21分にサウールのスルーパスから、シメオネ監督の三男、ジュリアーノが放ったシュートはゴール枠に嫌われたものの、その2分後にはリカルドのFKをボルハ・ガルセス(昨季はフエンラブラダにレンタル)がヘッドで決めて同点に。その後はピッチに大人のチームのメンバーがGKゲルビッチとアリアスだけになってしまったため、引き分けでも納得できたんですが、何と40分、今度はボルハのパスに抜け出したリカルドが勝ち越しゴールって、やっぱりトップチームの公式戦出場経験もあるカンテラーノたちは今季3部(実質5部)でプレーするBチームを避けて、上位カテゴリークラブのレンタルオファーをゲットすべく、アピールに余念がない?
おかげで1-2と逆転し、このプレシーズン、ヌマンシア(RFEF2部)にPK戦で勝ったのに続いての2勝目を挙げたアトレティコでしたが、とにかくエースのルイス・スアレスがまだいませんからね。チームが遠征に出ていた土曜、マルコス・ジョレンテもコケ、カラスコ、ヒメネスらと共にマハダオンダ(マドリッド近郊)で留守番練習とあって、今季のアトレティコのゴール力がいか程なのかはまだまだ、予想できないんですが、そうそう、現在、スペイン・オリンピック代表で活躍中のラファ・ミールもこの夏、シメオネ監督がマストにしているCF補強候補の1人なのだとか。
当人も「Creo que la forma de jugar que tienen me viene muy bien por mis características/クレオ・ケ・ラ・フォルマ・デ・フガール・ケ・ティエネン・メ・ビエネ・ムイ・ビエン・ポル・ミス・カラクテリスティカス(プレースタイルは自分の個性にとても合っていると思う)」と満更でもなかったんですが、先日、トッテナム移籍が発表されたブライアン・ヒル(昨季はセビージャからエイバルにレンタル)のような例外はあるとはいえ、こちらはオリンピックが終わるまでは動かないよう。そんなアトレティコの次のプレシーズンンマッチは今週水曜、午後8時(日本時間翌午前3時)からのカランサ杯(カディス主催の夏の親善試合)。腹痛が治ったエルモーソも月曜になって、ようやくボルフスブルクから帰って来ましたが、今度はトップチームの選手が7人ぐらい、先発してくれるといいですよね。
え、アトレティコが勝ったのに満足して、勝手に土曜を終わらせたのは大間違い。その後、バルデベバス(バラハス空港の近く)のマドリー練習場で2部の弟分レガネスと、昨季はプレーオフ決勝でイビサに勝てず、あと一歩のところで2部昇格を逃したRMカスティージャ(RFEF1部)の試合がレアル・マドリーTVで生中継されていなかったかって?その通りで、私が気づいた時にはかなり試合が進んでいて、直近のラージョ・マハダオンダ(RFEF1部)戦では途中出場だった柴崎岳選手がスタメンでプレー。身びいきの激しい局のコメンテーターですら、「レガネスで一番いい」と褒める程、躍動していたんですが、残念ながら、彼がピッチにいる間にはゴールは生まれず。
実はRMカスティージャでも後半には2014年に下部組織に加入、いつの間にか、17才になっていたフベニルBの中井卓大選手が入り、こちらもチャンスを作っていたんですが、いやあ、こんなところで日本人対決にお目にかかるとは、まったくもって世界は狭い。何せ、ラウール監督のチームにお呼びがかかるまでになれば、その日もスタンドで観戦していたアンチェロッテイ監督率いるトップチームから、練習に呼ばれる可能性もなきにしろあらず。実際、チュスト、ヒラ、ドトール、アリバスといった辺りのRMカスティージャのメンバーはジダン前監督の下や、この夏のプレシーズンマッチでも起用されていますしね。
となれば、中井選手を、久保選手同様、ベイルが何とか、Brexit(イギリスのEU離脱)以前から契約しているという理由で、お隣さんのトリピアーと一緒に枠外選手にカウントされなくなったとはいえ、ミリトン、ビニシウス、ロドリゴで3人埋まってしまってしまうため、リーガは難しいですけどね。コパ・デル・レイやCLなどで見られる日も意外と近いのかも。ちなみに土日は親善試合もなく、1日練習を休んで、月曜夕方からセッションを再開するトップチームでのニュースは、オドリオソラがこのプレシーズン3人目のコロナ陽性となり、自宅隔離に入ったこと。
月曜に合流するカセミロ、ミリトン、ビニシウスら、コパ・アメリカのブラジル代表組にはまだ早すぎますが、今週は金曜午後6時30分(日本時間翌午前1時30分)から、ミランとオーストリアでのプレシーズンマッチも入っていますしね。カルバハルも負傷続きだった昨季の反省から、まだ個人練習しかしていませんし、ここはまた、ルーカス・バスケスが右SBとして重宝されることになるんでしょうか。
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