【2020-21 プレミアリーグベストイレブン】王者シティからは3名選出! 守備陣にはニューカマーが3人
2021.06.05 17:01 Sat
2020-21シーズンのプレミアリーグが全日程を消化しました。そこで本稿では今シーズンのベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。
GK:エミリアーノ・マルティネス
DF:コウファル、フォファナ、ルベン・ディアス、ショー
MF:ブルーノ・フェルナンデス、カンテ、ギュンドアン
FW:サラー、ケイン、フォーデンGKエミリアーノ・マルティネス(28歳/アストン・ビラ)
出場試合数:38(先発:38)/失点数:46(クリーンシート:15)
エデルソンやシュマイケルといったプレミアリーグを代表する名手のほか、ニューカマーのメンディなどGKのレベルも随一の当リーグにおいて、負けず劣らずのプレーを見せたのがE・マルティネスだ。前所属のアーセナルでは燻っていた才能が、昨夏に2000万ポンドの移籍金で完全移籍したアストン・ビラで完全に開花した。非凡なシュートストップ能力に加え、195cmの長身を生かしたクロス対応も見事で、命からがら残留となった昨季の67失点を大きく改善する46失点で11位フィニッシュに大きく貢献した。全38試合に出場した中で、クリーンシートはエデルソン(19試合)とメンディ(16試合)に次ぐ15試合で、ブラッド・フリーデルのクラブ記録に到達。ファンの選ぶ最優秀選手に選ばれている。
DFブラディミール・コウファル(28歳/ウェストハム)
出場試合数:34(先発:34)/得点数:0
“カンセロ・ロール”という固有名詞を生み出したシティのポルトガル代表DFと迷ったが、純粋な右サイドバックとしての能力や成績を加味してチェコ代表DFを選んだ。今季の台風の目となったウェストハムで、スラビア・プラハからの新戦力は34試合に出場し7アシストを記録。左サイドバックのクレスウェルも8アシストの成績を残したのを見るに、躍進のハマーズにおいてサイドバックがいかに重要なポジションだったかが窺える。それにもかかわらず、移籍金がわずか540万ポンドだったことから、多くの現地メディアから今季のベストバイに推されている。
DFヴェスレイ・フォファナ(20歳/レスター・シティ)
出場試合数:28(先発:27)/得点数:0
名だたるセンターバックたちを抑えて、20歳のフォファナを選出。昨夏サンテチェンヌに支払った3650万ポンドの移籍金には眉をひそめる者も少なくなかったが、エバンスがサスペンションとケガで欠場した開幕2試合で評価が一変。190cmの長身を武器にした空中戦に強さはもちろんのこと、自らドリブルで進むビルドアップ力も光るものがあり、堅守速攻スタイルのチームに難なくフィット。ケガによる離脱がなければ全試合に出場していたかもしれない。
出場試合数:32(先発:32)/得点数:1
フォファナ同様プレミアリーグ初挑戦ながら、王者シティでMVP級の貢献を残したルベン・ディアスは文句なしのベストイレブン入り。ベンフィカから6500万ポンドの移籍金で加入を果たしたセンターバックは、指揮官の臨むビルドアップ能力も備えつつ、クロスに対する位置取りの早さや対人守備はもちろん超一流。リーグ最少失点のシティにおいて15度のクリーンシートを達成し、すでに個人賞としてFWA年間最優秀選手賞を獲得している。
DFルーク・ショー(25歳/マンチェスター・ユナイテッド)
出場試合数:32(先発:30)/得点数:1
2014年夏の加入以降、ベストパフォーマンスを披露。ケガやコンディションの調整不足の影響で鳴かず飛ばずだった数シーズンを経て、今季は初めてリーグ戦30試合以上に出場した。とりわけ守備が大きく改善され、球際での強さやセカンドボールへの対応力が安定。5アシストを記録した攻撃面も申し分なく、3月にはしばらく縁のなかったイングランド代表に選出されると、ユーロ2020へのメンバー入りも果たした。
MFエンゴロ・カンテ(30歳/チェルシー)
出場試合数:30(先発:24)/得点数:0
4位チェルシーから唯一の選出。すでにプレミアリーグで最高の地位を築いているため説明不要だが、今季は監督交代の影響を受けず、異なる政権において替えの利かない存在だった。このポジションではウェストハムのスーチェクやライス、レスターのティーレマンスも出色のパフォーマンスだったが、よりビッグゲームで存在感を放っていたシャイボーイがベストイレブン入り。
MFブルーノ・フェルナンデス(26歳/マンチェスター・ユナイテッド)
出場試合数:37(先発:35)/得点数:18
加入1年半ですでに神格化された存在。昨シーズンのインパクトそのままに、今季も開幕からゴールとアシストを量産した。あるデータでは、プレミアリーグにおいて誰よりも多い94回のゴールチャンスを演出。ユナイテッドの攻撃は、このポルトガル代表MFの存在で成り立っていると言っても過言ではない。また、持ち前のリーダーシップで、今季はマグワイアが欠場した試合でキャプテンマークを巻いており、クラブは早くも給与倍増のオファーを出しているとの噂もある。
MFイルカイ・ギュンドアン(30歳/マンチェスター・シティ)
出場試合数:28(先発:23)/得点数:13
今季のシティの優勝はギュンドアンなしでは実現しなかったかもしれない。シーズン3分の1の時点で取りこぼしの少なくなかったチームを好転させたのは間違い無くこの男。知将ペップにより、本職のアンカーから一列ポジションを上げると、攻撃のポテンシャルが発揮され、12月半ばから2月半ばにかけて12試合で11ゴールを記録。リバプールとトッテナム戦でそれぞれ2ゴールを挙げるなどし、チームはこの間に14連勝していた。
FWモハメド・サラー(28歳/リバプール)
出場試合数:34(先発:31)/得点数:22
故障者の続出で混迷を極めたリバプールにおいて最も気を吐いたサラー。守備陣の相次ぐ離脱によりファビーニョやヘンダーソンをセンターバックに回したことで攻撃が機能不全に陥り、マネやフィルミノとのコンビネーションも昨季までのレベルに到達せず。それでもサラー個人としては昨季を上回る22ゴールで攻撃陣を牽引。最終節に3位に滑り込んだチームの原動力となった。
FWハリー・ケイン(27歳/トッテナム)
出場試合数:35(先発:35)/得点数:23
23ゴールに加え、14アシストで得点王およびアシスト王を獲得。1993-94シーズンのアンディ・コール氏(ニューカッスル)以来の快挙となった。チーム自体はモウリーニョ監督を更迭せざるを得ない失意のシーズンとなったが、そんな状況をもろともせず、スパーズの10番はその背番号に敵う活躍を披露した。惜しくも11人には入らなかったソン・フンミンとは、3月の時点で互いのアシストから決めたゴール数が「14」に上り、かつてブラックバーンでアラン・シアラー氏とクリス・サットン氏が1994-95シーズンに記録した13ゴールを上回り、プレミアリーグ最多記録を更新した。
FWフィル・フォーデン(21歳/マンチェスター・シティ)
出場試合数:28(先発:17)/得点数:9
今季は飛躍のシーズンに。以前からグアルディオラ監督の寵愛を受けていた若きイングランド代表MFは、文字通りその才能が開花した。ドリブルやキック精度が際立って優れたわけではないが、ペップも絶賛する卓越した戦術眼やプレービジョンでもって攻撃バリエーションに厚みをもたらせた。意外にも先発は17試合と半数程度となったが、昨季以上のインパクトを残し、ユーロ2020に向けたイングランド代表にも無事選出。将来のシチズンズを背負って立つ選手として、さらなる成長が嘱望されるシーズンとなった。
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◆プレミアリーグベストイレブンGK:エミリアーノ・マルティネス
DF:コウファル、フォファナ、ルベン・ディアス、ショー
MF:ブルーノ・フェルナンデス、カンテ、ギュンドアン
FW:サラー、ケイン、フォーデンGKエミリアーノ・マルティネス(28歳/アストン・ビラ)
出場試合数:38(先発:38)/失点数:46(クリーンシート:15)

Getty Images
エデルソンやシュマイケルといったプレミアリーグを代表する名手のほか、ニューカマーのメンディなどGKのレベルも随一の当リーグにおいて、負けず劣らずのプレーを見せたのがE・マルティネスだ。前所属のアーセナルでは燻っていた才能が、昨夏に2000万ポンドの移籍金で完全移籍したアストン・ビラで完全に開花した。非凡なシュートストップ能力に加え、195cmの長身を生かしたクロス対応も見事で、命からがら残留となった昨季の67失点を大きく改善する46失点で11位フィニッシュに大きく貢献した。全38試合に出場した中で、クリーンシートはエデルソン(19試合)とメンディ(16試合)に次ぐ15試合で、ブラッド・フリーデルのクラブ記録に到達。ファンの選ぶ最優秀選手に選ばれている。
出場試合数:34(先発:34)/得点数:0

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“カンセロ・ロール”という固有名詞を生み出したシティのポルトガル代表DFと迷ったが、純粋な右サイドバックとしての能力や成績を加味してチェコ代表DFを選んだ。今季の台風の目となったウェストハムで、スラビア・プラハからの新戦力は34試合に出場し7アシストを記録。左サイドバックのクレスウェルも8アシストの成績を残したのを見るに、躍進のハマーズにおいてサイドバックがいかに重要なポジションだったかが窺える。それにもかかわらず、移籍金がわずか540万ポンドだったことから、多くの現地メディアから今季のベストバイに推されている。
DFヴェスレイ・フォファナ(20歳/レスター・シティ)
出場試合数:28(先発:27)/得点数:0

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名だたるセンターバックたちを抑えて、20歳のフォファナを選出。昨夏サンテチェンヌに支払った3650万ポンドの移籍金には眉をひそめる者も少なくなかったが、エバンスがサスペンションとケガで欠場した開幕2試合で評価が一変。190cmの長身を武器にした空中戦に強さはもちろんのこと、自らドリブルで進むビルドアップ力も光るものがあり、堅守速攻スタイルのチームに難なくフィット。ケガによる離脱がなければ全試合に出場していたかもしれない。
DFルベン・ディアス(24歳/マンチェスター・シティ)
出場試合数:32(先発:32)/得点数:1

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フォファナ同様プレミアリーグ初挑戦ながら、王者シティでMVP級の貢献を残したルベン・ディアスは文句なしのベストイレブン入り。ベンフィカから6500万ポンドの移籍金で加入を果たしたセンターバックは、指揮官の臨むビルドアップ能力も備えつつ、クロスに対する位置取りの早さや対人守備はもちろん超一流。リーグ最少失点のシティにおいて15度のクリーンシートを達成し、すでに個人賞としてFWA年間最優秀選手賞を獲得している。
DFルーク・ショー(25歳/マンチェスター・ユナイテッド)
出場試合数:32(先発:30)/得点数:1

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2014年夏の加入以降、ベストパフォーマンスを披露。ケガやコンディションの調整不足の影響で鳴かず飛ばずだった数シーズンを経て、今季は初めてリーグ戦30試合以上に出場した。とりわけ守備が大きく改善され、球際での強さやセカンドボールへの対応力が安定。5アシストを記録した攻撃面も申し分なく、3月にはしばらく縁のなかったイングランド代表に選出されると、ユーロ2020へのメンバー入りも果たした。
MFエンゴロ・カンテ(30歳/チェルシー)
出場試合数:30(先発:24)/得点数:0

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4位チェルシーから唯一の選出。すでにプレミアリーグで最高の地位を築いているため説明不要だが、今季は監督交代の影響を受けず、異なる政権において替えの利かない存在だった。このポジションではウェストハムのスーチェクやライス、レスターのティーレマンスも出色のパフォーマンスだったが、よりビッグゲームで存在感を放っていたシャイボーイがベストイレブン入り。
MFブルーノ・フェルナンデス(26歳/マンチェスター・ユナイテッド)
出場試合数:37(先発:35)/得点数:18

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加入1年半ですでに神格化された存在。昨シーズンのインパクトそのままに、今季も開幕からゴールとアシストを量産した。あるデータでは、プレミアリーグにおいて誰よりも多い94回のゴールチャンスを演出。ユナイテッドの攻撃は、このポルトガル代表MFの存在で成り立っていると言っても過言ではない。また、持ち前のリーダーシップで、今季はマグワイアが欠場した試合でキャプテンマークを巻いており、クラブは早くも給与倍増のオファーを出しているとの噂もある。
MFイルカイ・ギュンドアン(30歳/マンチェスター・シティ)
出場試合数:28(先発:23)/得点数:13

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今季のシティの優勝はギュンドアンなしでは実現しなかったかもしれない。シーズン3分の1の時点で取りこぼしの少なくなかったチームを好転させたのは間違い無くこの男。知将ペップにより、本職のアンカーから一列ポジションを上げると、攻撃のポテンシャルが発揮され、12月半ばから2月半ばにかけて12試合で11ゴールを記録。リバプールとトッテナム戦でそれぞれ2ゴールを挙げるなどし、チームはこの間に14連勝していた。
FWモハメド・サラー(28歳/リバプール)
出場試合数:34(先発:31)/得点数:22

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FWハリー・ケイン(27歳/トッテナム)
出場試合数:35(先発:35)/得点数:23

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23ゴールに加え、14アシストで得点王およびアシスト王を獲得。1993-94シーズンのアンディ・コール氏(ニューカッスル)以来の快挙となった。チーム自体はモウリーニョ監督を更迭せざるを得ない失意のシーズンとなったが、そんな状況をもろともせず、スパーズの10番はその背番号に敵う活躍を披露した。惜しくも11人には入らなかったソン・フンミンとは、3月の時点で互いのアシストから決めたゴール数が「14」に上り、かつてブラックバーンでアラン・シアラー氏とクリス・サットン氏が1994-95シーズンに記録した13ゴールを上回り、プレミアリーグ最多記録を更新した。
FWフィル・フォーデン(21歳/マンチェスター・シティ)
出場試合数:28(先発:17)/得点数:9

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プレミアリーグ第31節、マンチェスター・ユナイテッドvsマンチェスター・シティが、日本時間6日24:30にオールド・トラッフォードでキックオフされる。シティ司令塔のラストダンスに注目集まる今季2度目のマンチェスター・ダービーだ。 13位のユナイテッド(勝ち点37)は前節、ノッティンガム・フォレストとの一戦に0-1の敗戦。古巣対戦のエランガに恩返しゴールを許すと、後半最終盤の猛攻も実らず、上位相手に力負けとなった。週明けにはヨーロッパリーグ(EL)準々決勝1stレグのリヨン戦を控えるなか、ホーム開催のダービーマッチに臨む。現状でのプライオリティは間違いなくリヨン戦にあるが、体たらくが続くシーズンにおいてダービーでの不甲斐ない戦いは許されない。より守備的に堅守速攻型のスタイルで臨む可能性が高く、割り切ってターンオーバーを行うプランもなくはないが、ベストメンバーで宿敵を撃破しELに弾みを付けるような戦いを期待したい。 対する5位のシティ(勝ち点51)は前節、下位に沈むレスター・シティ相手に2-0の勝利を収めてリーグ3戦ぶりの白星。熾烈なチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いにおいて5位をキープした。スコアは2-0も、80%近いボール支配率に相手シュートを1本に抑え込むなど余力を残した上での完勝だった。エースのハーランドら一部主力を欠くも、マーモウシュやオライリーら代役がしっかりと活躍しており、敵地でのダービーへ自信を持って臨めるはずだ。 なお、近年のリーグ戦績、タイトル数ではシティが圧倒的に優位に立っているが、プレシーズンマッチ的な色合いが強いコミュニティ・シールドはシティが勝利も、昨季のFAカップ決勝、直近のリーグ戦ではユナイテッドがいずれも2-1で勝利を収めている。そのため、今回の対戦も拮抗した展開も想定される。ちなみに、ユナイテッドがシティ相手にシーズンダブルを決めたのは2019-20シーズン。ホームで5シーズンぶりのダブル達成となるか。 ◆マンチェスター・ユナイテッド◆ 【3-4-2-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250406_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">©超ワールドサッカー<hr></div> GK:オナナ DF:マズラウィ、マグワイア、ヨロ MF:ダロト、カゼミロ、ウガルテ、ドルグ MF:ブルーノ・フェルナンデス、ガルナチョ FW:ホイルンド 負傷者:DFマルティネス、ショー、エバンス、ヘヴン、デ・リフト、MFメイヌー、FWアマド 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関してはメイヌーに復帰の可能性がある一方、打撲の影響でデ・リフトの状態が懸念される。 ELを考慮してターンオーバーの可能性もあるが、前述のメンバーの起用を予想。デ・リフトが間に合う場合はマグワイアに代わって中央に入る可能性が高い。前線ではマウントやザークツィーにもチャンスがありそうだ。 ◆マンチェスター・シティ◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250406_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">©超ワールドサッカー<hr></div> GK:エデルソン DF:マテウス・ヌネス、クサノフ、ルベン・ディアス、グヴァルディオル MF:ギュンドアン、ニコ・ゴンサレス MF:サヴィオ、フォーデン、ドク FW:マーモウシュ 負傷者:DFストーンズ、アケ、アカンジ、MFロドリ、FWハーランド 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関しても直近数試合と大きな変化はない。 スタメンは前述の11名を予想。ディフェンスラインではリコ・ルイス、オライリー。中盤から前ではコバチッチ、ベルナルド・シウバ、デ・ブライネ、グリーリッシュとベテランの起用も十分にある。 ★注目選手 ◆マンチェスター・ユナイテッド:MFブルーノ・フェルナンデス <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250406_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 赤い悪魔の主将の矜持で花道は飾らせない。リーグ戦での低迷に、週明けのリヨン戦の重要度を考えると、ユナイテッドにとっては難しいモチベーションで挑むダービーとなるが、ホーム開催の宿敵との一戦ということもあり、メンバー構成いかんは別として気概を示したい。 そのダービーの重要性を最も知る一人であるポルトガル代表MFとしては普段通りに中盤と前線のリンクマン、チャンスメイカー、フィニッシャーというマルチタスクをこなしながら、気持ちの部分でもチームを鼓舞し続けたい。 堅守速攻のスタイルで臨む可能性が高いなか、被カウンターの局面で脆さもある相手に対して、高精度のパスやクロスから味方の決定機を演出したい。 ◆マンチェスター・シティ:MFケビン・デ・ブライネ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250406_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 敵地で挑むラストダービー。リーグテーブル上は大一番とは言えない今回のダービーだが、シティにとってはCL出場権争いとともに、在籍10年のレジェンドMFのラストダービーという部分で非常に重要な一戦となる。 デ・ブライネは今回のダービー2日前に自身のSNSを通じて今季限りでのシティズンズ退団を発表。2015年8月にヴォルフスブルクから加入し、ここまで公式戦413試合で106ゴール174アシストを記録。6度のプレミアリーグ制覇や、CL初制覇など15のタイトルを獲得。2022-23シーズンにはトレブル“3冠”を達成し、シティで獲得できるタイトルを全て手にしていた。 しかし、近年は度重なる負傷によるパフォーマンスの低下もあって以前のような絶対的な存在にはなり切れず、33歳MFはこのタイミングでマンチェスターを離れる決断を下した。 なお、プレミアリーグでのダービーは15試合に出場し6勝4分け5敗の戦績。3ゴール4アシストと好相性とは言い難いが、2ゴール1アシストの活躍で4-1の快勝に導いた2022年3月の対戦以来の躍動を期待したい。 2025.04.06 15:20 Sun4
【プレミアリーグ第32節プレビュー】マドリー戦控えるアーセナルはビーズと対峙、首位リバプールはハマーズ戦
先週末に行われた前節は首位リバプールを始め上位5チームがいずれも勝ち点を取りこぼす波乱の一節となった。また、最下位のサウサンプトンが7節を残してプレミアリーグ史上最速での2部降格が決定した。 UEFAコンペティションの準々決勝2ndレグを控えるなか、今節はヨーロッパ参戦組の戦いに注目だ。 1stレグで明暗分かれたチャンピオンズリーグ(CL)勢の2位アーセナルと7位のアストン・ビラは、それぞれ12位のブレントフォード、最下位のサウサンプトンと対戦する。 リーグ前節はエバートン相手に消化不良の1-1のドローに終わったアーセナルだが、CL準々決勝1stレグでは前大会王者レアル・マドリーとのホームゲームで会心の3-0の勝利を挙げた。攻守両面で相手を上回った上、MFライスの圧巻の直接FK2発にMFメリーノにもゴールが生まれ、先勝に成功した。 アウェイチームに多くの悪夢を味わわせてきた要塞サンティアゴ・ベルナベウでのリターンレグに向けて細心の注意を払う必要はあるが、ベスト4進出へ大きなアドバンテージを得たことは間違いない。今回のホームゲームでは難敵ビーズ相手に勝ちたい気はやまやまではあるが、リーグ逆転優勝とCL準決勝進出を天秤にかけて割り切ったターンオーバーもありか。MFヌワネリやMFジョルジーニョ、FWスターリングらの活躍にも期待しつつ、良い形でマドリー戦に繋げたい。 アストン・ビラは前節、ノッティンガム・フォレストとの上位対決を2-1で制して公式戦7連勝を達成。しかし、CLではパリ・サンジェルマン(PSG)とのアウェイゲームではFWロジャーズのゴールで先制に成功も、そこからの3連続失点によって厳しい1-3の敗戦となった。これで公式戦連勝が「7」でストップしたエメリのチームは、ホーム開催の2ndレグで逆転を目指す。 プレミアリーグの来季CL出場権が5チームに確定したなか、熾烈なCL出場権争いにおいて勝ち点3を積み上げる必要があり、PSGとのリターンレグへ極端なターンオーバーは難しい。ただ、前線に関しては豊富なタレントが揃っており、やりくり上手のスペイン人指揮官が最適の組み合わせを選び出し、降格が決定したセインツ相手に勝ち切りたい。 一方、降格決定後初のホームゲームとなるセインツはユリッチ監督を即時解任。シーズン残りはラスク暫定監督の下で戦うことになる。DF菅原由勢の起用法にも注目したい。 ヨーロッパリーグ(EL)参戦組の13位マンチェスター・ユナイテッド、14位のトッテナムは5位のニューカッスル、17位のウォルバーハンプトンと対戦する。 ユナイテッドは前節、膠着のマンチェスター・シティとのダービーマッチを0-0のドローで終え、リーグ2戦未勝利に。続くEL準々決勝1stレグでは敵地リヨンに乗り込んだ一戦を2-2のドローで終えた。DFヨロの加入後初ゴールにFWザークツィーのゴールで一時逆転に成功したが、GKオナナの2失点に絡むプレーなどもあり、後半アディショナルタイムの土壇場被弾で先勝を逃した。 ホームでのリターンレグへ弾みを付ける公式戦4試合ぶりの白星がほしい一方、リーグ戦でのUEFAコンペティション出場権獲得の現実味は薄く割り切ってターンオーバーを敢行する可能性は高そうだ。ただ、公式戦4連勝と絶好調のマグパイズ相手に大敗となれば、肝心のリヨン戦に響くことになるためメンバーは入れ替えながらもしっかりとした戦いは見せたい。 一方、スパーズは前節、サウサンプトン相手に3-1の快勝。リーグ4戦ぶりの白星を挙げた。ただ、ホームで戦ったELではフランクフルト相手に1-1のドローに終わった。開始早々に先制を許したなか、DFペドロ・ポロのゴールで同点に追いつき以降は再三の決定機を作り出したが、相手GKの好守にも阻まれて先勝を逃した。2ndレグを敵地で戦うためユナイテッド以上にシビアな状況となっており、リーグ3連勝と好調を維持するウルブスとのアウェイゲームではターンオーバーが濃厚だ。一部主力を温存しつつ、総力戦で挑む2ndレグへFWリシャルリソンやMFグレイ、FWオドベールら控え組の状態を上げたいところだ。 カンファレンスリーグ(ECL)参戦の4位チェルシーは前節、ブレントフォードとゴールレスドロー。リーグ連勝を逃した。ただ、ECLではレギア・ワルシャワとのアウェイゲームをFWジョージのファーストチーム初ゴールにFWマドゥエケの2ゴールの活躍で3-0の先勝。大きなアドバンテージを得てロンドンに帰還した。降格圏の18位イプスウィッチ・タウンをホームで迎え撃つ一戦ではECLで温存した主力を起用し、しっかりと勝ち切ってCL出場権獲得へ勝ち点3を積み上げたい。 前節、フルアム相手にまさかの2-3の敗戦を喫して優勝へ足踏みとなった首位のリバプールは、16位のウェストハムとのホームゲームでバウンスバックの勝利を目指す。フルアム戦では相手のパフォーマンスを褒めるべき部分はあったものの、らしくないミスも目立っておりその修正は必要だ。ただ、11日にはエースFWサラーの契約延長という最高の知らせが発表され、良い雰囲気が期待されるアンフィールドで白星を取り戻したい。 マンチェスター・ダービーをドローで終えて6位後退のマンチェスター・シティは、MF鎌田大地を擁する好調の11位クリスタル・パレスとのホームゲームに臨む。今季限りで退団のMFデ・ブライネのラストダービーというモチベーションはあったが、全体的なパフォーマンスは振るわず。同じ[3-4-2-1]で堅守速攻を貫くソリッドな相手に対して、メンバーの入れ替えも行いながらしっかりと結果を残したい。 対するパレスは前節、ブライトン&ホーヴ・アルビオン相手に2-1の勝利。FWエンケティア、DFグエイの退場は余計だったが、エースFWマテタに負傷明け後初のゴールが生まれるなど実りある内容での勝利でもあった。その一戦で決勝点の起点、相手の退場を誘発するなど存在感を示した鎌田には2試合連続のスタメンを期待したい。 そのパレスに敗れた9位のブライトンは、リーグ連敗という苦境のなかで19位レスター・シティ相手に公式戦5試合ぶりの勝利を目指す。対戦相手はリーグ8連敗と泥沼の状況にあるが、この一戦では出場停止のDFファン・ヘッケに加え、パレス戦の接触プレーで痛めたMF三笘薫にも欠場の可能性が報じられており、チームとしては総力戦で勝ち点3を掴みたい。 《プレミアリーグ第32節》 ▽4/12(土) 《20:30》 マンチェスター・シティ vs クリスタル・パレス 《23:00》 ブライトン vs レスター・シティ ノッティンガム・フォレスト vs エバートン サウサンプトン vs アストン・ビラ 《25:30》 アーセナル vs ブレントフォード ▽4/13(日) 《22:00》 チェルシー vs イプスウィッチ リバプール vs ウェストハム ウォルバーハンプトン vs トッテナム 《24:30》 ニューカッスル vs マンチェスター・ユナイテッド ▽4/14(月) 《28:00》 ボーンマス vs フルアム 2025.04.12 12:00 Sat5