【2020-21セリエA総括】超WS選出の最優秀選手はルカク

2021.06.03 19:00 Thu
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長らく続いたユベントスの一強時代にインテルが終止符を打った。ピルロ新監督の下、10連覇を目指したユベントスだったが、9連覇の足掛かりを作ったコンテ監督率いるインテルがその牙城を打ち崩す結果となった。

◆コンテが古巣の連覇を阻止~インテル~
シーズン前からユベントスの10連覇を阻む可能性があると予想されたインテルはその期待通り、堅守速攻を武器に際どい試合を制する勝負強さを見せ付けた。とりわけ主砲のFWルカクの存在が大きく、何もないところから多くのゴールを生み出して見せた。また、連勝も多く、11月から12月にかけて8連勝、1月から4月にかけて11連勝を記録し、後続の追い上げを許さなかった。ただ、オーナーの蘇寧グループが財政問題を抱えていることから、優勝の立役者であるものの高額年俸のコンテ監督が退任。主力の売却も囁かれる中、ラツィオで好結果を収め続けていたS・インザーギ監督を招へいしたが、連覇は茨の道か。

◆ピオリ体制継続で8季ぶりCL~ミラン
シーズン前半戦を首位ターンとしたミラン。最終的には優勝したインテルに大きく水を開けられる格好となったが、2位フィニッシュを果たし、8季ぶりのチャンピオンズリーグ(CL)出場を決めた。開幕前にはラングニック氏の招へいにも動いていたようだが、ピオリ体制継続が吉と出た。ケガにはかなり泣かされたものの、FWイブラヒモビッチの残留に成功したミランは、39歳となった今なお衰えることの知らないベテランの力で勝利をもぎ取っていった。CL出場が懸かった最終的アタランタ戦では大黒柱を欠いた中で見事勝利を掴み、2位でシーズンを終えている。
◆流石のガスペリーニ~アタランタ~
5季目となったガスペリーニ監督の下、2季連続でCL決勝トーナメント進出を果たし、3季連続でCL出場権を獲得した。シーズン前にはMFカスターニュを、シーズン半ばには絶対的主軸のMFパプ・ゴメスが移籍した中での好成績には流石としか言いようがない。もはやプロビンチャの括りには収まりきらないクラブに成長した中、今後も名将と共にどのような進化を遂げていくのか楽しみなチームだ。

◆新米監督ピルロで10連覇逃す~ユベントス~
指揮官初挑戦のピルロ監督の下、10連覇を目指したユベントスだったが、その壁は高かった。可変システムを採用するなど一定のチャレンジは見せたピルロ監督だったが、試合毎の再現性がなく不安定な戦いが続いた。コッパ・イタリアを制し、最終的には何とか4位に滑り込んでCL出場権を確保したが、王座を失ったチームはピルロ監督の解任を決断。3季ぶりにアッレグリ監督が復帰することを発表している。
◆リーグ屈指の攻撃力も~ナポリ~
昨季コッパ・イタリア優勝に導いたガットゥーゾ監督体制2季目となったナポリ。FWインシーニェを軸に、新戦力FWオシムヘンを加えた攻撃力はリーグ屈指だった。ただ、上位対決で敗れることが多く、勝負弱さを露呈してしまった。最終節では何も懸かっていないヴェローナに勝利すればCL出場権獲得というシチュエーションで引き分けたことが今季を象徴していたのかもしれない。ガットゥーゾ監督と袖を分かったチームはスパレッティ監督を招へいしている。

◆熟成路線でCLとリーグで好結果~ラツィオ~
S・インザーギ監督体制下、6シーズン目を戦ったラツィオは12シーズンぶりの出場となったCLとの並行した過密日程と、コロナに苦しめられながらのシーズンとなった。それでも、CLでは20シーズンぶりの決勝トーナメント進出を果たし、セリエAでも6位と、熟成路線を図ったチームはまずまずのシーズンを過ごしたと言える。ただ、近年の成功の立役者であるS・インザーギ監督が玉突き人事によりインテルに引き抜かれ、後任にはサッリ監督が就任濃厚。スタイルの異なる指揮官の下、CL返り咲きを狙う。

◆シーズン後半に失速~ローマ~
シーズン前半戦を3位で終えたローマだったが、ヨーロッパリーグとの並行した日程にも苦しめられ、リーグで不調に陥った。とりわけ守備の崩壊が進み、不安定な戦いが続いた。フォンセカ監督と袖を分かったチームはインテルを3冠に導いたモウリーニョ監督の招へいを決断している。

◆冨安はサイドバックで、吉田はセンターバックで活躍~冨安と吉田~
日本代表のセンターバックでコンビを組むボローニャのDF冨安健洋とサンプドリアのDF吉田麻也は共に中位で終えたチームの主力として活躍した。冨安は今季序盤、本職のセンターバックでの起用が多かったが失点に絡むことも目立ち、シーズン後半は昨季務めていた右サイドバックでのプレーが主となった。そのポジションでは攻守に安定したパフォーマンスを見せ、改めて評価を確固たるものとしている。

対する吉田は主力センターバックとしてシーズンを戦い抜いた。昨季後半に加入した中、今季はより味方との連係も高まり、吉田の統率力が生かされた格好だ。チームは一桁の9位でフィニッシュできたが、吉田も十分に貢献できたシーズンとなった。

【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWロメル・ルカク(インテル)
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インテル優勝の立役者。24ゴール10アシストを記録したことからも分かる通り、ゴールにチャンスメークと無双の働きぶりだった。相棒のFWラウタロとの関係も良好で、相乗効果をもたらした。

★最優秀監督
◆アントニオ・コンテ(インテル)
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インテルに11年ぶりスクデットをもたらした。強固な3バックを構築し、ルカクと新戦力MFハキミのスピードでカウンター時の威力を増強した。そして1年はかかったが、MFエリクセンをチームに馴染ませたことで遅攻も可能となり、安定感に磨きをかけた。

【期待以上】
★チーム
◆サッスオーロ
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惜しくも欧州カップ戦出場はならなかったが、8位フィニッシュとしたサッスオーロを選出。デ・ゼルビ監督の下、攻撃的なスタイルを構築したチームは、ビッグクラブ相手にも臆せず真っ向勝負を挑む好チームに仕上がっていた。デ・ゼルビ監督はその手腕を買われ、シャフタールに引き抜かれている。

★選手
◆シモン・ケアー(ミラン)
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キャリアのピークを過ぎたものと思っていたが、昨季後半にレンタルで加入した32歳はミラン守備陣のリーダーとなった。DFロマニョーリが不安定なプレーに終始した中、ケアーが対照的に好プレーを続けた。チェルシーからレンタルで加入したDFトモリと共に強固なバックラインを形成し、ミランの復活に一役買った。

【期待外れ】
★チーム
◆ユベントス
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監督未経験のピルロを抜擢した時点で想定されていた事態でもあったが、それにしてもシーズンを通して凡庸な試合が多過ぎた。個人技に頼ることが多く、攻守両面で組織立っていないことから修正も図れず、淡々と試合が過ぎるばかりだった。10連覇を逃したのは当然の事だった。

★選手
◆FWパウロ・ディバラ(ユベントス)
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シーズン前のコロナ感染に始まり、シーズンイン後も度重なるケガに悩まされた。選出はやや可哀想なところもあるが、コンディションの管理も含めてプロの責任。期待の裏返しという意味も込めての選出とした。

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長友佑都が目指すべき存在、衰え見せなかった“鉄人”ハビエル・サネッティ

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