【2020-21セリエA総括】超WS選出の最優秀選手はルカク
2021.06.03 19:00 Thu
長らく続いたユベントスの一強時代にインテルが終止符を打った。ピルロ新監督の下、10連覇を目指したユベントスだったが、9連覇の足掛かりを作ったコンテ監督率いるインテルがその牙城を打ち崩す結果となった。
◆コンテが古巣の連覇を阻止~インテル~
シーズン前からユベントスの10連覇を阻む可能性があると予想されたインテルはその期待通り、堅守速攻を武器に際どい試合を制する勝負強さを見せ付けた。とりわけ主砲のFWルカクの存在が大きく、何もないところから多くのゴールを生み出して見せた。また、連勝も多く、11月から12月にかけて8連勝、1月から4月にかけて11連勝を記録し、後続の追い上げを許さなかった。ただ、オーナーの蘇寧グループが財政問題を抱えていることから、優勝の立役者であるものの高額年俸のコンテ監督が退任。主力の売却も囁かれる中、ラツィオで好結果を収め続けていたS・インザーギ監督を招へいしたが、連覇は茨の道か。
◆ピオリ体制継続で8季ぶりCL~ミラン~
シーズン前半戦を首位ターンとしたミラン。最終的には優勝したインテルに大きく水を開けられる格好となったが、2位フィニッシュを果たし、8季ぶりのチャンピオンズリーグ(CL)出場を決めた。開幕前にはラングニック氏の招へいにも動いていたようだが、ピオリ体制継続が吉と出た。ケガにはかなり泣かされたものの、FWイブラヒモビッチの残留に成功したミランは、39歳となった今なお衰えることの知らないベテランの力で勝利をもぎ取っていった。CL出場が懸かった最終的アタランタ戦では大黒柱を欠いた中で見事勝利を掴み、2位でシーズンを終えている。
◆流石のガスペリーニ~アタランタ~
5季目となったガスペリーニ監督の下、2季連続でCL決勝トーナメント進出を果たし、3季連続でCL出場権を獲得した。シーズン前にはMFカスターニュを、シーズン半ばには絶対的主軸のMFパプ・ゴメスが移籍した中での好成績には流石としか言いようがない。もはやプロビンチャの括りには収まりきらないクラブに成長した中、今後も名将と共にどのような進化を遂げていくのか楽しみなチームだ。
◆新米監督ピルロで10連覇逃す~ユベントス~
指揮官初挑戦のピルロ監督の下、10連覇を目指したユベントスだったが、その壁は高かった。可変システムを採用するなど一定のチャレンジは見せたピルロ監督だったが、試合毎の再現性がなく不安定な戦いが続いた。コッパ・イタリアを制し、最終的には何とか4位に滑り込んでCL出場権を確保したが、王座を失ったチームはピルロ監督の解任を決断。3季ぶりにアッレグリ監督が復帰することを発表している。
昨季コッパ・イタリア優勝に導いたガットゥーゾ監督体制2季目となったナポリ。FWインシーニェを軸に、新戦力FWオシムヘンを加えた攻撃力はリーグ屈指だった。ただ、上位対決で敗れることが多く、勝負弱さを露呈してしまった。最終節では何も懸かっていないヴェローナに勝利すればCL出場権獲得というシチュエーションで引き分けたことが今季を象徴していたのかもしれない。ガットゥーゾ監督と袖を分かったチームはスパレッティ監督を招へいしている。
◆熟成路線でCLとリーグで好結果~ラツィオ~
S・インザーギ監督体制下、6シーズン目を戦ったラツィオは12シーズンぶりの出場となったCLとの並行した過密日程と、コロナに苦しめられながらのシーズンとなった。それでも、CLでは20シーズンぶりの決勝トーナメント進出を果たし、セリエAでも6位と、熟成路線を図ったチームはまずまずのシーズンを過ごしたと言える。ただ、近年の成功の立役者であるS・インザーギ監督が玉突き人事によりインテルに引き抜かれ、後任にはサッリ監督が就任濃厚。スタイルの異なる指揮官の下、CL返り咲きを狙う。
◆シーズン後半に失速~ローマ~
シーズン前半戦を3位で終えたローマだったが、ヨーロッパリーグとの並行した日程にも苦しめられ、リーグで不調に陥った。とりわけ守備の崩壊が進み、不安定な戦いが続いた。フォンセカ監督と袖を分かったチームはインテルを3冠に導いたモウリーニョ監督の招へいを決断している。
◆冨安はサイドバックで、吉田はセンターバックで活躍~冨安と吉田~
日本代表のセンターバックでコンビを組むボローニャのDF冨安健洋とサンプドリアのDF吉田麻也は共に中位で終えたチームの主力として活躍した。冨安は今季序盤、本職のセンターバックでの起用が多かったが失点に絡むことも目立ち、シーズン後半は昨季務めていた右サイドバックでのプレーが主となった。そのポジションでは攻守に安定したパフォーマンスを見せ、改めて評価を確固たるものとしている。
対する吉田は主力センターバックとしてシーズンを戦い抜いた。昨季後半に加入した中、今季はより味方との連係も高まり、吉田の統率力が生かされた格好だ。チームは一桁の9位でフィニッシュできたが、吉田も十分に貢献できたシーズンとなった。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWロメル・ルカク(インテル)

インテル優勝の立役者。24ゴール10アシストを記録したことからも分かる通り、ゴールにチャンスメークと無双の働きぶりだった。相棒のFWラウタロとの関係も良好で、相乗効果をもたらした。
★最優秀監督
◆アントニオ・コンテ(インテル)

インテルに11年ぶりスクデットをもたらした。強固な3バックを構築し、ルカクと新戦力MFハキミのスピードでカウンター時の威力を増強した。そして1年はかかったが、MFエリクセンをチームに馴染ませたことで遅攻も可能となり、安定感に磨きをかけた。
【期待以上】
★チーム
◆サッスオーロ

惜しくも欧州カップ戦出場はならなかったが、8位フィニッシュとしたサッスオーロを選出。デ・ゼルビ監督の下、攻撃的なスタイルを構築したチームは、ビッグクラブ相手にも臆せず真っ向勝負を挑む好チームに仕上がっていた。デ・ゼルビ監督はその手腕を買われ、シャフタールに引き抜かれている。
★選手
◆シモン・ケアー(ミラン)

キャリアのピークを過ぎたものと思っていたが、昨季後半にレンタルで加入した32歳はミラン守備陣のリーダーとなった。DFロマニョーリが不安定なプレーに終始した中、ケアーが対照的に好プレーを続けた。チェルシーからレンタルで加入したDFトモリと共に強固なバックラインを形成し、ミランの復活に一役買った。
【期待外れ】
★チーム
◆ユベントス

監督未経験のピルロを抜擢した時点で想定されていた事態でもあったが、それにしてもシーズンを通して凡庸な試合が多過ぎた。個人技に頼ることが多く、攻守両面で組織立っていないことから修正も図れず、淡々と試合が過ぎるばかりだった。10連覇を逃したのは当然の事だった。
★選手
◆FWパウロ・ディバラ(ユベントス)

シーズン前のコロナ感染に始まり、シーズンイン後も度重なるケガに悩まされた。選出はやや可哀想なところもあるが、コンディションの管理も含めてプロの責任。期待の裏返しという意味も込めての選出とした。
◆コンテが古巣の連覇を阻止~インテル~
シーズン前からユベントスの10連覇を阻む可能性があると予想されたインテルはその期待通り、堅守速攻を武器に際どい試合を制する勝負強さを見せ付けた。とりわけ主砲のFWルカクの存在が大きく、何もないところから多くのゴールを生み出して見せた。また、連勝も多く、11月から12月にかけて8連勝、1月から4月にかけて11連勝を記録し、後続の追い上げを許さなかった。ただ、オーナーの蘇寧グループが財政問題を抱えていることから、優勝の立役者であるものの高額年俸のコンテ監督が退任。主力の売却も囁かれる中、ラツィオで好結果を収め続けていたS・インザーギ監督を招へいしたが、連覇は茨の道か。
◆ピオリ体制継続で8季ぶりCL~ミラン~
シーズン前半戦を首位ターンとしたミラン。最終的には優勝したインテルに大きく水を開けられる格好となったが、2位フィニッシュを果たし、8季ぶりのチャンピオンズリーグ(CL)出場を決めた。開幕前にはラングニック氏の招へいにも動いていたようだが、ピオリ体制継続が吉と出た。ケガにはかなり泣かされたものの、FWイブラヒモビッチの残留に成功したミランは、39歳となった今なお衰えることの知らないベテランの力で勝利をもぎ取っていった。CL出場が懸かった最終的アタランタ戦では大黒柱を欠いた中で見事勝利を掴み、2位でシーズンを終えている。
5季目となったガスペリーニ監督の下、2季連続でCL決勝トーナメント進出を果たし、3季連続でCL出場権を獲得した。シーズン前にはMFカスターニュを、シーズン半ばには絶対的主軸のMFパプ・ゴメスが移籍した中での好成績には流石としか言いようがない。もはやプロビンチャの括りには収まりきらないクラブに成長した中、今後も名将と共にどのような進化を遂げていくのか楽しみなチームだ。
◆新米監督ピルロで10連覇逃す~ユベントス~
指揮官初挑戦のピルロ監督の下、10連覇を目指したユベントスだったが、その壁は高かった。可変システムを採用するなど一定のチャレンジは見せたピルロ監督だったが、試合毎の再現性がなく不安定な戦いが続いた。コッパ・イタリアを制し、最終的には何とか4位に滑り込んでCL出場権を確保したが、王座を失ったチームはピルロ監督の解任を決断。3季ぶりにアッレグリ監督が復帰することを発表している。
◆リーグ屈指の攻撃力も~ナポリ~
昨季コッパ・イタリア優勝に導いたガットゥーゾ監督体制2季目となったナポリ。FWインシーニェを軸に、新戦力FWオシムヘンを加えた攻撃力はリーグ屈指だった。ただ、上位対決で敗れることが多く、勝負弱さを露呈してしまった。最終節では何も懸かっていないヴェローナに勝利すればCL出場権獲得というシチュエーションで引き分けたことが今季を象徴していたのかもしれない。ガットゥーゾ監督と袖を分かったチームはスパレッティ監督を招へいしている。
◆熟成路線でCLとリーグで好結果~ラツィオ~
S・インザーギ監督体制下、6シーズン目を戦ったラツィオは12シーズンぶりの出場となったCLとの並行した過密日程と、コロナに苦しめられながらのシーズンとなった。それでも、CLでは20シーズンぶりの決勝トーナメント進出を果たし、セリエAでも6位と、熟成路線を図ったチームはまずまずのシーズンを過ごしたと言える。ただ、近年の成功の立役者であるS・インザーギ監督が玉突き人事によりインテルに引き抜かれ、後任にはサッリ監督が就任濃厚。スタイルの異なる指揮官の下、CL返り咲きを狙う。
◆シーズン後半に失速~ローマ~
シーズン前半戦を3位で終えたローマだったが、ヨーロッパリーグとの並行した日程にも苦しめられ、リーグで不調に陥った。とりわけ守備の崩壊が進み、不安定な戦いが続いた。フォンセカ監督と袖を分かったチームはインテルを3冠に導いたモウリーニョ監督の招へいを決断している。
◆冨安はサイドバックで、吉田はセンターバックで活躍~冨安と吉田~
日本代表のセンターバックでコンビを組むボローニャのDF冨安健洋とサンプドリアのDF吉田麻也は共に中位で終えたチームの主力として活躍した。冨安は今季序盤、本職のセンターバックでの起用が多かったが失点に絡むことも目立ち、シーズン後半は昨季務めていた右サイドバックでのプレーが主となった。そのポジションでは攻守に安定したパフォーマンスを見せ、改めて評価を確固たるものとしている。
対する吉田は主力センターバックとしてシーズンを戦い抜いた。昨季後半に加入した中、今季はより味方との連係も高まり、吉田の統率力が生かされた格好だ。チームは一桁の9位でフィニッシュできたが、吉田も十分に貢献できたシーズンとなった。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWロメル・ルカク(インテル)

Getty Images
インテル優勝の立役者。24ゴール10アシストを記録したことからも分かる通り、ゴールにチャンスメークと無双の働きぶりだった。相棒のFWラウタロとの関係も良好で、相乗効果をもたらした。
★最優秀監督
◆アントニオ・コンテ(インテル)

Getty Images
インテルに11年ぶりスクデットをもたらした。強固な3バックを構築し、ルカクと新戦力MFハキミのスピードでカウンター時の威力を増強した。そして1年はかかったが、MFエリクセンをチームに馴染ませたことで遅攻も可能となり、安定感に磨きをかけた。
【期待以上】
★チーム
◆サッスオーロ

Getty Images
惜しくも欧州カップ戦出場はならなかったが、8位フィニッシュとしたサッスオーロを選出。デ・ゼルビ監督の下、攻撃的なスタイルを構築したチームは、ビッグクラブ相手にも臆せず真っ向勝負を挑む好チームに仕上がっていた。デ・ゼルビ監督はその手腕を買われ、シャフタールに引き抜かれている。
★選手
◆シモン・ケアー(ミラン)

Getty Images
キャリアのピークを過ぎたものと思っていたが、昨季後半にレンタルで加入した32歳はミラン守備陣のリーダーとなった。DFロマニョーリが不安定なプレーに終始した中、ケアーが対照的に好プレーを続けた。チェルシーからレンタルで加入したDFトモリと共に強固なバックラインを形成し、ミランの復活に一役買った。
【期待外れ】
★チーム
◆ユベントス

Getty Images
監督未経験のピルロを抜擢した時点で想定されていた事態でもあったが、それにしてもシーズンを通して凡庸な試合が多過ぎた。個人技に頼ることが多く、攻守両面で組織立っていないことから修正も図れず、淡々と試合が過ぎるばかりだった。10連覇を逃したのは当然の事だった。
★選手
◆FWパウロ・ディバラ(ユベントス)

Getty Images
シーズン前のコロナ感染に始まり、シーズンイン後も度重なるケガに悩まされた。選出はやや可哀想なところもあるが、コンディションの管理も含めてプロの責任。期待の裏返しという意味も込めての選出とした。
インテルの関連記事
セリエAの関連記事
|
インテルの人気記事ランキング
1
インテルがルイス・エンヒキと5年契約で個人間合意か、残すはマルセイユとの交渉に
インテルがマルセイユのブラジル人FWルイス・エンヒキ(23)の獲得に迫っているようだ。フランス『フット・メルカート』が報じている。 母国ブラジルのトレッス・パッソスでキャリアをスタートしたルイス・エンヒキ。レンタル先のボタフォゴFRで台頭し、バイエルンやユベントスの関心も集めたなか、2020年にマルセイユへ完全移籍した。 その新天地では左右のウイング、右ウイングバックを主戦場に準主力を担った一方、ボタフォゴへのレンタル移籍も経験。ローンバックした2023-24シーズン後半戦で定位置を掴むと、ロベルト・デ・ゼルビ新監督を迎えた今季は開幕から完全な主力を担い、ここまで公式戦30試合9ゴール7アシストを記録している。 そんなルイス・エンヒキには、今夏にウイングバックの強化に動いているインテルが注目。『フット・メルカート』によると、すでに選手個人とは2030年までの5年契約で合意に至ったとのこと。 また、クラブ間では2400万ユーロ+ボーナス400万ユーロの総額2800万ユーロ(約45億4000万円)のオファーを提示。しかし、3000万~3500万ユーロ(約48億6400万~56億7500万円)を要求するマルセイユ側との交渉はまだ続いているという。 なお、ルイス・エンヒキにはインテルのほかにも、バイエルンが関心を示していたが、選手がインテルへの移籍を希望したため破談に終わったと報じられていた。 2025.04.22 09:15 Tue2
平均年齢28.2歳の王者インテル…今後は若手獲得路線本格化でパルマの強靭FWボニーらリストアップ
インテルが少しずつ若手獲得路線に切り替え。世代交代への覚悟がありそうだ。 昨季のセリエA王者にして、充実した選手層、人望が厚いシモーネ・インザーギ監督、ジュゼッペ・マロッタ社長を筆頭とした経営陣と、スキがない組織を築くインテル。 ただ、充実のスカッド(トップ登録27選手)は現時点で平均年齢「28.2歳」と、指揮官がリスクを避けた起用に流れる傾向もあって、セリエA最年長のチームに。最も近いナポリでさえ、平均年齢は「27.4歳」となっている。(※) (※)ミランは25.2歳、ユベントスは25.4歳、エラス・ヴェローナは23.7歳など オークツリー新体制で「今後獲得する選手は若手重視」との姿勢が見えてきたなか、この路線はこれから本格化へ。イタリア『カルチョメルカート』は、インテルがリストアップ中だという獲得候補をいくつか挙げる。 まず、パルマに所属する189cmストライカー、U-20フランス代表FWアンジュ=ヨアン・ボニー(20)。 日本ではGK鈴木彩艶のパルマ移籍により、この「ボニー」を聞くことが増えたが、現地イタリアではまだまだ無名。強靭なフィジカルが特徴で、今季がキャリア初のトップディビジョンとなったなか、1日のナポリ戦でセリエA初得点を記録している若武者だ。 “若手の登竜門”ザルツブルクからは、イスラエル代表MFオスカル・グルーク(20)とコートジボワール代表FWカリム・コナテ(20)に関心。前者は「ムヒタリアン型」と形容され、後者は爆発的な“バネ”を誇る点取り屋だ。 さらに若い選手だと、今夏ニュルンベルクからフランクフルトへ移籍した2005年生まれのトルコ代表戦士、MFジャン・ウズン(18)もリストアップ。攻撃的ポジションを複数こなせる器用なアタッカーで、昨季の2.ブンデスリーガでは30試合16得点を叩き出した逸材だ。 2025年夏、およそ1年後のインテルは、今夏の売却が叶わなかったFWマルコ・アルナウトビッチ(35)、FWホアキン・コレア(30)をフリートランスファーで放出することが確実。 来年1月で売れる可能性は低そうだが、上述のような若きタレントを獲得すべく、2人合わせて1300万ユーロ(約20.5億円)の人件費削減、放出をほぼ100%の確率で実行する。 2024.09.08 22:10 Sun3
元ブラジル代表DFルシオ氏が家庭内の事故で緊急入院…現在はICUで経過観察
元ブラジル代表DFルシオ氏(47)がブラジリア市内の病院に入院しており、集中治療室(ICU)で治療を受けているようだ。 イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によれば、ルシオ氏は15日に自宅で起きた事故により、体の様々な部分に火傷を負ったとのこと。 なお、入院先の病院は「ルシオ氏の容体は安定していて意識もはっきりしている。しばらくはICUで経過を観察する」との声明を発表している。 ブラジル代表として通算105キャップを誇るルシオ氏は、1998年にインテルナシオナウでプロデビュー後、2000年1月にレバークーゼン移籍。2004年夏に加入したバイエルンで4度のブンデスリーガ制覇を経験すると、2009年夏からインテルに移り、2009-10シーズンの3冠(セリエA、コッパ・イタリア、チャンピオンズリーグ)達成に寄与した。 その後、2012年夏のユベントス移籍を経て、2013年1月のサンパウロ入りを機に母国復帰。インドで過ごす時期もあったが、ブラジル国内を中心にプレーを続け、2019年10月にブラジリエンセFCを退団以降はフリーの状態が続き、2020年1月に現役引退を発表していた。 2025.05.17 20:50 Sat4
【2023-24セリエAベストイレブン】インテルから最多6選手を選出
2023-24シーズンのセリエAが2日に終了しました。本稿では今季のセリエAベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。 GKヤン・ゾマー(35歳/インテル) 出場試合数:34(先発回数:34)/失点数:19/出場時間:3060分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240523_16_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> オナナの抜けた穴を埋める以上の活躍で選出。足元に関しても問題なくビルドアップでも貢献できている。ショットストップ能力に関しては言わずもがな。安定感抜群だった。 DFフェデリコ・ガッティ(25歳/ユベントス) 出場試合数:32(先発回数:30)/得点数:4/出場時間:2640分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240523_16_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 移籍2季目にして大ブレイク。3バックの右でレギュラーを獲得し、ソリッドな守備で堅守ユベントスを支えた。攻撃面においても4ゴールと攻守に活躍したシーズンとなった。 DFグレイソン・ブレーメル(27歳/ユベントス) 出場試合数:36(先発回数:36)/得点数:3/出場時間:3234分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240523_16_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 現ユベントスの堅守の象徴。伸び盛りのガッティ、同胞のダニーロと共に強固な3バックを形成。圧倒的な対人能力を武器に最終ラインで存在感を示した。 DFテオ・エルナンデス(26歳/ミラン) 出場試合数:32(先発回数:31)/得点数:5/出場時間:2795分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240523_16_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 相次ぐ負傷離脱によりセンターバックもこなした。能力の高さで何の問題もなくプレーしたことが彼のポテンシャルを現している。左サイドバック時には相変わらずの攻撃センスでFWレオンと共に打開役を担っていた。 DFフェデリコ・ディマルコ(26歳/インテル) 出場試合数:30(先発回数:29)/得点数:5/出場時間:2104分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240523_16_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今やセリエA屈指の左足の精度を誇るキック職人として認知されるようになった。アシスト数は6。インテルの左サイドがディマルコによってストロングポイントとなった。 MFヘンリク・ムヒタリアン(35歳/インテル) 出場試合数:36(先発回数:35)/得点数:2/出場時間:2804分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240523_16_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 35歳と円熟の時を迎え、インテリジェンス溢れるプレーでチャルハノールと共に攻撃を組み立てた。インテルが安定した試合運びを実現できているのはチャルハノールと共にムヒタリアンが居るからこそ。ゴールにもよく絡み6アシストを記録。 MFハカン・チャルハノール(30歳/インテル) 出場試合数:32(先発回数:32)/得点数:13/出場時間:2576分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240523_16_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季からブロゾビッチ不在時にはアンカーを務めていたが、今季も継続して安定したパフォーマンスを披露。インテルの新たな心臓として欠かせない存在となっている。 MFトゥン・コープマイネルス(26歳/アタランタ) 出場試合数:34(先発回数:29)/得点数:12/出場時間:2631分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240523_16_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> これまではプレーメーカーのイメージが強かったコープマイネルスだが、今季はよりゴール前に近いポジションで起用され、見事ガスペリーニ監督の期待に応えた。昨季の10ゴール4アシストを越える12ゴール5アシストと申し分ないスタッツを残し、チームをCL出場、EL優勝に導いた。 FWマルクス・テュラム(26歳/インテル) 出場試合数:35(先発回数:34)/得点数:13/出場時間:2707分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240523_16_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 移籍初年度であっさりチームにフィット。生まれ育ったイタリアで一皮剥けた。13ゴール13アシストと決定力、チャンスメークともに十分な働き。 FWラウタロ・マルティネス(26歳/インテル) 出場試合数:33(先発回数:31)/得点数:24/出場時間:2667分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240523_16_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今季より正式就任の主将としてチームも牽引。一流のストライカーとして完成されつつある。後半戦はペースが落ち9試合ゴールのない期間があったが、それでも24ゴールと十分なスタッツ。自身初の得点王を獲得した。 FWジョシュア・ザークツィー(23歳/ボローニャ) 出場試合数:34(先発回数:32)/得点数:11/出場時間:2774分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240523_16_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 躍進のボローニャを攻撃面で大きく支えた。大柄ながら卓越した技術を駆使してのキープ力で味方の押し上げを促した。後半戦は4ゴールと少々ペースは落ちたが、ゴール数以上の存在感でチームのCL出場権獲得に貢献した。 2024.06.05 18:05 Wed5