底力見せたアーセナルが敵地で4発圧勝! 元指揮官エメリ率いるビジャレアル待つ準決勝進出《EL》

2021.04.16 05:58 Fri
Getty Images
ヨーロッパリーグ(EL)準々決勝2ndレグ、スラビア・プラハvsアーセナルが15日にシノー・ティップ・アレナで行われ、アウェイのアーセナルが0-4で勝利した。この結果、2戦合計1-5としたアーセナルの準決勝進出が決定した。
PR
優勝候補に挙がるアーセナルと、レスター・シティ、レンジャーズのイギリス勢を連破してきたスラビア・プラハの初戦は互いに後半終盤に1ゴールずつを奪い合う白熱の1-1のドローに終わった。
再三の決定機逸と後半ラストプレーの失点によって逃げ切り失敗のアーセナルは公式戦4戦未勝利に。それでも、週末のリーグ戦では最下位のシェフィールド・ユナイテッド相手にラカゼットの2ゴール、マルティネッリの今季初ゴールによって3-0の完勝。公式戦15試合ぶりのクリーンシートまで達成し、良い流れで敵地での2ndレグを迎えた。

アルテタ監督は1stレグから先発4人を変更。ホールディングを除く最終ライン3人を入れ替え、ベジェリン、ガブリエウ、セドリックに代わってチャンバース、パブロ・マリ、ジャカを起用。また、セバージョス、ペペをスタートから起用し、前線はラカゼットの1トップに2列目は右からサカ、スミス・ロウ、ペペという並びに。なお、オーバメヤンとウーデゴールは引き続きメンバー外となった。

一方、持ち味の粘り強い戦いぶりでアウェイゴールを持ち帰ることに成功したスラビア・プラハは、スパルタ・プラハとのダービーとなった週末のリーグ戦も2-0で快勝。ホームでの大一番に向けて大きな弾みを付けた。
直近のブレイズ戦と同様にジャカを左サイドバックに置く変則的な布陣で臨んだアーセナルだが、攻守両面で強度の高いプレーを見せるホームチームを前に主導権を奪うことができない。

それでも、14分には右サイドからドリブルで切り込んだサカがボックス手前で鋭いシュートを枠の左に飛ばすと、これはGKコラージュに触られてポストを叩く。これをスミス・ロウが冷静にゴールネットへ流し込んだ。最高の時間帯の先制点かに思われたが、長いVARのリプレーの結果、非常に微妙ながらスミス・ロウのオフサイドと判定されてゴールは取り消しとなった。

この厳しい判定によって流れを失うかに思われたアーセナルだが、逆に開き直ってここから圧巻の連続ゴールを見せる。

まずは18分、ボックス手前で味方から足元に縦パスを受けたラカゼットから短い落としを受けたスミス・ロウがDF3枚を相手に粘りのボールキープから正確なラストパスをゴール左でフリーのペペに通す。ペペはDFとGKの寄せで窮屈な体勢となるも左足のシュートを蹴り込んで2試合連続ゴールを挙げた。

これで2戦合計スコアでも優位に立ったアーセナルは直後の20分にはサカがボックス内でホロマダに倒されてPKを獲得。これをキッカーのラカゼットが冷静に右隅へ流し込み、瞬く間にリードを広げる。さらに、24分にはチャンバースから縦パスを受けたサカがスミス・ロウの幻の先制点の起点となったフィニッシュと似たような形で放った左足のシュートがゴール右下隅に決まり、わずか6分間で3点目を奪った。

厳しい連続失点で逆転には4点が必要となったスラビア・プラハはここからリスクを冒して前に出て相手を押し込む。前半終了間際には続けてフィニッシュの場面を作り出したが、前半の内にゴールを奪うことはできなかった。

迎えた後半、スラビア・プラハはスタンチュや両サイドバックを下げて4枚替えを敢行。奇跡の逆転に向けて大胆な動きを見せた。

一方、後半は前がかりな相手の攻撃を受け止めながら要所でカウンターを仕掛けてけん制していくアーセナル。前半のようになかなか決定機まで持ち込めないが、危なげなく試合を進めていく。

その後、67分にスミス・ロウを下げてエルネニーをピッチを送り込み試合を締めにかかる中で、77分には左サイド深くまでボールを運んだペペからの折り返しをボックス中央で収めたラカゼットが見事な左足のシュートでニア下を射抜き試合を決定づける4点目を奪った。

その後、アーセナルは殊勲のサカ、ラカゼット、トーマスを下げてエンケティア、マルティネッリ、セドリックとフレッシュな3選手を同時投入。週末のリーグ戦を睨んだ余裕の采配を見せた中、相手の反撃をクリーンシートで凌ぎ切った。

そして、敵地でスラビア・プラハを圧倒する見事な戦いぶりを見せたアーセナルが2戦合計5-1のスコアで、元指揮官エメリが率いるビジャレアルが待つ準決勝進出を決めた。

PR
関連ニュース

アーセナルの守備支えるガブリエウ、クラブは新契約を計画中か

アーセナルはブラジル代表DFガブリエウ・マガリャンイス(26)との契約延長を望んでいるようだ。 ガブリエウは2020年夏にリールから加入。ミケル・アルテタ監督からの信頼を掴み主力センターバックとしての立場を築くと、DFウィリアム・サリバとのコンビは抜群の安定感を見せており、今季も公式戦46試合に出場している。 マンチェスター・シティ、リバプールとの熾烈な優勝争いを繰り広げるチームで欠かせない存在となっているガブリエウ。アーセナルでの契約は2022年10月に延長したこともあり、2027年夏まで残されている。 しかし、イギリス『デイリー・メール』によるとクラブはここまでの貢献に報いるため、新契約をオファーする計画とのこと。ピッチに集中してもらうため、シーズン中に正式な交渉に入る可能性は低いものの、両者の間にはポジティブな雰囲気があるようだ。 ガブリエウには昨夏の移籍市場でサウジアラビアからの関心が囁かれていたこともあり、アーセナルは新契約締結によって今夏はこうした関心をシャットアウトしたい模様。クラブはここ数カ月で次々に主力選手との契約延長を発表しており、ガブリエウもこの流れに続くことが期待されている。 2024.04.27 17:10 Sat

【プレミアリーグ第35節プレビュー】今季2度目のノースロンドンダービー! シティはフォレスト相手に5連勝狙う

先週末に行われた変則開催の第34節はアーセナルとリバプールがいずれも快勝。ただ、ミッドウィーク開催となった第29節延期分はアーセナル、マンチェスター・シティが勝利した一方、リバプールがマージーサイド・ダービーで痛恨の敗戦。三つ巴の争いから一歩後退する形となった。 昨シーズンに続きアーセナルとシティの一騎打ちの様相を呈す最終盤のリーグタイトル争いにおいて、今節はその行方を左右するノースロンドン・ダービーが開催される。 5位のトッテナム(勝ち点60)は、13日に行われた前々節でニューカッスル戦相手に0-4で敗戦し、2年連続セント・ジェームズ・パークで惨敗。4位のアストン・ビラ(勝ち点66)との暫定勝ち点差が6ポイントに広がった。後半戦に入って以降、対戦相手の徹底した対策を上回ることができず、勝ち点3奪取に苦戦。現状でも自力でのトップ4フィニッシュの可能性は残しているが、3強に加えてチェルシーとのダービーを残すなどアストン・ビラに比べて厳しい日程となっており、ここからの逆転は至難の業だ。その最終盤の重要な戦いに弾みを付けると共に、宿敵の優勝阻止を狙う上でホーム開催のダービーでの勝利は必須だ。 対するアーセナル(勝ち点77)は前節、ウォルバーハンプトンとのアウェイゲームに2-0の完勝。さらに、第29節延期分ではホーム開催のチェルシーとのダービーに5-0の歴史的大勝。DFホワイトとMFハヴァーツの2ゴール共演など5ゴールを挙げた上、相手に一矢報いることも許さない完璧なパフォーマンスを披露。70分過ぎに多くの主力をベンチに下げる余裕の采配もみせ、今回のダービーに万全の状態で臨む構えだ。現状ではシティの取りこぼしが逆転優勝に必須となるが、このダービーを制することができれば、マンチェスター・ユナイテッド戦を除き比較的勝ち点3獲得が容易な相手と対戦するため、敵地での大一番を制して望みを繋げたいところだ。 スパーズの後押しを期待しつつ、今節での首位浮上を目指すマンチェスター・シティ(勝ち点76)は、残留圏内ギリギリの17位に位置するノッティンガム・フォレストとのアウェイゲームでリーグ5連勝を狙う。先週末はMFベルナルド・シウバのゴールによってチェルシーとのFAカップ準決勝を1-0で制したグアルディオラのチームは、第29節延期分ではブライトンとのアウェイゲームに4-0で完勝。DFウォーカーの2アシストにMFフォーデンの2ゴールなど自慢の攻撃が機能し、リーグ戦では4試合ぶりのクリーンシートも達成した。残留に向けてなりふり構わぬ戦いを見せるフォレストとのアウェイゲームは決して簡単な試合とはならないが、現状のパフォーマンスを鑑みれば確実に勝ち点3を敵地から持ち帰る可能性は高そうだ。 その2強の取りこぼしを期待しつつ、わずかな逆転優勝の可能性に賭ける3位のリバプール(勝ち点74)は、8位のウェストハムとのアウェイゲームに臨む。第29節延期分のエバートンとのマージーサイド・ダービーでは課題の決定力不足に加え、セットプレーの拙い守備から2ゴールを奪われて敵地グディソン・パークで0-2の完敗となった。その厳しい敗戦から中2日のランチタイムキックオフという過酷な状況で臨む、難敵ハマーズとのアウェイゲームではFWサラーやFWヌニェスら攻撃陣の奮起に期待しつつ、バウンスバックの勝利を期待したい。フェイエノールトのスロット監督招へいへ大きな進展が見られる中、スタメン復帰も見込まれるMF遠藤航ら新指揮官に向けた各選手のアピールにも注目だ。 週明けにカンファレンスリーグ(ECL)準決勝のオリンピアコス戦を控える4位のアストン・ビラは、9位のチェルシーとのビッグマッチに臨む。前節はボーンマス相手に先制を許したものの、FWロジャーズ、FWディアビ、FWベイリーと2列目のアタッカー陣のゴールによって3-1の逆転勝利。2連勝でトッテナムとの勝ち点差を広げることに成功。エースFWワトキンスの抜群の存在感に加え、駒が揃う守備陣の安定感が光る。 対するチェルシーはFAカップ準決勝敗退に加え、第29節延期分ではアーセナルに屈辱の惨敗を喫して公式戦連敗。今季無冠が確定すると共に、来季のヨーロッパ出場権争いにおいても崖っぷちの状況だ。今回の一戦に向けてはコンディション不良でダービーを欠場したMFパーマーの復帰は朗報だが、MFエンソ・フェルナンデスがヘルニアの手術で今季終了、MFチュクエメカ、FWスターリングが新たに負傷と、引き続き厳しい台所事情での戦いとなる。難所ビラ・パークでの一戦は厳しい戦いとなるが、公式戦連敗ストップへ気概を示したい。 FAカップ優勝と共にリーグ戦でのEL出場権確保を目指す6位のマンチェスター・ユナイテッドは、降格圏の19位バーンリー相手に久々のリーグ連勝を狙う。チャンピオンシップ(2部)のコヴェントリー・シティ相手に3点差を追いつかれる失態を演じながらも、PK戦を制して宿敵シティが待つFAカップ決勝に駒を進めた赤い悪魔。また、第29節延期分では最下位のシェフィールド・ユナイテッドに2度先行を許す不甲斐ない戦いに終始したものの、MFブルーノ・フェルナンデスの2ゴール1アシストの活躍で4-2と逆転勝利し、リーグ5戦ぶりの白星を収めた。前節、そのブレイズとの裏天王山に快勝して残留への望みを繋いだバーンリーとのホームゲームでは一部主力の復帰が見込まれる中、確実に勝ち点3を取り切りたい。 残留争いではシェフィールド・ユナイテッドに今節での降格の可能性。7位のニューカッスル戦で勝ち点3を逃した場合、残り試合すべてで勝利しても最多勝ち点は「25」となるため、17位のフォレスト(勝ち点26)に新たな勝ち点剥奪処分といった処分が科されない限り、逆転は不可能となる。その他ではDF橋岡大樹を擁する18位のルートン・タウン(勝ち点25)は、12位のウォルバーハンプトンから何とか勝ち点3をもぎ取ってシティ戦で取りこぼし濃厚なフォレストを上回りたいところだ。 ◆プレミアリーグ第35節 ▽4/27(土) 《20:30》 ウェストハム vs リバプール 《23:00》 フルアム vs クリスタル・パレス マンチェスター・ユナイテッド vs バーンリー ニューカッスル vs シェフィールド・ユナイテッド ウォルバーハンプトン vs ルートン・タウン 《25:30》 エバートン vs ブレントフォード 《28:00》 アストン・ビラ vs チェルシー ▽4/28(日) 《22:00》 ボーンマス vs ブライトン トッテナム vs アーセナル 《24:30》 ノッティンガム・フォレスト vs マンチェスター・シティ 2024.04.27 12:00 Sat

直近7試合7得点も…ニューカッスルはイサク売却待ったなし?

ニューカッスルはスウェーデン代表FWアレクサンダー・イサク(24)を売らざるを得ないのか。 昨季キャリア初のプレミアリーグで10得点をマークしたイサク。今季はここまで公式戦35試合で21得点…リーグの直近7試合は7得点だ。 まさにニューカッスルのエースなわけだが、財務とリーグ規則「収益性と持続可能性の規則(PSR)」の帳尻合わせに悩む上層部は、高額な移籍金を見込める選手の売却を迫られている状況。 イギリス『フットボール・インサイダー』によると、チームの根幹たる存在、ブラジル代表MFブルーノ・ギマランイス(26)が売られる兆候は今のところなし。だがイサクはそうではないという。 ギマランイスはマンチェスター・シティを筆頭に数々のビッグクラブがうなる真の実力者。 ただ、ニューカッスルが“重要すぎる”この26歳に関し、リリース条項1億ポンド(約194億4000万円)の満額支払いでしか売却に同意しないというのが現地イギリスでの大方の見立てだ。 対してイサク。チーム内での重要度合いならギマランイスに引けを取らないが、他クラブからしてみれば「ギマランイスより値段が安い」選手であり、ニューカッスル上層部としては「ギマランイスよりかは売り易い」選手に。 もちろん現段階では可能性の話にすぎないが、ニューカッスルが水面下で前述のPSRに悩まされ、“誰か”を売らざるを得ない状況に陥っているのは確か。イサクにはアーセナルなどからの関心が報じられている。 2024.04.26 12:05 Fri

「厳しい言葉が必要」大敗も選手への言及避けるポチェッティーノ監督に疑問の声「メッセージが届いていない」

大敗したチェルシーのマウリシオ・ポチェッティーノ監督に対しては、そのマネジメントに疑問の声もあるようだ。イギリス『デイリー・メール』が伝えている。 ここまで思うようなシーズンを送れず、先週末のFAカップも敗退したことで無冠が確定したチェルシー。23日に行われたプレミアリーグ第29節の延期分では、優勝争い中のアーセナルにプライドを示したいところだったが、後半に守備が崩壊し0-5の大敗を喫した。 試合後にはポチェッティーノ監督も「チームは諦めてしまっていた」と落胆の姿勢を示しつつ、「選手たちを責めることはできないし、そのつもりもない」と選手を擁護する姿勢は崩さず。若いチームは成長段階であることを強調していた。 しかし、これについては異議を唱える声もあるようだ。『TNTスポーツ』に出演したアーセナルOBの元イングランド代表DFマーティン・キーオン氏は、こうした指揮官の姿勢がチームの弱体化につながっているとの見方を示している。 「チェルシーの強化策はバランスがおかしく、チームに対して10億ポンドもの大金を費やした。だからこそ、今の彼らの姿は信じられないものだ。これは厳しい言葉が必要であり、それは監督からもたらされるべきだろう」 「監督は選手たちに口を出さないようにしているが、それによって自分自身が追い詰められている。彼が気を使っているのはわかるが、両ハーフとも試合の立ち上がりが悪かったのを見ると、選手たちにメッセージが届いていないのだろう」 2024.04.24 16:40 Wed

「間違いなく努力している」屈辱的大敗のチェルシー…ファンからの批判にギャラガーは「次につなげなければ…」

チェルシーのイングランド代表MFコナー・ギャラガーは、屈辱的な大敗にも自分たちは成長中のチームであることを強調した。イギリス『デイリー・メール』が伝えている。 チェルシーは23日に行われたプレミアリーグ第29節の延期分でアーセナルと対戦。先週末にはFAカップ準決勝で敗退したこともあり、ロンドンのライバルクラブ相手に意地を見せたいところだったが、優勝争い中のチーム相手に歯が立たず、終わってみれば0-5の大敗となった。 試合中には、チェルシーファンの子供が「ユニフォームは欲しくない。ファンのため戦いたいと思ってほしい。UTC(アップ・ザ・チェルシー)」と書かれたプラカードを掲げる姿も話題に。チームに対するファンからの不満の高まりを象徴するような場面となった。 この試合に先発フル出場したギャラガーは試合後、こうした批判に対してチームは努力していると主張。経験の少ない若いチームであることを訴え、成長に向けて全力で取り組んでいると語った。 「(ファンの掲げたプラカードについて問われ)そうだね…僕たちは間違いなく努力していると思う。これが選手全員にとって、どれだけの意味があるかは理解しているよ。ただ、何度も言われてきたことではあるけど、このチームは非常に若いチームなんだ。プレミアリーグでのチームとしての経験はあまりない」 「僕たちはここまで、多くの浮き沈みを経験してきたと思う。チームはまだ改善の最中なんだ。次のレベルに到達するため、みんなで協力しているよ」 「ただ、今日はそれとは程遠い日の一つになってしまった。僕たちは自分を奮い立たせ、パフォーマンスと改善点、そしてすべてのミスを見つめ直し、次につなげなければならない」 2024.04.24 15:45 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly