【CLプレビュー】初戦圧倒のマドリー優位! 崖っぷちのリバプールは呪縛解いたアンフィールドで逆転狙う!

2021.04.14 19:00 Wed
Getty Images
チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグ、リバプールvsレアル・マドリーが、日本時間14日28:00にアンフィールドでキックオフされる。ホームで2点差を付けて先勝し逃げ切りを図るマドリーと、アンフィールドで逆転狙うリバプールによるベスト4進出を懸けた運命の第2ラウンド。6日にアルフレド・ディ・ステファノで行われた1stレグはホームのマドリーが3-1のスコアで先勝。FWサラーに望みを繋ぐアウェイゴールを与えたものの、自慢の中盤が常に優位性をもたらし、FWヴィニシウスの圧巻のドブレーテ、FWアセンシオのゴールによってスコア以上の力の差を見せつける第1ラウンドの戦いとなった。

対戦相手の好パフォーマンスはあったものの、攻守にインテンシティを欠く覇気のないプレーぶりで初戦を落としたリバプール。数字上は逆転の目は十分にあるが、絶好調のアウェイチーム相手の逆転突破は至難の業と言える。先週末のプレミアリーグではアストン・ビラ相手に決定力不足を露呈し、非常に厳しい戦いを強いられた。それでも、後半アディショナルタイムの猛攻からDFアレクサンダー=アーノルドの見事なゴールが決まり、土壇場で逆転に成功。8試合未勝利が続いた鬼門アンフィールドで劇的な9戦ぶりの白星を手にし、ホームゲームでの勝てない呪縛を解いて今回の大一番を迎えることになった。
一方、離脱者の多さによって下馬評では五分五分の戦いが予想された中、百戦錬磨の名手たちが120%のパフォーマンスを披露し、完勝したマドリー。さらに、先週末のラ・リーガではバルセロナとのエル・クラシコをFWベンゼマ、MFクロースのゴールによって2-1のスコアで競り勝ち、首位アトレティコ・マドリーに1ポイント差に迫る2位に浮上した。そのクラシコでは今季右サイドバックで抜群の存在感を放つMFルーカス・バスケスが左ヒザを痛めるアクシデントに見舞われ、今回の一戦にはDFオドリオソラを代役に起用するという大きな不安要素を残すが、公式戦13試合無敗(11勝2分け)の勢いに乗って逃げ切りといきたい。

なお、両者の勝ち抜けの条件はリバプールが2-0の勝利、あるいは3点差以上の勝利が求められる。一方、マドリーは引き分け以上で文句なし。さらに、1点差負けやアウェイゴール2点以上を奪っての2点差負けでも突破が決まる。
◆リバプール◆
【4-3-3】
▽リバプール予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:アリソン
DF:アレクサンダー=アーノルド、フィリップス、カバク、ロバートソン
MF:チアゴ、ファビーニョ、ワイナルドゥム
FW:サラー、ジョタ、マネ

負傷者:GKケレハー、DFファン・ダイク、J・ゴメス、マティプ、MFヘンダーソン、FWオリジ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関しても1stレグからの変更はない。

スタメンに関しては1stレグからナビ・ケイタに代えてチアゴを起用する以外、同じメンバーで臨む可能性が高い。ただ、カーティス・ジョーンズやシャキリ、フィルミノ起用の可能性もある。また、スタートは[4-3-3]も状況次第でより攻撃的な[4-2-3-1]への変更も見込まれる。

◆レアル・マドリー◆
【4-3-3】
▽レアル・マドリー予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:クルトワ
DF:オドリオソラ、ミリトン、ナチョ、メンディ
MF:モドリッチ、カゼミロ、クロース
FW:アセンシオ、ベンゼマ、ヴィニシウス

負傷者:DFカルバハル、セルヒオ・ラモス、ヴァラン、MFルーカス・バスケス、バルベルデ、FWアザール
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関しては1stレグを欠場したメンバーが引き続き起用できない上、クラシコで負傷したルーカス・バスケスが起用できない。

システムに関しては[4-3-3]に継続が濃厚も、右サイドバックにオドリオソラを置くことを考えれば、クラシコの後半終盤に変更した3バック(5バック)採用も十分に想定される。スタメンに関してはオドリオソラを起用する以外、1stレグと同じメンバーが起用されるとみる。

★注目選手
◆リバプール:DFトレント・アレクサンダー=アーノルド
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リバプールの注目プレーヤーはリベンジに燃える22歳の若武者。今シーズン、攻守両面において直近数シーズンの水準以下のパフォーマンスに終始し、先月の代表ウィークにはまさかのイングランド代表から落選と屈辱を味わったアレクサンダー=アーノルド。前々節のアーセナル戦ではその屈辱を晴らす圧巻のパフォーマンスを見せたが、マドリーとの初戦ではヴィニシウスとのマッチアップで常に劣勢を強いられ、不用意なクリアミスから失点に絡むなど戦犯の一人として大きな批判を浴びた。

それでも、不屈の右サイドバックは、直近のアストン・ビラ戦でチームに9戦ぶりのホーム勝利をもたらすファインゴールを奪取。再び自身に対する批判を撥ね退けた。その勢いに乗って臨む今回のリベンジマッチにおいてはヴィニシウスとの一対一を制すると共に、持ち味の攻撃では高精度のクロスやサイドチェンジ、直接FKでゴールに絡む決定的な仕事を見せたい。

直近数試合で天国と地獄を交互に味わってきたアレクサンダー=アーノルドは、今回の一戦で果たしてどちらを味わうことになるのか…。

◆レアル・マドリー:MFカゼミロ
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マドリーの注目プレーヤーは逃げ切りを託された中盤の門番。今シーズンもクロース、MFモドリッチと共に世界屈指の中盤トリオを形成するカゼミロは、前回対戦においても急造の最終ラインを完璧にプロテクトする抜群の働きを見せた。直近のクラシコでは試合終了間際の続けざまの警告によって退場となるアクシデントに見舞われたが、今週末のリーグ戦の欠場が決定したことで、腹をくくって今回の一戦にすべてを捧げることが可能となった。

アンフィールドでの第2ラウンドでは相手の前からのプレッシングの強度は段違いに上がり、オドリオソラが入ることで攻守両面でクオリティが落ちる最終ラインはより厳しい戦いを強いられるはずだ。その中でカゼミロには外切りの相手守備に対して、狙い撃ちされた中でボールを受けて捌く仕事が求められる。また、攻勢に出る相手を撥ね返す強度の高い守備、接戦をモノにする上で重要なセットプレーでも存在感を放ちたい。

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style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 躍進ラ・レアルのベストプレーヤー。マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェとレアル・マドリーからの武者修行先ではチームスタイルや指揮官との相性に加え、フィジカル面の未熟さもあって完全な主力にはなり切れず。それでも、昨夏完全移籍したソシエダでは個人としてのパフォーマンス向上はさることながら、ようやく自身の特長を生かせる指揮官、チームメイトと巡り合えた。2トップの一角や右ウイングを主戦場に35試合出場でキャリアハイの9ゴールを記録し、巧い選手から怖い選手に変貌。アシスト数は「4」にとどまったものの、味方が着実に決定機を決めていれば、その数字は少なくとも倍にはなっていたはずだ。卓越したテクニックに加え、スピードとパワーの向上で個での局面打開の場面が増え、シルバを中心に周囲とのコンビプレーも強力で対峙する守備者にとっては抑え込むのが難しい一線級のアタッカーに成長。また、右ウイングが主戦場となったシーズン終盤戦では守備面の貢献度の高さも際立っていた。 MF マルティン・スビメンディ(24歳/レアル・ソシエダ) 出場試合数:36(先発:35)/得点数:1 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 躍進ラ・レアルの要。一昨季の主力定着以降、安定したパフォーマンスを継続し、国内屈指のピボーテに成長した。バルセロナがブスケッツの後継者、クラブOBでもあるアルテタ率いるアーセナルも関心を示す逸材は、シーズンを通して躍動。守備では強度の高い対人守備、カバー範囲の広さを生かしてフィルター役を完遂。攻撃では巧みなポジショニングと視野の広さを武器にボールの循環の基準点として機能した。メリーノやブライス・メンデスが一時パフォーマンスを落としていた中、久保と共に安定したパフォーマンスで4位チームを支え続けた。来季も愛するクラブに残り、イジャラメンディの背番号4を継承する見込みだ。 MF アントワーヌ・グリーズマン(32歳/アトレティコ・マドリー) 出場試合数:38(先発:31)/得点数:15 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今季の最優秀フィールドプレーヤー。得点ランキング4位タイの15ゴールに、最多アシストとなる16アシストを記録し、今季のラ・リーガで最も多くのゴールに関与した。シーズン序盤戦では保有元のバルセロナの契約条項の影響で30分以内限定の起用を強いられたが、クラブ間の交渉がまとまってフル稼働が可能となって以降は不振のチームを攻守に牽引。とりわけ、後半戦ではフランス代表での役割に近いトップ下でフリーロールを与えられると、卓越した戦術眼とテクニック、献身性を遺憾なく発揮し、驚異的なパフォーマンスを披露し続けた。 MF フレンキー・デ・ヨング(26歳/バルセロナ) 出場試合数:33(先発:29)/得点数:2 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 開幕前の不当な扱いを乗り越えて優勝の立役者に。自身に何ら非はなかったものの、深刻な財政問題を抱えるクラブ事情でマンチェスター・ユナイテッドへの移籍を迫られる難しい状況でシーズンをスタート。しかし、開幕からガビやペドリと共にチャビ監督が求めるアグレッシブなスタイルをピッチ上で体現する担い手となり、攻守に八面六臂の活躍を披露。出場試合での存在感ではペドリをより評価する声もあるが、前述のクラブでの扱いや守備時のブスケッツのサポートなど多くのタスクをこなした点を評価した。 FW ヴィニシウス・ジュニオール(22歳/レアル・マドリー) 出場試合数:33(先発:32)/得点数:10 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 更なる進化を遂げたエル・ブランコの若きエース。今季記録した10ゴール9アシストは、昨季の17ゴール13アシストをいずれも下回るものになったが、ドリブル成功率や被ファウル、チャンスクリエイトといったスタッツはやはり驚異的だった。今季はベンゼマの不調に加え、常にダブルチームに近い形での徹底マークに遭っており、その中で残した前述の数字は価値があるものだ。背番号7への変更が発表された来季は頼れる相棒ベンゼマの退団によって、正真正銘のマドリーのエースとしての更なる活躍が求められる。 FW ロベルト・レヴァンドフスキ(34歳/バルセロナ) 出場試合数:34(先発:33)/得点数:23 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 初挑戦のラ・リーガでいきなりのピチーチ獲得。昨夏、新生バルセロナの目玉補強としてバイエルンから鳴り物入りでの加入となったポーランド代表FW。これまで多くの超一流ストライカーが適応に苦しんだバルセロナだけに一抹の不安もあったが、第2節のソシエダ戦でドブレーテを達成すると、そこからは6試合連続を含めゴールを量産。さすがの存在感でブラウグラナの攻撃をけん引した。中断前後はW杯の疲労や3試合のサスペンションの影響でパフォーマンスを落としたが、終盤戦で再びギアを上げ直した。守備の貢献度や運動量に関してはチームメイトから冗談交じりで注文も付けられたが、さすがの決定力に加えて7アシストと確度の高いポストワークでも存在感を示した。 2023.06.14 18:01 Wed
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前人未到“デ・シマ"達成の布石となった2014年CL決勝AT弾をセルヒオ・ラモスとモドリッチが語る「歴史的でマジカル」

レアル・マドリーのスペイン代表DFセルヒオ・ラモスとクロアチア代表MFルカ・モドリッチが、2014年のチャンピオンズリーグ(CL)決勝での劇的ゴールを振り返った。クラブ公式サイトが伝えている。 マドリーは2014年5月24日、ポルトガルの首都リスボンで行われたCL決勝でアトレティコ・マドリー相手に4-1で勝利。前人未到となる10度目のCL制覇という偉業を成し遂げ、サッカー界の歴史に新たな1ページを刻んだ。 <div id="cws_ad"><div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJaT24xT0h5QSIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script></div> 当時カルロ・アンチェロッティ監督(現エバートン)に率いられていたマドリーは、終始アトレティコを攻め続けていたものの、得点では後半アディショナルタイム2分まで0-1とリードを許していた。 しかし迎えたアディショナルタイム3分、コーナーキックのチャンスを得たマドリーは、モドリッチが絶妙なボールを上げると、セルヒオ・ラモスが見事なヘディングシュートを決め、土壇場で同点に。首の皮一枚繋がったマドリーは、延長戦でのFWガレス・ベイル、DFマルセロ、FWクリスティアーノ・ロナウドの得点で試合を決定付けた。 このゴールについて、セルヒオ・ラモスとモドリッチがクラブ公式のインタビューで振り返り、セルヒオ・ラモスはこのゴールを「歴史的ゴール」として改めて喜びを語った。 「一言で表すなら“歴史的"だ」 「“リスボン"という言葉を聞いてまず初めに頭に浮かぶのは、CLのトロフィーだ。それを目標に何年も戦ってきたし、僕にとって初めての決勝となったが、楽しむことができ、そして優勝することができた」 「家族のことや、それまでの長い間の努力や払ってきた犠牲について考えたよ。ついにトロフィーを掲げ、自分が築いた実績にCL優勝を追加できるという喜び。これこそがフットボールの美しいところだ」 「試合の最後まで戦うというレアル・マドリーのDNAについても考えたね。少しのチャンスさえあれば、1分であろうと1秒であろうと、可能だと信じて戦うんだ」 また、同点弾に繋がったコーナーキックについてもキッカーだったモドリッチが回想。何度も練習したプレーだったとして、落ち着いてボールを蹴ることができたと語った。 「(アディショナルタイムに入っても)僕らにボールが来ると信じていたから、とても落ち着いていた」 「セルヒオが良いエリアにいたし、ポジショニングも良かった。彼がジャンプしてゴールを決めた瞬間は歴史的瞬間だったよ」 「シーズン中あのコーナーは何度も練習していたんだ。CLのバイエルン戦でもやっていたし、リーガの何試合かでも成功していた」 「あのエリアに、良いボールを入れることが重要だったんだ。僕たちは何度も練習したよ。そこでセルヒオが素晴らしい走り込みを見せて、完璧なゴールを決めたんだ」 ラモス自身もこのヘディングについて振り返り、この歴史的ゴールの詳細についてコメントした。 「素晴らしいヘディングになったよ。思った通りに実行できた。ジャンプ、ゴールからの距離、ゴールを守っていたのがティボー(・クルトワ)だった」 「僕がヘディングで狙った場所が唯一ゴールに入る場所だったと思う。モドリッチのボールも素晴らしかった」 「バックポスト側でボールを待ったんだ。そっち側にほとんどの選手が集まっていたから、マークへのブロックが簡単にできるしね」 「僕のマークにはゴディンがついていて、ベイルやロナウドも近くにいた」 「僕はバックポストに走り出してから、インサイドに急転換したんだ。この1/10秒くらいの間にゴディンの前に出た。多くの選手がそこにいて、同時に動いていたから彼は僕の動きに反応できなかった」 「この時に生まれた1メートルのスペースによって僕はフリーでペナルティスポット付近まで入ることができ、ほぼフリーの状態でヘディングができた。完璧なゴールを93分に決めて、試合を振り出しに戻すことができたんだ」 「歴史的でマジカルな瞬間だった。マドリーはマジカルな世界だし、その一員になれて幸運に思うよ」 2020.05.26 20:20 Tue

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