本当の「地域に根ざしたスポーツクラブ」へ 塩釜から日本サッカー改造を目指し続ける81歳・小幡忠義の想い【#あれから私は】

2021.03.11 21:00 Thu
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「向かいの交番の所長が『小幡さんこれ大変なことになったよ』と泥だらけになってやってきた。隣の七ヶ浜の海水浴場とか町が全滅して、『とんでもねえよ。何千人って死人が出るよって』それで俺の店に来てぐったりしているわけですよ」

そう当時を振り返ったのは、塩釜市在住の小幡忠義氏。宮城県の塩釜市生まれ塩釜市育ちで、現在も地元の塩釜市で小学生たちにサッカーを教えている。現在81歳のサッカー指導者だ。

2011年3月11日、東北地方を中心に大きな被害をもたらした東日本大震災から10年。小幡氏は当時の様子を振り返ってくれた。

「俺自身津波がそんなにひどいものなのか分からなかった。次の日にその凄さが分かった」

塩釜市は、仙台市の東に位置する海に面した街。10年前の東日本大震災では最大震度6強を観測し、4メートルの津波が発生。沿岸部の住宅や漁船などが被害に遭い、市民47人が犠牲となった。また、18人が関連死と認定され、最大避難者数は8771人にも及び、大きな被害を受けていた。

小幡氏を語る上で欠かせないのが、「塩釜FCの創設者」というフレーズだ。1964年に「仁井町スポーツ少年団」という名で立ち上げられ、小幡氏の類まれな行動力とリーダーシップのもと、塩釜FCに発展する。

人口わずか5万6千人の塩釜市から、元日本代表の加藤久氏(京都サンガF.C.強化本部長)や、鹿島アントラーズで活躍するMF遠藤康、モンテディオ山形、ガンバ大阪などJリーグで活躍した佐々木勇人氏ら、多くのJリーガーを輩出してきた実績がある。
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その小幡氏だが、クラブを持っている中での震災発生。さらに、当時は宮城県サッカー協会の会長を務めていたため、安否確認や対応に追われたという。

「俺たちは何をしていいのか分からないし、いろいろな人が支援に来てくれているし、そこで初めてツイッターを覚えて、情報収集だよね。まず、クラブのメンバーの情報を、安否確認。後はうちの親戚とかいろいろな情報を取りながら、次の手を考えていたんだ」

「その間にいろいろな人たちが集まってきて、作戦練ったりして動いていた。宮城県サッカー協会が県のサッカー場にあったんだけども、サッカー場も被災が凄くて、ひび割れしてたり、そこを(一般に)開くわけにはいかないから、近いから俺のところにみんな集まって来ることになったんだよ」

◆「地域に根ざす」
東北、宮城のサッカー界で知られた存在になっただけでなく、厚い人望や行動力、リーダーシップにより周囲の人に支えられている小幡氏の信念には「地域に根ざす」が存在している。

時は遡り1993年、小幡氏は教え子でもあり、ブランメル仙台(現・ベガルタ仙台)の初代監督である鈴木武一氏らとともにドイツへと赴く。そこで小幡氏は「素晴らしいスポーツ環境」を目の当たりにし、「人間が変わった」と語るほど大きな影響を受けたという。

「どんな場所でもサッカーコート2面あって、テニスコートあってプールがあってさ。グラウンドの脇にはクラブハウスがあってシャワールームがあって、ミーティングルームがある」

「日本は土のグラウンド1つだけでさ、シャワーどころか泥だらけのまま帰るんだもの」

ドイツと日本はともに第二次世界大戦の敗戦国であるものの、その後のスポーツへの考え方、そしてそこから作られた環境のあまりの違いに愕然としたと当時を振り返る。

「『なんでこんなに作ったの』と聞いたとき、『小幡良く聞けよ。日本とドイツは同じ敗戦国だ。「健全なる精神は健全なる体に宿る」。もっといい考えを生み出すために、健康な体を作ろう。そして将来高齢化社会が来る。そこで医療費に金かけないためにということで、そのスポーツ施策をやった』とね。それ聞いたときに驚きしかなかったよ」

ドイツで大きな感銘を受けた小幡氏は帰国後、スポーツ文化施設の拡充に尽力。国、ひいては地域に根ざしたクラブを目標とするようになり、宮城県を中心にいくつものグラウンドの造設に携わった。多くのJリーガーを輩出してもなお、塩釜FCのスローガンは「地域に根ざしたスポーツクラブ」のままだ。

◆塩釜を襲った大地震
こうして、ベガルタ仙台の発足にも携わった小幡氏は、後にベガルタ仙台の役員になるとともに、宮城県サッカー協会会長という地位に就く。そんな中で起きたのが東日本大震災だった。

「地域に根ざしたスポーツクラブ」であった塩釜FCは、震災直後には機能がストップした役所に代わって復興の拠点となる。

「九州から車で来たり、山形の鶴岡から大雪の中ガソリンと食料を持ってきてくれたり、岩手や秋田からも運んできてくれたり、いろいろな思いで、友達のありがたみといういか、助けられてきた」

関わってきた人々に助けられた小幡氏だが、同時に「もの凄い勉強させてもらいましたね。ありがたいとか、いろいろな嫌なこととか。人間の性を見たりさ」と、やや沈痛な面持ちで当時を回想してくれた。

小幡氏は、震災当時、なでしこリーグに所属していた東京電力女子サッカー部マリーゼの引受先探しに奔走した。マリーゼの前身は、1997年に宮城県で設立されたYKK東北女子サッカー部フラッパーズで、2004年にチームを東京電力が引き継いだ過去がある。

2005年からはマリーゼとして活動するも、活動拠点が福島県双葉郡楢葉町および広野町にあるJヴィレッジにあったため、東日本大震災と原発事故を受けて活動が停止した。当時は、MF鮫島彩(現大宮アルディージャVENTUS)やDF長船加奈(現浦和レッズレディース)らなでしこジャパンのメンバーも所属。タレントとして活躍する丸山桂里奈さんも所属していた。

最終的には震災翌年の2012年にベガルタ仙台が新たな移管先となり、ベガルタ仙台レディースに。2021年秋から開幕するWEリーグに参戦するにあたり、マイナビ仙台レディースとして今に至っている。

YKK時代からチームを知る小幡氏は、震災当時はクラブ会員が会費を払うバルセロナのソシオ方式の導入を提案していたという。

「そういうもの使ったら面白いでしょ。面白いと言ったら悪いけど、今がチャンスだと。この女子チームを助けてくれと。みんなでソシオ制度を作って、今でいうクラウドファンディング。例えば年間1万円ずつくらい出してもらってね」

小幡氏は具体的な金額まで考えていたが、その想いは「地域に根ざしたスポーツクラブ」にするため。しかし、小幡氏の発想が先を行き過ぎていたのか、その提案は受け入れられず。その後、小幡氏は自ら公職を降りることとなった。

「どのクラブも地域に根ざしたと言っている。ただ、果たして本当に地域に根ざしているのかと。そこが一番の疑問点だった」

「日本のプロスポーツは社長が金集めに奔走しなければならない。大企業におんぶにだっこだね。だからいつまで経っても本当のクラブはできないんじゃないかと思っている」

◆公職を離れ原点へ
その後の小幡氏は「地域に根ざしたスポーツクラブ」という原点に戻り、継続して塩釜市で子供たちを教えている。

震災という一大事に小幡氏が最も強く感じたことは、子供たちを「自分で考えられる」ように育てなければならないということ。「指示を待つだけでなく、主体的に考えて行動する人物になってもらいたい」ということだった。

さらに、震災以降、小幡氏はあるポリシーを改めたという。それは保護者との関係性だ。

「今まで私は保護者と一切喋ってこなかったのね。えこひいき的なこともあるから。試合に出られない人もいるじゃないですか。でも、そこから保護者と何を目的にスクールをやるのかというところから話を始めたんですよ」

「問題は、世界が近代化されてAIが発達する時代になる。そうすると機械に使われる人間というのがいる。でも、機械を使うような人間を育てるべき。そのためには、自分で考えて行動できる子供たちを育てないと、いつまで経っても駄目だよね」

そこで、小幡氏が最初に選んだのはやはりサッカーだった。しかし、子供たちが前のめりになるまでは、時間がかかった。

「当初はサッカーを教えようとしたんですよ。ところがサッカーを教えると、みんな嫌な顔をするんですよ。『つま先を固めろ』とか。技術の話ね。でも、あんまり乗り気でなかった」

「そこで、たまたま子供たちが喜ぶように靴飛ばしをするようになった。そこから、俺も含めて変化が出てきてね。一番飛ぶ子が、体の使い方が上手いんですよ。スムーズに動くんだよね」

子供たちから学んだ体の使い方の重要性。小幡氏はその後、体の使い方に着目し、偶然にも“古武術”に出会ってのめり込んでいく。海外の恵まれた体格の選手たちに比べ常々フィジカルが弱いと言われる日本人選手にとっては、“古武術”の体の使い方を覚えることがサッカーの技術にも通じてくる“最適解”になる可能性があると考えているようだ。

こうした様々な出会いや考えの変化。これも震災が1つのきっかけになったと小幡氏は語る。

「こういういろいろなこともできるのもね。震災後に会っていろいろ指導を受けたり、震災を契機に、俺の進むべき道を変えてくれた。震災で亡くなった人たちのためにもそういうことを伝えていきたい。その思いで、今は遊びまわっています」

小幡氏は現在も、塩釜で1年生1人、2年生1人、3年生8人、4年生1人、5年生5人、6年生1人で全部で16人を教えている。規模が大きいとは言えないが、本人は「今が一番楽しい」と断言する。

「地域に根ざしたスポーツクラブ」。その根幹は揺らぐことなく、震災でより確固たるものとなった。小幡氏の目は未来を見据え、自らで体現し続けている。

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【2021-22セリエA前半戦ベストイレブン】インテルから最多4選手選出

2021-22シーズンのセリエA前半戦が12月22日に終了しました。本稿では今季のセリエA前半戦ベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。 GKマイク・メニャン(26歳/ミラン) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 出場試合数:13(先発回数:13)/失点数: 12/出場時間: 1170分 10月中旬から約1カ月戦列を離れる時期があったものの、ミランの新正GKとして見事なパフォーマンスを披露した。ドンナルンマの代役として加入し、プレッシャーのかかる状況だったが、見事にはねのけて見せた。身体能力の高さを生かしたゴールキーピングに加えて安定感もあり、ドンナルンマが移籍した穴を感じさせなかった。 DFジオバニ・ディ・ロレンツォ(28歳/ナポリ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div> 出場試合数:19(先発回数:19)/得点数:1/出場時間:1710分 今季開幕前に行われたユーロでイタリアの優勝に貢献したディ・ロレンツォ。その経験を糧に挑んだ新シーズン前半戦、フルタイム出場で好調ナポリの一翼を担った。対人守備の強さを生かしたプレーを軸に、機を見た大胆なオーターラップで攻撃面でもアクセントとなった。攻守に質の高いプレーでナポリ不動の右サイドバックの地位を築いている。 DFミラン・シュクリニアル(26歳/インテル) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div> 出場試合数:17(先発回数:17)/得点数:2/出場時間:1530分 加入4季目の今季も3バックの右担当として安定感あるプレーを続けている。ソリッドな守備で自身のエリアを突破されることはほぼ皆無と、インテリスタとしては彼の存在があるだけで一安心といったところか。 DFフィカヨ・トモリ(24歳/ミラン) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div> 出場試合数:17(先発回数:16)/得点数:0/出場時間:1471分 昨季チェルシーからレンタルで加入し、完全移籍に切り替わった今季、その期待通りの働きを見せた。相棒のDFケアーが負傷離脱することが多かった中、トモリが新ディフェンスリーダーとして重要な働きを担った。身体能力の高さを生かした守備範囲の広さ、堅実なディフェンスと、GKメニャンと共に前半戦のミランを後方から支えた。 DFアレッサンドロ・バストーニ(22歳/インテル) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div> 出場試合数:17(先発回数:17)/得点数:0/出場時間:1365分 レギュラーとして戦い抜いた昨季を経て、今季も成長を遂げている。試合を通して押し込む展開の多いインテルだが、その中でバストーニの攻撃面での貢献は日に日に増している印象だ。元々精度の高い左足から繰り出されるフィードも武器だったが、ここ最近は自身が持ち上がってのプレーで相手の守備を崩す場面も多く、バリエーションが増している。 MFニコロ・バレッラ(24歳/インテル) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div> 出場試合数:17(先発回数:17)/得点数:1/出場時間:1373分 ユーロでイタリア代表の優勝に貢献したバレッラ。年々飛躍を遂げているインサイドMFは、前半戦を終えて8アシストと多くのゴールシーンに絡んだ。ゴール数こそ1点に留まったが、シュートへの意識も高く相手にとってさらに危険な存在となっている印象だ。 MFマルセロ・ブロゾビッチ(29歳/インテル) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div> 出場試合数:19(先発回数:18)/得点数:0/出場時間: 1575分 29歳と円熟のクロアチア代表MFが黒子役ながらピッチ上のリーダーとして君臨した。的確なパスワークで味方を生かし、安定感あるゲーム運びの一助となった。 MFピオトル・ジエリンスキ(27歳/ナポリ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw12.jpg" style="max-width: 100%;"></div> 出場試合数:19(先発回数:15)/得点数:5/出場時間:1185分 ファビアン・ルイスと共にナポリの攻撃を牽引。アタッキングサードで決定的な仕事ができるジエリンスキは常に相手に脅威を与えられる存在だ。両足から繰り出される精度の高いシュートでゴールを狙い、パスワークもそつがなく的を絞らせない。FWオシムヘンが伸び伸びとプレーできているのも彼の存在があるからに他ならない。 MFファビアン・ルイス(25歳/ナポリ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw13.jpg" style="max-width: 100%;"></div> 出場試合数:15(先発回数:15)/得点数:5/出場時間:1287分 12月に負傷により戦列を離れるまで圧巻のパフォーマンスを披露した。ナポリ加入4季目の今季、ゲームメークからフィニッシュワークまで質の高いプレーを披露。正直、ケガさえなければ前半戦のMVPに相応しいパフォーマンスだった。 FWドゥシャン・ヴラホビッチ(21歳/フィオレンティーナ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw14.jpg" style="max-width: 100%;"></div> 出場試合数:19(先発回数:19)/得点数:16/出場時間: 1788分 FWムバッペやFWハーランドらと共に次世代のサッカー界を牽引するであろうストライカーの一人。昨季21ゴールを挙げてブレイクしたセルビア代表FWは、試合毎に粗さが削り落とされ、洗練された点取り屋へと変貌していっている。後半戦もどれだけゴールを重ねるか注目される。 FWジョバンニ・シメオネ(26歳/ヴェローナ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw15.jpg" style="max-width: 100%;"></div> 出場試合数:19(先発回数:14)/得点数:12/出場時間:1336分 今季、カリアリからヴェローナにレンタルで加入したシメオネ。昨季序盤もゴールを固め取りしていたが、今季はよりコンスタントにゴールを奪える選手に成長しつつある。とりわけユベントス戦やラツィオ戦、アタランタ戦と強豪相手にもゴールを奪っている点を評価したい。 2022.01.06 18:01 Thu
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【2021-22プレミアリーグ前半戦総括】超WS選出の最優秀選手はベルナルド・シウバ! コロナ感染拡大でイレギュラーな前半戦に

◆順位はおおむね予想通りも、コロナ感染際拡大でパニックに… 上位戦線はおおむね予想通りとなった。王者マンチェスター・シティは、開幕戦こそトッテナム相手に不覚をとってしまったものの、その後は何事もなかったかのように白星を並べた。第10節でクリスタル・パレスに敗れたのは意外だったが、チェルシーやマンチェスター・ユナイテッド、アーセナルなどリバプールを除く上位陣を軒並み蹴散らし、堂々の首位で前半戦を終えることに。一方、イギリス史上最高額での加入となったグリーリッシュは、序盤戦から重宝されたものの、2ゴール2アシストと物足りない結果に。本人も「初心に帰る必要がある」と前半戦を反省しているようだが、クリスマス前の夜遊びが報じられ、グアルディオラ監督からお灸を据えられることに。後半戦はさらなる活躍を期待したい。 そんなシティに次いで2位につけたのは覇権奪還を狙うリバプールだ。前半戦はわずか1敗という安定した戦いを見せた中、目を引いたのが攻撃力の高さ。加入5年目を迎えたサラーは、32ゴールを挙げた初年度に匹敵する勢いでゴールを量産。ユナイテッド戦のハットトリックなど、15ゴールを記録した。また、加入2年目のジョタも、早くも昨季の9ゴールを上回る10ゴールでサラーに追随。2人はプレミアリーグ前半戦におけるトップスコアラーだった。 欧州王者として臨んだチェルシーは3位でシーズンを折り返すことに。序盤戦では10人でリバプールと引き分けに持ち込むなど、代名詞となった堅守を全面に発揮した戦いを見せ、第14節までに喫した失点はわずかに「6」だった。しかし、第15節のウェストハム戦で3失点の黒星を喫すると、翌節のリーズ戦でも2失点。さらに次のエバートン戦でも失点を許し、5試合連続失点という無残な姿を晒してしまった。離脱者続出というエクスキューズがあっただけに、後半戦の立て直しに注目だ。 4位にはアーセナルが食い込んだ。チェルシーやシティと対戦した開幕直後は3連敗、その後もリバプールやユナイテッドなどビッグクラブ相手には遅れを取ったが、中堅以下との対戦が続いた第4節から第11節にかけては6勝2分けと波に乗り、折り返しにかけては4連勝と、勝つべき試合はモノにしたという印象だ。オーバメヤンが規則違反でアルテタ監督からお咎めを受けた一幕はあったものの、チーム力は着実に上がってきている。また、冨安健洋の活躍も期待したい。 マンチェスター・ユナイテッドは激動の前半戦に。クリスティアーノ・ロナウドの復帰やサンチョ、ヴァランといった実力者の加入に沸いたが、序盤から不安定な戦いが続き、2018年末から指揮していたスールシャール監督を11月24日に解任。後任には、モダン・フットボールの最先端を行くラングニック氏が半年契約で就任し、来季以降はコンサルタントという形でフロント入りすることが決まっている。新体制発足以降は調子を上げてきており、後半戦でチームがどのように変化していくか、刮目したい。 ユナイテッド同様に、前半戦の内にトッテナムも指揮官交代に踏み切った。新たにヌーノ監督を招へいして迎えた今シーズン、開幕節でシティ相手に金星を挙げて絶好のスタートを切ったものの、その後のロンドン・ダービー3連戦を全て落とすと、第10節終了時点で5勝5敗と低迷。11月1日にヌーノ監督を解任し、かつてチェルシーをプレミア制覇に導いたコンテ監督に託した。 イタリア人指揮官就任後はリーグ戦で無敗をキープしているが、トッテナムは他のチームとは様子は異なる。新型コロナウイルス感染の再拡大がイギリスで起こり、プレミアリーグは試合の延期を余儀なくされるなど、その影響をモロに受けてしまっている。特にクラスターが発生した同クラブでは2試合が延期を強いられており、加えて大雪の影響で第13節のバーンリー戦も中止となったため、通常より3試合も消化が少ない状況だ。 だが、緊急事態に陥っているのはトッテナムだけでない。上位陣ではユナイテッドや5位のウェストハムも1〜2試合が延期に。ただ、予定通りに試合をこなしているリバプールやチェルシーでもコロナ感染者が続出しており、指揮官らは延期を求める声を挙げていた。 【最優秀選手&監督】 ★最優秀選手 ◆ベルナルド・シウバ(マンチェスター・シティ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_102_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> シーズン前には移籍も取り沙汰されたベルナルド・シウバが前半戦のMVPだ。上述したグリーリッシュの加入もあり、今季は序盤が低下するかに思われたが、蓋を開けてみれば7ゴール1アシストと、チームトップスコアラーの大活躍。今季のベルナルド・シウバはそれだけでなく、迅速なトランジションでファーストディフェンダーとして非常に“利く”存在だった。まさに大車輪の活躍と言ったところか。ペップも手放しで絶賛しており、給与倍増のオファーの噂も流れている。 ★最優秀監督 ◆デイビッド・モイーズ(ウェストハム) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_102_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨シーズンに1998-99シーズン(5位)以降最高位となる6位に導いたモイーズ監督は、今季も引き続き好調を維持している。開幕から白星の山を築くと、第11節でリバプール、第15節ではチェルシーを下すなど、第2勢力として上位に食い込んで見せた。また、5シーズンぶりの参戦となったヨーロッパリーグ(EL)でも、前身のUEFAカップも含めて初の決勝トーナメント進出を決めている。 今季は3バックと4バックを併用していた昨季から[4-2-3-1]に絞り、守備から攻撃への円滑性を高める戦い方にシフト。昨季から見せていた的を絞った守備に磨きがかかり、カウンターの鋭さも比例して増した。守備ではオグボンナがヒザの大ケガに見舞われる事態に見舞われたが、チェルシーから加入したズマをはじめ、ユーロ2020で躍動したチェコ代表の面々がさらに頼もしい存在に。攻撃ではボールコントロールに長けたフォルナルスを中心に、2年目を迎えたボーウェンが大きなアクセントとなっていた。 【期待以上】 ★チーム ◆アーセナル <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_102_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 開幕3連敗を喫した時はどうなるかと思ったが、前半戦を終えてみれば4位と健闘したアーセナル。夏の移籍市場ではベン・ホワイトやラムズデール、そして昨季のレンタル加入でインパクトを残したウーデゴールを獲得するなど、3季目を迎えるアルテタ監督を大枚を叩いてサポートした。また、冨安健洋の加入も大きなサプライズとなったが、その冨安が期待以上の活躍。この男が右サイドバックに定着したことで守備が安定し、攻撃陣には大胆里安心感が芽生えるようになった。アカデミー上がりのサカやスミス・ロウの止まらない成長もファンにとっては見どころだ。 ★選手 ◆冨安健洋 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_102_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 夏の移籍市場が迫る中で急遽加入が決まった冨安。ボローニャでの前評判は高いものがあったが、初のプレミアリーグでもその実力は遺憾なく発揮された。チーム合流2日後に行われたノリッジ戦でいきなり先発デビューを果たすと、62分間のプレーでアルテタ監督の心を掴んだ。現地メディアも絶賛する中、以降は全試合で先発出場。ニューカッスル戦では絶妙なクロスからマルティネッリのゴールをお膳立てし、プレミア初アシストを記録した。現在は守備に重きを置いたプレー役割となっているが、ゆくゆくは攻守に躍動する姿を期待したい。 【期待外れ】 ★チーム ◆レスター・シティ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_102_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季5位という成績を考えると、2試合未消化ながら10位で折り返したのは不調と言われても仕方がない。昨季はクラブ史上初のFAカップ制覇を果たし、今季で就任4シーズン目を迎えたロジャーズ監督には、いよいよ優勝争いが期待されていたが、蓋を開ければ17試合で6勝4分け7敗という結果に。攻撃がヴァーディ一辺倒だった上、ティーレマンスやエンディディがなかなか揃わなかったことも響いた。 ★選手 ◆オーバメヤン (アーセナル) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_102_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 好調のアーセナルにおいて、一人心ここに在らずだったのがオーバメヤンだ。今季も主将として迎えたものの、第15節までに奪ったゴールは4得点。なかなかリーダーとして威厳が保てない日々が続くと、極めつけは規律違反によるチーム追放。12月上旬に一時海外渡航を許可されていたオーバメヤンだったが、帰国後の合流が遅れ、アルテタ監督の逆鱗に触れてしまった。第16節のセインツ戦から欠場が続いており、年明けにはガボン代表でアフリカネーションズカップに参加することから、早くても来年2月まで復帰はないと見られている。一方で、オーバメヤンの状況とは裏腹にチームは好調。このまま退団の可能性も否定できない。 2022.01.06 18:00 Thu
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【2021-22プレミアリーグ前半戦ベストイレブン】トップ4からは満遍なく選出、トップ4以外のチームからも

2021-22シーズンのプレミアリーグも第19節を消化しました。そこで本稿では前半戦のベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。 ◆前半戦ベストイレブン GK:ダビド・デ・ヘア DF:リース・ジェームズ、ルベン・ジアス、アントニオ・リュディガー 、ジョアン・カンセロ MF:コナー・ギャラガー、ロドリ MF:ベルナルド・シウバ、ディオゴ・ジョタ、ブカヨ・サカ FW:モハメド・サラー GKダビド・デ・ヘア(31歳/マンチェスター・ユナイテッド) 出場試合数:17(先発回数:17)/失点数:26/出場時間:1530分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_101_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 前半戦の最優秀GKは復活のデ・ヘアを選出。昨季終盤はディーン・ヘンダーソンにポジションを奪われていたが、今季は再び守護神の座を取り戻し、幾多のビッグセーブをチームを救ってきた。前半戦に数えたセーブはトップクラスの60本。第5節のウェストハム戦では、1点差で迎えた後半アディショナルタイムのPKを見事に止めて、勝ち点3をもたらしていた。 DFリース・ジェームズ(22歳/チェルシー) 出場試合数:15(先発回数:13)/得点数:4/出場時間:1088分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_101_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> DFトップの8アシストを記録したリバプールのアレクサンダー=アーノルドも素晴らしかったが、成長著しいリース・ジェームズを推す。元々攻撃参加や守備の対応力の高さが評価されていたが、今季はボールプレーの精度が増し、得点力も向上した。また、トゥヘル監督の下でセンターバックやセントラルMFにも裾野を広げ、新たな領域に足を踏み入れつつある。 DFルベン・ディアス(24歳/マンチェスター・シティ) 出場試合数:18(先発回数:17)/得点数:2/出場時間:1503分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_101_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季の年間MVPに輝いたルベン・ジアスが文句なしのベストイレブン選出。加入2年目の今季はキャプテンも任されるようになり、その存在感は一層増している。また、ここまではリーグトップのパス成功数を誇り、攻撃面でも貢献度は高い。2ゴール2アシストという数字がそれを証明している。 DFアントニオ・リュディガー(28歳/チェルシー) 出場試合数:18(先発回数:18)/得点数:2/出場時間:1620分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_101_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 去就問題に揺れるリュディガーだが、チェルシーの前半戦ベストプレイヤーの一人。3CBの一角として守備だけでなく攻撃の起点になることも多く、目の前にスペースが空くや否や、相手のバイタルエリアまで侵攻し、チャンスクリエイトもこなす。第16節のリーズ戦では2つのPKを獲得する活躍を見せた。 DFジョアン・カンセロ(27歳/マンチェスター・シティ) 出場試合数:18(先発回数:18)/得点数:1/出場時間:1608分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_101_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> SBという単語では説明できない選手と化したカンセロ。代名詞となった"偽SB”として敵陣に神出鬼没に現れては、キラーパスでチャンスを演出。敵サイドでのパス本数は、唯一1000本を超え、パス成功本数もルベン・ディアスに次いでリーグ2位を記録した。また、組み立てだけでなく、第18節のニューカッスル戦ではミドルシュートという飛び道具も披露した。 MFコナー・ギャラガー(21歳/クリスタル・パレス) 出場試合数:17(先発回数:17)/得点数:6/出場時間:1484分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_101_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> トップ4以下のクラブから唯一の選出。チェルシーから武者修行先として選んだクリスタル・パレスだが、初戦からフル出場で実力を示すと、2戦目のウェストハム戦では2ゴールの活躍を披露した。判断力に長け、キープ力も高いことから、カウンターを主体とするパレスの攻撃の起点として活きることができた。チーム自体はボトムハーフに位置しているが、その中でポテンシャルの高さを示した21歳がベストイレブン入り。 MFロドリ(25歳/マンチェスター・シティ) 出場試合数:16(先発回数:16)/得点数:3/出場時間:1384分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_101_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 加入3年目を迎え、もはやペップ戦術の申し子となったロドリ。ポジショニング、パス捌き、キック精度のどれをとっても現在のシティには欠かせないもので、チームのダイナモの役割を一手に担っている。また、ポジショニングの良さは守備にも発揮されており、守備への出足の早さは、シティの攻撃力に起因している。 FWモハメド・サラー(29歳/リバプール) 出場試合数:18(先発回数:18)/得点数:15/出場時間:1604分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_101_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 加入5年目を迎えたサラーは、32ゴールを挙げた初年度に匹敵する勢いでゴールを量産。第3節のチェルシー戦から7試合連続ゴールを挙げ、締めの第9節マンチェスター・ユナイテッド戦ではハットトリックを達成した。これでオールド・トラッフォードでのリーグ戦で初のハットトリックを達成した選手となると共に、プレミアリーグ通算ゴール数でディディエ・ドログバの104ゴールを抜きアフリカ出身選手で歴代最多得点者となった。 また、アシスト数でも9アシストと最多と、攻撃では手がつけられない存在だった。 MFベルナルド・シウバ(27歳/マンチェスター・シティ) 出場試合数:18(先発回数:18)/得点数:7/出場時間:1525分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_101_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> リーグ全体の前半戦MVPと言っても過言ではない活躍を披露したのがベルナルド・シウバだ。シーズン前には移籍も噂され、グリーリッシュの加入もあり序列は低下するかに思われたが、蓋を開けてみれば7ゴール1アシストと、チームトップスコアラーに。また、守備での献身度も高く、ファーストディフェンスとして気の利く存在だった。 MFブカヨ・サカ(20歳/アーセナル) 出場試合数:19(先発回数:17)/得点数:5/出場時間:1364分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_101_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今季のアーセナル躍進の立役者の一人。昨シーズンのクラブ年間MVPを受賞した20歳は前半戦の全試合に出場した。昨季はチーム事情からセントラルMFや守備では左サイドバックまでこなす適応力を見せたが、今季は両翼に落ち着き、武器であるドリブルがより鋭くなった印象。また、昨季のブレイクを経て自信も身についた様子で、ここまではアーセナルの攻撃の核としてこの上ないパフォーマンスを披露している。 FWディオゴ・ジョタ(27歳/リバプール) 出場試合数:17(先発回数:14)/得点数:10/出場時間:1223分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20220106_101_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> すでに昨季の9ゴールを上回る10ゴールを挙げているジョタ。ゴール数ではサラーに次ぐ2位、チャンスクリエイトの数もサラーの12回に対し10回と、仮にエジプト代表FWが絶好調でなければ、リバプールの攻撃の中心を担っていたかもしれない。ただ、アタッキングサードでのボール保持成功の割合はリーグトップで、いかにゴール前で相手の脅威になっていたかを把握できる。フィルミノのポジションを完全に奪い、すっかりチームに溶け込んだ印象だ。 2022.01.06 18:00 Thu
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【2021-22セリエA前半戦総括】超WS選出の最優秀選手はブロゾビッチ

前半戦を終えて首位に立ったのは昨季王者インテルとなった。コンテ監督の退任、昨季MVPのFWルカク退団で戦力低下が予想されたが、それらを覆しての首位ターンとなった。 ◆S・インザーギ監督の確かな手腕~インテル~ 昨季スクデット獲得の立役者だったコンテ監督の退任に伴い、ラツィオで好結果を収め続けていたS・インザーギ監督の招へいを決断したインテルだったが、これが吉と出た。コンテ監督同様にラツィオ時代から愛用していた3バックシステムを採用し、大幅な戦術変更がなかった点も奏功した格好だ。また、ルカクの代役として補強されたベテランFWジェコの活躍もチーム力の維持に貢献。ミランから加入したMFチャルハノールもすんなりとチームにフィットし、首位ターンに相応しい穴のないチームに仕上がった。 ◆インテル同様にチーム力維持~ミラン~ インテルに続いたのはミランとなった。ミランもインテル同様に開幕前は主力の移籍があり不安があったが、代役がきっちりと穴を埋めた。とりわけ守護神ドンナルンマの代わりに迎えられたGKメニャンが大当たりで戦力低下を免れた。司令塔チャルハノールの代役に関してもMFブラヒム・ディアスが一本立ちしたことで補い、チーム力を維持して見せた。8季ぶりのチャンピオンズリーグ(CL)ではグループステージ敗退に終わったが、セリエAでは安定した戦いを続けた。 ◆スパレッティ監督の手腕~ナポリ~ 主力の流出、新戦力加入の少なかったナポリが、ミラノ勢に続いた。その立役者はガットゥーゾ前監督の退任に伴い、招へいされたスパレッティ監督。手慣れの指揮官はガットゥーゾ前監督の作り上げたチームをベースにしつつ、大きな戦術変更を行わなかった。そんな中で輝きを放ったのがMFファビアン・ルイスとMFジエリンスキ。共にゲームメークを担うだけでなく積極的にゴールを狙いに行き、前半戦を終えてそれぞれ5ゴールを記録。攻撃的なスタイルで結果、内容ともに申し分ない前半戦を過ごした。 ◆CL敗退もセリエAでは上位維持~アタランタ~ 6季目となったガスペリーニ監督の下、3季連続でCL出場を果たしたプロビンチャの雄アタランタが4位でシーズンを折り返した。惜しくもCLでは決勝トーナメント進出は果たせなかったが、セリエAでは順調に勝ち点を積み重ねた。守護神ゴッリーニ、ディフェンスリーダーだったロメロが移籍したが、代わって加入のGKムッソ、DFデミラルがしっかりと穴を埋め、チーム力を維持している。 ◆アッレグリ復帰も深刻な得点力不足~ユベントス~ ピルロ監督の解任に伴い、アッレグリ監督を3季ぶりに呼び戻したユベントスだったが、低調な試合が続いた。堅守こそ取り戻した感はあるものの、昨季までの得点源だったFWロナウドの退団もあって深刻な得点力不足に陥った。何とか5位でシーズンを折り返したが、1月でのストライカー獲得は急務な状態だ。 ◆モウリーニョ招へいも改革半ば~ローマ~ かつてインテルで3冠を成し遂げたモウリーニョ監督を迎えたローマは、昨季同様に上位勢相手にことごとく敗れて波に乗れなかった。唯一アタランタには快勝としたものの、それ以外の強豪には敗戦。勝負弱さを露呈したが、後半戦でかつてのモウリーニョ監督率いるチームのような勝負強さを手に入れることはできるか。 ◆サッリ招へいも戦術浸透は先~ラツィオ~ S・インザーギ監督のインテル監督就任に伴い、サッリ監督を招へいしたラツィオもローマ同様に不安定な戦いが続いた。サッリ監督の好む[4-3-3]への変更に戸惑いがあるのか試合によってはハマることもあったが、相手の守備を崩せず何もできないこともしばしばで、両極端の試合が続いている。後半戦では戦術の浸透により上昇気流に乗りたい。 ◆レギュラーキープもチームは低迷~サンプドリアDF吉田~ 昨季は9位フィニッシュのチームの中で主力センターバックとして存在感を示した吉田。加入3季目となる今季はダヴェルサ新監督の下、引き続きレギュラーをキープしているが、チームは低迷。吉田自身は奮闘しているものの、課題は山積だ。 【最優秀選手&監督】 ★最優秀選手 ◆MFマルセロ・ブロゾビッチ(インテル) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ファビアン・ルイスと迷ったが、首位ターンを決めたインテルからブロゾビッチを選出。前半戦全試合で先発し、オーガナイザーとして確実な仕事を果たした。地味ながらも味方へ的確な配球を行うことで両脇のチャルハノール、バレッラが生き生きとプレーすることができていた。 ★最優秀監督 ◆シモーネ・インザーギ(インテル) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> コンテ監督が作り上げたチームをうまく引き継ぎ、前半戦首位ターンとしたインテルのS・インザーギ監督を選出。自身の我を出し過ぎず、スター選手たちを気持ちよくプレーさせることに専念している様子。うまい舵取りを見せている。 【期待以上】 ★チーム ◆インテル <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 王者インテルが14勝4分け1敗の圧巻の成績で前半戦を終えた。主砲ルカクやDFハキミが移籍した中でこの成績は上々。後半戦も駆け抜けることはできるか。 ★選手 FWエディン・ジェコ(インテル) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw16.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ローマで斜陽のキャリアを送りかけていた35歳がインテルでもう一花咲かせにかかっている。8ゴール4アシストを記録し、相棒のラウタロと共にゴールを重ねている。 【期待外れ】 ★チーム ◆ユベントス <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> アッレグリ監督の復帰で復権は濃厚かに思われたが、そう甘くはなかった。守備の立て直しを図るのに精いっぱいで攻撃に手が回らず、深刻な得点力不足に陥ってしまった。 ★選手 ◆FWフェデリコ・キエーザ(ユベントス) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/get20211227_6_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ユーロで活躍し、ユベントスでも同様の活躍を期待していたが、ケガなどもあり思うような結果を残せず。前半戦は1ゴールと寂しい結果に。 2022.01.06 18:00 Thu
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