小異を捨てて大同に就く今シーズンのJ/六川亨の日本サッカーの歩み
2021.02.09 21:25 Tue
Jリーグは昨日8日、午前中に今年2回目となるNPB(日本野球機構)との対策連絡会議を、午後からは実行委員会を開催した。
NPBの斉藤コミッショナーは「外国人の入国が早まらないとチームを構成できない。入国しても2週間の待機がある。この課題についてNPBも会議し、Jリーグと一緒に(政府に)提言したい」としながらも、「国民と医療機関が納得しないと政府も動けないだろう」とその難しさを話していた。
この「外国人問題」を複雑にしているのが、すでにJリーグでプレー経験や指導経験があり、在留資格のある外国人と、新規の外国人で差があることだ。前者は自宅などで2週間の待機後は活動を許されるが、緊急事態宣言により新規の外国人は入国が一切認められていない。
実際のところ、選手23人、監督やコーチなどのスタッフ6人、その家族24人の計53人が入国できないでいる。さらに新規入国に際し、ビザの発給を待っている外国人もいて、こちらはJリーグも「人数を把握できていない」という状況だ。
徳島は、チームをJ1リーグに導き今シーズンから浦和の監督に就任したリカルド・ロドリゲス監督の後任として、スペイン人のダニエル・ポヤトス監督とマルセル・コーチを新たに招聘したものの、来日の目処が立っていない。
このまま緊急事態宣言が3月まで延長されれば、徳島は2月27日の開幕戦(アウェーの大分戦)を指揮官不在で戦わざるをえなくなる。
今シーズンのJ1リーグに関して、FC東京の長谷川監督は次のように話した。
「降格のない昨シーズンは、どのチームも自チームの良さを出す戦いをしてきた。しかし今シーズンは4チームが落ちるので、終盤戦だけでなく序盤戦から難しい戦いになると思う。どのチームも勝点1にこだわる戦いをしてくるだろうし、自陣にブロックを作って守りを固めてくることが予想され、得失点差も関係するのでスタートを大事にしたい」
そう話しつつ、FC東京はジョアン・オマリに代わる新外国人CBブルーノ・ウヴィニを獲得したものの来日は未定のため、メディカルチェックができず正式契約に至っていない。そうした選手は他のチームにもいて、同じような状況に置かれているだろう。
こうした不公平感も含め、8日の理事会について村井チェアマンは「昨年は先を見通せず、混乱・混迷のスタートだった。今年は覚悟を決めていて、ピリッとしている。タフなシーズンになるし、公平不公平はこれからもある。小異を捨てて大同に就く(意見の違いがあっても大勢が支持する意見に従う)。そんな感じでした」と振り返った。
今シーズンのJリーグは昇格と降格を復活させた。このためシビアに結果を出さざるをえないことから、例えば13名以上の選手を確保できず、代替日程をセットできないチームは「見なし開催」として0-3の敗退にすることを決めた。これも「小異を捨てて大同に就く」ことの1つだろう。
コロナ禍が今後どうなるのか。そしてワクチンの接種はいつ始まるのか。不確定な要素も多々あるが、昨年1年間のエビデンス(医学的根拠)をベースにしつつ、今年も「走りながら考える」しかないのが実情だ。
それでもJリーグは26日に開幕し、有観客で試合をできるのは大きな進歩と言えるだろう。
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10都府県の緊急事態宣言の延長によりJリーグはガイドラインを改定。政府方針に従い大規模イベントの観客の上限は5000人、20時以降の外出自粛に伴いナイトゲームのキックオフ時間は18時以前とし、ビジター席の設置は都道府県の状況に応じて個別に対応することなどが発表された。そうした状況でJリーグもNPBも、現在頭を痛めているのが「外国人問題」だ。この「外国人問題」を複雑にしているのが、すでにJリーグでプレー経験や指導経験があり、在留資格のある外国人と、新規の外国人で差があることだ。前者は自宅などで2週間の待機後は活動を許されるが、緊急事態宣言により新規の外国人は入国が一切認められていない。
村井チェアマンも「新規の外国人はエビデンスがないのでこれからの問題」と頭を悩ませている。
実際のところ、選手23人、監督やコーチなどのスタッフ6人、その家族24人の計53人が入国できないでいる。さらに新規入国に際し、ビザの発給を待っている外国人もいて、こちらはJリーグも「人数を把握できていない」という状況だ。
徳島は、チームをJ1リーグに導き今シーズンから浦和の監督に就任したリカルド・ロドリゲス監督の後任として、スペイン人のダニエル・ポヤトス監督とマルセル・コーチを新たに招聘したものの、来日の目処が立っていない。
このまま緊急事態宣言が3月まで延長されれば、徳島は2月27日の開幕戦(アウェーの大分戦)を指揮官不在で戦わざるをえなくなる。
今シーズンのJ1リーグに関して、FC東京の長谷川監督は次のように話した。
「降格のない昨シーズンは、どのチームも自チームの良さを出す戦いをしてきた。しかし今シーズンは4チームが落ちるので、終盤戦だけでなく序盤戦から難しい戦いになると思う。どのチームも勝点1にこだわる戦いをしてくるだろうし、自陣にブロックを作って守りを固めてくることが予想され、得失点差も関係するのでスタートを大事にしたい」
そう話しつつ、FC東京はジョアン・オマリに代わる新外国人CBブルーノ・ウヴィニを獲得したものの来日は未定のため、メディカルチェックができず正式契約に至っていない。そうした選手は他のチームにもいて、同じような状況に置かれているだろう。
こうした不公平感も含め、8日の理事会について村井チェアマンは「昨年は先を見通せず、混乱・混迷のスタートだった。今年は覚悟を決めていて、ピリッとしている。タフなシーズンになるし、公平不公平はこれからもある。小異を捨てて大同に就く(意見の違いがあっても大勢が支持する意見に従う)。そんな感じでした」と振り返った。
今シーズンのJリーグは昇格と降格を復活させた。このためシビアに結果を出さざるをえないことから、例えば13名以上の選手を確保できず、代替日程をセットできないチームは「見なし開催」として0-3の敗退にすることを決めた。これも「小異を捨てて大同に就く」ことの1つだろう。
コロナ禍が今後どうなるのか。そしてワクチンの接種はいつ始まるのか。不確定な要素も多々あるが、昨年1年間のエビデンス(医学的根拠)をベースにしつつ、今年も「走りながら考える」しかないのが実情だ。
それでもJリーグは26日に開幕し、有観客で試合をできるのは大きな進歩と言えるだろう。
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