様々な問題はらむ1月4日のルヴァン杯決勝/六川亨の日本サッカー見聞録
2020.11.15 13:00 Sun
今週もまたいろいろな出来事があったが、まずはルヴァン杯決勝が1月4日に開催されることが決まった。12日の会見を簡単におさらいすると、柏にこれ以上クラスターが拡大しないと仮定して、自主隔離後に練習を再開できるのは11月18日になる。21日には鳥栖戦が控えていてベストメンバーで臨めない可能性もあるが、この点について村井チェアマンは「14名で戦うことを納得している」と柏も了解済みであることを説明した。
長谷川監督も「今年中にやってもらえればよかったが、1月4日に決まったので、粛々とやるしかない」と腹をくくっているようだ。
いずれにせよ以上の理由から最短で開催できるのは1月4日と決まった。そして早めに決定してアナウンスしたのは、すでに完売している2万4千人の観客が「宙ぶらりんになり、12月下旬まで引っ張れない」という村井チェアマンの判断からだった。大金社長自身、FC東京のファン・サポーターから「1月4日はスケジュールの都合で観戦に行けない」と言われたという。
と、ここまでは日程の話。次に問題になるのが戦力、外国人選手の出場の可否についてだ。現時点でFC東京のレアンドロは1月1日までの契約となっている。いわずと知れた天皇杯決勝までの契約である。そして他の外国人選手も同様の契約となっているケースが多いし、それはJSL(日本サッカーリーグ)時代も同じだった。
日本に居住しているとなると、日本に税金を払わないといけない。そしてブラジルでも税金を二重に取られる可能性がある。そこで日本に居住していないことにするには、連続した滞在期間を11か月以下にする必要がある。このためほとんどの外国人選手はシーズンが終了(天皇杯で勝ち上がった場合を除き)すると同時に母国へ帰る。
帰ったはいいが、それっきり音信不通で、リオのカーニバルで遊んでいたりして、いつ来日するか不明のブラジル人選手が過去にはいたこともある。あるいはかなりの体重オーバーで帰国する選手も多かった。
両チームの攻撃陣には得点源となるアタッカーが多いだけに、彼らが抜けると大幅な戦力ダウンとなる。大金社長は「選手と話すのはこれからですが、ベストを尽くしてハードルを越えたい」という思いは柏の瀧川社長も同じ気持ちだろう。
もしもルヴァン杯の決勝に外国人選手が出場すれば、当然帰国が遅れたぶん来日も遅れる。シーズオフ後は2週間のオフィシャルレストデーが義務付けられているが、大金社長は「1月4日に戦う選手にはプラス4~5週(の準備期間が)ないと厳しい」と本音を漏らす。
とはいえ来年のJ1リーグは2チーム増で、さらに五輪のため過密日程になるのは明白だ。加えて味の素スタジアムは五輪会場のため、FC東京にはアウェーの連戦が追い打ちをかける。ルヴァン杯と天皇杯の決勝に進出したチームは、来シーズンの序盤は厳しい戦いを強いられることになるかもしれない。
そして13日には日本がパナマと対戦し、南野のPKによる1点を守って1-0の勝利を収めた。こちらの試合に関しては、前半はシステム以前の問題として“頭”が働いていなかった。このため動き出しが遅く、パスコースを作れないため、パナマのプレスにボールを失っては攻め込まれる展開が続いた。もう少し気の利いた相手なら2点は食らっていただろう。
そんな試合で睡魔を吹き飛ばしてくれたのが遠藤と鎌田の2人だった。まだ1試合だけ、それも格下のパナマ相手とあって2人を高く評価するのは早計だが、森保ジャパンの中心選手としてターニングポイントになる11月のオーストリア遠征――かもしれないとだけ言っておこう。
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このため柏はルヴァン杯決勝の開催時期に関して特に問題はない。難しいのがACLに出場するFC東京だった。もしも12月19日の決勝までドーハに滞在すると、「20日に帰国予定」(FC東京の大金社長)とはいえ2週間の隔離となると、練習再開は1月3日になる。その間、例えば決められた選手だけによる合同練習と自宅隔離の措置を関係各所に働きかけるそうだが、認められるかどうか見通しは立っていない。いずれにせよ以上の理由から最短で開催できるのは1月4日と決まった。そして早めに決定してアナウンスしたのは、すでに完売している2万4千人の観客が「宙ぶらりんになり、12月下旬まで引っ張れない」という村井チェアマンの判断からだった。大金社長自身、FC東京のファン・サポーターから「1月4日はスケジュールの都合で観戦に行けない」と言われたという。
それもそうだろう。サッカーファンにとって新年の1週間は高校選手権の季節でもあるが、1月4日は月曜で、俗にいう「仕事始め」の日だ。普通のサラリーマンなら出社するのが当たり前でもある(リモートによる仕事始めもあるかもしれないが)。このためチケットの払い戻し手続きなどを考慮して早めの決定となった。
と、ここまでは日程の話。次に問題になるのが戦力、外国人選手の出場の可否についてだ。現時点でFC東京のレアンドロは1月1日までの契約となっている。いわずと知れた天皇杯決勝までの契約である。そして他の外国人選手も同様の契約となっているケースが多いし、それはJSL(日本サッカーリーグ)時代も同じだった。
日本に居住しているとなると、日本に税金を払わないといけない。そしてブラジルでも税金を二重に取られる可能性がある。そこで日本に居住していないことにするには、連続した滞在期間を11か月以下にする必要がある。このためほとんどの外国人選手はシーズンが終了(天皇杯で勝ち上がった場合を除き)すると同時に母国へ帰る。
帰ったはいいが、それっきり音信不通で、リオのカーニバルで遊んでいたりして、いつ来日するか不明のブラジル人選手が過去にはいたこともある。あるいはかなりの体重オーバーで帰国する選手も多かった。
両チームの攻撃陣には得点源となるアタッカーが多いだけに、彼らが抜けると大幅な戦力ダウンとなる。大金社長は「選手と話すのはこれからですが、ベストを尽くしてハードルを越えたい」という思いは柏の瀧川社長も同じ気持ちだろう。
もしもルヴァン杯の決勝に外国人選手が出場すれば、当然帰国が遅れたぶん来日も遅れる。シーズオフ後は2週間のオフィシャルレストデーが義務付けられているが、大金社長は「1月4日に戦う選手にはプラス4~5週(の準備期間が)ないと厳しい」と本音を漏らす。
とはいえ来年のJ1リーグは2チーム増で、さらに五輪のため過密日程になるのは明白だ。加えて味の素スタジアムは五輪会場のため、FC東京にはアウェーの連戦が追い打ちをかける。ルヴァン杯と天皇杯の決勝に進出したチームは、来シーズンの序盤は厳しい戦いを強いられることになるかもしれない。
そして13日には日本がパナマと対戦し、南野のPKによる1点を守って1-0の勝利を収めた。こちらの試合に関しては、前半はシステム以前の問題として“頭”が働いていなかった。このため動き出しが遅く、パスコースを作れないため、パナマのプレスにボールを失っては攻め込まれる展開が続いた。もう少し気の利いた相手なら2点は食らっていただろう。
そんな試合で睡魔を吹き飛ばしてくれたのが遠藤と鎌田の2人だった。まだ1試合だけ、それも格下のパナマ相手とあって2人を高く評価するのは早計だが、森保ジャパンの中心選手としてターニングポイントになる11月のオーストリア遠征――かもしれないとだけ言っておこう。
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