Jの過密日程で思い出したクラブW杯/六川亨の日本サッカー見聞録
2020.08.27 22:00 Thu
Jリーグは8月26日(水)に、神戸vs川崎F(2-2)、FC東京vs鹿島(1-2)、横浜FMvs札幌(4-1)の3試合を消化した。この3試合は、本来なら10月下旬以降に開催される第24〜29節だったが、神戸、FC東京、横浜FMの3チームは10月下旬にACLのグループステージの残り4試合があるため、前倒しで26日に試合を開催したのだった。
と言ったところで、突然ACLの話題に驚いている読者もいるかもしれない。なぜACLを取り上げたかというと、今週初め、AFC(アジアサッカー連盟)から「クラブW杯の出場チームにヨーロッパからはバイエルン・ミュンヘンが決まりました」というメールが来たからだ。
ご存じのように、CLは初優勝を狙ったパリSGを1-0で下したバイエルンが6度目の欧州王者に就任した。リーグではダントツの強さで8連覇を達成したし、今シーズンのレバンドフスキのゴールラッシュは尋常ではなかった。
しかし今シーズンは新型コロナの影響で、日本はもちろん世界中のサッカーカレンダーが狂っている。欧州各国リーグを特集した総集編がすでに本屋に並んでいるし、すでに開幕したロシア・リーグでは移籍したばかりの橋本拳人(FCロストフ)が早くも2ゴール目を決めた。
スペインからは、ビジャレアルに移籍した久保建英が新チームで地元ファンの注目を集めているというニュースも届いている。こちらも新シーズンの開幕が楽しみだーーといった具合に、興味の的は久保であり、移籍話が急浮上しているメッシの去就で、申し訳ないがクラブW杯に関してはAFCからメールが来るまでその存在を忘れていた。
「今年もやるの?」というのが正直な感想と言っていい。UEFA(欧州サッカー連盟)は日程を大幅に変更してCLを消化した。しかし身近なACLでさえ、日程こそ決まったものの10月下旬にグループステージの4試合、さらにはその後の決勝トーナメントを開催できるのかどうか半信半疑である。
10月は8日と13日にW杯アジア2次予選のミャンマー戦とモンゴル戦が予定されていたが、FIFA(国際サッカー連盟)とAFCが協議した結果、来年に延期された。それは11月12日と17日のタジキスタン戦、キルギス戦も同様だ。
そういう社会情勢で、マレーシアにグループGとHの4カ国8チームが入国することが果たして可能なのだろうか。開催地が未定のグループF(FC東京、上海申花、パース・グローリー、蔚山現代)も日本、中国、オーストラリア、韓国が開催地として立候補することはないだろう。
試合開催まで、まだ2ヶ月近くあるとはいえ開催地が決まっていないのは、それだけ手を上げる国がいないと推測される。AFCの本部があるマレーシアにしても、新型コロナの感染状況次第でいつ開催を返上するかわからない。
そうした状況下で、CONMBOL(コンメボル=南米サッカー協会)は9月15日よりリベルタドーレス杯のグループリーグを再開する予定でいるが、ブラジルなど南米各国は新型コロナが猛威をふるっている感染拡大地域だ。アジア以上に開催条件は厳しいかもしれない。
こうして、すでに終わったヨーロッパ以外の各大陸で試合開催が不安視されているだけに、今年のクラブW杯(12月9日〜19日・カタールで開催)は、最後の大会(今後は参加数を増やして4年に1回の開催へ変更)とはいえ、そろそろ中止を検討すべきではないだろうか。
テレビの放映権料に加えスポンサーとの契約などでも問題が生じるだろうが、これはFIFAと各大陸連盟が協力して代替案を出すしかないだろう。そう簡単に解決できる問題ではないだけに、早め早めの決断が必要になる。
たぶん多くのファン・サポーターは、今年は大会があることを忘れていると思うのだが……。
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このため当該3チームは23日から29日までの1週間で、3試合を中2日で消化する超過密日程になっている。さらに9月は16日と30日の水曜日に試合(第24〜25節と第25〜29節)があり、10月は22〜23日からACLのグループステージ残り4試合が控えている。そのACLだが、セントラル方式に変更され、神戸と横浜FMの所属するグループGとグループHはマレーシアでの開催が決定した(FC東京の入ったグープFの開催地は未定)。ただ、条件は他チームと同じとはいえ、4試合を中2日で消化するのはかなりハードな日程だ。それが1年を通して熱帯気候のマレーシアでの開催となると、「地獄の4連戦」と言っても過言ではないだろう。ご存じのように、CLは初優勝を狙ったパリSGを1-0で下したバイエルンが6度目の欧州王者に就任した。リーグではダントツの強さで8連覇を達成したし、今シーズンのレバンドフスキのゴールラッシュは尋常ではなかった。
例年だと、CL決勝が終わればヨーロッパのシーズンも終了で、一息つくのが恒例だった。
しかし今シーズンは新型コロナの影響で、日本はもちろん世界中のサッカーカレンダーが狂っている。欧州各国リーグを特集した総集編がすでに本屋に並んでいるし、すでに開幕したロシア・リーグでは移籍したばかりの橋本拳人(FCロストフ)が早くも2ゴール目を決めた。
スペインからは、ビジャレアルに移籍した久保建英が新チームで地元ファンの注目を集めているというニュースも届いている。こちらも新シーズンの開幕が楽しみだーーといった具合に、興味の的は久保であり、移籍話が急浮上しているメッシの去就で、申し訳ないがクラブW杯に関してはAFCからメールが来るまでその存在を忘れていた。
「今年もやるの?」というのが正直な感想と言っていい。UEFA(欧州サッカー連盟)は日程を大幅に変更してCLを消化した。しかし身近なACLでさえ、日程こそ決まったものの10月下旬にグループステージの4試合、さらにはその後の決勝トーナメントを開催できるのかどうか半信半疑である。
10月は8日と13日にW杯アジア2次予選のミャンマー戦とモンゴル戦が予定されていたが、FIFA(国際サッカー連盟)とAFCが協議した結果、来年に延期された。それは11月12日と17日のタジキスタン戦、キルギス戦も同様だ。
そういう社会情勢で、マレーシアにグループGとHの4カ国8チームが入国することが果たして可能なのだろうか。開催地が未定のグループF(FC東京、上海申花、パース・グローリー、蔚山現代)も日本、中国、オーストラリア、韓国が開催地として立候補することはないだろう。
試合開催まで、まだ2ヶ月近くあるとはいえ開催地が決まっていないのは、それだけ手を上げる国がいないと推測される。AFCの本部があるマレーシアにしても、新型コロナの感染状況次第でいつ開催を返上するかわからない。
そうした状況下で、CONMBOL(コンメボル=南米サッカー協会)は9月15日よりリベルタドーレス杯のグループリーグを再開する予定でいるが、ブラジルなど南米各国は新型コロナが猛威をふるっている感染拡大地域だ。アジア以上に開催条件は厳しいかもしれない。
こうして、すでに終わったヨーロッパ以外の各大陸で試合開催が不安視されているだけに、今年のクラブW杯(12月9日〜19日・カタールで開催)は、最後の大会(今後は参加数を増やして4年に1回の開催へ変更)とはいえ、そろそろ中止を検討すべきではないだろうか。
テレビの放映権料に加えスポンサーとの契約などでも問題が生じるだろうが、これはFIFAと各大陸連盟が協力して代替案を出すしかないだろう。そう簡単に解決できる問題ではないだけに、早め早めの決断が必要になる。
たぶん多くのファン・サポーターは、今年は大会があることを忘れていると思うのだが……。
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