【2019-20セリエA総括】最優秀選手はインモービレ!
2020.08.11 18:00 Tue
◆何はともあれユーベが9連覇
欧州で最も早く新型コロナウイルスの深刻な影響を受け、欧州4大リーグで最も再開までに時間を要したセリエA。約3カ月半の中断期間があった中、前例のないシーズンを制したのはやはり王者ユベントスとなった。
とはいえ、サッリ監督を迎えた今季のユベントスは優勝した過去8シーズンとは違い、盤石な戦いを見せたわけではなかった。“サッリズム”と称されたナポリやエンポリで称賛されたパスサッカー主体の戦術が最後まで浸透することはなく、FWクリスティアーノ・ロナウドとFWディバラの個を押し出したスタイルで、接戦を何とか拾い続けての優勝だった。それでも最終盤にスクデットを争ったインテルやアタランタとの直接対決で上回っていたことが大きく、ある程度余裕をもって戦えたことが9連覇に繋がったと言えそうだ。ただ、セリエA終了後に行われたチャンピオンズリーグ(CL)でリヨンに敗れたことを受け、サッリ監督が電撃解任されている。
そのユベントスと前半戦を終えた段階でスクデットを争っていたインテルは、第23節でミランとのダービーを制し、首位に立つ健闘を見せた。コンテ監督を迎えた中、ソリッドなチームに変貌を遂げたネラッズーリは、リーグ最強の2トップであるFWルカクとFWラウタロ・マルティネスのコンビでゴールを量産し、DFデ・フライを軸とした3バックも堅牢だった。しかし、不運にも中盤に故障者が続出した影響もあって勢いを失い、リーグ再開後は格下に勝ち点を取りこぼすことが目立ってしまった。それでも来季以降、ユベントスの優勝を阻む最大のライバルとしてリーグを盛り上げてくれそうな気配が漂っている。
昨季の3位に続き、良い意味で驚きを与えてくれたのがアタランダだった。シーズン前半は初のCLを戦った影響で不安定だったが、リーグ再開後は文字通り無双した。13試合を戦って9勝3分け1敗と圧巻の成績を残した。就任5シーズン目を迎えたガスペリーニ監督の下、ハードワークと前線からのプレスが格段に強化され、リーグ最強の攻撃力を誇ったアタランタは、来季以降も観る者を魅了するスタイルで進化を遂げるはずだ。
シモーネ・インザーギ監督の下、徹底したカウンタースタイルで、リーグ中断前にはユベントスに1ポイント差としていたラツィオも健闘が光るシーズンだった。得点王に輝いたFWインモービレと、パサーのMFルイス・アルベルトのホットラインでゴールを積み重ね、優勝争いに絡んで見せた。残念ながらリーグ再開後は負傷者の影響もあり失速したが、ユベントスを脅かす存在だったことは間違いない。
そのローマと最終的にヨーロッパリーグ(EL)ストレートインを懸けて争ったミランは、ジャンパオロ体制が大失敗だった中、繫ぎの意味合いが強かったと思われるピオリ監督の招へいで意外にも復活を遂げた。第8節から指揮を執ったピオリ監督はチームに規律をもたらし、攻守のバランスを改善。1月にFWイブラヒモビッチが加入して以降は攻撃力も増し、中断明け以降は無敗で駆け抜けた。この好調を受け、ピオリ監督は来季以降の続投も勝ち取っている。
アンチェロッティ体制2季目で優勝を狙えるかに思われたナポリは、思わぬ躓きを見せた。CLではグループステージを突破したものの、リーグ戦で結果が出ていなかったことで12月にアンチェロッティ監督が解任された。しかし、後を受けたガットゥーゾ監督が徐々にハードワークを浸透させ、チーム状態が上向きに。リーグ再開後に行われたコッパ・イタリアではユベントスを下して優勝を勝ち取った。
そして今季はセリエAに初挑戦した2人の日本人選手の活躍も嬉しいトピックとなった。ボローニャに加入したDF冨安は本職ではない右サイドバックながらシーズンを通してレギュラーとしてプレー。質の高いプレーを続け、自身の価値を大いに高めた。
また、1月にサウサンプトンからサンプドリアに加入したDF吉田も降格圏付近を彷徨っていたチームを残留に導く働きを見せた。中断明け後、センターバックのレギュラーに定着し、4試合を残して残留を勝ち取ったチームの一員として欠かせない働きを果たした。
降格したのは昇格組のブレシアとレッチェに加え、3シーズンに渡ってセリエAを戦っていたSPALとなった。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWチーロ・インモービレ(ラツィオ)

ユベントス優勝の原動力となったディバラと迷ったが、セリエAの歴代シーズン最多ゴール記録に並ぶ36ゴールを挙げたインモービレを選出。2015-16シーズンにナポリで樹立したFWイグアインの記録に並んだインモービレは、シーズンを通してコンスタントにゴールを記録。C・ロナウドの追い上げにもあったが、終盤の5試合で7ゴールを荒稼ぎし、突き放して自身3度目のセリエA得点王に輝いた。
★最優秀監督
◆ジャン・ピエロ・ガスペリーニ(アタランタ)

就任5シーズン目を迎えた中、アタランタをよりソリッドに、インテンシティーの高いチームに仕上げた。[3-4-2-1]でシステムを固定した中、オートマティックな連動性あるチームに磨き上げ、今季もセリエA最強の攻撃力を誇った。攻守一体の組織力は今や欧州屈指のレベルに達している。
【期待以上】
★チーム
◆アタランタ

名将ガスペリーニ監督によって鍛え上げられたチームは、中断明け後の過密日程も何のその、疲労知らずで勝利を積み重ねた。怒涛の追い上げでユベントスを捕まえられそうなところまで来たが、あと一歩届かなかった。それでも、チームの規模を考えれば昨季の3位と同様、最高のシーズンを過ごしたと言えそうだ。
★選手
◆ロビン・ゴセンズ(アタランタ)

セリエAファンでも彼がここまで活躍する選手に成長を遂げるとは想像できなかったのではないだろうか。ドイツの無名クラブの下部組織で育った左サイドハーフは、オランダでプロキャリアを積み、2017年夏にヘラクレスからアタランタに加入。在籍3年目の今季、大きな飛躍を遂げた。無尽蔵のスタミナでアップダウンを繰り返し、9ゴール8アシストと出色の成績を残した。この活躍を受け、ユベントスやチェルシーといったビッグクラブが獲得に乗り出すに至っている。
【期待外れ】
★チーム
◆ナポリ

ガットゥーゾ監督を迎えてコッパ・イタリア優勝こそ果たしたものの、開幕前はユベントス、インテルに次ぐ優勝候補かと思われた中、スクデット争いに絡めなかったことから選出。アンチェロッティ体制2シーズン目で期待が大きかったが、主力のメンツが昨季とほぼ変わらずマンネリ化の影響もあったのか、平行して戦っていたCLで疲弊したのか、思わぬ躓きを見せてしまった。
★選手
◆FWイルビング・ロサーノ(ナポリ)

期待外れのナポリからロサーノを選出。PSVで十分な実績を残し、ワールドカップでも活躍したウインガーはセリエAで躍動するかに思われたが、クラブ史上最高額の3800万ユーロの移籍金に見合わず、わずか4ゴールと全く振るわなかった。PSVの先輩であるFWメルテンスがナポリの歴代最多ゴール記録を樹立するレジェンドとなった中、ロサーノは来季以降、ナポリっ子から愛される選手となるだろうか。
欧州で最も早く新型コロナウイルスの深刻な影響を受け、欧州4大リーグで最も再開までに時間を要したセリエA。約3カ月半の中断期間があった中、前例のないシーズンを制したのはやはり王者ユベントスとなった。
とはいえ、サッリ監督を迎えた今季のユベントスは優勝した過去8シーズンとは違い、盤石な戦いを見せたわけではなかった。“サッリズム”と称されたナポリやエンポリで称賛されたパスサッカー主体の戦術が最後まで浸透することはなく、FWクリスティアーノ・ロナウドとFWディバラの個を押し出したスタイルで、接戦を何とか拾い続けての優勝だった。それでも最終盤にスクデットを争ったインテルやアタランタとの直接対決で上回っていたことが大きく、ある程度余裕をもって戦えたことが9連覇に繋がったと言えそうだ。ただ、セリエA終了後に行われたチャンピオンズリーグ(CL)でリヨンに敗れたことを受け、サッリ監督が電撃解任されている。
そのユベントスと前半戦を終えた段階でスクデットを争っていたインテルは、第23節でミランとのダービーを制し、首位に立つ健闘を見せた。コンテ監督を迎えた中、ソリッドなチームに変貌を遂げたネラッズーリは、リーグ最強の2トップであるFWルカクとFWラウタロ・マルティネスのコンビでゴールを量産し、DFデ・フライを軸とした3バックも堅牢だった。しかし、不運にも中盤に故障者が続出した影響もあって勢いを失い、リーグ再開後は格下に勝ち点を取りこぼすことが目立ってしまった。それでも来季以降、ユベントスの優勝を阻む最大のライバルとしてリーグを盛り上げてくれそうな気配が漂っている。
シモーネ・インザーギ監督の下、徹底したカウンタースタイルで、リーグ中断前にはユベントスに1ポイント差としていたラツィオも健闘が光るシーズンだった。得点王に輝いたFWインモービレと、パサーのMFルイス・アルベルトのホットラインでゴールを積み重ね、優勝争いに絡んで見せた。残念ながらリーグ再開後は負傷者の影響もあり失速したが、ユベントスを脅かす存在だったことは間違いない。
CL出場権に届かず5位フィニッシュとなったローマだったが、決して悪いシーズンではなかった。フォンセカ監督を迎えたチームは、試行錯誤を繰り返しながら成長を遂げていった。最終的には3バックに落ち着き、各選手のキャラクターとマッチ。攻守にバランスが整ったことで内容の伴った勝利が増え、来季に期待を抱かせている。
そのローマと最終的にヨーロッパリーグ(EL)ストレートインを懸けて争ったミランは、ジャンパオロ体制が大失敗だった中、繫ぎの意味合いが強かったと思われるピオリ監督の招へいで意外にも復活を遂げた。第8節から指揮を執ったピオリ監督はチームに規律をもたらし、攻守のバランスを改善。1月にFWイブラヒモビッチが加入して以降は攻撃力も増し、中断明け以降は無敗で駆け抜けた。この好調を受け、ピオリ監督は来季以降の続投も勝ち取っている。
アンチェロッティ体制2季目で優勝を狙えるかに思われたナポリは、思わぬ躓きを見せた。CLではグループステージを突破したものの、リーグ戦で結果が出ていなかったことで12月にアンチェロッティ監督が解任された。しかし、後を受けたガットゥーゾ監督が徐々にハードワークを浸透させ、チーム状態が上向きに。リーグ再開後に行われたコッパ・イタリアではユベントスを下して優勝を勝ち取った。
そして今季はセリエAに初挑戦した2人の日本人選手の活躍も嬉しいトピックとなった。ボローニャに加入したDF冨安は本職ではない右サイドバックながらシーズンを通してレギュラーとしてプレー。質の高いプレーを続け、自身の価値を大いに高めた。
また、1月にサウサンプトンからサンプドリアに加入したDF吉田も降格圏付近を彷徨っていたチームを残留に導く働きを見せた。中断明け後、センターバックのレギュラーに定着し、4試合を残して残留を勝ち取ったチームの一員として欠かせない働きを果たした。
降格したのは昇格組のブレシアとレッチェに加え、3シーズンに渡ってセリエAを戦っていたSPALとなった。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWチーロ・インモービレ(ラツィオ)

Getty Images
ユベントス優勝の原動力となったディバラと迷ったが、セリエAの歴代シーズン最多ゴール記録に並ぶ36ゴールを挙げたインモービレを選出。2015-16シーズンにナポリで樹立したFWイグアインの記録に並んだインモービレは、シーズンを通してコンスタントにゴールを記録。C・ロナウドの追い上げにもあったが、終盤の5試合で7ゴールを荒稼ぎし、突き放して自身3度目のセリエA得点王に輝いた。
★最優秀監督
◆ジャン・ピエロ・ガスペリーニ(アタランタ)

Getty Images
就任5シーズン目を迎えた中、アタランタをよりソリッドに、インテンシティーの高いチームに仕上げた。[3-4-2-1]でシステムを固定した中、オートマティックな連動性あるチームに磨き上げ、今季もセリエA最強の攻撃力を誇った。攻守一体の組織力は今や欧州屈指のレベルに達している。
【期待以上】
★チーム
◆アタランタ

Getty Images
名将ガスペリーニ監督によって鍛え上げられたチームは、中断明け後の過密日程も何のその、疲労知らずで勝利を積み重ねた。怒涛の追い上げでユベントスを捕まえられそうなところまで来たが、あと一歩届かなかった。それでも、チームの規模を考えれば昨季の3位と同様、最高のシーズンを過ごしたと言えそうだ。
★選手
◆ロビン・ゴセンズ(アタランタ)

Getty Images
セリエAファンでも彼がここまで活躍する選手に成長を遂げるとは想像できなかったのではないだろうか。ドイツの無名クラブの下部組織で育った左サイドハーフは、オランダでプロキャリアを積み、2017年夏にヘラクレスからアタランタに加入。在籍3年目の今季、大きな飛躍を遂げた。無尽蔵のスタミナでアップダウンを繰り返し、9ゴール8アシストと出色の成績を残した。この活躍を受け、ユベントスやチェルシーといったビッグクラブが獲得に乗り出すに至っている。
【期待外れ】
★チーム
◆ナポリ

Getty Images
ガットゥーゾ監督を迎えてコッパ・イタリア優勝こそ果たしたものの、開幕前はユベントス、インテルに次ぐ優勝候補かと思われた中、スクデット争いに絡めなかったことから選出。アンチェロッティ体制2シーズン目で期待が大きかったが、主力のメンツが昨季とほぼ変わらずマンネリ化の影響もあったのか、平行して戦っていたCLで疲弊したのか、思わぬ躓きを見せてしまった。
★選手
◆FWイルビング・ロサーノ(ナポリ)

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期待外れのナポリからロサーノを選出。PSVで十分な実績を残し、ワールドカップでも活躍したウインガーはセリエAで躍動するかに思われたが、クラブ史上最高額の3800万ユーロの移籍金に見合わず、わずか4ゴールと全く振るわなかった。PSVの先輩であるFWメルテンスがナポリの歴代最多ゴール記録を樹立するレジェンドとなった中、ロサーノは来季以降、ナポリっ子から愛される選手となるだろうか。
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2024-25シーズンのセリエAの折り返しとなる第19節が5日に終了しました。本稿では今季のセリエA前半戦ベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。 GKダビド・デ・ヘア(34歳/フィオレンティーナ) 出場試合数:15(先発回数:15)/失点数:15/出場時間:1350分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_13_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 1年のブランクを経て元スペイン代表GKがイタリアの地で真価を発揮。衰えを感じさせないセービング能力で幾度もビッグセーブを連発し、好調フィオレンティーナを最後尾で支えた。 DFアンドレア・カンビアーゾ(24歳/ユベントス) 出場試合数:17(先発回数:14)/得点数:2/出場時間:1240分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_13_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 決して派手さはないものの、ユベントスらしい実に気の利いた好選手。両サイドバックをこなせ、モッタ監督が求める偽サイドバックの動きもそつなくこなす。堅実なユベントスに相応しいここまでの活躍から選出。 DFアミル・ラフマニ(30歳/ナポリ) 出場試合数:19(先発回数:19)/得点数:1/出場時間:1710分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_13_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> コンテ監督が掲げる堅守を体現する存在。一昨季、DFキム・ミンジェと共にナポリをスクデットに導いたセンターバックは、今季輝きを取り戻し抜群の安定感を誇った。フルタイム出場。 DFイサク・ヒエン(25歳/アタランタ) 出場試合数:15(先発回数:14)/得点数:0/出場時間:1080 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_13_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨冬にアタランタに加入して以降、3バックの中央で頼もしいディフェンスリーダーとなった。対人の強さ、統率力と申し分なく今やリーグ屈指のセンターバックの評価を獲得。来夏のインテル行きが噂されている。 DFフェデリコ・ディマルコ(27歳/インテル) 出場試合数:16(先発回数:16)/得点数:3/出場時間:1267分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_13_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> セリエA屈指の左サイドプレーヤーから世界でも指折りのクロッサーとなった。正確無比な鋭いキックでチャンスを創出。後方のバストーニと形成する左サイドは攻守に隙がない。 MFニコロ・バレッラ(27歳/インテル) 出場試合数:14(先発回数:14)/得点数:3/出場時間:1101分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_13_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ムヒタリアン、チャルハノールと共にセリエA最強の中盤を形成。右サイドに流れての正確なアーリークロスはバレッラのトレードマークとなった。ここまで3ゴール4アシストと攻撃にもよく絡んでいる。 MFエデルソン(25歳/アタランタ) 出場試合数:18(先発回数:17)/得点数:2/出場時間:1514 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_13_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> アタランタのタイトなマンツーマンを実現させているダイナモ。広範囲をカバーできる正にボックス・トゥ・ボックスの体現者は、攻守に質の高いプレーでアタランタのクオリティを担保する存在。何をやらせてもハイレベルなエデルソン抜きに現在のアタランタは語れない。 MFタイアニ・ラインデルス(26歳/ミラン) 出場試合数:16(先発回数:15)/得点数:5/出場時間:1273分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_13_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> チームとしてまとまりのないミランにおいて一貫してハイレベルなプレーを続けていたラインデルスを選出。今季加入のMFフォファナと良好な縦関係を築き、攻撃面でとりわけ大きなインパクトを残した。 FWマルクス・テュラム(27歳/インテル) 出場試合数:17(先発回数:17)/得点数:12/出場時間:1367分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_13_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季セリエAに活躍の場を移して以降、飛躍を続けるフランス代表FW。厳しいと噂される父リリアンに見守られ、生まれ故郷イタリアでの進化が続く。ここまで12ゴール6アシスト。 FWモイゼ・ケアン(24歳/フィオレンティーナ) 出場試合数:17(先発回数:16)/得点数:11/出場時間:1398分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_13_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ユベントスで燻っていたストライカーがフィオレンティーナで花開いた。前半戦を終えて11ゴール。元ストライカーのパッラディーノ監督の下、フィオレンティーナで決定力が開花。古巣相手に恩返し弾も決めるなど、華々しい活躍が続いている。 FWアデモラ・ルックマン(27歳/アタランタ) 出場試合数:15(先発回数:13)/得点数:9/出場時間:1036分 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20250105_13_tw12.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> デ・ケテラエル、レテギと共に魅惑のアタッキングメロディーを奏でた。とりわけ個での打開が光るルックマンは局面をこじ開ける際のキーマンとなっており、欠かせないピースとなっている。 2025.01.09 18:01 Thu3
1チームに1人欲しかった“万能型サイドバック”、ジャンルカ・ザンブロッタ
現代サッカーにおいて、最も重要なポジションとも言われ、その重要性が高まっているのがサイドバックだ。 言わずもがな、4バック、または5バック時に最終ラインの両サイドに位置するポジション。3バックのシステムを採用するチームも増え、ウイングバックというポジションが増えたこともあるが、多くの役割を担うことが多いポジションだ。 かつてのサイドバックは、フルバックとも呼ばれ、守備を専門としてきた。そのため、高い技術や戦術眼よりも、上下動を繰り返せる持久力と、相手のウインガーに抜かれないための対人守備力が何よりも求められるポジションだった。 上手さよりも体力が求められたポジションだが、現代サッカーではそのイメージは全くと言っていいほどなくなった。むしろ、少し前のボランチが担っていたゲームコントロールをすることすら、サイドバックの選手が行うこともあるほど。戦術眼の高さが最も止められるポジションと言っても良いだろう。 時代の変遷とともに役割が変化してきたサイドバックだが、早い時期からチームに欠かせない役割を担っていた選手がいる。元イタリア代表のジャンルカ・ザンブロッタだ。 <span class="paragraph-title">◆今でこそ珍しくない両サイドバック</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/sega20210502zambrotta_2_tw.jpg" style="max-width:100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> イタリアのコモで生まれたザンブロッタは、地元のクラブであるコモで1994年にプロデビュー。1997年にはセリエAのバーリへと移籍する。右利きのザンブロッタだが、プロ当初のポジションは左のウイング。攻撃的なポジションではあるが、左サイドでプレーしていた。 1999年にユベントスへと移籍するが、加入当時は中盤のサイドでプレー。左右のサイドハーフでプレーを続けていた。転機は2002-03シーズン。日韓ワールドカップにも出場したザンブロッタは、W杯のケガで出遅れると、マルチェロ・リッピ監督によって左サイドバックにコンバートされた。 元々攻撃的なポジションをやっていたザンブロッタは、クロス精度には定評があり、中盤でも左サイドを担っていたこともありプレー面に大きな影響はなかった。さらに、当初は心配されていた守備面も徐々に慣れることで向上。攻守にわたってプレーできるサイドバックとして大きく成長していくこととなった。 さらに、2005-06シーズンには現在もユベントスでプレーするDFジョルジョ・キエッリーニが加入。その影響もあり、ファビオ・カペッロ監督の下では右サイドにコンバート。その後に移籍したミランでも当初は右サイドでプレーするが、再び左サイドバックにポジションを移すなど、キャリアを通して両サイドバックを担っていくこととなった。 <span class="paragraph-title">◆チームを支えたユーティリティ性</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/sega20210502zambrotta_3_tw.jpg" style="max-width:100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> そのザンブロッタは、左右の足が使える事はもちろんのこと、サイドバックとして必要な豊富な運動量を備え、対人守備も大きく成長した。何よりも、基本的なパフォーマンスが安定したことが最も重宝された理由だろう。 ユーティリティプレーヤーの中には、飛び抜けた才能がなく、器用が故に様々なポジションを務める選手もいる。主力にになりにくく、便利な控え選手という立ち位置で終わる選手も少なくない。 しかし、ザンブロッタはユーティリティという言葉以上に、万能という言葉が合う選手だろう。サイドバックだけでなく、1列前でもプレーが可能。どのポジションにおいても、遜色ないプレーを行える点は、チームにいてくれると助かる存在でありながら、チームの結果に寄与できる選手でもあった。 今ではマンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督が“偽サイドバック”としてサイドバックに置く選手を中盤でプレーさせる方式があるが、ザンブロッタもその役割を担えただろう。戦術眼、キックの精度、そしてそれを支える持久力もあった。 ミランの後に加入したバルセロナでは右サイドバックとしてプレー。キャリアを通しては最終的に右サイドでのプレーが多くなったザンブロッタだが、現代サッカーでも高い能力を発揮したレジェンドの1人と言えるだろう。 <div id="cws_ad"><hr>ユベントスやミラン、バルセロナとクラブチームで活躍し、イタリア代表としてもワールドカップを制したジャンルか・ザンブロッタが大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場!<br/><br/>現役時代に魅せたユーティリティ性を『サカつくRTW』ででも再現。是非一度チェックしよう。</div> <a href="https://ryan.onelink.me/C7cD/4c7a9075" target="_blank"><div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/900/img/2021/sega20210428.jpg" style="max-width:100%;"></div></a> <span class="paragraph-title">【動画】サイドバックとは思えない落ち着いた突破から左足ゴール</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJCWGpUcGI1byIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> ユベントスやミラン、バルセロナとクラブチームで活躍し、イタリア代表としてもワールドカップを制したジャンルか・ザンブロッタが大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場! 現役時代に魅せたユーティリティ性を『サカつくRTW』ででも再現。是非一度チェックしよう。 <a href="https://ryan.onelink.me/C7cD/4c7a9075" target="_blank"><div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/900/img/2021/sega20210428.jpg" style="max-width:100%;"></div></a> 2021.05.03 18:50 Mon4
ディバラのスパーズ行きが急浮上! 約83億円でクラブ間合意に
ユベントスに所属するアルゼンチン代表FWパウロ・ディバラ(25)がトッテナムに移籍する可能性がここに来て急上昇しているようだ。イギリス『スカイ・スポーツ』が伝えている。 昨シーズン、ユベントスでの序列を下げたディバラ。最近までマンチェスター・ユナイテッドに所属するベルギー代表FWロメル・ルカクとのトレード案が、ディバラの合意を残すのみというところまで迫るも、同選手側の高額な給与と代理人への手数料が要求されたことで破談に終わった。 その後も引き続き去就について注目が集まるディバラだが、急展開。今夏、同選手の獲得に興味を示していたトッテナムが移籍金6440万ポンド(約83億2000万円)でクラブ間合意に達したようだ。残すは、トッテナムとディバラによる個人条件の交渉のみだという。 プレミアリーグの移籍市場が閉幕まで残り2日。果たしてトッテナムは、ディバラ獲得を取り付けることができるだろうか。 2019.08.07 08:40 Wed5
