【2019-20ブンデス総括】最優秀選手はレヴァンドフスキ!
2020.07.14 22:30 Tue
◆フリック監督就任でV字復調のバイエルンが8連覇達成!
欧州主要リーグで最も早く新型コロナウイルス(COVID-19)による中断から再開を果たしたブンデスリーガ。他の欧州リーグの指針となる働きも見せた中、特異なシーズンとなった今季を制したのはやはり王者バイエルンだった。
フリック監督が11月に就任して以降、21勝1分け2敗とV字復調したバイエルンが2試合を残して8連覇を達成した。前半戦こそケガ人の続出やニコ・コバチ前監督と一部主力選手たちの確執により躓いたが、フリック監督が就任して以降はそれぞれの選手たちが持ち味を存分に発揮し、王者に相応しい貫禄ある戦いを続けた。若手の台頭も目立ち、世代交代もうまく図れている中、バイエルン王朝時代は来季以降もまだまだ続きそうな様相だ。
そのバイエルンと優勝を争ったのは好補強を敢行したドルトムントだったが、バイエルンの前にやはり及ばなかった。とりわけ直接対決ではその実力差をまざまざと見せ付けられ、シーズンダブルを喫した。3バックへの変更など、就任2シーズン目のファブレ監督も試行錯誤を繰り返してチームの舵を取っていたが、バイエルンから王座を奪うには至らず。FWハーランドやMFサンチョらを筆頭に有望な若手が揃っているだけに新シーズンもバイエルンの連覇を阻む最大のライバルとして期待したい。
ヘルプストマイスター(冬の王者)に輝いたライプツィヒは3位でのフィニッシュとなった。ナーゲルスマン新監督の下、ラングニック前監督が植え付けた攻守の切り替えの早いサッカーを成熟させたチームは、CLでクラブ史上初の決勝トーナメント進出を果たし、8強入りを成し遂げた。CLとリーグで十分な結果を残し、ビッグクラブへの道を着実に歩んでいる印象だ。
シーズン終盤、レバークーゼンとの熾烈なCL権争いを制して4位に滑り込んだのはボルシアMGだった。ザルツブルクで実績を上げたローゼ監督を迎えたボルシアMGは、ラングニック・スタイルのサッカーで躍進。快足FWテュラムを迎えて攻撃力が増したチームは、シーズンを通して上位をキープし続けた。
残留争いではFW大迫のブレーメンが逆転で残留プレーオフに滑り込み、ハイデンハイムとの入れ替え戦を制して残留をもぎ取った。降格したのはそのブレーメンに最終節でまくられたデュッセルドルフと、昇格組のパーダーボルンとなった。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン)
昨季に続く好パフォーマンスを維持したMFキミッヒと迷ったが、3シーズン連続での得点王となったレヴァンドフスキを選出。チームがうまく回っていなかった中、開幕から11試合連続ゴールのブンデス新記録を樹立し、最終的には34ゴールを積み重ねた。1試合1ゴールペースで得点を量産したスランプを知らない大エースが王者バイエルンを牽引した。
★最優秀監督
◆ハンジ・フリック(バイエルン)
アシスタントコーチから昇格する形で暫定監督に就任し、見事8連覇に導いた。11月にフランクフルトに大敗するなど壊れかけていた王者を見事に立て直した上、新たな黄金時代を築き上げようとしている手腕を高く評価。ベテランを気持ち良くプレーさせ、若手を大胆に起用するなど、懐の深い人心掌握でバイエルンに王者の風格を取り戻させた。
【期待以上】
★チーム
◆ボルシアMG
ザルツブルクで実績を残し、ブンデスリーガ初挑戦となったドイツ人指揮官のローゼ監督が4シーズンぶりにボルシアMGにCL出場をもたらした。MFトルガン・アザールを引き抜かれたが、FWテュラムを早々にチームにフィットさせ、シーズンを通して調子を落とすことなく上位をキープし続けた。
★選手
◆FWアーリング・ハーランド(ドルトムント)
ザルツブルクで大暴れしていた神童がブンデスリーガでも躍動した。CLグループステージで8ゴールを荒稼ぎして欧州全土の注目を浴びた19歳は、1月にドルトムントに移籍。そのドルトムントでも加入直後からゴールを量産。ブンデスリーガ15試合の出場で13ゴールを挙げ、規格外のヤングスターであることを証明した。
【期待外れ】
★チーム
◆ブレーメン
エースFWクルーゼの移籍の穴が大きく、得点力不足に陥った。シーズン終盤こそ大迫が爆発したものの、慢性的な得点力不足に陥ったチームは守備も崩壊。最下位パーダーボルンに次ぐ失点の多さで攻守ともに冴えないシーズンとなったが、何とか残留プレーオフに回って残留を勝ち取った。
★選手
◆MFマリオ・ゲッツェ(ドルトムント)
もはや復活を期待していたとは言いにくい状況だったが、若手が台頭するチームの中でやはり存在感を示せなかった。失敗だったバイエルン移籍からドルトムント復帰4シーズン目を迎えたが、公式戦での先発がわずか6試合と、戦力にならなかった。28歳とまだまだ老け込む歳ではないが、今季限りでのドルトムント退団が決まった中、新シーズンは新たなクラブで再出発としたい。
欧州主要リーグで最も早く新型コロナウイルス(COVID-19)による中断から再開を果たしたブンデスリーガ。他の欧州リーグの指針となる働きも見せた中、特異なシーズンとなった今季を制したのはやはり王者バイエルンだった。
フリック監督が11月に就任して以降、21勝1分け2敗とV字復調したバイエルンが2試合を残して8連覇を達成した。前半戦こそケガ人の続出やニコ・コバチ前監督と一部主力選手たちの確執により躓いたが、フリック監督が就任して以降はそれぞれの選手たちが持ち味を存分に発揮し、王者に相応しい貫禄ある戦いを続けた。若手の台頭も目立ち、世代交代もうまく図れている中、バイエルン王朝時代は来季以降もまだまだ続きそうな様相だ。
そのバイエルンと優勝を争ったのは好補強を敢行したドルトムントだったが、バイエルンの前にやはり及ばなかった。とりわけ直接対決ではその実力差をまざまざと見せ付けられ、シーズンダブルを喫した。3バックへの変更など、就任2シーズン目のファブレ監督も試行錯誤を繰り返してチームの舵を取っていたが、バイエルンから王座を奪うには至らず。FWハーランドやMFサンチョらを筆頭に有望な若手が揃っているだけに新シーズンもバイエルンの連覇を阻む最大のライバルとして期待したい。
シーズン終盤、レバークーゼンとの熾烈なCL権争いを制して4位に滑り込んだのはボルシアMGだった。ザルツブルクで実績を上げたローゼ監督を迎えたボルシアMGは、ラングニック・スタイルのサッカーで躍進。快足FWテュラムを迎えて攻撃力が増したチームは、シーズンを通して上位をキープし続けた。
後半戦の追い上げ空しくボルシアMGに一歩及ばなかったレバークーゼンだったが、就任2シーズン目のボス監督の攻撃サッカーはしっかりと浸透していることを見せ付けた。前半戦こそCLとの兼ね合いにより躓いたが、昨季ブレイクしたMFハフェルツが後半戦に爆発し、チームも上昇気流に乗った。
残留争いではFW大迫のブレーメンが逆転で残留プレーオフに滑り込み、ハイデンハイムとの入れ替え戦を制して残留をもぎ取った。降格したのはそのブレーメンに最終節でまくられたデュッセルドルフと、昇格組のパーダーボルンとなった。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン)
Getty Images
昨季に続く好パフォーマンスを維持したMFキミッヒと迷ったが、3シーズン連続での得点王となったレヴァンドフスキを選出。チームがうまく回っていなかった中、開幕から11試合連続ゴールのブンデス新記録を樹立し、最終的には34ゴールを積み重ねた。1試合1ゴールペースで得点を量産したスランプを知らない大エースが王者バイエルンを牽引した。
★最優秀監督
◆ハンジ・フリック(バイエルン)
Getty Images
アシスタントコーチから昇格する形で暫定監督に就任し、見事8連覇に導いた。11月にフランクフルトに大敗するなど壊れかけていた王者を見事に立て直した上、新たな黄金時代を築き上げようとしている手腕を高く評価。ベテランを気持ち良くプレーさせ、若手を大胆に起用するなど、懐の深い人心掌握でバイエルンに王者の風格を取り戻させた。
【期待以上】
★チーム
◆ボルシアMG
Getty Images
ザルツブルクで実績を残し、ブンデスリーガ初挑戦となったドイツ人指揮官のローゼ監督が4シーズンぶりにボルシアMGにCL出場をもたらした。MFトルガン・アザールを引き抜かれたが、FWテュラムを早々にチームにフィットさせ、シーズンを通して調子を落とすことなく上位をキープし続けた。
★選手
◆FWアーリング・ハーランド(ドルトムント)
Getty Images
ザルツブルクで大暴れしていた神童がブンデスリーガでも躍動した。CLグループステージで8ゴールを荒稼ぎして欧州全土の注目を浴びた19歳は、1月にドルトムントに移籍。そのドルトムントでも加入直後からゴールを量産。ブンデスリーガ15試合の出場で13ゴールを挙げ、規格外のヤングスターであることを証明した。
【期待外れ】
★チーム
◆ブレーメン
Getty Images
エースFWクルーゼの移籍の穴が大きく、得点力不足に陥った。シーズン終盤こそ大迫が爆発したものの、慢性的な得点力不足に陥ったチームは守備も崩壊。最下位パーダーボルンに次ぐ失点の多さで攻守ともに冴えないシーズンとなったが、何とか残留プレーオフに回って残留を勝ち取った。
★選手
◆MFマリオ・ゲッツェ(ドルトムント)
Getty Images
もはや復活を期待していたとは言いにくい状況だったが、若手が台頭するチームの中でやはり存在感を示せなかった。失敗だったバイエルン移籍からドルトムント復帰4シーズン目を迎えたが、公式戦での先発がわずか6試合と、戦力にならなかった。28歳とまだまだ老け込む歳ではないが、今季限りでのドルトムント退団が決まった中、新シーズンは新たなクラブで再出発としたい。
バイエルンの関連記事
ブンデスリーガの関連記事
|
バイエルンの人気記事ランキング
1
ラツィオがバイエルンの若手アタッカー確保! 半年でセリエA帰還に
ラツィオがバイエルンのU-20ドイツ代表MFアリヨン・イブラヒモビッチ(19)の確保に成功した。 『スポルト・イタリア』によれば、今冬の移籍市場で選手層の拡充を目指すラツィオは、昨シーズンに同じラツィオ州のフロジノーネでプレーしたバイエルンの若手アタッカーに注目。1000万ユーロ(約16億円)程度の買い取り義務付きのレンタル移籍という条件でクラブ間の合意を取り付けたという。 すでに個人間合意にも至っていた19歳は、すでにフィウミチーノ空港に到着し、ラツィオも公式SNSを通じて新戦力の現地入りを明かしている。そして、メディカルチェックを経て13日にも公式発表となる運びだ。 イブラヒモビッチは、グロイター・フュルト、ニュルンベルクのユースで過ごした後、2018年夏にバイエルンのユースチームに加入した。 そのまま下部組織で順調に育つと、2023年1月にファーストチームに昇格。2023-24シーズンはセリエAのフロジノーネへのレンタル移籍も経験。今シーズンここまでは公式戦3試合に出場していた。 トップ下を主戦場に左ウイングでもプレー可能な右利きの攻撃センスに優れるアタッカーだ。 2025.01.13 14:46 Mon2
ミュラーの契約延長について語るバイエルンSD「彼がもうやりたくないと言えば、我々は次に進む」
バイエルンのスポーツ・ディレクターを務めるマックス・エーベル氏が、今季限りで契約満了を迎える元ドイツ代表MFトーマス・ミュラー(35)の契約延長について語った。ドイツ『キッカー』が報じている。 昨年12月にゼップ・マイヤー氏が保持していたクラブ最多出場記録(709試合)を抜き、クラブ最多出場記録を729試合まで更新しているミュラー。 今シーズンはここまで公式戦22試合(先発:7試合)4ゴール3アシストの数字を残しているが、ヴァンサン・コンパニ監督の下ではパートタイムの起用がメインであり、クラブは今季限りで終了する契約を延長するオファーを掲示する可能性は低く、去就が不透明となっていた。 ミュラーの去就について『キッカー』の取材を受けたエーベル氏は、以下のようにコメントした。 「トーマスについてはまだ話せない。というのも、彼はバイエルン・ミュンヘンの象徴であり、今後もそうあり続けるだろうからだ。トーマスは非常に重要な存在だ。彼はこのクラブですべてを経験し、このクラブの仕組みを隅から隅まで知っているからね」 「我々はすでに彼と話し合っているが、新契約については先送りとなった。もしミュラーが続投を望んでいるのであれば、我々は互いの意見を確認し合い、チームを見つめ直し、次に進むことになるだろう」 「彼がもうやりたくないと言えば、我々は次に進む。そうなれば、トーマスが我々を助けてくれるような別の方法を見つけなければならない」 2025.01.11 12:01 Sat3
バイエルンがFWイブラヒモビッチと2027年夏まで契約延長! 昨季はフロジノーネにレンタル移籍「多くのタイトルを獲得したい」
バイエルンは2日、U-19ドイツ代表FWアリヨン・イブラヒモビッチ(18)との契約延長を発表した。新契約は2027年6月30日までの3年間となる。 イブラヒモビッチは、グロイター・フュルト、ニュルンベルクのユースで過ごした後、2018年夏にバイエルンのユースチームに加入した。 その後そのまま下部組織で育つと、2023年1月にファーストチームに昇格。2023-24シーズンはセリエAのフロジノーネにレンタル移籍していた。 左ウイングを主戦場に、セリエAで16試合1ゴール1アシスト、コッパ・イタリアで2試合1ゴールを記録していた。 ヴァンサン・コンパニ監督が就任した今シーズンは、チームに残る予定だという。 イブラヒモビッチは、クラブを通じてコメントしている。 「バイエルンとの契約を延長し、故郷に帰ることができてとても嬉しい。僕は幼い頃からこのクラブでプレーしてきた」 「イタリアのセリエAでのシーズンは、僕を人としてもサッカー選手としても成長させ、多くのことを学んだ。今はここでスタートするのが待ちきれない」 「成長し続け、チームとクラブのために全力を尽くし、バイエルンで多くのタイトルを獲得したい」 2024.07.02 23:45 Tue4
今冬に期待の若手FWテル獲得目指すチェルシー、バイエルンとの間でFWエンクンクとのトレード案が浮上か
チェルシーがバイエルンのU-21フランス代表FWマティス・テル(19)獲得に向けて、フランス代表FWクリストファー・エンクンク(27)とのトレード案が浮上しているようだ。 テルは2022年夏にスタッド・レンヌからバイエルンへ加入すると、今シーズンは途中出場がメインながら公式戦12試合に出場。まだチーム内で確固たる立場は築けていないが次代を担うストライカー候補として、昨年10月には若手のバロンドールとも称されるコパ・トロフィーにおいて最終候補10名の1人に選出された。 昨年3月にはバイエルンとの契約が2029年6月まで延長され、夏の移籍市場でも多くの関心がありながら残留となったテル。しかし、移籍市場に精通するジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏によると、チェルシーが今冬の獲得に向けて本腰を入れているとのことだ。 チェルシーとバイエルンはすでに話し合いを始めており、その中でエンクンクとのトレード案も浮上している模様。まだ大きな進展はないものの、バイエルン側はエンクンク獲得を望んでおり交渉が続けられるようだ。 エンクンクはRBライプツィヒで頭角を現すと、2023年夏にチェルシーへ加入。高い期待が寄せられていたが、開幕前にヒザを負傷して手術を受けた影響もあり、シーズンの大半を欠場することになった。 今シーズンも公式戦28試合13ゴール4アシストの成績を残すが、得点の多くはヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)でのものであり、プレミアリーグでの先発はわずか3試合。選手側も出場機会を求める可能性があり、今後の交渉が注目される。 2025.01.14 10:35 Tue5