“命の恩人”への感謝が理由…ドイツ2部で“過度”なゴールセレブレーション

2020.05.25 15:15 Mon
Getty Images
ブンデスリーガ2部のエルツゲビルゲ・アウエに所属するアゼルバイジャン代表FWディミトリ・ナザロフが、コロナ禍で違反とされるゴールセレブレーションを行った理由を明かした。『ESPN』が伝えている。

アウエは22日に行われたブンデスリーガ2部第27節でニュルンベルクと対戦し、1-1のドローに終わった。

同試合でナザロフは後半立ち上がりの51分に先制点を決めた際、一目散にベンチサイドに向かい、1人の男性に飛びつき熱烈なハグを行っていた。
このゴールセレブレーションは、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染予防対策で、ドイツサッカーリーグ機構(DFL)が求めるソーシャル・ディスタンスのガイドラインを違反する行為にあたる。

しかし、ナザロフはそういったガイドラインを知りながらも、“命の恩人”に感謝を示すため、どうしても前述のゴールセレブレーションをやりたかったと自身の意図を説明している。
今回、ナザロフが“命の恩人”と評した男性はアウエでバスドライバーを務めるトーマス・ロマイケ氏。そして、ロマイケ氏は前日の移動時、チームバスが自動車事故に巻き込まれた際、迅速な判断でアウエの選手たちの命を救っていたという。

ナザロフは、「彼は僕たちの命を救ってくれた。それが(ハグを行った)理由だよ」と、ドイツ『MDR』でコメント。続けて「もしも彼が迅速な対応をしていなければ、僕たちの身に何が起こっていたかは誰でもわかるはずだ」と、ロマイケ氏への感謝を口にしている。

なお、ディルク・シュスター監督によると、チームバスの前で衝突した車の破片がフロントガラスなどを目がけて飛んできたものの、ロマイケ氏が冷静に回避したことで車体に大きな破損があったものの、車内の選手やスタッフには1人の負傷者も出なかった。一方、事故を起こした車両に乗っていた2人は重傷で緊急搬送されていた。

最後にナザロフはブンデスリーガ再開後、一部で批判を浴びているゴールセレブレーションや試合終了後の選手間での過度な接触に関して、「ハグには少し目をつぶってほしいね」と、公衆衛生と共にプレーヤーの感情面に対する配慮を求めている。

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