『新型コロナウイルス対策連絡会議』第1回目…Jリーグチェアマン村井満、「チームの選手や関係者をどう守るか」の対策示す

2020.03.03 23:25 Tue
©超ワールドサッカー
日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)と日本野球機構(NPB)から成る『新型コロナウイルス対策連絡会議』が3日、第1回会議を開催。Jリーグチェアマンを務める村井満氏が会議終了後、JFAハウスで新たに会見を開き、主な議題に挙がった「チームの選手や関係者をどう守るか」の対策、方針を示した。

NPBとの異例タッグで設立された『新型コロナウイルス対策連絡会議』。「統括団体の私が抽象的な概念をこねくり回すよりもはるかに臨場感、危機感がある意見交換だった」と振り返った村井チェアマンによれば、第1回目は選手、関係者を含めたチームをどう守っていくかという主題の下、話し合いが進められたという。
その会合で、まず検温の重要性を再認識したという村井チェアマンは「まず全選手が平常時の体温を記述すること。そして、毎日の体調を簡単な問診のようなものを作り、全クラブに共有するつもり」と述べ、「すでにやっているクラブもあるが、改めてクラブ関係者に徹底していきたい」と今後の対応強化を口にした。

現時点でJリーグの選手、関係者に「陽性反応が出ている者はいない」というが、今後に向け、体温37.5度以上、もしくは平常時体温より高い状態が2日間続く者が出た場合、速やかに自宅待機の処置を取り、体制が整い次第、感染有無をチェックする検査を行う意向を打ち出すとともに、状況に応じた濃厚接触者の管理方針も明かした。

また、濃厚接触の定義についても「鳴り物そのものがリスクというよりは非常に近い距離。2mぐらいで大きな声を向き合い、出し合う行為が密閉空間で行われるというのが1つのリスク」との認識を深め、「鳴り物=ノーじゃなく、感染危険の定義と照らし合わせ、どういう観戦が良いのかを考えていなかければならない」と話した。
さらに、選手や関係者の家族との濃厚接触による感染拡大の可能性にも触れ、「選手のご家族は自動的に濃厚接触と定義される可能性が高いといわれており、そのご家族の知識が浅い場合、選手のリスクになることもある。チーム関係者、スタッフ、アカデミーも含めて、徹底して情報共有と啓発に全力を尽くしていくのは大事」と続けた。

そして、感染拡大の影響で3月15日までのJ1、J2、J3を合わせた計94試合が延期のJリーグ再開時期決定時期について話が移り、「我々は12日に実行委員会がある。(専門家の)先生方にそこで今後に向けての提言を頂けるとありがたいと申し上げた。先生方にもそれを考慮していただき、今後の提言をいただければと確認している」と語った。

なお、2回目の会議は9日に予定。そこでは「ファン・サポーターをコロナウイルスから守るために、どういったことが必要で、どういった備えがあれば再開できるのか」、「観戦環境をどう守っていくか」が議論のテーマになっていることが明らかにされている。

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