連覇に向けて初戦突破の青森山田、黒田剛監督は謙虚な姿勢を貫く《高校サッカー選手権》

2020.01.02 18:30 Thu
©超ワールドサッカー
前回王者として今大会に臨んだ青森県代表の青森山田高校。初戦となった2回戦は、鳥取県代表の米子北高校と対戦した。立ち上がりはどちらのペースという事もなく試合は推移。その中で、米子北がミドルシュートから決定機を作っていく。

試合を振り返った黒田剛監督(青森山田)は「隙を作らずに守備をしていた。そのうち反撃できると思っていたので、その辺は焦らずにしっかりと取り組ませた」と、相手に攻め込まれるシーンもあった中で、落ち着いていたと語った。
王者として連覇をかけて臨む大会。強豪校として全国区で名を知られながら、昨年が初優勝だったのは意外な方も多いのではないだろうか。そんな中で迎えた初戦、黒田監督は選手たちに多少の硬さがあったと語った。

「硬さというより、多少の緊張はあったと思います。試合というのは表裏一体で、攻めるところも守るところもあってです。ただ、決定機を作らせないということだけは、しっかりと対応したと思います」
攻め込まれるシーンがありながらも、完全に崩されるシーンはなく、シュートが枠に飛んでもGK佐藤史騎(1/3年)がセーブした。そんな中、36分に先制点を奪う。

右サイドで武田英寿(10/3年)がボールを持つと、相手が複数人でボールを奪いにくる。そこを後藤健太(11/3年)がサポートし、抜けたボールをクロス。これをヘディングで合わせたのは、1年生のMF松木玖生(7/1年)だった。

黒田監督は先制ゴールについて「松木のゴールでしたけども、武田のところが3枚ぐらいマークに囲まれるというシーンがありました。うまく後藤がサポートして、フリーでポケットのところに侵入できたのが大きかったです」とコメント。ピッチ内での選手の判断力を褒めた。

また、「武田のマークが厳しくなることを利用して取れた1点だと思います。そういった意味で凄く有効な攻撃だったと思います」と語り、相手が警戒する武田を囮に、その他の選手でゴールを奪えたことが大きかったと振り返った。

1点リードで迎えた後半も立ち上がりにスコアが動く。左サイドでボールを処理しようとした米子北のDF高橋祐翔(4/3年)が足を滑らせると、すかさずボールを奪ったのは武田だ。そのままドリブルで持ち込むと、前に出たGK長崎勇也(17/2年)の位置をよく見てゴールを奪い切る。

「もちろん2点目の武田のゴールは相手が滑ってくれて、早く入ったというのは我々にとって凄くありがたかったです」と黒田監督は後半立ち上がりの追加点を喜んだ。一方で、「最後のクロージングを含めて、まだまだ雑になっていた部分もあったので、そこはもう一回修正していかなければいけないと思います」と語り、チームとしての試合の終わらせ方に問題があると指摘した。

その後も4得点を奪った青森山田は6-0で大勝。黒田監督は「我々のギアが上がったというよりは、相手が2点目で意気消沈してしまったのかなと思います。行こうと思った時に2点目を取られたので。そこで上手く我々が波に乗れたと思います。逆に先制されたりすると、この逆のパターンもあり得るわけで」と試合を分析した。米子北のミドルシュートが先に決まっていたら、どうなっていたかはわからない。

それでも、交代枠をしっかりと使い「疲労を積み重ねることが一番この後キツくなるので、出来るだけ疲労を分散させて5枚のカードを使いました。カードを切れる状況にしてくれたので、凄く良かったと思います。これが後々どう生きるかなというところですね」と先を見据えた戦いができたことを喜んだ・

王者として臨む大会。あくまでも謙虚に戦いを続ける。「今日の試合に奢ることなく、明日はまた一からなので、相手を分析してしっかりと準備したいです」と黒田監督は語った。

3回戦の相手は、2回戦で神村学園(鹿児島県代表)を1-0で下した、インターハイ準優勝の富山第一(富山県代表)だ。連覇に向けて厳しい相手との戦いが続くが、青森山田の挑戦は続く。

J1の関連記事

まさに千両役者の働きだ。4戦3発と絶好調の柏レイソルに所属するMF久保藤次郎が、サイドからのクロスに頭から飛び込んで決勝点を挙げた。チームを首位奪還に導いた豪快ヘッドにファンが歓喜している。 日本代表初招集久保藤次郎が頭で先制弾ドンピシャのアシストは小屋松知哉明治安田J1第23節柏×FC東京 #DAZN LIVE 2025.07.07 12:00 Mon
サンフレッチェ広島のFW中村草太が、ファジアーノ岡山との“中国ダービー”のラストプレーで決勝点を決めた。ゴール後に歓喜を爆発させながら見せたのは、自身が背負う39番をアピールするゴールパフォーマンスだった。 最後の最後にドラマが待っていた。「持ってる漢」中村草太の劇的決勝ゴールゴール動画#中村草太#sanfrec 2025.07.07 06:00 Mon
横浜F・マリノスが、「ファン・サポーターの皆さまへ」として声明を発表した。 今シーズンはスティーブ・ホーランド監督の下でスタートした横浜FM。AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)と並行して戦うシーズンとなった中、明治安田J1リーグでは開幕4試合勝利なしとつまづいたスタートとなった。 その後、初白 2025.05.17 22:45 Sat
明治安田J1リーグ第17節の浦和レッズvsFC東京が17日に埼玉スタジアム2002で行われ、3-2でホームの浦和が勝利した。 リーグ戦2試合未勝利となっている4位浦和(勝ち点26)は、ドローで終えた前節のアルビレックス新潟戦からスタメンを4人変更。金子拓郎や松本泰志、長沼洋一、GK牲川歩見に代えて大久保智明、サミ 2025.05.17 18:20 Sat
17日、明治安田J1リーグ第17節の湘南ベルマーレvs横浜FCがレモンガススタジアム平塚で行われた。 連敗を「2」でストップさせた湘南と、ミッドウィークに連勝を逃した横浜FCの一戦。湘南は前節と同じ11名をピッチに送り込むことに。中2日での試合となった横浜FCは4名を変更し、伊藤槙人、駒井善成、室井彗佑、櫻川ソロ 2025.05.17 17:30 Sat

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly