【CLグループ第2節プレビュー②】グループFでバルサvsインテル! 伊東、南野&奥川が強豪と激突!
2019.10.02 18:00 Wed
チャンピオンズリーグ(CL)・グループステージの第2節が2日に開催される。ここではグループE~Hの第2節マッチプレビューを紹介していく。
★CLグループステージ第2節
▽10/02(水)
◆グループE
《25:55》
ヘンク vs ナポリ
《28:00》
リバプール vs ザルツブルク
◆グループF
《25:55》
スラビア・プラハ vs ドルトムント
《28:00》
バルセロナ vs インテル
◆グループG
《28:00》
RBライプツィヒ vs リヨン
ゼニト vs ベンフィカ
《28:00》
バレンシア vs アヤックス
リール vs チェルシー
◆グループE:伊東、南野&奥川が欧州屈指の強豪と激突!

ナポリと前大会王者リバプールのグループ本命対決、ザルツブルクFW南野拓実、MF奥川雅也とヘンクFW伊東純也の日本人対決となったグループE開幕節では、ナポリがいきなり前大会王者を破り、ザルツブルクがヘンクを6-2で粉砕といずれもホームチームが勝利している。迎える第2節では前述の南野&奥川と伊東が世界屈指の強豪に挑む構図となる。
前大会王者として臨んだナポリとの初戦を0-2で落とし今季の公式戦初黒星を喫したリバプールだが、絶好調のプレミアリーグでは開幕7連勝を達成。ナポリ戦後の公式戦3試合はいずれもアウェイゲームとなったが、チェルシー、MKドンズ、シェフィールド・ユナイテッド相手にいずれもやや苦戦を強いられたが、CL王者の貫禄か勝負強い戦いぶりで3連勝。そして、今節は約3週間ぶりとなるアンフィールドでグループ首位ザルツブルク撃破を目指す。なお、古巣初対戦となるFWマネの活躍にも注目だ。
一方、新星FWハーランドのCLデビュー戦ハットトリックの活躍で今大会白星発進となったザルツブルクは国内のリーグ戦とカップ戦でも無敗を継続。その中で南野と奥川は共に決定的な仕事を果たしている。格上中の格上であるリバプール戦では南野の先発は濃厚となっているが、ヘンク戦途中出場の奥川にもチャンスがありそうだ。
もう1つのカードでは開幕大敗スタートのヘンクがグループステージ連勝を目指すナポリをホームで迎え撃つ。ザルツブルク戦で先発出場しCL初出場を飾るも後半立ち上がりに交代となるホロ苦デビューとなった伊東だが、リーグ戦ではゴールこそないものの主力として活躍しており、今回のナポリ戦ではリベンジが期待される。対するナポリはリバプール戦後のセリエAでカリアリに敗れる波乱があったものの、アンチェロッティ監督の下で積極的なターンオーバーを行っており、チームのコンディションは良好だ。
◆グループF:初勝利懸かるバルサvsインテル!

今大会の最激戦区となったグループFでは最弱と目されたスラビア・プラハがインテル相手に健闘を見せたこともあり、開幕節2カードはいずれもドローという結果となった。今回の第2節では大本命のバルセロナとインテルの直接対決に注目が集まる。
バルセロナはドルトムントとの開幕節で終始押し込まれる苦しい展開となったが、守護神テア・シュテーゲンのPKストップの活躍もあり、最低限の勝ち点1を持ち帰った。国内リーグではドルトムント戦直後のグラナダ戦で完敗する屈辱を味わうも、ホームでビジャレアルに競り勝ち直近のヘタフェ戦では今季初のクリーンシートでアウェイ初勝利を挙げ、徐々に調子を取り戻す。また、今節に向けては離脱中のエースFWメッシとMFデンベレの復帰も見込まれる。
一方、スラビア・プラハとの初戦ではCLを苦手とするコンテ監督を含めCLでの経験不足を露呈したインテルだが、絶好調のセリエAではミランとのダービーに加え、難敵ラツィオ、サンプドリア相手にきっちり勝ち切って開幕6連勝を達成。ただ、この試合後にユベントスとのイタリア・ダービーを控えており、コンテ監督は難しいメンバー選考を強いられる。なお、直近のサンプドリア戦で初ゴールと共に初退場となったFWサンチェスはユベントス戦に出られないため、バルセロナとの古巣対戦で起用される見込みだ。
両チームの潰し合いに期待しつつ今大会初勝利を目指すドルトムントは、スラビア・プラハをホームで迎え撃つ。前述のバルセロナ戦では試合内容は圧倒もMFロイスのPK失敗が響き勝ち点2を逃す格好となった。また、国内リーグではフランクフルト、ブレーメン相手にいずれも追いつかれての2-2のドローと試合運びに難を抱えている。インテル戦でもタフに戦っていた曲者相手に今度こそ強豪らしい試合運びで勝ち切りたい。
◆グループG:連勝狙うライプツィヒはリヨン戦

前述のグループFとは異なり、本命不在という意味で最激戦区となっているグループGでは、開幕節でもその見方を裏付ける拮抗した戦いが繰り広げられた。その中でベンフィカを敵地で破ったRBライプツィヒが唯一の勝ち点3を手にした。今回の第2節では連勝を狙うライプツィヒがドロー発進のリヨンと対戦する。
ホッフェンハイム時代のCL経験を生かした若き知将ナーゲルスマン監督の下、欧州屈指の難所エスタディオ・ダ・ルスから勝ち点3を持ち帰ったライプツィヒは、直近のリーグ戦でシャルケ相手に1-3で敗れて今季初黒星と共に首位陥落となったが、それでもチーム状態は良好だ。一方、シウヴィーニョ新監督を迎えたリヨンはゼニトとの初戦を追いついてのドローと最低限の結果を手にした。だが、ライプツィヒと異なり、国内リーグでは6戦未勝利と厳しい状況が続いており、今回の一戦では公式戦8試合ぶりの白星を目指す。
共に今大会初勝利を目指すゼニトvsベンフィカ。ゼニトはリヨンとの初戦ではFWアズムンのゴールで先制しながらもPKによって追いつかれてドローとなった。その後の国内リーグでは直近のロコモティフ・モスクワ戦で敗れるなど、ここまで5位といまひとつ波に乗れない。対するベンフィカはやや得点力不足の感はあるものの、直近のリーグ戦2連勝で2位とまずまずの調子を維持している。
◆グループH:バレンシアvsアヤックスの首位攻防戦!

昨季ベスト4のアヤックスにヨーロッパ5大リーグの上位チームが揃ったグループHでは、本命のアヤックスがリール相手の初戦で貫録の3-0の勝利。一方、ランパード監督のCL初陣となったチェルシーは同じくセラーデス監督のCL初陣となったバレンシアにホームで競り負けた。第2節ではバレンシアとアヤックスの連勝を懸けた一戦に注目が集まる。
チェルシーとの開幕戦でセラーデス新体制初勝利を挙げたバレンシアはオーナーの独断によるマルセリーノ前監督の解任の余波が続いている中、直近のリーガではレガネス、ヘタフェ相手に連続ドローも、前節のアスレティック・ビルバオ戦ではFWチェリシェフのゴールで競り勝ってリーガでも新体制初勝利を手にした。なお、今季新加入のGKシレッセンはアヤックスで守護神を務めており、古巣対戦に意気込んでいるはずだ。
一方、FWプロメス、DFアルバレスと新戦力の活躍でリールとの初戦を制したアヤックスは、同試合直後に行われたPSVとの大一番をドローで終えるも、その後のフォルトゥナ・シッタート戦をプロメスのハットトリック、直近のフローニンヘン戦をFWフンテラールのゴールなどで連勝し、きっちり首位をキープしている。
開幕戦で敗れたチェルシーはリール相手のアウェイゲームでランパード体制でのCL初勝利を目指す。国内リーグではリバプール相手に敗戦も、その後のEFLカップでFWハドソン=オドイやDFリース・ジェームズが負傷から復帰すると、直近のブライトン戦では今季初のクリーンシートで勝利を飾るなど、調子は上向きだ。対するリールは直近のリーグ戦で1勝2分けとまずまずの状態だ。
★CLグループステージ第2節
▽10/02(水)
◆グループE
《25:55》
ヘンク vs ナポリ
《28:00》
リバプール vs ザルツブルク
《25:55》
スラビア・プラハ vs ドルトムント
《28:00》
バルセロナ vs インテル
◆グループG
《28:00》
RBライプツィヒ vs リヨン
ゼニト vs ベンフィカ
◆グループH
《28:00》
バレンシア vs アヤックス
リール vs チェルシー
◆グループE:伊東、南野&奥川が欧州屈指の強豪と激突!

Getty Images
ナポリと前大会王者リバプールのグループ本命対決、ザルツブルクFW南野拓実、MF奥川雅也とヘンクFW伊東純也の日本人対決となったグループE開幕節では、ナポリがいきなり前大会王者を破り、ザルツブルクがヘンクを6-2で粉砕といずれもホームチームが勝利している。迎える第2節では前述の南野&奥川と伊東が世界屈指の強豪に挑む構図となる。
前大会王者として臨んだナポリとの初戦を0-2で落とし今季の公式戦初黒星を喫したリバプールだが、絶好調のプレミアリーグでは開幕7連勝を達成。ナポリ戦後の公式戦3試合はいずれもアウェイゲームとなったが、チェルシー、MKドンズ、シェフィールド・ユナイテッド相手にいずれもやや苦戦を強いられたが、CL王者の貫禄か勝負強い戦いぶりで3連勝。そして、今節は約3週間ぶりとなるアンフィールドでグループ首位ザルツブルク撃破を目指す。なお、古巣初対戦となるFWマネの活躍にも注目だ。
一方、新星FWハーランドのCLデビュー戦ハットトリックの活躍で今大会白星発進となったザルツブルクは国内のリーグ戦とカップ戦でも無敗を継続。その中で南野と奥川は共に決定的な仕事を果たしている。格上中の格上であるリバプール戦では南野の先発は濃厚となっているが、ヘンク戦途中出場の奥川にもチャンスがありそうだ。
もう1つのカードでは開幕大敗スタートのヘンクがグループステージ連勝を目指すナポリをホームで迎え撃つ。ザルツブルク戦で先発出場しCL初出場を飾るも後半立ち上がりに交代となるホロ苦デビューとなった伊東だが、リーグ戦ではゴールこそないものの主力として活躍しており、今回のナポリ戦ではリベンジが期待される。対するナポリはリバプール戦後のセリエAでカリアリに敗れる波乱があったものの、アンチェロッティ監督の下で積極的なターンオーバーを行っており、チームのコンディションは良好だ。
◆グループF:初勝利懸かるバルサvsインテル!

Getty Images
今大会の最激戦区となったグループFでは最弱と目されたスラビア・プラハがインテル相手に健闘を見せたこともあり、開幕節2カードはいずれもドローという結果となった。今回の第2節では大本命のバルセロナとインテルの直接対決に注目が集まる。
バルセロナはドルトムントとの開幕節で終始押し込まれる苦しい展開となったが、守護神テア・シュテーゲンのPKストップの活躍もあり、最低限の勝ち点1を持ち帰った。国内リーグではドルトムント戦直後のグラナダ戦で完敗する屈辱を味わうも、ホームでビジャレアルに競り勝ち直近のヘタフェ戦では今季初のクリーンシートでアウェイ初勝利を挙げ、徐々に調子を取り戻す。また、今節に向けては離脱中のエースFWメッシとMFデンベレの復帰も見込まれる。
一方、スラビア・プラハとの初戦ではCLを苦手とするコンテ監督を含めCLでの経験不足を露呈したインテルだが、絶好調のセリエAではミランとのダービーに加え、難敵ラツィオ、サンプドリア相手にきっちり勝ち切って開幕6連勝を達成。ただ、この試合後にユベントスとのイタリア・ダービーを控えており、コンテ監督は難しいメンバー選考を強いられる。なお、直近のサンプドリア戦で初ゴールと共に初退場となったFWサンチェスはユベントス戦に出られないため、バルセロナとの古巣対戦で起用される見込みだ。
両チームの潰し合いに期待しつつ今大会初勝利を目指すドルトムントは、スラビア・プラハをホームで迎え撃つ。前述のバルセロナ戦では試合内容は圧倒もMFロイスのPK失敗が響き勝ち点2を逃す格好となった。また、国内リーグではフランクフルト、ブレーメン相手にいずれも追いつかれての2-2のドローと試合運びに難を抱えている。インテル戦でもタフに戦っていた曲者相手に今度こそ強豪らしい試合運びで勝ち切りたい。
◆グループG:連勝狙うライプツィヒはリヨン戦

Getty Images
前述のグループFとは異なり、本命不在という意味で最激戦区となっているグループGでは、開幕節でもその見方を裏付ける拮抗した戦いが繰り広げられた。その中でベンフィカを敵地で破ったRBライプツィヒが唯一の勝ち点3を手にした。今回の第2節では連勝を狙うライプツィヒがドロー発進のリヨンと対戦する。
ホッフェンハイム時代のCL経験を生かした若き知将ナーゲルスマン監督の下、欧州屈指の難所エスタディオ・ダ・ルスから勝ち点3を持ち帰ったライプツィヒは、直近のリーグ戦でシャルケ相手に1-3で敗れて今季初黒星と共に首位陥落となったが、それでもチーム状態は良好だ。一方、シウヴィーニョ新監督を迎えたリヨンはゼニトとの初戦を追いついてのドローと最低限の結果を手にした。だが、ライプツィヒと異なり、国内リーグでは6戦未勝利と厳しい状況が続いており、今回の一戦では公式戦8試合ぶりの白星を目指す。
共に今大会初勝利を目指すゼニトvsベンフィカ。ゼニトはリヨンとの初戦ではFWアズムンのゴールで先制しながらもPKによって追いつかれてドローとなった。その後の国内リーグでは直近のロコモティフ・モスクワ戦で敗れるなど、ここまで5位といまひとつ波に乗れない。対するベンフィカはやや得点力不足の感はあるものの、直近のリーグ戦2連勝で2位とまずまずの調子を維持している。
◆グループH:バレンシアvsアヤックスの首位攻防戦!

Getty Images
昨季ベスト4のアヤックスにヨーロッパ5大リーグの上位チームが揃ったグループHでは、本命のアヤックスがリール相手の初戦で貫録の3-0の勝利。一方、ランパード監督のCL初陣となったチェルシーは同じくセラーデス監督のCL初陣となったバレンシアにホームで競り負けた。第2節ではバレンシアとアヤックスの連勝を懸けた一戦に注目が集まる。
チェルシーとの開幕戦でセラーデス新体制初勝利を挙げたバレンシアはオーナーの独断によるマルセリーノ前監督の解任の余波が続いている中、直近のリーガではレガネス、ヘタフェ相手に連続ドローも、前節のアスレティック・ビルバオ戦ではFWチェリシェフのゴールで競り勝ってリーガでも新体制初勝利を手にした。なお、今季新加入のGKシレッセンはアヤックスで守護神を務めており、古巣対戦に意気込んでいるはずだ。
一方、FWプロメス、DFアルバレスと新戦力の活躍でリールとの初戦を制したアヤックスは、同試合直後に行われたPSVとの大一番をドローで終えるも、その後のフォルトゥナ・シッタート戦をプロメスのハットトリック、直近のフローニンヘン戦をFWフンテラールのゴールなどで連勝し、きっちり首位をキープしている。
開幕戦で敗れたチェルシーはリール相手のアウェイゲームでランパード体制でのCL初勝利を目指す。国内リーグではリバプール相手に敗戦も、その後のEFLカップでFWハドソン=オドイやDFリース・ジェームズが負傷から復帰すると、直近のブライトン戦では今季初のクリーンシートで勝利を飾るなど、調子は上向きだ。対するリールは直近のリーグ戦で1勝2分けとまずまずの状態だ。
インテルの関連記事
UEFAチャンピオンズリーグの関連記事
|
インテルの人気記事ランキング
1
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.41 “スペシャル・ワン”がもたらせたトレブル/インテル[2009-10]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.41</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2009-2010シーズン/インテル 〜トレブル・モウ・インテル〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2009-10inter.jpg" style="max-width:100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:ジョゼ・モウリーニョ(47) 獲得タイトル:セリエA、コッパ・イタリア、チャンピオンズリーグ 攻撃力8:★★★★★★★★☆☆ 守備力10:★★★★★★★★★★ タレント9:★★★★★★★★★☆ 連係9:★★★★★★★★★☆ 選手層8:★★★★★★★★☆☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">モウリーニョの下で3冠達成</div> 2000年代後半にセリエAの覇権を握ったインテル。3連覇を成し遂げたマンチーニ(2005-06シーズンはユベントスの八百長により繰り上がり優勝)の後任に就いたモウリーニョは、自身2年目のシーズンで大偉業を達成した。まず補強面において、イブラヒモビッチとのトレードでバルセロナからエトーを獲得。さらに、スナイデル、ルシオ、ディエゴ・ミリートら脂の乗ったビッグネームを招き入れた。 セリエAでは序盤戦から順調な戦いぶりを見せ、第7節から首位をキープ。終盤にかけて追いすがるローマを振り払い、最多得点(75得点)と最小失点(34失点)でスクデット5連覇を達成した。また、コッパ・イタリアでもローマとの決勝戦を制して2冠を達成する。 そして、“スペシャル・ワン”率いるネラッズーリは、CLでも結果を残す。決勝トーナメントでチェルシーとCSKAモスクワを退けると、当時最強を誇ったペップ率いるバルセロナと準決勝で対戦。モウリーニョ・インテルは3-1で先勝して迎えたカンプ・ノウでの2ndレグで、前半28分にモッタが退場しながらも、相手の良さを消す徹底した守備戦術を敢行して0-1で乗り切り、2戦合計3-2で決勝に勝ち進んだ。そして、決勝ではD・ミリートの2得点でバイエルンを破り、見事3冠を達成。有終の美を飾った。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">勝利至上主義</div> モウリーニョ監督の下、勝利に対して貪欲で、なおかつソリッドなチームだった。序盤戦では中盤がダイヤモンドの[4-4-2]を採用していたが、シーズンを過ごすとともに[4-3-3]や[4-2-3-1]も併用。モウリーニョは、様々なシステムを用いながらスター選手に対して献身的なハードワークを徹底させ、非常にコレクティブなチームを形成した。 守備では、ルシオとサムエルが円熟味のある守備で相手の攻撃をシャットアウトし、その後方にはジュリオ・セーザルが構えた。右サイドバックには当時、世界最高と評されたマイコンが傑出した攻撃参加を見せれば、左サイドではサネッティやキブが巧みに逆サイドとのバランスを取った。 さらに、セントラルMFのカンビアッソ、チアゴ・モッタ、スタンコビッチらが攻守に抜群の安定感を見せてチームを支えた。そして、攻撃では司令塔のスナイデルから供給される良質のパスを決定力抜群のディエゴ・ミリートが生かし、次々とネットを揺らした。また、ウイングとして出場することが多かったエトーは献身的な守備を厭わず、チームに貢献。攻撃でも得点に加え、チャンスメイクを行うなど、出色のパフォーマンスを披露した。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">監督:ジョゼ・モウリーニョ(47)</span> このチームの肝はモウリーニョしかいないだろう。スター選手がひしめくチームを一つにまとめ上げて、勝利という結果でさらにチームの結束を高めた。まさに、“スペシャル”な存在であり、結果として“唯一無二”の存在にもなった。平成を代表する名将の1人として、チームに成功をもたらせたその人身掌握術は見事の一言に尽きる。 2019.04.23 22:00 Tue2
10年前、当時21歳のベイルがCLで覚醒…!インテル相手に記録した衝撃のハットトリック【CL名場面プレイバック】
20日、遂に新シーズンの幕が上がったチャンピオンズリーグ(CL)。今まで数多くの名場面が生まれてきたが、その中でも選りすぐりの名場面を振り返る。今回は、トッテナム時代のウェールズ代表FWガレス・ベイルが今から10年前に見せた驚愕のハットトリックだ。 育成の名門サウサンプトンで育ったベイルは2007年夏にトッテナムに加入。当初は左サイドバックとしてプレーしていたが、2010-11シーズンに一列前で起用されるようになると、その攻撃力が爆発した。 <div id="cws_ad">◆10年前、伝説となったベイルのサン・シーロでの夜<br/><div style="margin:0 auto; max-width:100%; min-width:300px; " ><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiJiUGM1dHM4WSIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div></div> ベイルがその才能を覚醒させるきっかけの1つとなった試合が、2010年10月20日にサン・シーロで行われたCLグループリーグのインテル戦だった。 試合は開始2分でインテルが先制すると、その後8分にはトッテナムのGKエウレリョ・ゴメスが一発退場。10人になったトッテナムは前半だけで4失点と数的不利を背負うという絶望的な状況に置かれた。 しかし後半、ベイルが覚醒する。52分に自陣でボールを持ったベイルがドリブルを開始。相手を寄せ付けない高速ドリブルでぐんぐん加速し、あっという間にボックス左に侵入すると、そのまま左足を振りぬいてシュートを放つ。ゴール右下の完璧なコースに鋭いシュートを突き刺して1点を返した。 その後は膠着状態が続いたものの90分、左サイドのスペースで味方からのボールを得たベイルが、またも高速ドリブルでボックス左に侵入。1点目とほぼ同じ位置からシュートを放つと、再びゴール右下のコースにシュートを突き刺して2点目を奪った。 直後の92分、中央突破に成功したMFアーロン・レノンがペナルティアーク内までボールを運ぶと、ボックス内のベイルにパスを送る。このパスを受けたベイルが再びゴール右下にシュートを突き刺し、1点差に迫る3点目を記録した。 トッテナムの反撃もここまでとなり、試合は4-3でインテルが制したが、当時世界最高のサイドバックの一人であった元ブラジル代表DFマイコンの守るインテルの右サイドを完全に圧倒してのハットトリックは世界に衝撃を与えた。 その後、天職とも言えるポジションを手にしたベイルは、トッテナムの攻撃を牽引し、ワールドクラスのアタッカーへと成長を遂げる。2013年夏にレアル・マドリーへ巨額の移籍金で加入し、数々のタイトルを勝ち取ったベイルは、今シーズンからブレイクを果たしたトッテナムに復帰した。ベイル擁するトッテナムは今季、CL出場を逃しているものの、チームを再びCLの舞台に導く活躍に期待だ。 2020.10.21 20:15 Wed3
インテル3冠の一員、”黒豹”エトーの類稀なスピードと決定力【ハットトリック・ヒーローズ】
サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い) サッカー選手にとって、「ハットトリック」は実力を証明する功績でもあるが、そう簡単にはお目にかかれない。この企画『HAT-TRICK HEROES』では記憶に残る「ハットトリック」を紹介していく。 今回は、元カメルーン代表FWのサミュエル・エトー氏がインテル時代に決めたハットトリックだ。 <div id="cws_ad">◆エトーのスピードと決定力は圧倒的!カメラを奪うゴールパフォーマンスも健在<br/><div style="margin:0 auto; max-width:100%; min-width:300px; " ><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiJpOUFNcDhkdSIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div></div> バルセロナでゴールを量産していたエトー氏だが、クラブとの関係悪化もあり、2009年にFWズラタン・イブラヒモビッチとのトレードでインテルに加入。 優れた身体能力と得点力の高さを活かし、インテルでも得点を量産すると、いきなりの三冠達成に貢献するなど、イタリアでも見事な活躍を見せた。 2010年9月29日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)のグループリーグ、ブレーメン戦では まずは21分、インテルが相手のミスからボールを奪うと、MFエステバン・カンビアッソがエトーにパスを出す。相手DFラインの裏へと抜け出したエトーは、ボックス左からアウトサイドシュートで相手GKの股を抜き、見事な先制点を奪ってみせる。 さらに27分には、最終ラインのDFルッシオからのフィードを、エトーが絶妙なトラップで受けると、そのままボックス右に侵入し、右足でゴールへと沈め、追加点を奪う。 インテルは前半の内にもう1点を加え、3-0で後半を迎えると、試合終盤の81分にはカウンターのチャンスからMFヴェスレイ・スナイデルのスルーパスにエトーが抜け出し、最後は相手GKもかわして無人のゴールへと流し込んだ。 抜群のスピードと決定力でハットトリックを達成したエトー氏。インテルでの3シーズンで102試合53ゴールを記録している。 2020.10.05 18:10 Mon4
長友佑都が目指すべき存在、衰え見せなかった“鉄人”ハビエル・サネッティ
長年トップレベルで変わりないパフォーマンスを披露し続けることが困難なサッカー界。しかし、中には次々と出てくる若き才能に負けず、そのポジションを守り続ける男もいる。 Jリーグでは、先日53歳でJ1出場を果たした三浦知良(横浜FC)という偉大なレジェンドがいる一方で、出場機会を求めてJ1の舞台からJ2へと40歳で移った遠藤保仁(ジュビロ磐田)もいる。 日本代表に目を向ければ、2010年の南アフリカ・ワールドカップから2014年のブラジル大会、2018年のロシア大会と3大会連続でレギュラーとしてプレーし、今なお日本代表に呼ばれているDF長友佑都(マルセイユ)が居る。後輩たちの突き上げにも負けない意欲を見せており、34歳にして新たなリーグに挑戦する。 その長友が尊敬してやまない男も、また長年ポジションを守り続けてきた。元アルゼンチン代表DFハビエル・サネッティだ。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">◆ネッラズーリの永遠の背番号「4」 </div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/Zanetti5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 1995年に母国アルゼンチンのバンフィエルドからインテルに加入したサネッティは、2014年に現役を引退するまでの約20年間を「ネラッズーリ(青と黒)」に捧げ、クラブ歴代最多の公式戦出場858試合の記録を保持している。 1999年からはキャプテンを務めると、強烈なキャプテンシーでチームをまとめ上げ、インテルでは5回のセリエA制覇、4度のコッパ・イタリア優勝を経験。2009-10シーズンにはチャンピンズリーグ優勝も成し遂げ3冠を達成するなど、多くの功績を残してきた。 その功績はサポーターからも認められ、本拠地サン・シーロでのラストゲームでは、背番号「4」の下に「EVER」の文字をあしらった「サネッティは4ever(フォーエバー、永遠)」という意味の特製のユニフォームが用意。背番号「4」はインテルの永久欠番に指定された。 <div id="cws_ad">◆入団、三冠、引退試合…サネッティとインテルが歩んだ道<br/><div style="margin:0 auto; max-width:100%; min-width:300px; " ><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiJZMjJvcWNhTSIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div><div style="text-align:center;" id="cws_ad"><hr><a href="https://web.ultra-soccer.jp/link.php?url=https://ryan.onelink.me/C7cD/1fb76a70&c=sega_20201031_1">バティストゥータ、サネッティ、ベロンが<br />「サカつくRTW」に登場!</a><hr></div><div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">◆長友とサイドバックコンビを形成 </div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/Zanetti4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> サネッティは、2014年に現役を引退するまでの3年間、長友ともチームメイトとしてプレーしている。右サイドのサネッティ、左サイドの長友と、インテルの両サイドバックをこの2人が担う時期もあった。 長友がセリエA初ゴールを決めた際には、サネッティとともに披露した「お辞儀」パフォーマンスがイタリアでも大きな話題となり、その後のインテル内で流行するほど。サネッティには長友の誠実さが伝わり、良い関係を築いていた。 長友自身もサネッティについて最も尊敬している選手だと明かしており、「サネッティのように30代後半まで活躍できる選手になりたい」と語っている。 実際、サネッティは現役最後のシーズンとなった2013-14シーズンも39歳ながら、公式戦48試合に出場するフル稼働。さらにそのほとんどすべてが先発での出場であり、衰えをみせることなくスパイクを脱いでいた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">◆重宝されるスキルとユーティリティ性 </div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/Zanetti3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> サネッティがキャリアを長く続けられた理由の一つに、そのユーティリティ性が挙げられる。左右のサイドバックはもちろん、センターバックやボランチに加えサイドのアタッカーも務めることができた。上下動を繰り返す豊富な運動量に加え、馬力と闘志に溢れるディフェンス、アタッカー顔負けのドリブルで攻守問わずに活躍ができる選手だった。 その一流の能力に加え、チームをまとめる強烈なキャプテンシー、長年のキャリアにおいて大きなケガをしていないタフさ、さらにはプロキャリアを通して退場はわずか1回というフェアプレー精神までも併せ持っており、監督としては是が非でもチームに置いておきたい存在だったと言える。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">◆ベテランとして生きる道 </div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/Zanetti2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> サネッティ然り、経験豊富なベテランというだけでは重宝はされない。当然ながら戦力として結果を残せることが、現役選手として生き残る道だ。 ケガなくプレーすることはもちろん、フィジカルレベルを保つこと、そしてチームに経験と安定感をもたらせることは何よりも必要なこと。ミランに復帰してから再びその才能を遺憾なく発揮しているFWズラタン・イブラヒモビッチも良い例だろう。 常に結果を残し続けてきた男は、そのキャラクターもさることながら、ピッチ上でのパフォーマンスで観るものをガッカリさせたことはない。 きっと、我々がガッカリすることなく、イブラヒモビッチはピッチから去っていくはずだ。そして、結果を残すだけでなく、チームメイトへ与える影響が大きいからこそ、ベテランでありながらも重宝される。 長友の後継者探しは日本代表にとっては解決しなければいけない問題であることは間違いない。一方で、長友が尊敬してやまないサネッティになることも、日本がワンランク上に上がるためには必要だろう。ベテランとはそういった存在にならなければならないのだ。 <div style="text-align:left;" id="cws_ad"><hr>長友佑都も尊敬してやまないアルゼンチンの英雄サネッティが、大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場!<br /><br />サネッティとともにアルゼンチン代表として1998年のフランスW杯で日本代表と戦った、FWガブリエル・バティストゥータとMFファン・セバスティアン・ベロンも同時に登場している。『サカつくRTW』で“鉄人”の姿を観たい方は是非一度チェックしよう。</div><hr> 2020.11.02 13:30 Mon5