【セリエA注目プレビュー】ナポリ、前指揮官サッリ不在の王者ユーベと早くも激突《ユベントスvsナポリ》

2019.08.31 13:15 Sat
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セリエA第2節、ユベントスvsナポリが31日の27:45にキックオフされる。9連覇を目指す王者ユベントスを阻むライバルの一角として期待されるナポリが、前指揮官のサッリ監督が肺炎で不在となる中で挑むビッグマッチだ。

先週開幕した2019-20シーズンのセリエA。ユベントスはパルマとのアウェイ戦に臨み、渋くウノゼロで白星スタートとした。DFデ・リフトやMFラビオら新戦力を先発で起用せず、昨季の主力で構成されたチームは、手堅い試合運びで勝利を手にした。まだまだサッリ監督の志向する流れるようなパスワークが浸透しているとは言えない中、インテルと共に優勝を争うライバルになり得るナポリを叩き、連勝スタートとすることはできるか。

一方、フィオレンティーナとの開幕節では打ち合いとなった中、驚異の決定力で4-3と制したナポリ。DFマノラスが加わった守備陣がまさかの3失点を喫する形となったが、サッリ前監督が構築し、アンチェロッティ監督の下でマイナーチェンジを図った攻撃は流石の精度を見せた。ユベントス戦ではディフェンス面の修正が必須だが、前指揮官のサッリ監督が不在が見込まれる中、王者の出鼻を挫けるか。
◆ユベントス◆
【4-3-3】

(C)CWS Brains,LTD.

▽ユベントス予想スタメン
GK:シュチェスニー
DF:デ・シリオ、ボヌッチ、デ・リフト、アレックス・サンドロ
MF:ラビオ、ピャニッチ、マテュイディ
FW:ドグラス・コスタ、イグアイン、C・ロナウド
負傷者: DFルガーニ、キエッリーニ、MFラムジー
出場停止者:なし

パルマ戦のスタメンがベースとなるはずだったが、同試合の直前にカピターノのキエッリーニが右ヒザ前十字じん帯損傷の重傷を負い、長期離脱となる緊急事態に見舞われた。代役には守備面の強度で勝るDFメリヒ・デミラル、足下の技術で勝るデ・リフトのいずれかが起用される見込みだ。戦力外が見込まれたイグアインはプレシーズンからの状態の良さが評価され、開幕スタメンを勝ち取った。パルマ戦でも一定の起点となるプレーができており、引き続きスタメンが予想される。中盤ではクオリティ不足を補うべく、MFケディラではなくラビオをスタメン予想とした。
◆ナポリ◆
【4-2-3-1】

(C)CWS Brains,LTD.

▽ナポリ予想スタメン
GK:メレト
DF:ディ・ロレンツォ、マノラス、クリバリ、グラム
MF:アラン、ジエリンスキ
MF:カジェホン、ファビアン・ルイス、インシーニェ
FW:メルテンス
負傷者:DFトネッリ
出場停止者:なし

こちらもフィオレンティーナ戦のスタメンがベースとなるはずだ。昨季はフラットな[4-4-2]を採用することが多かったが、開幕節では[4-2-3-1]を採用。ユベントス戦でも同様のシステムで挑むことが見込まれる。

★注目選手
◆ユベントス:MFミラレム・ピャニッチ
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サッリボールと評されるパスワーク主体の戦術を体現する存在として欠かせないのが、ユベントスのアンカーを務めるMFピャニッチだ。ユベントスで最もパスセンスに優れるボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFは、サッリ監督の愛弟子であるMFジョルジーニョに近いプレーヤーだ。ユベントスとしてもピャニッチが中盤で存在感を発揮することなく、サッリ監督の戦術が浸透していくことは考えられない。戦術の肝を担うピャニッチがこの大一番でどのようなパフォーマンスを見せるかに注目だ。

◆ナポリ:DFコスタス・マノラス
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フィオレンティーナ戦では攻撃陣がしっかりと結果を残した一方、守備陣は反省する部分が多い試合となってしまった。セットプレーとミドルシュートから失点しており、マノラスとしてはユベントス戦ではより高い集中力が求められる。DFクリバリと組むセンターバックは守備の国イタリアでもトップクラスのコンビだと思われるが、ユベントス相手にその強靭なフィジカルを武器にFWロナウドを止めることはできるか。

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