長沢恩返し決勝弾! G大阪の緩い“終わり”を突いた仙台が3試合ぶり白星《J1》

明治安田生命J1リーグ第9節が28日にユアテックスタジアム仙台で行われ、ベガルタ仙台がガンバ大阪に2-1で勝利した。

2連敗中の17位仙台は、先のルヴァンカップでケガから復帰した椎橋がベンチスタート。前節の鹿島戦を欠場した永戸が先発復帰した。対して、4試合で白星から遠ざかる15位G大阪は、遠藤がシーズン初のベンチスタート。代わりに、矢島がリーグ戦初先発を果たした。
浮上を狙う下位対決はホームの声援を受けた仙台が立ち上がりから攻勢に。ただ、アウェイでの戦いということもあり、守備意識高めのG大阪もマイボール時、ファン・ウィジョのゴールに向かう積極性を生かしてシュート数を増やしていく。

そうしたなか、24分にGK東口のキックミスから仙台がショートカウンター。バイタルエリアでボールを受けたジャーメイン良が相手GKとの一対一に持ち込み、シュートを放つが、これを枠の左に外して、絶好の先制機を逃してしまう。

すると、事なきを得たG大阪は32分、獲得した左CKのチャンスから矢島がニアサイドを突くクロスボールを供給。混戦を抜けたボールにゴール正面のキム・ヨングォンが頭で合わせ、G大阪がセットプレーのチャンスから先制に成功する。優勢ながらリードを許した仙台だが、前半アディショナルタイム1分、バイタルエリア左の遠目から永戸が利き足ではない右足を一閃。ボックス左の三浦に当たって角度が変わったボールがGK東口の逆を突いて右隅に決まり、追いつく。

前半のうちに追いついた仙台が後半も同様にボールの主導権を握りにかかる。そのなかで、G大阪が60分にファン・ウィジョ、69分に倉田がゴールに迫るが、それぞれ至近距離からのシュートチャンスをゴールに結びつけられない。

試合が進むにつれて、トーンダウン気味の仙台は吉尾、松下、ジャーメイン良を下げて、関口、椎橋、古巣戦の長沢を立て続けに投入。一方、G大阪もアデミウソンと小野瀬に代えて、遠藤と田中の交代カードを切り、勝負に出る。

さらに、残る交代カードで倉田を下げて食野を起用したG大阪だが、後半アディショナルタイム1分にボックス右の石原崇兆がゴール前にラストパスを通すと、これを長沢がプッシュ。長沢の恩返し弾が決勝点となり、仙台が3試合ぶりの白星を手にした。