キックオフカンファレンスでの出来事/六川亨の日本サッカーの歩み
2019.02.16 08:30 Sat
Jリーグのシーズン到来を告げる「2019Jリーグキックオフカンファレンス」が2月14日、都内の貸しホールでJ1全18チームの監督と選手を招いて開催された。例年だとJ1に加えJ2とJ3(FC東京U-23とG大阪U-23、C大阪U-23を除く)の全チームを招いて行われてきたが、今年は試験的にJ1チームだけにした。
カンファレンスそのものは、最初に22日のフライデーナイトで対戦するC大阪の都倉と神戸のイニエスタが登場し、その後も開幕戦で対戦するチーム同士の選手が次々と登場と「選手ファースト」だったのは良かった。最後に登壇した村井チェアマンが今年の開幕宣言をして第1部は終了した。
えてしてこうしたイベントでは、最初にエライ人が出てきてスポンサーへの感謝を述べたり、長々と挨拶したりと、しきたりを重要視しがちなもの。しかし戦うのは選手であるため、彼らが全面に出てくるのは良かったし、選手への質問も1~2問にとどめたのは、槙野(浦和)は別にして口べたな選手もいるかもしれないので、答える方も気楽だったのではないだろうか。
今年のキックオフカンファレンスでもう1つ目についたのが、UAEで開催されたアジアカップでの健闘が光ったタイ人選手の登場だ。札幌のチャナティップは昨シーズンのベストイレブンにも選出された実績を持つが、アジアカップのグループステージのバーレーン戦では決勝点を決めて初勝利に貢献した。
神戸から横浜FMに移籍したティーラトンに加え、今シーズンからは大分初の東南アジアの選手となるティティパンは、アジアカップのグループステージのUAE戦で1-1の同点ゴールを決め、チームのベスト16進出に貢献した選手だ。その3人が、2部のクラブプレゼンテーションも終盤に差し掛かり、取材陣もまばらになると記者の求めに応じて3人で肩を組み、笑顔で撮影に応じる姿をみるのはなんとも微笑ましい光景だった。
彼ら3人に共通していたのは、1部で司会者からショートインタビューを受けたあとに、退場する際はマイクを両手ではさむように手を合わせてお辞儀をしていたこと。信心深いタイ人らしいなと感じたし、彼らの活躍によってタイでもJリーグへの注目度が高まり、さらに新たな選手が来るかもしれないということ。
Jリーグのアジア戦略は、徐々にではあるが、確実に実を結びつつあるのかもしれない。
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その理由をJリーグ関係者に聞いたところ、「J2とJ3のチームは全国各地に散らばっているが、それらのチームのブースを訪れて取材している新聞、テレビなどはいずれも地元のメディアです。取材する方もされる方も地元同士。それなら、『わざわざ交通費とホテル代をかけて上京する必要はないのではないか』という意見が出たからです」と教えてくれた。それはそれで正しい意見だが、チーム数が減った割に18チームを取材するエリアは狭すぎて、すれ違うのも容易ではなかった点は改善を期待したい。えてしてこうしたイベントでは、最初にエライ人が出てきてスポンサーへの感謝を述べたり、長々と挨拶したりと、しきたりを重要視しがちなもの。しかし戦うのは選手であるため、彼らが全面に出てくるのは良かったし、選手への質問も1~2問にとどめたのは、槙野(浦和)は別にして口べたな選手もいるかもしれないので、答える方も気楽だったのではないだろうか。
2部のクラブプレゼンテーション(クラブブースでの自由取材)では、神戸のイニエスタと鳥栖のフェルナンド・トーレスは別格扱いで、2人だけはテレビの共同インタビューを受け、クラブブースでの取材はなかった。たぶん実施すれば、ただでさえ狭いクラブブースが大混乱に陥った可能性がある。これはこれで主催者側の好判断と言っていい。
今年のキックオフカンファレンスでもう1つ目についたのが、UAEで開催されたアジアカップでの健闘が光ったタイ人選手の登場だ。札幌のチャナティップは昨シーズンのベストイレブンにも選出された実績を持つが、アジアカップのグループステージのバーレーン戦では決勝点を決めて初勝利に貢献した。
神戸から横浜FMに移籍したティーラトンに加え、今シーズンからは大分初の東南アジアの選手となるティティパンは、アジアカップのグループステージのUAE戦で1-1の同点ゴールを決め、チームのベスト16進出に貢献した選手だ。その3人が、2部のクラブプレゼンテーションも終盤に差し掛かり、取材陣もまばらになると記者の求めに応じて3人で肩を組み、笑顔で撮影に応じる姿をみるのはなんとも微笑ましい光景だった。
彼ら3人に共通していたのは、1部で司会者からショートインタビューを受けたあとに、退場する際はマイクを両手ではさむように手を合わせてお辞儀をしていたこと。信心深いタイ人らしいなと感じたし、彼らの活躍によってタイでもJリーグへの注目度が高まり、さらに新たな選手が来るかもしれないということ。
Jリーグのアジア戦略は、徐々にではあるが、確実に実を結びつつあるのかもしれない。
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