終盤投入のGK鈴木がセーブ! 尚志、PK戦の末に神村学園破り東福岡との2回戦へ《全国高校サッカー選手権》

▽第97回全国高等学校サッカー選手権大会の1回戦が31日に行われ、尚志高校(福島)vs神村学園(鹿児島)は、1-0で尚志が勝利した。

▽5年連続10回目の出場を決めた尚志と、2年連続6回目の出場を決めた神村学園の一戦。攻撃力を武器とする両校の試合は尚志が最初にチャンスを迎える。2分、神村学園のGKへのバックパスが弱くなると、尚志の二瓶が見逃さない。ボックス左でGKを交わし、右足に持ち直して角度のないところからシュートを放ったが、枠を捉えることはできなかった。

▽立ち上がりを経過しても尚志は、神村学園にシュートを許さずに攻勢を続ける。24分にはカウンターから左サイドを突破し、最後は吉田がボックス左手前からミドルシュートを放ったが、ゴール右外に外れた。
▽ここまで尚志に抑え込まれている神村学園のファーストシュートは26分。中盤でパスをカットした濱屋が敵陣中央右から左足を振り抜くも、ボールはゴール上を通過した。

▽その後もやや尚志ペースで試合が進むも、両チームコンパクトに保ち、最後のところで決定的なチャンスを作らせず。試合はゴールレスドローで折り返した。▽後半に入ると、尚志はサイドからの攻撃を強める。48分、味方からのパスを受けた石川がボックス右外からクロスを供給。これを中央の染野が頭で合わせたが、GK坂ノ下に素早い反応で阻まれる。

▽後半も良い入りを見せる尚志。53分に途中出場の伊藤がミドルシュートを放つと、再びGK坂ノ下にパンチングで阻まてしまう。それでもその直後、この日最初のCKで先制点を奪う。54分、右CKからゴール前に放り込んだボールは、GK坂ノ下にキャッチされたが、真下にいた伊藤にあたってファンブル。これに素早く反応した伊藤が押し込んで先制点を奪った。

▽不運な形でゴールを許した神村学園は、交代カードを切って攻撃の活性化を図る。しかし、活路を見出すことはできない。対する尚志は75分に河村がボックス左での仕掛けから左足でシュートを放つ。GK坂ノ下の好守に阻まれるも、神村学園を押し込み続ける。

▽このまま試合終了かに思われた後半アディショナルタイム1分、神村学園はボックス手前でFKを獲得する。これをキッカーの隈元が右足を振り抜くと、ボールはゴール左下に吸い込まれて終盤に同点に追いつく。

▽同点に追いつかれた尚志はPK戦に備えてGK鈴木を投入。すると、同点に追いついた神村学園が後半アディショナルタイム4分に若松のドリブル突破からチャンスが生まれたが、ボックス右からのシュートは右サイドネットに嫌われてゴールとはならず。決着はPK戦に委ねられた。

▽運命のPK戦。尚志が2人目まで成功させると、神村学園は同点ゴールを決めた隈元がPKに備えて途中投入されたGK鈴木に阻まれて失敗。対する尚志は5人全員が成功させ、PKスコア5-3で勝利した尚志が2回戦進出を決めた。尚志は2回戦で東福岡(福岡)と対戦する。

◆1回戦 結果(12/30-31)
▽12/31
浦和南(埼玉) 0-4 東福岡(福岡)
帝京長岡(新潟) 6-0 高知西(高知)
桐光学園(神奈川) 0-5 大津(熊本)
東邦(愛知) 1-3 大分(大分)
遠野(岩手) 0-4 岡山学芸館(岡山)
国士舘(東京A) 0-1 米子北(鳥取)
秋田商(秋田) 2-0 四日市中央工(三重)
明秀学園日立(茨城) 1-0 大阪学院大高(大阪)

《14時10分開催》
尚志(福島) 1-1(PK:5-3) 神村学園(鹿児島)
旭川実(北海道) 2-0 和歌山北(和歌山)
岐阜工(岐阜) 0-4 立正大淞南(島根)
仙台育英(宮城) 4-2 一条(奈良)
丸岡(福井) 2-2(PK:5-4) 東山(京都)
富山第一(富山) 3-2 西京(山口)
星稜(石川) 2-0 関西学院(兵庫)

▽12/30
駒澤大高(東京B) 1-1(9PK10) 那覇西(沖縄)