【セリエAプレビュー】大差での決着も? 絶好調の王者vs不調の挑戦者《ユベントスvsローマ》
2018.12.22 12:20 Sat
▽セリエA第17節、ユベントスvsローマが日本時間22日28:30にアリアンツ・スタジアムでキックオフされる。ここまで15勝1分けと開幕から未だ無敗を継続する7連覇中の絶対王者ユベントス(勝ち点46)と、昨季3位も今季は7位に低迷するローマ(勝ち点24)による好不調の明暗分かれる強豪対決だ。
▽なお、昨シーズンの対戦はユベントスの1勝1分け。さらに、ローマがユベントスとのアウェイゲームで最後に勝利したのは2010年1月が最後。その試合ではFWデル・ピエロ、FWトッティとレジェンドストライカーがゴールを奪い合い、GKブッフォンが終盤に退場した中、後半アディショナルタイムに伏兵DFリーセが劇的決勝点を奪っていた。しかし、現在は7連敗中でアリアンツ・スタジアムでの勝利は一度もなく、直近3試合はすべてウノゼロでの敗戦となっている。
▽ユベントス予想スタメン
DF:デ・シリオ、ボヌッチ、キエッリーニ、アレックス・サンドロ
MF:ベンタンクール、ピャニッチ、マテュイディ
MF:ディバラ
FW:マンジュキッチ、クリスティアーノ・ロナウド
負傷者:DFバルザーリ、カンセロ、MFクアドラード
出場停止者:なし
▽システムに関してはディバラ、マンジュキッチ、C・ロナウドの3トップの立ち位置によって明確な[4-3-3]の形も想定されるが、中盤で数的優位を作りつつより流動的にプレー可能な[4-3-1-2]の採用が濃厚だ。
▽ローマ予想スタメン
DF:サントン、マノラス、ファシオ、コラロフ
MF:クリスタンテ、エンゾンジ
MF:ジェンギズ・ウンデル、ザニオーロ、フロレンツィ
FW:シック
負傷者:MFデ・ロッシ、チョリッチ、ロレンツォ・ペッレグリーニ、FWエル・シャーラウィ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関してはキャプテンのデ・ロッシに加え、ロレンツォ・ペッレグリーニ、エル・シャーラウィと3人の主力が引き続き欠場する。その一方で、3週間ほどの離脱を強いられていたジェコが招集メンバー入りを果たした。しかし、ディ・フランチェスコ監督はパストーレ、ペロッティのアルゼンチンコンビと同様に先発起用は難しいと語っている。
▽直近のジェノア戦では本職中盤のザニオーロを偽9番に配した[3-4-3]の布陣を採用したが、期待された守備面を改善できておらず、メインシステムの[4-2-3-1]に戻す可能性が高い。スタメンに関しては右サイドバックにサントン、左ウイングにフロレンツィを置く守備的な布陣を採用し、後半にジェコ、クライファートを投入する後半勝負のゲームプランが濃厚だ。なお、最前線はザニオーロではなくシックが務める模様だ。
★注目選手
◆ユベントス:FWクリスティアーノ・ロナウド
▽今回の対戦相手であるローマとはマンチェスター・ユナイテッド、マドリー時代に通算6度対戦しており、5勝1敗と大きく勝ち越している。さらに個人としても直近3試合連続を含む5ゴールを挙げているお得意様。また、ユナイテッド時代の対戦ではローマ陣営と遺恨を残しており、モチベーションも高い。直近のデルビー・デッラ・モーレではPKを決めた直後に相手GKにわざとぶつかる非紳士的行為で警告を受けたものの、その勝利への執念と熱さは今回のビッグマッチでもチームにプラスをもたらすはずだ。
◆ローマ:MFブライアン・クリスタンテ
▽豊富な運動量と186cmの恵まれた体躯を生かしたダイナミックなプレーに加え、ここ最近の試合ではライン間に顔を出す前線の選手への鋭いクサビのパス、前線への攻撃参加と攻守両面で持ち味を発揮している。さらに直近のセリエAで2戦連発中とパワフル且つ正確なミドルシュートは前任者を彷彿とさせる。終始、劣勢が見込まれるユベントス戦ではエンゾンジと共に脆弱な最終ラインのサポートをしつつ、攻撃ではフィジカル面で優位を保てる相手中盤をぶち抜いて難攻不落の相手ゴールをこじ開けたい。
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▽ここまでセリエA7連覇とすでに国内で敵なしの状況ながら今夏、悲願のチャンピオンズリーグ(CL)制覇に向けてFWクリスティアーノ・ロナウドやDFカンセロ、MFジャンなど実力者を迎え入れたユベントス。その実力者の加入がもたらした新たな刺激と世界屈指の指揮官に君臨する智将の下で絶好調のチームはCLグループステージで2敗こそしているものの、国内では第9節ジェノア戦でのドローを除き全勝中。直近の2試合ではインテル、トリノと2つのデルビーを代名詞のウノゼロで勝ち切って7連勝を達成。すでに2位のナポリ(勝ち点38)との勝ち点差を「8」に広げ今節にも前半戦首位ターンを確定させる勢いだ。とはいえ、格下相手に敗れたCLヤング・ボーイズ戦の敗戦を含め直近の3試合ではややパフォーマンスを落としており、手負いのローマ相手のホームゲームで気を抜くことがあれば、思わぬ結果を招く可能性もある。▽一方、ベスト4進出を果たした昨季に続きCLの舞台では順当に決勝トーナメント進出を決めたローマだが、国内リーグでは格下相手の取りこぼしが目立つなど序盤から大不振に陥っている。ディ・フランチェスコ監督の進退が懸かった前節のジェノア戦では2度のビハインドを撥ね返して公式戦6試合ぶりの白星を手にしたが、「チームはまだ病の中にいる」との指揮官の言葉通り、脆弱なメンタルの影響か、守備面、決定力という部分の低調さを払しょくするには至っていない。絶好調の王者相手には本来の力を出しても分が悪いだけに、開き直って戦うか、ナポリ戦同様に勝ち点1奪取の弱者の戦いを採用するか、指揮官の采配に注目が集まるところだ。◆ユベントス◆
【4-3-1-2】
【4-3-1-2】
▽ユベントス予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:シュチェスニーDF:デ・シリオ、ボヌッチ、キエッリーニ、アレックス・サンドロ
MF:ベンタンクール、ピャニッチ、マテュイディ
MF:ディバラ
FW:マンジュキッチ、クリスティアーノ・ロナウド
負傷者:DFバルザーリ、カンセロ、MFクアドラード
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関してはバルザーリ、カンセロ、クアドラードの長期離脱組を除き主力に目立ったケガ人はいない。
▽システムに関してはディバラ、マンジュキッチ、C・ロナウドの3トップの立ち位置によって明確な[4-3-3]の形も想定されるが、中盤で数的優位を作りつつより流動的にプレー可能な[4-3-1-2]の採用が濃厚だ。
◆ローマ◆
【4-2-3-1】
【4-2-3-1】
▽ローマ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:オルセンDF:サントン、マノラス、ファシオ、コラロフ
MF:クリスタンテ、エンゾンジ
MF:ジェンギズ・ウンデル、ザニオーロ、フロレンツィ
FW:シック
負傷者:MFデ・ロッシ、チョリッチ、ロレンツォ・ペッレグリーニ、FWエル・シャーラウィ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関してはキャプテンのデ・ロッシに加え、ロレンツォ・ペッレグリーニ、エル・シャーラウィと3人の主力が引き続き欠場する。その一方で、3週間ほどの離脱を強いられていたジェコが招集メンバー入りを果たした。しかし、ディ・フランチェスコ監督はパストーレ、ペロッティのアルゼンチンコンビと同様に先発起用は難しいと語っている。
▽直近のジェノア戦では本職中盤のザニオーロを偽9番に配した[3-4-3]の布陣を採用したが、期待された守備面を改善できておらず、メインシステムの[4-2-3-1]に戻す可能性が高い。スタメンに関しては右サイドバックにサントン、左ウイングにフロレンツィを置く守備的な布陣を採用し、後半にジェコ、クライファートを投入する後半勝負のゲームプランが濃厚だ。なお、最前線はザニオーロではなくシックが務める模様だ。
★注目選手
◆ユベントス:FWクリスティアーノ・ロナウド
Getty Images
▽ユベントスの注目プレーヤーはチーム得点王のC・ロナウドだ。開幕3試合でノーゴールと出だしこそ躓いたものの、ここまで公式戦21試合で12ゴール7アシストと絶好調のチームをエースストライカーとしてきっちりけん引している。また、守備面の貢献こそ限定的だが、絶対的な王様に君臨したレアル・マドリー時代と異なりスペースメークやチャンスメークなど利他的なプレーも効いており、ここまではうまくチームのメカニズムに嵌っている印象だ。▽今回の対戦相手であるローマとはマンチェスター・ユナイテッド、マドリー時代に通算6度対戦しており、5勝1敗と大きく勝ち越している。さらに個人としても直近3試合連続を含む5ゴールを挙げているお得意様。また、ユナイテッド時代の対戦ではローマ陣営と遺恨を残しており、モチベーションも高い。直近のデルビー・デッラ・モーレではPKを決めた直後に相手GKにわざとぶつかる非紳士的行為で警告を受けたものの、その勝利への執念と熱さは今回のビッグマッチでもチームにプラスをもたらすはずだ。
◆ローマ:MFブライアン・クリスタンテ
Getty Images
▽ローマの注目プレーヤーはビッグマッチ男ナインゴランの後継を担うクリスタンテだ。今夏、インテルに旅立ったMFナインゴランの後釜としてアタランタから加入したクリスタンテはチームが当初採用した[4-3-3]のインサイドハーフに馴染めず、序盤戦は思うようなパフォーマンスを見せられなかった。それでも、チームが[4-2-3-1]のシステムを採用してからは相棒エンゾンジと共にローマの中盤に高いインテンシティをもたらしている。▽豊富な運動量と186cmの恵まれた体躯を生かしたダイナミックなプレーに加え、ここ最近の試合ではライン間に顔を出す前線の選手への鋭いクサビのパス、前線への攻撃参加と攻守両面で持ち味を発揮している。さらに直近のセリエAで2戦連発中とパワフル且つ正確なミドルシュートは前任者を彷彿とさせる。終始、劣勢が見込まれるユベントス戦ではエンゾンジと共に脆弱な最終ラインのサポートをしつつ、攻撃ではフィジカル面で優位を保てる相手中盤をぶち抜いて難攻不落の相手ゴールをこじ開けたい。
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