兄を追い越したS・インザーギにザックも太鼓判「選手としては欠けるものがあったが…」

2018.10.30 22:40 Tue
元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏が、29日付のイタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』のインタビューの中で、ラツィオ時代の愛弟子であるシモーネ・インザーギの意外な一面を明かした。

現在、UAE(アラブ首長国連邦)代表の指揮を執るザッケローニ氏だが、指導者へと転身したS・インザーギの活躍を喜んでいる。2010年からラツィオで下部組織の指揮を託され、2016年4月からトップチームを率いる愛弟子を高く評価した。

「現在、彼はイタリア人指揮官の中で最高峰の1人だが、シモーネについて語られることが少なすぎる。ラツィオにおいて何年も前から非常に素晴らしい功績を残しており、彼はトップレベルの監督になる運命にある。もはや驚きではない。(ルーカス)ビリアや(ステファン)デ・フライなど主力選手を失ったが、変わらず手腕を発揮している」

■偉大な兄フィリッポ・インザーギの弟現役時代は、3歳年上の兄フィリッポ・インザーギ(現ボローニャ監督)には一歩及ばなかった。兄はミランのレジェンドとして名を刻み、2006年にはイタリア代表の一員としてドイツ・ワールドカップを制した一方で、シモーネは兄ほどの成績を残すことはできなかった。ザッケローニはその一因を挙げている。

「現在、指導者として見せている決意を選手時代は窺うことができなかった。シモーネはピッチにおいて非常に高いクオリティを持っていたが、彼には攻撃性やハングリー精神が欠けていた。監督になってからは嬉しいサプライズだ。当時は彼の指揮官の姿を想像していなかったのでね」

「彼の決意が不十分に感じられたエピソードを紹介しよう。あるホームでの試合において、終了まであと数分のところで私に交代を要求した。その間に彼はイエローカードを受けてしまった。痛みを感じていたからだと主張していたが、いずれにせよ次のユーヴェ戦には出られなかった。最初の困難に直面し、歯を食いしばるどころか緩めてしまった」

しかし現在、監督としてのキャリアでは兄フィリッポを上回る実績を残している。元日本代表指揮官は愛弟子の実力に太鼓判を押す。

「だが今は見違えたよ。間違いなく選手よりも監督に向いている。選手時代は、自分の潜在能力を最大限生かそうとしたがらなかったからね」


提供:goal.com

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