【リーガプレビュー】11年ぶりに両エース欠く予測不能のクラシコ《バルセロナvsレアル・マドリー》
2018.10.28 12:00 Sun
▽リーガエスパニョーラ第10節、バルセロナvsレアル・マドリーによる“エル・クラシコ”が日本時間28日24:15にカンプ・ノウでキックオフされる。開幕9戦を5勝1敗3分けで首位に立つ昨季王者バルセロナ(勝ち点18)と、4勝3敗2分けで7位に低迷するマドリーが今季初めて対峙する全世界注目の伝統の一戦だ。
▽今季スーペル・コパでの勝利を含め開幕から公式戦6連勝と最高のスタートを切ったバルセロナ。しかし、その連勝時から懸念された[4-3-3]への回帰と、DFピケを中心とする守備陣の低パフォーマンスの影響による守備の脆さから以降のリーグ戦4試合ではレガネス相手の敗戦を含め1敗3分けと急失速した。
▽それでも、前節セビージャとの首位攻防戦を4-2で制してリーガ5戦ぶりの白星を掴むと、直近のチャンピオンズリーグ(CL)でもインテル相手に2-0のスコア以上の内容で完勝し、CLではグループステージ3連勝を飾った。その一方で、セビージャ戦勝利の代償に絶対的エースFWメッシが右腕骨折による全治3週間の離脱を強いられており、今回のビッグマッチを含め来月の代表ウィークに突入するまでの数試合をエース不在の中で戦うことになる。
▽一方、今夏にジダン監督の電撃辞任、エースFWクリスティアーノ・ロナウドのユベントス移籍と2つの激震に見舞われたマドリーは物議を醸す交渉の果てに前スペイン代表監督のロペテギ監督を新指揮官に招へい。新守護神候補クルトワを除き目立った補強がなかった中、開幕からの公式戦6試合を5勝1分けの無敗と上々のスタートを飾った。
▽しかし、第6節のセビージャ戦で0-3の完敗を喫すると、以降はアトレティコ・マドリーとのダービーこそゴールレスドローで終えるも、CSKAモスクワ、アラベス、レバンテと格下相手にまさかの3連敗。さらに、前節のレバンテ戦でようやくゴールを挙げたものの、公式戦5試合未勝利の間には連続無得点時間(480分)のクラブワースト記録を樹立。直近のCLビクトリア・プルゼニ戦を2-1で辛勝して6戦ぶり白星を挙げるも、クラブ幹部はすでにロペテギ監督の更迭及び前チェルシー監督のコンテ氏の新指揮官招へいに近づいているとも報じられており、これがロペテギ体制最初にして最後のクラシコとなる可能性もある。
▽バルセロナ予想スタメン
DF:セルジ・ロベルト、ピケ、ラングレ、ジョルディ・アルバ
MF:ラキティッチ、ブスケッツ、アルトゥール
FW:ラフィーニャ、スアレス、コウチーニョ
負傷者:DFユムティティ、ヴェルメーレン、FWメッシ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関してはユムティティ、ヴェルメーレンのセンターバックコンビに加え、前節セビージャ戦で右腕を骨折したメッシの欠場が確定している。
▽システムとスタメンに関してはメッシ不在の中で好パフォーマンスを披露したインテル戦と同じシステム、メンバーを継続する可能性が高い。ただ、右サイドの人選に関してはインテル戦のゴールでメッシ代役テストに一発合格したラフィーニャに加え、よりアタッカー色が強いデンベレ、マウコムの起用も想定される。さらに、マルセロ対策としてセルジ・ロベルトを右ウイング、ネウソン・セメドを右サイドバックに配する守備的なプランもなくはなさそうだ。
▽レアル・マドリー予想スタメン

DF:ナチョ、ヴァラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MF:モドリッチ、カゼミロ、クロース
FW:ベイル、ベンゼマ、イスコ
負傷者:DFカルバハル、バジェホ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関してはビクトリア・プルゼニ戦で負傷したマルセロに欠場の可能性があったものの、幸いにも全体練習をきっちりこなしておりクラシコ出場に問題はない。したがって、長期離脱のカルバハルとバジェホを除き全選手の起用が可能だ。
▽システムに関してはイスコをトップ下に配し中盤を厚くした[4-3-1-2]の可能性もあるが、相手の右サイドにメッシが不在ということもあり、同選手を左ウイングに配した[4-3-3]の採用が濃厚だ。右サイドバックに関しては快足を誇るオドリオソラをアルバ対策で起用する可能性も考えられるが、安定感際立つナチョの起用されるはずだ。
★注目選手
◆バルセロナ:MFアルトゥール
▽今月に入って完全にレギュラーポジションを確保したブラジル代表MFは、チャビの代名詞である超絶ターンや絶妙なボールの置き所が可能とする卓越したキープ力、精確さと判断力に長けたボール捌きと圧巻のプレーを披露し続けている。すでにポスト・チャビとしてバルセロニスタの心を掴みつつある逸材MFは同胞カゼミロ、クロース、モドリッチと世界最高クラスの名手が並ぶマドリーの中盤相手にその真価を発揮し、新たなアイドルとなれるか。
◆レアル・マドリー:MFガレス・ベイル
▽幸い、今季のバルセロナはここまでリーグ9試合で11失点を喫するなど守備面に明らかな問題を抱えており、とりわけDFユムティティ不在のセンターバックはスピード不足から被カウンター時の守備に脆さを見せている。そこでベイルとしてはCLローマ戦のように相手の高い最終ラインに積極的な駆け引きを仕掛け、得意のカウンターアタックからゴールをこじ開けたい。
▽今季スーペル・コパでの勝利を含め開幕から公式戦6連勝と最高のスタートを切ったバルセロナ。しかし、その連勝時から懸念された[4-3-3]への回帰と、DFピケを中心とする守備陣の低パフォーマンスの影響による守備の脆さから以降のリーグ戦4試合ではレガネス相手の敗戦を含め1敗3分けと急失速した。
▽それでも、前節セビージャとの首位攻防戦を4-2で制してリーガ5戦ぶりの白星を掴むと、直近のチャンピオンズリーグ(CL)でもインテル相手に2-0のスコア以上の内容で完勝し、CLではグループステージ3連勝を飾った。その一方で、セビージャ戦勝利の代償に絶対的エースFWメッシが右腕骨折による全治3週間の離脱を強いられており、今回のビッグマッチを含め来月の代表ウィークに突入するまでの数試合をエース不在の中で戦うことになる。
▽しかし、第6節のセビージャ戦で0-3の完敗を喫すると、以降はアトレティコ・マドリーとのダービーこそゴールレスドローで終えるも、CSKAモスクワ、アラベス、レバンテと格下相手にまさかの3連敗。さらに、前節のレバンテ戦でようやくゴールを挙げたものの、公式戦5試合未勝利の間には連続無得点時間(480分)のクラブワースト記録を樹立。直近のCLビクトリア・プルゼニ戦を2-1で辛勝して6戦ぶり白星を挙げるも、クラブ幹部はすでにロペテギ監督の更迭及び前チェルシー監督のコンテ氏の新指揮官招へいに近づいているとも報じられており、これがロペテギ体制最初にして最後のクラシコとなる可能性もある。
▽今回のクラシコは2007年12月以来11年ぶりに、世界最高のフットボーラーと評されるメッシとC・ロナウドという2人のスーパースター不在の中で行われる。なお、これまでバルセロナはメッシ不在あるいは途中出場のクラシコを通算4試合戦っており、その戦績は2勝1敗1分けだ。一方、マドリーはC・ロナウド不在あるいは途中出場のクラシコを通算4試合戦っており、その戦績は4戦全勝だ。果たして今回の一戦はどんな結末を迎えるのか。
◆バルセロナ◆
【4-3-3】
【4-3-3】
▽バルセロナ予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:テア・シュテーゲンDF:セルジ・ロベルト、ピケ、ラングレ、ジョルディ・アルバ
MF:ラキティッチ、ブスケッツ、アルトゥール
FW:ラフィーニャ、スアレス、コウチーニョ
負傷者:DFユムティティ、ヴェルメーレン、FWメッシ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関してはユムティティ、ヴェルメーレンのセンターバックコンビに加え、前節セビージャ戦で右腕を骨折したメッシの欠場が確定している。
▽システムとスタメンに関してはメッシ不在の中で好パフォーマンスを披露したインテル戦と同じシステム、メンバーを継続する可能性が高い。ただ、右サイドの人選に関してはインテル戦のゴールでメッシ代役テストに一発合格したラフィーニャに加え、よりアタッカー色が強いデンベレ、マウコムの起用も想定される。さらに、マルセロ対策としてセルジ・ロベルトを右ウイング、ネウソン・セメドを右サイドバックに配する守備的なプランもなくはなさそうだ。
◆レアル・マドリー◆
【4-3-3】
【4-3-3】
▽レアル・マドリー予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:クルトワDF:ナチョ、ヴァラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MF:モドリッチ、カゼミロ、クロース
FW:ベイル、ベンゼマ、イスコ
負傷者:DFカルバハル、バジェホ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関してはビクトリア・プルゼニ戦で負傷したマルセロに欠場の可能性があったものの、幸いにも全体練習をきっちりこなしておりクラシコ出場に問題はない。したがって、長期離脱のカルバハルとバジェホを除き全選手の起用が可能だ。
▽システムに関してはイスコをトップ下に配し中盤を厚くした[4-3-1-2]の可能性もあるが、相手の右サイドにメッシが不在ということもあり、同選手を左ウイングに配した[4-3-3]の採用が濃厚だ。右サイドバックに関しては快足を誇るオドリオソラをアルバ対策で起用する可能性も考えられるが、安定感際立つナチョの起用されるはずだ。
★注目選手
◆バルセロナ:MFアルトゥール

Getty Images
▽バルセロナの注目プレーヤーはクラシコ初出場が見込まれるアルトゥールだ。今夏、レジェンドMFイニエスタの退団に伴い、前倒しの形でカタルーニャの地にやってきた22歳の元グレミオMFはここまで公式戦9試合に出場。背番号はイニエスタの代名詞8番を継承したものの、そのプレースタイルはバルセロナで6番を背負い、スペイン代表で8番を背負っていたレジェンドMFチャビを彷彿とさせる。▽今月に入って完全にレギュラーポジションを確保したブラジル代表MFは、チャビの代名詞である超絶ターンや絶妙なボールの置き所が可能とする卓越したキープ力、精確さと判断力に長けたボール捌きと圧巻のプレーを披露し続けている。すでにポスト・チャビとしてバルセロニスタの心を掴みつつある逸材MFは同胞カゼミロ、クロース、モドリッチと世界最高クラスの名手が並ぶマドリーの中盤相手にその真価を発揮し、新たなアイドルとなれるか。
◆レアル・マドリー:MFガレス・ベイル

Getty Images
▽マドリーの注目プレーヤーは両エース不在の中でモドリッチと並び最も世界的な名声を集めているスーパースターのベイルだ。C・ロナウド退団に加え、今夏クラブがMFアザールやFWレヴァンドフスキら新たなスーパースターの獲得に失敗したことで、エル・ブランコの新エースの座を射止めたウェールズ代表MF。だが、ここまでの公式戦11試合で4ゴール4アシストとエースに相応しい活躍を見せられていない。したがって、今回のクラシコでは難攻不落のカンプ・ノウで昨季CL決勝のリバプール戦のような活躍をみせ、名実ともにエル・ブランコの新エースに名乗りを上げたい。▽幸い、今季のバルセロナはここまでリーグ9試合で11失点を喫するなど守備面に明らかな問題を抱えており、とりわけDFユムティティ不在のセンターバックはスピード不足から被カウンター時の守備に脆さを見せている。そこでベイルとしてはCLローマ戦のように相手の高い最終ラインに積極的な駆け引きを仕掛け、得意のカウンターアタックからゴールをこじ開けたい。
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