あまりに変則日程の今年の天皇杯/六川亨の日本サッカー見聞録

2018.10.25 13:30 Thu
©超ワールドサッカー
▽昨夜は韓国・水原で熱い戦いがあった。ACLの準決勝に進出している鹿島が第2戦を敵地で戦った。ホームの第1戦は水原に2点を先行されながら、後半の猛反撃からアディショナルタイムに内田篤人が決勝点を奪い3-2の大逆転勝利。このため敵地での第2戦はドロー以上で決勝戦に進出できる。

▽しかし1点を先取しながら後半立て続けの失点で1-3と逆転を許す。ところが、ここから鹿島の反撃が始まった。まず後半19分に西大伍が、37分にはセルジーニョがゴールを決めて3-3の同点に追いつく。試合はこのまま終了し、鹿島が1勝1分けで水原を下して初の決勝戦進出を果たした。

▽決勝戦は11月3日と10日で、対戦相手はイランのペルセポリス。第1戦は鹿島のホームだけに、まずはしっかり勝点3を手にしてアウェーに臨みたいものだ。
▽といったところで本題に入ろう。「やはり無理なのかな」と思ったのが天皇杯である。チームのファン・サポーターでなければ、昨夜、天皇杯の準々決勝3試合が行われたことを知っているサッカーファンはどれだけいただろうか。かろうじてNHK-BS1で川崎F対山形戦が中継されたため、新聞の番組欄を見て気づいたファンもいたかもしれない。そんなレベルではないだろうか。

▽観衆は、川崎F対山形戦が5356人、浦和対鳥栖戦が7867人、そして磐田対仙台戦が4068人だった。平日・水曜のナイターと言ってしまえばそれまでだが、なんとも寂しい数字である。
▽そもそもの原因は、例年1月1日に決勝戦を行ってきた同大会が、来年は1月にUAEでアジア杯が開催される。このため大会そのものを前倒しして、1回戦を5月26、27日の土日曜にスタート。しかしJ1、J2勢の登場する2回戦から準々決勝までは水曜に試合が組まれた。

▽元々今年はW杯イヤーのためJ1リーグは過密日程だ。さらに大雨の影響で中止となった試合があり、それのリスケジュールでJリーグも苦労した。加えて鹿島がACLで勝ち進むことによって、3回戦以降の日程は変則の繰り返しだった。

▽そして、現在のところ準決勝(仙台対山形、浦和対鹿島と甲府の勝者)は12月16日(日)、決勝は12月24日(祝日)の予定だが、鹿島がACL決勝(11月3日と10日)で優勝し、なおかつ11月21日の天皇杯準々決勝の甲府戦で勝った場合は、準決勝を12月5日(水)、決勝を9日(日)に前倒しする。

▽その理由は、12月12日からUAEで開催されるFIFAクラブW杯に鹿島が出場するからだ。そうしたメールがJFA(日本サッカー協会)から届いたのは昨夜の21時過ぎ。リリースを読んだから変更の可能性を理解できたが、一般のファン・サポーターにはどこまで認知されているのだろう。

▽たび重なる日程の変更には、それなりの理由があるので理解できる。日程を調整している担当者も苦労したことだろう。だからこそ、JFAはテレビなどで天皇杯の試合があることを、数日前から告知する努力をするべきではないだろうか。

▽DAZNは民放でJリーグの宣伝をしている。NHKが民放にコマーシャルを出すことはないだろうから、ここはやはりJFAが天皇杯の露出アップに努めるべきだ。

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