【ELプレビュー】ラウンド32初戦! イタリアvsドイツの2つの好カード開催!
2018.02.15 12:00 Thu
▽ヨーロッパリーグ(EL)・ラウンド32の1stレグが15日に開催される。グループステージを勝ち抜いた24チームと、チャンピオンズリーグ(CL)グループステージ3位敗退となった8チームを合わせた計32チームで争われる今回のラウンド32。ドルトムントやアーセナル、アトレティコ・マドリー、ナポリ、ミランといった優勝候補、日本人選手所属クラブを中心にラウンド32初戦の見どころを紹介していく。
◆ラウンド32・1stレグ◆
▽2/13(火)
レッドスター 0-0 CSKAモスクワ
▽2/15(木)
《25:00》
アスタナ vs スポルティング・リスボン
《27:00》
ドルトムント vs アタランタ
ルドゴレツ vs ミラン
マルセイユ vs ブラガ
ニース vs ロコモティフ・モスクワ
エステルスンド vs アーセナル
レアル・ソシエダ vs ザルツブルク
スパルタク・モスクワ vs ビルバオ
《29:05》
AEKアテネ vs ディナモ・キエフ
セルティック vs ゼニト
ステアウア・ブカレスト vs ラツィオ
コペンハーゲン vs アトレティコ・マドリー
リヨン vs ビジャレアル
パルチザン vs ビクトリア・プルゼニ
ナポリ vs RBライプツィヒ
★イタリアとドイツの強豪クラブによる2つのビッグマッチ!

▽トッテナムとレアル・マドリーと同居した“死のグループ”でCL3位敗退を強いられたドルトムントは、久々のEL参戦ながらリヨン、エバートンと同居した“死のグループ”を首位通過したアタランタと今季のEL初戦で激突する。直近のリーグ戦で2連勝を飾るなど、シュテーガー新監督の下で復調を見せるドルトムントは新加入のFWバチュアイの早期フィット、MFロイスの復帰と追い風が吹いており、下馬評は高い。
▽また、ドルトムントと同様にCLグループステージでマンチェスター・シティ、シャフタールに屈したナポリは、同じくCL敗退組のライプツィヒと激突する。ただ、セリエAで絶対王者ユベントスと熾烈なスクデット争いを繰り広げているナポリは来季のCL出場権獲得が決定的な情勢となっており、プライオリティーの低い今大会で主力を温存する可能性が高い。メンバー固定傾向の強いサッリ監督といえども、MFウナスや今冬加入のMFマシャクらにチャンスを与えることも考えられるだけに、今後のセリエAの戦いに繋がる一戦になるかもしれない。
▽対してベシクタシュ、ポルトに屈してクラブ史上初のCLを不完全燃焼で終えたライプツィヒは、同じく初の参戦となるELの舞台でタイトル獲得を目指す。首位バイエルンの独走となっているブンデスリーガにおいて、2位に位置するライプツィヒだが、CL圏外の5位レバークーゼンとの勝ち点差はわずかに3ポイントと、こちらも国内リーグを軽視できない状況だ。それでも、ヨーロッパの舞台で力を証明したい野心溢れるクラブは、今大会屈指の強豪撃破に向けてエースFWヴェルナーやMFナビ・ケイタなど主力を送り出してくるはずだ。
★崖っぷちのアーセナル&ミランはアウトサイダーと激突!

▽前節、ラストチャンスと目されたトッテナムとのノースロンドン・ダービーを落としたアーセナルは国内リーグでのトップ4フィニッシュが絶望的となった。これを受けて、ここまではプライオリティーが低かったEL優勝でのCL出場権獲得に照準を切り替えてきた。その重要な初戦となるラウンド32ではアスレティック・ビルバオやヘルタ・ベルリンと同居したグループJを首位通過したスウェーデンの伏兵エステルスンドと対戦する。地力の差を考えれば、アーセナルの優位は揺るがないが、極寒のスウェーデンという苦手アウェイの環境に苦しめば、思わぬ形でホームでの2ndレグを迎える可能性もある。また、FWラカゼットの長期離脱にFWオーバメヤンの登録不可のセンターフォワードの陣容に不安を残す。
▽一方、健全経営のアーセナルとは異なり、危ない橋を渡って昨夏の大型補強に踏み切ったミランは、来季のCL出場権を逃した場合、FFP違反の問題や主力大量売却の可能性も報じられており、EL優勝は至上命題ともいえる。ただ、ガットゥーゾ暫定政権で復調を見せているものの、EL制覇は非常に困難なタスクだ。幸い、今回の対戦相手はグループCをブラガに次ぐ2位通過したルドゴレツ(ルーマニア)という比較的恵まれた相手だけに、きっちり勝ち切りたい。ただ、ホームでの2ndレグ直後にはセリエAでローマ、コッパ・イタリアでラツィオとの強豪2連戦を控えており、今回の初戦でアドバンテージを手にしたい。
▽今大会出場チームで最多2度の優勝を誇るアトレティコは、デンマーク王者コペンハーゲンと対戦。実力差を考えれば、アトレティコの勝ち抜けは堅いもののCLグループステージ敗退後にキャプテンのMFガビが「くそな大会」と暴言を吐くなど、今大会に向けてのモチベーションは高くない。加えて、バルセロナ独走気配の漂っていたリーガエスパニョーラでは勝ち点差が7ポイントに縮まっており、逆転優勝の可能性も出てきた。それだけに、指揮官シメオネのメンバー選考にも注目が集まる。
▽その他の強豪チームではセリエA上位に付け、グループKを首位通過したラツィオがルーマニア王者のステアウア・ブカレスト、昨季セミファイナリストのリヨンがビジャレアルとの実力者対決に臨む。また、好調ロシア勢では元マンチェスター・シティ指揮官マンチーニ監督率いるゼニトが、元リバプール指揮官ロジャーズ監督率いるセルティックと対戦する。
★香川と酒井宏、南野の3選手が参戦!

▽シュテーガー監督の下でレギュラーポジションを完全に掴んでいた香川だが、直近のハンブルガーSV戦で左足首を負傷しており、アタランタとの初戦は欠場が濃厚となっている。
▽グループIを首位通過したザルツブルクはラウンド32でELと好愛称のスペイン勢、レアル・ソシエダと対戦する。南野はケガの影響でELグループステージは先発出場1試合にとどまったものの、直近のリーグ戦のアルタッハ戦で先発出場するなど、この初戦での出場が濃厚だ。なお、セレッソ大阪と日本代表の先輩であるMF乾貴士はソシエダと同じバスク地方のエイバルに在籍しており、ソシエダ対策と共にスタンドからの応援が期待できるかもしれない。
▽ザルツブルクに次ぐ2位通過を果たしたマルセイユは、グループステージで対戦したヴィトーリア・ギマランエスと同じポルトガル勢のブラガと対戦する。国内リーグで2位に位置するマルセイユはモナコ、リヨンと熾烈なCL出場権争いの真っただ中にいるが、サイドバックの選手層に不安があるチーム事情もあり、左右のサイドバックで主力を担う酒井が初戦で起用される可能性は高い。
◆ラウンド32・1stレグ◆
▽2/13(火)
レッドスター 0-0 CSKAモスクワ
▽2/15(木)
《25:00》
アスタナ vs スポルティング・リスボン
《27:00》
ドルトムント vs アタランタ
ルドゴレツ vs ミラン
マルセイユ vs ブラガ
ニース vs ロコモティフ・モスクワ
エステルスンド vs アーセナル
レアル・ソシエダ vs ザルツブルク
スパルタク・モスクワ vs ビルバオ
《29:05》
AEKアテネ vs ディナモ・キエフ
セルティック vs ゼニト
ステアウア・ブカレスト vs ラツィオ
コペンハーゲン vs アトレティコ・マドリー
リヨン vs ビジャレアル
パルチザン vs ビクトリア・プルゼニ
ナポリ vs RBライプツィヒ

Getty Images
▽今回のラウンド32の最注目カードは、ドルトムントvsアタランタ、ナポリvsRBライプツィヒという、イタリアとドイツの強豪クラブ同士の2つのカードだ。▽トッテナムとレアル・マドリーと同居した“死のグループ”でCL3位敗退を強いられたドルトムントは、久々のEL参戦ながらリヨン、エバートンと同居した“死のグループ”を首位通過したアタランタと今季のEL初戦で激突する。直近のリーグ戦で2連勝を飾るなど、シュテーガー新監督の下で復調を見せるドルトムントは新加入のFWバチュアイの早期フィット、MFロイスの復帰と追い風が吹いており、下馬評は高い。
▽一方、国外や日本での認知度はいまひとつもイタリア国内、セリエAファンを中心に昨季から注目を集めるアタランタは、今大会屈指のダークホースだ。智将ガスペリーニ監督の下、DFカルダーラやMFスピナツォーラ、MFクリスタンテといった国産の若手有望株に加え、MFイリチッチやエースMFアレハンドロ・ゴメスといった実力者が揃う。[3-4-3]や[3-5-2]の布陣を採用し、前からハメていくアグレッシブなマンツーマンスタイルの守備と素早い切り替えからのカウンターはドルトムントを苦しめるはずだ。
▽また、ドルトムントと同様にCLグループステージでマンチェスター・シティ、シャフタールに屈したナポリは、同じくCL敗退組のライプツィヒと激突する。ただ、セリエAで絶対王者ユベントスと熾烈なスクデット争いを繰り広げているナポリは来季のCL出場権獲得が決定的な情勢となっており、プライオリティーの低い今大会で主力を温存する可能性が高い。メンバー固定傾向の強いサッリ監督といえども、MFウナスや今冬加入のMFマシャクらにチャンスを与えることも考えられるだけに、今後のセリエAの戦いに繋がる一戦になるかもしれない。
▽対してベシクタシュ、ポルトに屈してクラブ史上初のCLを不完全燃焼で終えたライプツィヒは、同じく初の参戦となるELの舞台でタイトル獲得を目指す。首位バイエルンの独走となっているブンデスリーガにおいて、2位に位置するライプツィヒだが、CL圏外の5位レバークーゼンとの勝ち点差はわずかに3ポイントと、こちらも国内リーグを軽視できない状況だ。それでも、ヨーロッパの舞台で力を証明したい野心溢れるクラブは、今大会屈指の強豪撃破に向けてエースFWヴェルナーやMFナビ・ケイタなど主力を送り出してくるはずだ。
★崖っぷちのアーセナル&ミランはアウトサイダーと激突!

Getty Images
▽前述の2チームと共に優勝候補に挙がるのはアーセナル、ミラン、アトレティコ・マドリー、ラツィオの3チームだ。とりわけ、来シーズンのCL出場権獲得に向けて国内リーグで厳しい戦いが続くアーセナルとミランは、ここからのELの戦いに全力を注ぐ構えだ。▽前節、ラストチャンスと目されたトッテナムとのノースロンドン・ダービーを落としたアーセナルは国内リーグでのトップ4フィニッシュが絶望的となった。これを受けて、ここまではプライオリティーが低かったEL優勝でのCL出場権獲得に照準を切り替えてきた。その重要な初戦となるラウンド32ではアスレティック・ビルバオやヘルタ・ベルリンと同居したグループJを首位通過したスウェーデンの伏兵エステルスンドと対戦する。地力の差を考えれば、アーセナルの優位は揺るがないが、極寒のスウェーデンという苦手アウェイの環境に苦しめば、思わぬ形でホームでの2ndレグを迎える可能性もある。また、FWラカゼットの長期離脱にFWオーバメヤンの登録不可のセンターフォワードの陣容に不安を残す。
▽一方、健全経営のアーセナルとは異なり、危ない橋を渡って昨夏の大型補強に踏み切ったミランは、来季のCL出場権を逃した場合、FFP違反の問題や主力大量売却の可能性も報じられており、EL優勝は至上命題ともいえる。ただ、ガットゥーゾ暫定政権で復調を見せているものの、EL制覇は非常に困難なタスクだ。幸い、今回の対戦相手はグループCをブラガに次ぐ2位通過したルドゴレツ(ルーマニア)という比較的恵まれた相手だけに、きっちり勝ち切りたい。ただ、ホームでの2ndレグ直後にはセリエAでローマ、コッパ・イタリアでラツィオとの強豪2連戦を控えており、今回の初戦でアドバンテージを手にしたい。
▽今大会出場チームで最多2度の優勝を誇るアトレティコは、デンマーク王者コペンハーゲンと対戦。実力差を考えれば、アトレティコの勝ち抜けは堅いもののCLグループステージ敗退後にキャプテンのMFガビが「くそな大会」と暴言を吐くなど、今大会に向けてのモチベーションは高くない。加えて、バルセロナ独走気配の漂っていたリーガエスパニョーラでは勝ち点差が7ポイントに縮まっており、逆転優勝の可能性も出てきた。それだけに、指揮官シメオネのメンバー選考にも注目が集まる。
▽その他の強豪チームではセリエA上位に付け、グループKを首位通過したラツィオがルーマニア王者のステアウア・ブカレスト、昨季セミファイナリストのリヨンがビジャレアルとの実力者対決に臨む。また、好調ロシア勢では元マンチェスター・シティ指揮官マンチーニ監督率いるゼニトが、元リバプール指揮官ロジャーズ監督率いるセルティックと対戦する。
★香川と酒井宏、南野の3選手が参戦!

Getty Images
▽今シーズンのグループステージでは4人の日本人選手所属クラブが参戦していたものの、FW大迫勇也を擁するケルン、MF原口元気(現デュッセルドルフ)のヘルタ・ベルリンのドイツ勢が揃って敗退。その一方で、グループIで同居したMF南野拓実のザルツブルクとDF酒井宏樹のマルセイユは仲良くラウンド32進出を果たした。ここに前述したCL敗退組のドルトムントからMF香川真司が新たに参戦する。▽シュテーガー監督の下でレギュラーポジションを完全に掴んでいた香川だが、直近のハンブルガーSV戦で左足首を負傷しており、アタランタとの初戦は欠場が濃厚となっている。
▽グループIを首位通過したザルツブルクはラウンド32でELと好愛称のスペイン勢、レアル・ソシエダと対戦する。南野はケガの影響でELグループステージは先発出場1試合にとどまったものの、直近のリーグ戦のアルタッハ戦で先発出場するなど、この初戦での出場が濃厚だ。なお、セレッソ大阪と日本代表の先輩であるMF乾貴士はソシエダと同じバスク地方のエイバルに在籍しており、ソシエダ対策と共にスタンドからの応援が期待できるかもしれない。
▽ザルツブルクに次ぐ2位通過を果たしたマルセイユは、グループステージで対戦したヴィトーリア・ギマランエスと同じポルトガル勢のブラガと対戦する。国内リーグで2位に位置するマルセイユはモナコ、リヨンと熾烈なCL出場権争いの真っただ中にいるが、サイドバックの選手層に不安があるチーム事情もあり、左右のサイドバックで主力を担う酒井が初戦で起用される可能性は高い。
アーセナルの関連記事
UEFAヨーロッパリーグの関連記事
|
|
アーセナルの人気記事ランキング
1
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.9 “フェイマス・バックフォー”クラブ史上2度目のダブル/アーセナル[1997-98]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.9</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">1997-98シーズン/アーセナル 〜フェイマス・バックフォー〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/1997-98arsenal.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:アーセン・ヴェンゲル(48) 獲得タイトル:プレミアリーグ、FAカップ 攻撃力8:★★★★★★★★☆☆ 守備力9:★★★★★★★★★☆ タレント8:★★★★★★★★☆☆ 連係9:★★★★★★★★★☆ 選手層7:★★★★★★★☆☆☆</p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">クラブ史上2度目のダブル</div> 1997-98シーズンは、アーセン・ヴェンゲル監督が初めてシーズンを通してチームを指揮したシーズンだった。1996-97シーズンの途中にアーセナルの指揮官に就任したヴェンゲル監督は、新たなトレーニングメソッドや選手たちのプライベートに関する制限、外国人選手の積極的な招へいなど、クラブに多くの変化をもたらした。 プレミアリーグでは、開幕から第12節まで負けなしで首位に立った。しかし、11月に行われた4試合のうち3試合で敗れるなど、中盤に失速する。それでも、年明け以降に再び調子を取り戻すと、第33節から5連勝を達成するなどし、首位を奪還。最終的には、マンチェスター・ユナイテッドを1ポイント差で退け、7シーズンぶりにリーグタイトルを戴冠した。 さらに、このシーズンのアーセナルはFAカップでも躍進。準々決勝と準決勝で、それぞれウェストハムとウォルバーハンプトンを下して決勝に進出する。決勝では、ニューカッスルを相手にオーフェルマルスとアネルカのゴールで勝利。1970-71シーズン以来、クラブ史上2度目となるダブルを達成した。そして、英国4協会以外の出身者で初めてプレミアリーグを制した指揮官となったヴェンゲル監督は、年間最優秀監督賞を受賞した。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">フェイマス・バックフォー</div> 今でこそ攻撃的なフットボールで知られるアーセナルだが、1990年代以前は非常に守備的なスタイルで、「1-0の退屈なチーム」などと嘲笑されることも多かった。それでも、ヴェンゲル監督の就任以降は、徐々にスペクタクルなチームへと変貌。1997-98シーズンのチームの強みは未だ守備にあったが、攻撃でも見どころ十分だった。 GKには、イングランド代表の守護神でもあるシーマンが君臨。“フェイマス・バックフォー”と呼ばれた名高い最終ラインでは、ディフェンスリーダーのアダムスを中心に、ウィンターバーン、ディクソンという守備的ながらも安定感抜群の両サイドバックが不動のレギュラーを務める。アダムスの相棒には、現在のアーセナルコーチであるボールド、そしてキーオンと、フィジカルコンタクトに優れる両名が名を連ねた。 セントラルMFは、強靭なフィジカルとフットボールセンスを併せ持つヴィエラと、左利きのプレーメーカーであるプティのコンビが磐石。攻撃的にシフトする際には、テクニシャンのプラットも控えていた。そして、右サイドにはバランスの優れる万能型MFパーラー。左サイドのオーフェルマルスは当時、世界有数のウインガーとして名を馳せ、右足で持ち出す縦突破は、分かっていても止められないレベルにあった。 最前線にも魅力的な選手たちが在籍していた。ベルカンプはゴールだけでなくアシストでも貢献した。当時のアーセナルのスターだったイアン・ライトは現代で言うバロテッリのような“愛すべき悪童”的存在。1991年からアーセナルのために多くのゴールを挙げ続けたイングランド人FWも当時34歳とキャリア終盤だったが、驚異的なダッシュ力と豪快なシュートは健在で、多くのゴールを陥れた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">FWデニス・ベルカンプ(28)</span> 内に秘める闘争心と氷のような冷静さを併せ持つオランダの天才ストライカーは、卓越したボールテクニックと決定力を遺憾なく発揮。公式戦40試合に出場して22ゴールを記録しただけでなく、ゲームメークやアシストでも多大な貢献を果たした。その結果、選手が選ぶPFA年間最優秀選手賞と、記者が投票で選出するFWA年間最優秀選手賞をダブルで受賞する快挙を達成している。 2019.04.07 22:00 Sun2
“ジャンピングチョップ事件”いまだ和解なし、ファン・ニステルローイが宿敵との騒動を振り返る
▽現役時代にマンチェスター・ユナイテッドで活躍した元オランダ代表FWルート・ファン・ニステルローイ氏が、宿敵との騒動を振り返った。イギリス『インデペンデント』が伝えた。 ▽事件は約13年前のオールド・トラフォード、マンチェスター・ユナイテッドvsアーセナルで起こった。当時のプレミアリーグは、ユナイテッドとアーセナルの2強時代。MFロイ・キーン、MFパトリック・ヴィエラという闘将に率いられていた両者の直接対決は、常に意地と意地がぶつかり合う激闘だった。 ▽そして試合では、0-0で迎えたアディショナルタイムにFWディエゴ・フォルランがボックス内でDFマーティン・キーオンに倒されてPKを獲得。しかし、このPKキッカーを務めた名手ファン・ニステルローイは、シュートをバーに当ててしまった。 ▽そして、試合は0-0のまま終了。宿敵の絶対的エースがPKを失敗したことにより勝ち点を獲得してテンションが上がったアーセナルの選手たちは、試合終了の笛とともにファン・ニステルローイを囲んで挑発。試合中も激しくやりあっていたキーオンは、ファン・ニステルローイに“ジャンピングチョップ”を敢行した。 ▽オックスフォード大学での講義にゲストとして参加したファン・ニステルローイ氏は、「キーオンに街でたまたま会ったら、どのように振舞うのか?」と尋ねられると、冗談交じりに「彼は再び私の上に飛んでくるだろう(笑)。時代を生きていくには、クレバーじゃないといけないと思ったよ」と語り、会場の笑いを誘った。 ▽一方、この事件があった2003-04シーズンにプレミアリーグ無敗優勝を経験したキーオン氏は先月、当時について以下のように振り返っていた。 「おそらく、私は過剰な反応を見せてしまった。ルート・ファン・ニステルローイは、ブラックリスト入りする信用できない敵だった。彼はトッププレーヤーであり、ファイターだったが、どんな手を使ってでも相手を打ちのめそうとするような選手だった」 2016.02.08 20:42 Mon3
全く似ていなかった冨安健洋の顔が『FIFA 23』でアップデート「以前との差がハンパない」「めちゃくちゃ似てるじゃん」
大人気サッカーゲーム『FIFA 23』で日本代表DF冨安健洋の見た目が修正された。 エレクトロニック・アーツ(EA)が手掛ける大人気サッカーゲームの『FIFA』シリーズ。発売されると、毎回選手の能力や見た目が話題になる。最新作の『FIFA 23』でもユーザーや時には選手本人から不満の声が上がることもあった。 似ていないことで話題になった1人が冨安。アーセナルではミケル・アルテタ監督を筆頭に似ていない選手が圧倒的に多く、発売当初は注目を集めていた。 その中、『FIFA 23』の最新アップデートで冨安の顔が修正されることに。冨安だけでなく、イングランド代表MFエミール・スミス・ロウら他の選手たちも修正されている。 修正された冨安の顔は特徴が捉えられており、以前のものと比較すると大幅に似ている。 これには、ファンからも「めちゃくちゃ似てるじゃん」、「結構リアルに近いやんね」、「以前との差がハンパない笑」、「やっと固有フェイスきたぁぁ!!」と好評の声が。これからはさらに感情移入してゲームを楽しむことができそうだ。 <span class="paragraph-title">【写真】アップデートされた冨安健洋の顔</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">Arsenal defender Takehiro Tomiyasu’s new face scan on FIFA 23. [<a href="https://twitter.com/fifawitcher?ref_src=twsrc%5Etfw">@fifawitcher</a>] <a href="https://twitter.com/hashtag/afc?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#afc</a> <a href="https://t.co/0ZRRgWiVY5">pic.twitter.com/0ZRRgWiVY5</a></p>— afcstuff (@afcstuff) <a href="https://twitter.com/afcstuff/status/1613502640662495233?ref_src=twsrc%5Etfw">January 12, 2023</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> <span class="paragraph-title">【動画】発売当初の冨安健洋の顔…</span> <span data-other-div="movie2"></span> <script>var video_id ="nDxH6VfDbww";var video_start = 159;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> <span class="paragraph-title">【動画】発売当初のアーセナルの全選手の顔をレビュー</span> <span data-other-div="movie3"></span> <script>var video_id ="nDxH6VfDbww";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2023.01.13 20:15 Fri4
今季は5名が新加入、イングランドでプレーする日本人女子選手の増加傾向に英紙が注目「今後も続く可能性が高い」
現在は9人、イングランドでプレーする日本人女子選手の増加傾向を英紙が注目「今後も続く可能性が高い」 イングランドのFA女子スーパーリーグ(FAWSL)には、現在9人の日本人選手が所属。アジア人プレーヤーが増加傾向にある理由を、イギリス『BBC』が探った。 マンチェスター・シティのMF長谷川唯を筆頭に、ウェストハムにはDF清水梨紗とMF林穂之香に加え、今季からはFW植木理子も在籍。リバプールではMF長野風花が主軸を担っている。 オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)得点王の実績が評価され、マンチェスター・ユナイテッドにはMF宮澤ひなたが加入。チェルシーにはローンバックでFW浜野まいかが復帰し、今冬にはレスター・シティへ宝田沙織と籾木結花が籍を移した。 なでしこジャパンが2011年ドイツ女子W杯で優勝、2012年にロンドン・オリンピックで銀メダルを獲得した直後にも、2013年にチェルシーへ永里優季(現:ヒューストン・ダッシュ/アメリカ)が、2014年にアーセナルへ大野忍(スペランツァ大阪監督)や近賀ゆかり(サンフレッチェ広島レジーナ)が加入と、イングランドでのプレーを選択する日本人が続いたが、現在は当時とは異なる風向きで、勢いも加速している。 WSLで頭角を現した最初のアジア人選手と言えば、チェルシーで6度のリーグ優勝を達成した韓国女子代表MFチ・ソヨン(2014-2022年5月)をおいて他にないが、『BBC』では、続く存在として長谷川を挙げ、増加傾向にある日本人選手を特集。スカウティングへの投資、テレビによる世界的な女子サッカー中継の増加、移籍市場での競争の激化など、いくつかの要因を挙げた。 「映像が得られるという点で、スカウティングリソースは劇的に増加した。我々には2人の素晴らしいアナリストもいて、間違いのない選手を特定するのに役立っている」と、宝田と籾木を獲得したレスターのウィリー・カーク監督の言葉を引用。ウェストハムのレハネ・スキナー監督は、国際大会を通じて植木の才能を買っていたと話す。 また、イングランド内における女子サッカーの地位が高まったことによる、待遇の変化にも注目。給与の向上や移籍市場の変化により、WSLが選手にとってより魅力的なものになったと伝えている。 各チームの監督ともに、日本人選手の良さに「規律や戦術理解度、技術の高さ」などを挙げる。『BBC』は「これらの要因により、アジア系の才能ある人材がイギリスに流入することになり、最近到着した選手たちの成功を考えると、この傾向は今後も続く可能性が高い」と結んでいるが、まさしくその通りになるだろう。 最後に、各指揮官によるコメントを掲載。日本人選手、特に自チーム所属の選手を大いに評価している点がユニークだ。 「(WSLでプレーする)日本人選手はどんどん増えてくるだろうし、その理由も分かるだろう。非常に規律があり、聞く耳を持っている。強度も高く、ゲームの理解度もとても高い。もちろん、個々の能力は異なる。(長谷川)唯は非常に知的でゲームの読み方は誰にも負けないだろうし、信じられないほどの才能があると思う」(マンチェスター・シティ/ガレス・テイラー監督) 「風花は試合を読む力が高く、本当に素晴らしいサッカー選手だ。彼女たちは戦術面において非常にクレバーで、技術的にもとても優れている。後方から組み立てるチームの多いWSLの現状において、"日本ブランド"は我々にとって助けになる」(リバプール/マット・ビアード監督) 「日本人選手が増えた理由は明白です。戦術的に聡明で、技術的にも才能のある選手を望まない人はいないでしょう?彼女たちは私たちのチームに大きな価値をもたらしてくれました」(ウェストハム/レハネ・スキナー監督) 「必ずしもアジアの選手を探していたわけではなく、トップクラスのナンバー6を探していたら宝田を見つけたんだ。半年ほど注視して、夏に獲得しようとしたが、リンシェーピングとの合意に至らなかったから、(それなら満了後にと)事前契約を行った。チャンピオンズリーグのアーセナル戦は素晴らしかった」 「宝田選手をさらに見ていたら、籾木の良さにも気付いて、これは良い機会だと思ったんだ。2人とも素晴らしい才能のある選手だよ」(レスター・シティ/ウィリー・カーク監督) 2024.02.12 21:57 Mon5
