サラーデビュー弾で一時逆転も土壇場被弾のリバプールが開幕ドロー《プレミアリーグ》

2017.08.12 22:50 Sat
Getty Images
リバプールは12日、ヴィカレージ・ロードで行われたプレミアリーグ開幕節でワトフォードと対戦し、3-3で引き分けた。

▽昨シーズンのリーグ戦を4位で終えたリバプールは、悲願のプレミア初タイトルを目指す今シーズンの開幕戦でマルコ・シウバ新監督を招へいした17位ワトフォードと対戦した。

▽注目の先発メンバーではGKにミニョレ、最終ラインにアーノルド、マティプ、ロブレン、アルベルト・モレーノ。中盤はアンカーにヘンダーソン、セントラルMFにカンとワイナルドゥム、3トップはフィルミノとマネに加えて、ローマからの新戦力サラーが入った。なお、バルセロナ移籍に向けてトランスファーリクエストを提出したといわれるコウチーニョは、腰のケガの影響でベンチ外となった。
▽一方、ホームで開幕戦を迎えたワトフォードは、オカカやゴメス、カブールといった昨季主力を先発に並べチェルシーからの新戦力チャロバーもスタメン入り。U-20ブラジル代表の逸材FWリシャルリソンは同じ新戦力DFキコと共にベンチスタートとなった。

▽プレシーズンで好調を保っていたリバプールが地力の差を生かして押し込む展開が予想されたが、ホームのワトフォードに押し込まれる入りとなる。開始7分にオカカのスルーパスに抜け出したロベルト・ペレイラにボックス左から際どいシュートを許して右CKを与える。すると、このCKの場面でホレバスのアウトスウィングのクロスをニアで完全にフリーにしたオカカに頭で合わされ、GKミニョレの手を弾いたボールがゴールネットを揺らした。
▽格下相手に苦戦した昨季の再現するように低調な入りとなったリバプールは、すぐさま反撃に出たいところだが、相手の連動したプレスや球際の勝負に苦戦して思うように攻撃の形を作れない。

▽その後、18分にヤンマートが負傷してキコを右サイドバックに投入するアクシデントがあったものの、ワトフォードペースは変わらず。それでも、プレミア屈指の攻撃力を誇るリバプールがワンチャンスを生かす。29分、ボックス手前左でキープしたマネを起点にモレーノの斜めの短いパスをカンがワンタッチでボックス左のスペースに流すと、これに抜け出したマネがゴール右上隅に右足のシュートを突き刺した。

▽この同点ゴールで一気にリバプールへ流れが傾くかに思われたが、緩い守備から瞬く間に勝ち越しゴールを許す。32分、自陣左サイドで与えたスローインの流れからドゥクレのスルーパスに抜け出したクレバリーにゴール前への折り返しを許すと、DFに当たってこぼれたボールをゴール前でドフリーのドゥクレに押し込まれた。
▽再びビハインドを負ったリバプールは、前半終盤にかけてサラーが決定機に絡むもシュートを枠に飛ばせず。さらに前半アディショナルタイムにはセットプレーの流れから左サイドでフィルミノが上げたクロスをマネが頭で合わすが、これも枠の右に外れた。

▽ワトフォードの1点リードで折り返した試合は、後半早々ホームチームにこの試合2度目のアクシデント。そ径部を痛めたペレイラがプレー続行不可能となり、49分にリシャルリソンが投入された。

▽早い時間帯に追い付きたいリバプールだが、クラブ史上最高額で獲得したエジプト代表FWが真価を発揮する。まずは55分、持ち味のスピードでボックス内に抜け出したサラーがGKゴメスに倒され、PKを獲得。これをキッカーのフィルミノが冷静に左隅へ決め、同点に追いつく。

▽さらに追いついた直後の57分、最終ラインのロブレンから左サイドのスペースに走り込むフィルミノにロングフィードが通ると、飛び出したGKのポジションを確認してフィルミノが放ったロングループシュートをゴール前に飛び込んだサラーが左足ワンタッチで流し込み、サラーの移籍後初ゴールでリバプールが逆転に成功した。

▽一方、この試合で初めてビハインドを負ったワトフォードは63分、先制点を決めたオカカを下げて今夏クラブ史上最高額でバーンリーから加入したアンドレ・グレイを投入。だが、勢いづいたアウェイチームにモレーノのミドル、マティプのヘディングと続けてゴールチャンスを許した。

▽逆転以降、ようやくペースを掴んだリバプールは、持ち味のゲーゲンプレスこそ鳴りを潜めたものの、サラーやマネのスピードを活かしたシンプルなカウンターから4点目に迫る。試合終盤にかけてはフィルミノ、サラー、アーノルドを下げてオリジ、ミルナー、ジョー・ゴメスを投入し、逃げ切りを図る。

▽だが、試合終盤に相手の猛攻に遭い、後半アディショナルタイム3分に右サイドでCKを与えると、ニアでリシャルリソンが放ったシュートをGKミニョレが触ってバーを叩くも、こぼれ球をブリトスに身体ごと押し込まれ、土壇場で同点ゴールを許した。

▽結局、試合はこのままタイムアップを迎え、新戦力サラーの活躍で一度は逆転に成功するも課題のセットプレーによる2失点などで逃げ切り失敗のリバプールは、開幕戦を3-3のドローで終えた。なお、リバプールは来週ミッドウィークにホッフェンハイムとのチャンピオンズリーグ本大会出場を懸けたプレーオフ初戦に臨む。

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「彼は投入されれば全力を尽くす」リバプール指揮官が語るMF遠藤航への全幅の信頼「いつでもワタを必要としている」

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