ロシアW杯優勝トロフィーが日本初上陸! 目の前にしたハリル「日本代表で大きな仕事を」、中田氏「僕がこの先触る機会はない」
2017.05.24 17:50 Wed
▽「ウブロ ポップアップブティック表参道」期間限定オープン記念イベントが24日に都内で行われ、ウブロアンバサダーで日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督、元日本代表MFの中田英寿氏、『キャプテン翼』作者の高橋陽一氏が出席した。
▽ハリルホジッチ監督は、トロフィーを目の前にして「日本代表で大きな仕事をして、これを手にすることができたら嬉しい」とコメント。中田氏は「僕がこの先触る機会はないだろうなと思います」と語り、「羨ましい」と今後の日本代表が勝ち取るチャンスがあることを羨んだ。また、高橋氏はワールドカップについて「翼くんの一番の目標はトロフィーを掲げること」と語り、それを目指して物語を進めていることを明かした。

──ハリルホジッチ監督はどのような思いで今までこの優勝トロフィーを見てきたか
ハリルホジッチ監督「ワールドカップとは直接関わってきました。選手として、代表監督として関わってきました。選手としても監督としても忘れがたい経験となります。ただ、私の人生ではこれをまだ1度も手にしたことはありません。何が起こるかわかりませんし、私がいつか手にするかもしれないです。日本代表で大きな仕事をして、これを手にすることができたら嬉しいです」
「これは、日本国民みなさんの夢だと思います。ただ、まだ最終予選を突破していません。本大会に出て、何かを成し遂げたいと思っています。スポーツというのは、我々が望めば全てが可能です。信じること、そして勇敢さと少しのチャンスがあれば行けると思います。大きな仕事にトライすることが重要です」

ハリルホジッチ監督「まず、声を大にして言わなくてはいけないのは、最終予選を突破しなければなりません。まだ、難しい試合が3つ待っています。ここまでは上手く行っていますが、あと数日で大事な合宿が始まります。その後移動して、イラクと対戦する訳ですが、勝つために全てを捧げます。ここに勝利すれば、ワールドカップ本大会へ大きな一歩になると思います。そして、最終予選を突破すれば、野心も気持ちも全て本大会に向けて準備をします。本当に大きな野心が必要となります」
「私が日本代表の監督に就任して、最初に選手に言ったことを今でも思い出します。『ブラジルでやった前回のワールドカップの失望が君たちを覆っている。ロシアにもう1回行くのであれば、幸運を掴みながら、前を向いて行くぞ』と。なぜなら、ワールドカップの後、選手もスタッフもみんな打ちひしがれていました。これを克服するためにも、日本のサポーター、国民と本大会で何かを成し遂げたいと思っています。そして日本国民みなさんが、日本代表を誇りに思えるように準備したいと思います」
中田英寿氏「これだけ近くでワールドカップを見るのは初めての経験です。ここにありますが、優勝した選手、監督しか触れないというルールがありますから、僕がこの先触る機会はないだろうなと思います。ただ、これからの日本代表を含めて可能性があるということは、(ハリルホジッチ監督と)右と左に分かれていますが、羨ましいなと思います」

ハリルホジッチ監督「みなさんが御存知の通り、中田英寿という選手はワールドカップで大きな貢献をしました。そして、歴史上必ず誰かが失敗します。その人生で必ず、後悔、悲しみが残ってしまう。私も選手として、中田英寿と同じ思いをしています。そしてワールドカップで負けた悲しさが人生で離れません。だから、選手には声を大にして言っています。ワールドカップ本大会出場を懸けて戦うこと、本大会に出たことが、すでに人生の大きな一歩だと。そして、本大会に出たら必ず後悔をしないで欲しいです。人生で1回、2回出られるかどうかの大会です。そこで終わりです」
「ワールドカップ本大会はロシアで行われますが、本当に大きな意気込みを持って行きたいと思います。ブラジル大会で、私はあるチームを率いていました。美しい成功だったと思います。我々がブラジルから帰った後、勝利をみんなが大きく喜んでくれました。200万人、300万人の人が待っていました。そして、国民のみんなが喜びを持って迎えてくれました。そういった経験があるので、ロシア・ワールドカップでは日本国民がそういった気持ちになってもらえるように、私は努力したいです。それが、私の代表監督しての目的です」
───高橋先生はワールドカップのトロフィーを間近で見ていかがですか
高橋陽一氏「これだけ近い位置で見るのは僕も初めてなので、輝いているなと思います。これが本物だなという気持ちです」

高橋陽一氏「主人公の翼くんの一番の目標は、日本代表としてワールドカップのトロフィーを掲げることなので、それを目指して描いているところです」
──中田さんがサッカーを始めたキッカケは『キャプテン翼』だったと聞いていますが
中田英寿氏「色々なところで話はしていますが、『キャプテン翼』がなければ、僕のサッカー人生はなかったと思います。日本自体もプロ化だったりは遅れたんじゃないかなと。『キャプテン翼』は日本のサッカー界にとっても重要でしたし、世界のサッカーの多くの選手が影響を受けていると思います。『キャプテン翼』の中でのプレーは大体試しました。『キャプテン翼』に描いてあることは大体できるということなので、ワールドカップで日本が勝つと描いてくれれば、日本も早く勝てるんじゃないかなと思います」
──ピアチェンツァ戦(1998年11月29日)でオーバーヘッドのゴールを決めています。『キャプテン翼』の影響ですか?
中田英寿氏「『キャプテン翼』でオーバーヘッドというものを見てから、すぐに砂場で練習しました。その経験がなければ、あの様なプレーをしようとも思ってないです。オーバーヘッドって横から来たボールに対してやりますが、あの時は後ろからきたボールだったのでね。自分では色々考えられないことも、漫画でインスピレーションを受けて、できるだろうと考えてやることが多かったです。漫画を読んでなければ、まずなかったシュートだと思います」

中田英寿氏「それも試しました(笑)。下になる人は必ず背中を痛めるという(笑)。ポストを駆け上がったりするのも試しましたが、スパイクだと滑るとか。あとで聞くとルール上はあまりいけないプレーだと聞きましたが、実はいろんなプレーを試しました。子供だったので、現実でできるかは考えず、漫画で描かれていることはできるだろうと。高橋先生の責任ですね(笑)」
──次の試合、そして来年のワールドカップに向けて一言お願いします
ハリルホジッチ監督「次の土曜日から合宿がスタートします。まず海外組の選手とだけで合宿を行います。その後、Jリーグを終えた選手が合流します。今はその準備をしています。スピーチとトレーニングが中心となります。まず、6月7日にフレンドリーマッチがあり、シリアも強く、イラクに似ているので良い準備をしていきたいです。次の日に飛び立ち、テヘランで6月13日に試合をします。もの凄く重要な試合となります。この試合に全てを捧げる。もちろん勝利するためです。勝てば最終予選突破が近づくと思っています」
「まずは最終予選を突破することですが、その後に違う目的を作りたいと思っています。ただ、私が日本に居る間の大きな目標は、過去の偉人たちが繋いできた日本の伝統に対して、日本国民のみなさんに誇りに思ってもらうことです。それが私の大きな目標です。現段階の代表が情熱を持って、野心を持って戦う姿を国民のみなさんに見守ってもらいたいです」

▽ハリルホジッチ監督は、トロフィーを目の前にして「日本代表で大きな仕事をして、これを手にすることができたら嬉しい」とコメント。中田氏は「僕がこの先触る機会はないだろうなと思います」と語り、「羨ましい」と今後の日本代表が勝ち取るチャンスがあることを羨んだ。また、高橋氏はワールドカップについて「翼くんの一番の目標はトロフィーを掲げること」と語り、それを目指して物語を進めていることを明かした。

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▽イベントでは、ハリルホジッチ監督、中田氏、高橋氏のトークセッションが行われ、ワールドカップへの思いや、『キャプテン翼』についての思いなどを語った。また、イベント中に高橋氏が色紙に主人公の大空翼を描いてハリルホジッチ監督へプレゼント。受け取ったハリルホジッチ監督は「日本代表の選手たちに必ず見せます。そして、モスクワまで持って行きます。これが幸運となればいいですね」と、ワールドカップ本大会へ持っていくプランを明かした。──ハリルホジッチ監督はどのような思いで今までこの優勝トロフィーを見てきたか
ハリルホジッチ監督「ワールドカップとは直接関わってきました。選手として、代表監督として関わってきました。選手としても監督としても忘れがたい経験となります。ただ、私の人生ではこれをまだ1度も手にしたことはありません。何が起こるかわかりませんし、私がいつか手にするかもしれないです。日本代表で大きな仕事をして、これを手にすることができたら嬉しいです」

(C)CWS Brains,LTD.
──日本サポーターがこのトロフィーを見たら一つになると思いますか?ハリルホジッチ監督「まず、声を大にして言わなくてはいけないのは、最終予選を突破しなければなりません。まだ、難しい試合が3つ待っています。ここまでは上手く行っていますが、あと数日で大事な合宿が始まります。その後移動して、イラクと対戦する訳ですが、勝つために全てを捧げます。ここに勝利すれば、ワールドカップ本大会へ大きな一歩になると思います。そして、最終予選を突破すれば、野心も気持ちも全て本大会に向けて準備をします。本当に大きな野心が必要となります」
「私が日本代表の監督に就任して、最初に選手に言ったことを今でも思い出します。『ブラジルでやった前回のワールドカップの失望が君たちを覆っている。ロシアにもう1回行くのであれば、幸運を掴みながら、前を向いて行くぞ』と。なぜなら、ワールドカップの後、選手もスタッフもみんな打ちひしがれていました。これを克服するためにも、日本のサポーター、国民と本大会で何かを成し遂げたいと思っています。そして日本国民みなさんが、日本代表を誇りに思えるように準備したいと思います」
──中田さんはワールドカップのトロフィーを間近で見ていかがですか
中田英寿氏「これだけ近くでワールドカップを見るのは初めての経験です。ここにありますが、優勝した選手、監督しか触れないというルールがありますから、僕がこの先触る機会はないだろうなと思います。ただ、これからの日本代表を含めて可能性があるということは、(ハリルホジッチ監督と)右と左に分かれていますが、羨ましいなと思います」

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──中田さんの言葉を受けていかがですかハリルホジッチ監督「みなさんが御存知の通り、中田英寿という選手はワールドカップで大きな貢献をしました。そして、歴史上必ず誰かが失敗します。その人生で必ず、後悔、悲しみが残ってしまう。私も選手として、中田英寿と同じ思いをしています。そしてワールドカップで負けた悲しさが人生で離れません。だから、選手には声を大にして言っています。ワールドカップ本大会出場を懸けて戦うこと、本大会に出たことが、すでに人生の大きな一歩だと。そして、本大会に出たら必ず後悔をしないで欲しいです。人生で1回、2回出られるかどうかの大会です。そこで終わりです」
「ワールドカップ本大会はロシアで行われますが、本当に大きな意気込みを持って行きたいと思います。ブラジル大会で、私はあるチームを率いていました。美しい成功だったと思います。我々がブラジルから帰った後、勝利をみんなが大きく喜んでくれました。200万人、300万人の人が待っていました。そして、国民のみんなが喜びを持って迎えてくれました。そういった経験があるので、ロシア・ワールドカップでは日本国民がそういった気持ちになってもらえるように、私は努力したいです。それが、私の代表監督しての目的です」
───高橋先生はワールドカップのトロフィーを間近で見ていかがですか
高橋陽一氏「これだけ近い位置で見るのは僕も初めてなので、輝いているなと思います。これが本物だなという気持ちです」

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──率直にお聞きします。翼くんがワールドカップのトロフィーを掲げることはあるんでしょうか高橋陽一氏「主人公の翼くんの一番の目標は、日本代表としてワールドカップのトロフィーを掲げることなので、それを目指して描いているところです」
──中田さんがサッカーを始めたキッカケは『キャプテン翼』だったと聞いていますが
中田英寿氏「色々なところで話はしていますが、『キャプテン翼』がなければ、僕のサッカー人生はなかったと思います。日本自体もプロ化だったりは遅れたんじゃないかなと。『キャプテン翼』は日本のサッカー界にとっても重要でしたし、世界のサッカーの多くの選手が影響を受けていると思います。『キャプテン翼』の中でのプレーは大体試しました。『キャプテン翼』に描いてあることは大体できるということなので、ワールドカップで日本が勝つと描いてくれれば、日本も早く勝てるんじゃないかなと思います」
──ピアチェンツァ戦(1998年11月29日)でオーバーヘッドのゴールを決めています。『キャプテン翼』の影響ですか?
中田英寿氏「『キャプテン翼』でオーバーヘッドというものを見てから、すぐに砂場で練習しました。その経験がなければ、あの様なプレーをしようとも思ってないです。オーバーヘッドって横から来たボールに対してやりますが、あの時は後ろからきたボールだったのでね。自分では色々考えられないことも、漫画でインスピレーションを受けて、できるだろうと考えてやることが多かったです。漫画を読んでなければ、まずなかったシュートだと思います」

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──ちなみに、スカイラブハリケーンにはチャレンジしたんでしょうか中田英寿氏「それも試しました(笑)。下になる人は必ず背中を痛めるという(笑)。ポストを駆け上がったりするのも試しましたが、スパイクだと滑るとか。あとで聞くとルール上はあまりいけないプレーだと聞きましたが、実はいろんなプレーを試しました。子供だったので、現実でできるかは考えず、漫画で描かれていることはできるだろうと。高橋先生の責任ですね(笑)」
──次の試合、そして来年のワールドカップに向けて一言お願いします
ハリルホジッチ監督「次の土曜日から合宿がスタートします。まず海外組の選手とだけで合宿を行います。その後、Jリーグを終えた選手が合流します。今はその準備をしています。スピーチとトレーニングが中心となります。まず、6月7日にフレンドリーマッチがあり、シリアも強く、イラクに似ているので良い準備をしていきたいです。次の日に飛び立ち、テヘランで6月13日に試合をします。もの凄く重要な試合となります。この試合に全てを捧げる。もちろん勝利するためです。勝てば最終予選突破が近づくと思っています」
「まずは最終予選を突破することですが、その後に違う目的を作りたいと思っています。ただ、私が日本に居る間の大きな目標は、過去の偉人たちが繋いできた日本の伝統に対して、日本国民のみなさんに誇りに思ってもらうことです。それが私の大きな目標です。現段階の代表が情熱を持って、野心を持って戦う姿を国民のみなさんに見守ってもらいたいです」

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▽今回日本初上陸となった2018 FIFAワールドカップ優勝トロフィーは、5月16日(火)〜6月11日(日)まで期間限定でオープンしている「ウブロ ポップアップブティック表参道」にて、5月25日(木)の1日限定で展示。一般公開されるため、この機会に是非足を運んではいかがだろうか。日本の関連記事
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▽日本サッカー協会(JFA)は15日、国際親善試合及びキリンチャレンジカップ 2018 in EUROPEに臨む同国代表メンバー26名を発表した。 ▽メンバー発表会見に出席した日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、今回の選考基準を説明。代表復帰となったDF森重真人(FC東京)やFW本田圭佑(パチューカ/メキシコ)への期待や初選出となったFW中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル)の招集理由についても明かした。 GK 川島永嗣(メス/フランス) 中村航輔(柏レイソル) 東口順昭(ガンバ大阪) 「GKは3人。ただ、現段階のパフォーマンスに満足している訳ではない。もっともっと向上して欲しい。」 DF 酒井宏樹(マルセイユ/フランス) 遠藤航(浦和レッズ) 「酒井は日本人選手の中では、定期的に高いパフォーマンスを継続している。ここ最近調子も良い。遠藤は昨日のルヴァンカップで少し問題が出た。今検査をしている段階と聞いている。ただ、バックアップはすでに用意している。何が起きても問題はない」 DF 長友佑都(ガラタサライ/トルコ) 車屋紳太郎(川崎フロンターレ) 宇賀神友弥(浦和レッズ) 「次に左サイド。長友はクラブを変えたにも関わらず、定期的に試合に出場していて嬉しい。彼の存在は日本代表に必要不可欠だ。車屋と宇賀神の戦いは、これから始まる。合宿を多くこなしている訳ではないが、右サイドでもいけるのかというのも見極めなくてはいけない。どこまでついて行けるかをこれから見ていく」 DF 昌子源(鹿島アントラーズ) 植田直通(鹿島アントラーズ) 槙野智章(浦和レッズ) 森重真人(FC東京) 「それから真ん中。最初の3人(昌子、植田、槙野)はもっとできると思っている。そして、森重をなぜ呼んだか。まだ彼は準備できている段階ではない。すぐに使う訳でもない。ただ、彼がどのような状況になっているかを知りたい。励ますためにも呼んでいる。彼が以前のレベルに戻るかどうか。もちろん(吉田)麻也がいないということもある。彼の経験が我々にとってどこまで使えるかというのもある。ただ、まだまだトップパフォーマンスには程遠い。モチベーションを上げる努力をしていかなくてはいけない。早くレベルを戻してほしい」 MF 長谷部誠(フランクフルト/ドイツ) 三竿健斗(鹿島アントラーズ) 山口蛍(セレッソ大阪) 「長谷部は真ん中もできれば後ろもできる。本会までにケガなくいってほしい。三竿は、良いパフォーマンスを続けている。(山口)蛍は、常に呼んでいる選手だが、守備だけで終わるのではなく攻撃のところでもっと野心を持ってほしい。代表では良いパフォーマンスを見せている。イラク戦では我々を助けてくれた選手の1人だ」 MF 大島僚太(川崎フロンターレ) 柴崎岳(ヘタフェ/スペイン) 森岡亮太(アンデルレヒト/ベルギー) 「大島は国内でも優秀な選手の1人。彼もよくケガをするが、我々もしっかりとコンタクトをとって、そこを脱して良い状況が続いていると思う。(柴崎)岳と森岡は、(香川)真司と清武が居ないこともあり、10番や8番のタイプとして期待している。柴崎は、クラブで毎回先発という訳ではないが、レベルが上がってきていると思う。森岡はすでに2、3回観ているが、フィジカル的なところやデュエルの部分でまだ伸びると思う。ゴール数やアシスト数はリーグでも断トツ。ただ、ゲームのアクションの中でまだまだ伸びる部分はあると思う」 FW 久保裕也(ヘント/ベルギー) 本田圭佑(パチューカ/メキシコ) 「久保もまだまだ私の満足いくパフォーマンスではない。それから(本田)圭佑は、このチャンスを是非とも掴んでほしい」 FW 原口元気(デュッセルドルフ/ドイツ) 宇佐美貴史(デュッセルドルフ/ドイツ) 中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル) 「原口と宇佐美は、同じクラブでプレーしている。ここ直近の数試合で宇佐美は、しっかりと伸びている状況。ある時期はチームで干されるかもしれない状況だったが、今は出ている。原口も同じだ」 「それから長い間追跡している中島。本当にたくさん試合に出場していて、得点やアシストもしている。ドリブラーでここまで俊敏で爆発的なものを持っている選手は日本になかなかいない。前回のオリンピック代表の監督であったテグ(手倉森誠)さんともしっかりと話をして、オフェンス面で何かもたらせるのではないかという判断。ただ、守備面では代表で私が求めるレベルではない。様子を見たい」 FW 小林悠(川崎フロンターレ) 杉本健勇(セレッソ大阪) 大迫勇也(ケルン/ドイツ) 「最初の2人はここ最近で本当に伸びてきている。オフェンス面で日本で素晴らしい結果を出している。彼も自分たちのプレーの仕方を変えて伸びてきている。真ん中の選手として、アグレッシブに背後、そしてペナルティエリア内で存在感を出している。それから相手の最終ラインからの組み立てを最初に防ぐ仕事もしている。我々が観たここ数試合でも良いパフォーマンスだった。これを続けてくれと言いたい」 「大迫は、クラブで真ん中でなく、横や後ろでもプレーしているが、良くなってきている。代表ではクラブとは全く違うアクションをしてほしい。常に背負った状態でプレーするのではなく、ゴールに向いてプレーして欲しい。この3人は素晴らしいヘディングを持っている。W杯本大会でもこれが重要になってくる。もちろんFKを貰えればの話。守備でもしっかりと守らなくてはいけない。大事になってくる。W杯ではFKが決定的な状況を作ることもある」 ▽なお、日本代表は、3月のベルギー遠征で2試合の国際親善試合を予定。ロシアW杯に向けた選手見極めとチーム強化のため、マリ代表(23日/ベルギー)、ウクライナ代表(27日/同)と対戦する。 2018.03.15 19:50 Thu4
ザッケローニは総勢77名の日本代表を招集!
▽3月5日にキリンチャレンジカップ2014 ニュージーランド戦を控えたザックジャパン。ニュージーランド戦は、ブラジルワールドカップ本大会のメンバー発表前最後の試合となるため、本大会を目指す選手にとっては大事なアピールの場となる。<br/><br/>▽超ワールドサッカーでは、ニュージーランド戦に臨むメンバー発表に向けアンケートを実施予定(有料版のみとなります)。それに先駆け、これまでにザッケローニ監督が招集してきたメンバーを調査した。<br/><br/>▽招集から最も遠ざかっているのは、代表復帰待望論も囁かれているDF闘莉王、そして現在はポルトガル2部のポルティモネンセに所属するFW金崎の2名だ。その他、MF阿部、FW森本など、2010年南アフリカワールドカップに招集されたメンバーや、昨シーズンのJリーグ得点王でもあるFW大久保、Jリーグ2連覇を果たした広島のエースであるFW佐藤なども 2012年を最後に招集されていない。ザッケローニ監督が招集した全77名の選手は以下の通り。<br/><br/>GK 東口順昭 2011/8/4<br/>GK 山本海人 2012/2/25<br/>GK 林卓人 2013/7/15<br/>GK 川島永嗣 2013/11/7<br/>GK 西川周作 2013/11/7<br/>GK 権田修一 2013/11/7<br/><br/>DF 田中マルクス闘莉王 2010/9/30<br/>DF 永田充 2010/12/24<br/>DF 安田理大 2011/11/1<br/>DF 近藤直也 2012/2/17<br/>DF 岩政大樹 2012/8/30<br/>DF 水本裕貴 2013/1/31<br/>DF 栗原勇蔵 2013/7/15<br/>DF 槙野智章 2013/7/15<br/>DF 森脇良太 2013/7/15<br/>DF 徳永悠平 2013/7/15<br/>DF 鈴木大輔 2013/7/15<br/>DF 千葉和彦 2013/7/15<br/>DF 駒野友一 2013/8/8<br/>DF 長友佑都 2013/11/7<br/>DF 内田篤人 2013/11/7<br/>DF 伊野波雅彦 2013/11/7<br/>DF 今野泰幸 2013/11/7<br/>DF 吉田麻也 2013/11/7<br/>DF 酒井宏樹 2013/11/7<br/>DF 酒井高徳 2013/11/7<br/>DF 森重真人 2013/11/7<br/><br/>MF 本田拓也 2011/3/18<br/>MF 関口訓充 2011/5/27<br/>MF 西大伍 2011/5/27<br/>MF 柴崎晃誠 2011/5/27<br/>MF 松井大輔 2011/8/4<br/>MF 阿部勇樹 2012/2/17<br/>MF 磯村亮太 2012/2/17<br/>MF 柴崎岳 2012/2/17<br/>MF 谷口博之 2012/2/17<br/>MF 柏木陽介 2012/2/25<br/>MF 増田誓志 2012/2/25<br/>MF 長谷川アーリアジャスール 2012/5/18<br/>MF 藤本淳吾 2012/8/9<br/>MF 中村憲剛 2013/6/7<br/>MF 高萩洋次郎 2013/7/15<br/>MF 扇原貴宏 2013/7/15<br/>MF 青山敏弘 2013/8/29<br/>MF 遠藤保仁 2013/11/7<br/>MF 長谷部誠 2013/11/7<br/>MF 細貝萌 2013/11/7<br/>MF 本田圭佑 2013/11/7<br/>MF 乾貴士 2013/11/7<br/>MF 香川真司 2013/11/7<br/>MF 清武弘嗣 2013/11/7<br/>MF 高橋秀人 2013/11/7<br/>MF 山口蛍 2013/11/7<br/><br/>FW 金崎夢生 2010/9/30<br/>FW 興梠慎三 2011/5/27<br/>FW 家長昭博 2011/8/4<br/>FW 田中順也 2012/2/17<br/>FW 久保裕也 2012/2/17<br/>FW 石川直宏 2012/2/17<br/>FW 大久保嘉人 2012/2/17<br/>FW 李忠成 2012/2/25<br/>FW 森本貴幸 2012/5/24<br/>FW 宮市亮 2012/10/4<br/>FW 佐藤寿人 2012/10/4<br/>FW 宇佐美貴史 2012/11/5<br/>FW 大津祐樹 2013/3/1<br/>FW 東慶悟 2013/5/23<br/>FW 前田遼一 2013/6/7<br/>FW 原口元気 2013/7/15<br/>FW 山田大記 2013/7/15<br/>FW 豊田陽平 2013/8/8<br/>FW 工藤壮人 2013/8/29<br/>FW ハーフナー・マイク 2013/10/3<br/>FW 齋藤学 2013/10/3<br/>FW 岡崎慎司 2013/11/7<br/>FW 大迫勇也 2013/11/7<br/>FW 柿谷曜一朗 2013/11/7<br/><br/>※左からポジション、名前、最終招集日<br/>※合宿のみの招集やケガで辞退した選手は含まない 2014.02.21 11:30 Fri5
