【リーガエスパニョーラ第32節プレビュー】公式戦連敗バルサは難敵ソシエダ戦!

▽先週末に行われた第31節では、首位と3位の対決となった“マドリッド・ダービー”がドローに終わった一方、2位のバルセロナが格下マラガに0-2で完敗する波乱が起きた。4位以下の第2グループでは、セビージャ、ビジャレアル、ソシエダ、エイバルが順当に勝ち点3を確保した。

▽DFペペのゴールで先制しながらも相手のエースFWグリーズマンのゴールで追いつかれ、リーグ戦の連勝が「5」でストップした首位レアル・マドリー(勝ち点72)だが、ミッドウィークに行われたチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグのバイエルン戦をエースFWクリスティアーノ・ロナウドの2ゴールで逆転勝利し、きっちりバウンスバックに成功。好調を継続するジダン率いるチームは、来週ミッドウィークにホームでの2ndレグを控える中、18位スポルティング・ヒホンとのアウェイゲームに臨む。

▽より重要度が高いバイエルン戦に全精力を注ぐため、ジダン監督はアトレティコとのダービー前に行われたレガネス戦と同様に、C・ロナウドやFWベンゼマなど、一部主力を遠征メンバー外とし、FWモラタやMFイスコ、MFハメス・ロドリゲスなど、出場機会に飢えた控え選手の起用が濃厚だ。久々のリーガ制覇に向けて油断することはないはずだが、1部残留に向けて必死のホームチーム相手にタフな試合が予想される。
▽FWネイマールの退場が響き苦手マラガ相手にまさかの敗戦を強いられ、リーガ3連覇が大きく遠のいた2位バルセロナ(勝ち点69)は、ミッドウィークのCL準々決勝1stレグでも敵地でユベントスに0-3の完敗を喫し、厳しい公式戦2連敗となった。先日のパリ・サンジェルマン戦に続き、再びCLで“カンプ・ノウの奇跡”を起こす必要に迫られたバルセロナだが、その前に行われる今節は6位ソシエダ(勝ち点52)とのタフなホームゲームが待っている。

▽来週ミッドウィークのユベントス戦を考えれば、主力を温存したいところだが、リーガ逆転優勝の可能性を残すため、3試合の出場停止を科されたネイマールを除き、FWメッシやFWスアレス、DFピケら主力の起用が濃厚だ。ユベントス戦を視野に入れつつ、公式戦3試合ぶりのゴールを奪い、まずはゴールと勝利の味を取り戻したい。▽大敗したビセンテ・カルデロンでのリベンジを逃がすも、敵地でのダービーを追いついてドローで終えた3位アトレティコ・マドリー(勝ち点62)だが、4位セビージャ(勝ち点61)との勝ち点差が1ポイントに縮まり、CLストレートインとなる3位争いは予断を許さない状況だ。それでも、ミッドウィークに行われたCL準々決勝1stレグのレスター・シティ戦では、グリーズマンのPK弾を持ち味の堅守で守り抜き、ホームで1-0の先勝を収めた。迎えた今節は、ホームで最下位オサスナと対戦する。一見すると、今回の試合は簡単なミッションに思われるが、オサスナは今季初の2連勝を飾り、17位レガネスとの10ポイント差を逆転しようと、勢い付く難敵だ。アトレティコとしては、追加点を奪い切れなかったレスター戦を教訓に、畳みかける攻めで早い時間帯に試合を決めたい。
▽前節、デポルティボとの打ち合いを制し、公式戦7試合ぶりの勝利を手にしたセビージャは、ようやく長いトンネルを抜けた。だが、今週に入ってサンパオリ監督にアルゼンチン代表監督就任のため、今季限りで退団するとの報道が出るなど、せっかくの良いムードに水を差す出来事もあった。迎えた今節は難所メスタージャで12位バレンシアとのアウェイゲームに臨む。前回対戦では2-1で勝利しているが、シーズン終盤に入ってようやくエンジンがかかり始めたバレンシアは、直近3試合でいずれも3ゴールを奪って3連勝を飾っている。したがって、デポルティボ戦のように2度のリードを追いつかれる拙い試合運びとなれば、打ち負ける可能性も十分にあるはずだ。

▽その他の注目カードは、3連勝で悲願のEL出場権獲得を目指す7位エイバル(勝ち点50)が、15位ベティスのホームに乗り込む一戦。前節のセルタ戦はスペイン国王夫妻来日による晩餐会出席の影響で、出場機会のなかったMF乾貴士だが、日本帰国前のビジャレアル戦で今季初ゴールを記録しており、スタメン復帰の可能性が濃厚だ。バルセロナも苦しめられた難所ベニト・ビジャマリンで今季2ゴール目を奪いたい。