【CLプレビュー】好勝負必至の初対決!《マンチェスター・シティvsモナコ》

2017.02.21 07:10 Tue
Getty Images
▽チャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメント1回戦1stレグ、マンチェスター・シティvsモナコが、日本時間21日28:45からシティ・オブ・マンチェスターで開催される。バルセロナ、バイエルンでCL決勝トーナメントの舞台を知り抜く智将グアルディオラ率いるシティと、今季のヨーロッパサッカー界にセンセーションを巻き起こしているリーグ・アン首位のモナコが対峙する注目の初対決だ。

▽古巣バルセロナ、バイエルン時代に苦手としていたボルシアMG、セルティックと同居したグループCを2勝1敗3分けと、苦しみながらも2位通過したペップ・シティ。そのグループステージと同様に国内リーグでも苦戦を強いられるチームは、ライバルの躓きを生かして2位に浮上したものの、逆転優勝は厳しくなっている。また、直近のリーグ戦3連勝の立役者となった新星ガブリエウ・ジェズスが長期離脱を強いられ、意気消沈のチームは先週末のFAカップで格下相手に痛恨の引き分け再試合を強いられた。シーズン終盤に向けて正念場となる今回のビッグマッチに向けては、悩めるエースFWアグエロを筆頭に強い意志を示したい。

▽一方、モナコは本命不在も実力拮抗となったグループEでトッテナム、レバークーゼンらを退けて見事に首位通過を決めた。国内リーグでは直近のバスティア戦で痛恨のドローを喫したものの、4連覇中の王者パリ・サンジェルマンを抑えて首位に立つ。さらに、国内リーグ第26節終了時点で76ゴールという数字は、今季のヨーロッパ主要リーグで最多となり、結果と共に内容も伴った戦いぶりを見せている。そして、MFベルナルド・シウバやFWムバッペら恐いもの知らずの若手を軸に勢い付くチームは、一昨シーズンのアーセナルに続きイングランド屈指の強豪シティ撃破を目指す。
◆マンチェスター・シティ◆
【4-1-4-1】

▽マンチェスター・シティ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:カバジェロ
DF:フェルナンジーニョ、ストーンズ、オタメンディ、コラロフ
MF:ヤヤ・トゥーレ
MF:スターリング、デ・ブライネ、シルバ、リロイ・ザネ
FW:アグエロ
負傷者:DFコンパニ、MFギュンドアン、FWガブリエウ・ジェズス
出場停止者:なし

▽長期離脱のギュンドアンに加え、今冬加入でCLデビューが期待されたG・ジェズスは右足中足骨の骨折で今季絶望との噂も出ており、欠場が確定。同じく軽傷を抱えるキャプテンのコンパニも引き続き欠場となる。その一方で、負傷明けのDFクリシに関しては起用可能となっている。
▽システムに関しては直近数試合で採用しているヤヤ・トゥーレをアンカーに配した[4-1-4-1]の採用が濃厚だ。ただ、2トップを採用してくるモナコに対して、最終ラインで数的優位を保つために[3-4-3]のオプションで臨む可能性も考えられる。ただ、ここ最近本職が守備的MFのフェルナンジーニョを左右のサイドバックで起用しており、バイエルン時代のようにビルドアップ時にセントラルMFの位置でプレーさせる“偽SB”で対応することになるかもしれない。

◆モナコ◆
【4-4-2】

▽モナコ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:スバシッチ
DF:シディベ、ラッジ、グリク、メンディ
MF:ベルナルド・シウバ、ファビーニョ、バカヨコ、ルマール
FW:ジェルマン、ファルカオ
負傷者:MFボスキリア
出場停止者:DFジェメルソン

▽サスペンションのジェメルソン、ヒザ前十字じん帯断裂の重傷を負ったボスキリアの2選手が欠場となるが、それ以外の主力全員が起用可能だ。今シーズンは[4-4-2]と[4-2-3-1]の布陣を併用しているが、より攻守のバランスに優れる[4-4-2]の採用が濃厚だ。

★注目選手
◆マンチェスター・シティ:MFヤヤ・トゥーレ
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▽シティの注目プレーヤーは、これが今季のCL初出場となるヤヤ・トゥーレだ。バルセロナ時代にも確執があったグアルディオラ新監督の就任によって構想外の立場を強いられたベテランMFは、さらに代理人の指揮官侮辱発言問題でCLグループステージでは登録外に。古巣バルセロナや兄コロの在籍しているセルティックと同居したグループステージの戦いを、自宅でテレビ観戦する苦難のときを過ごした。それでも、指揮官やチームメートへの謝罪を経て、構想内に返り咲いたヤヤ・トゥーレは、同ポジションでプレーするギュンドアンらの離脱に伴い、現在は中盤の主軸として活躍している。

▽そして、2006-07シーズンに1シーズンだけプレーした古巣モナコ相手の今季CLデビュー戦では、ヨーロッパ主要リーグで最多得点を誇り、グループステージでプレミアのライバル、トッテナムに2勝している難敵相手の活躍が期待される。バカヨコとファビーニョというリーグ・アン屈指のボールハンターを軸に、ハイインテンシティのトランジション・ゲームを展開するモナコは、ヤヤ・トゥーレにとって苦手とする相手。だが、要の中盤の争いで唯一フィジカル勝負できるベテランMFの重要性は大きいはずだ。

◆モナコ:FWラダメル・ファルカオ
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▽一方、モナコの注目プレーヤーは苦難の日々を過ごしたマンチェスターに帰還するファルカオだ。マンチェスター・ユナイテッド、チェルシーとイングランドの地で鳴かず飛ばずだったファルカオだが、ようやくコンディションが戻ってきた今シーズンは、モナコの主砲としてリーグ戦16ゴールを含む公式戦21ゴールと躍動。とりわけ、シュート決定率の高さが際立っている。

▽今季ここまでのチームパフォーマンスを評価されてモナコの下馬評は決して低くないが、一線級のタレントを誇るシティ相手のアウェイゲームでは劣勢を強いられる可能性が高い。そのため、頼れるエースストライカーが、数少ない決定機の中でかつてのライバル相手にゴールを奪えるかが、モナコ勝利の鍵を握る。

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