過去に頭部骨折のチェフ、ハルMFメイソンをサポート! ノースロンドンの元ライバルに支援の手を差し伸べる

▽アーセナルに所属する元チェコ代表GKペトル・チェフが、先日のチェルシー戦で頭部骨折の重傷を負ったハル・シティのイングランド代表MFライアン・メイソンに対して、サポートの申し出をしたようだ。アーセナルの公式サイトが伝えている。▽メイソンは、先月22日に行われたプレミアリーグ第22節のチェルシー戦に先発したものの、13分にチェルシーのイングランド代表DFギャリー・ケイヒルとの競り合い時に頭をぶつけてピッチに転倒。頭部に強い打撃を受けたメイソンは意識こそあるものの、酸素吸入器による処置を受けるなど、プレー続行不可能となり、数分間に渡る治療の後に担架でピッチを後にした。▽その後、メイソンは搬送先の病院で頭蓋骨の骨折が確認されたため、同日中に手術を受けた。そして、同月30日に退院した同選手は、復帰に向けてリハビリを開始している。
▽これから長いリハビリや恐怖との戦いに挑むメイソンに対して、チェルシー時代の2006年10月のレディング戦で頭部陥没骨折の重傷を負い、選手生命の危機に晒されながらも見事トップレベルに返り咲いた経験を持つチェフが、サポートを申し出ていたことがわかった。

▽チェフはクラブ公式サイトで、自身の経験をメイソンの復帰に役立てたいと思っていることを明かした。「彼にサポートを申し出た。僕は彼が復帰に向けて、どういったことをすべきかを経験しているからね。僕の経験を彼と分かち合い、それが彼の助けになるなれば、嬉しいね」

「サポートの中身に関しては、僕が最初にやろうとしたことについてだ」

「彼が自宅に戻り、リハビリを開始したという知らせを聞いて本当に嬉しいよ。きっと、彼はすぐに良くなるはずだ」

「こういった状況になったとき、周囲の人たちからの助けが必要となるんだ。同様に同じ経験をした誰かが、“そのことは心配しなくていい。それは復帰過程で普通に起こることなんだ。僕も経験したことだから、心配する必要はない”と教えてあげることも重要だ」

「ああいった状況になると多くのことに疑問や心配が生まれてくる。そして、周囲の人たちはその答えを持ち合わせていない。だけど、僕のような経験者が居れば、彼の疑問に答えることができる。そうすれば、心配事も減るし、恐れを抱くことなくリハビリに励むことができるんだ」

「不安なときは誰でも最も近しい人たちを必要とする。そういった状況だと、ケガした本人だけでなく、その家族も困難を強いられる。だから、彼と家族にとって挑戦的な状況だといえるね」

▽トッテナムの下部組織出身で昨シーズンまでトッテナムでプレーしていたメイソンは、現在アーセナルでプレーするチェフにとっては過去のライバルだ。しかし、サッカー界屈指の人格者として知られる心優しき守護神は、過去に選手生命の危機に晒された中、不安と恐怖に打ち勝った貴重な経験を、同じ困難な戦いに挑む仲間に伝えたいと考えたようだ。