インハイ王者市立船橋はPK戦の末敗れ夏冬連覇ならず...正智深谷は退場者を出すも終盤5分で劇的勝利!《第95回全国高校サッカー選手権》

▽第95回全国高等学校サッカー選手権大会の2回戦が2日に行われ、関東第一(東京B)vs正智深谷(埼玉)は2-1で正智深谷が勝利している。

▽1回戦で同大会初出場ながら高川学園(山口)を2-1で下し初勝利を挙げた関東第一(東京B)と、立正大淞南(島根)を2-1で破った正智深谷(埼玉)が激突。

▽立ち上がりから関東第一が敵陣に攻め込むと9分、ボックス左の菅屋がクロス。これが相手の手に当たり、PKを獲得。キッカー冨山の左に放ったシュートはGKがファインセーブ。しかし、走りこんだ林がプッシュし、関東第一が先制点を奪う。

▽先制を許した正智深谷は26分、ボールを蹴りに行った谷口の足が相手の顔を直撃。これが危険なプレーという判定で一発退場。同点に追いつきたい正智深谷が一人少ない状況となる。
▽後半、数的有利の関東第一の猛攻に遭うも、正智深谷はなんとか追加点を許さない。すると79分、右CKの田村の折り返しを金子が押し込むとゴール右に吸い込まれ同点に追いつく。さらに後半アディショナルタイム、クロスからの折り返しを上原がシュートを放つと、相手の手に当たり、土壇場でPKを獲得。小山が右隅にきっちりと沈め、2-1。終盤の5分間で逆転に成功した正智深谷が3回戦に進んだ。

▽また同日行われた2回戦では、11年ぶり22回目の出場となる高松商と2年連続3回目の出場となる駒澤大が激突。立ち上がり、前回大会ベスト8の駒澤大が高松商を攻め立てるも、県予選5試合2失点という堅守を誇る高松商が最後のところでやらせない。すると、高松商は9分、敵陣中央右から安西が鋭いクロスを供給。これを宮本が合わせるもGKが正面でキャッチ。▽徐々に高松商が高い位置で奪えるようになると33分、波状攻撃から最後は西島のクロスに矢野が合わせるも、ゴール右に外れる。

▽前半攻め込むも崩すことができなかった駒澤大は57分、右CK付近からのロングスローがこぼれると、途中投入の米田が反転シュート。ボールはゴール右隅に突き刺さり、交代で入った米田のファーストタッチで駒澤大が先制点を奪う。

▽駒澤大の先制した勢いに押し込まれる高松商は終盤74分から安藤と溝渕の攻撃的な選手2枚を加えて勝負に出る。しかし、交代策が功を奏すことなく、駒澤大がボールを保持しながら時間を使い試合終了。駒澤大が1-0で勝利し、3回戦に進んだ。

▽注目の市立船橋(千葉)vs前橋育英(群馬)は、激しい攻防を見せるも0-0のままPK戦にもつれ込む。先攻の前橋育英は1人目を成功させると、市立船橋1人目の野本は左ポストに嫌われ失敗。前橋育英は5人全員が成功させ、前橋育英が3回戦へと駒を進めた。

▽2回戦からの登場となった東福岡(福岡)と東邦(愛知)の一戦は、東福岡が56分、ボックス左からの小田のクロスに藤井が頭で押し込むと、これが決勝点となり1-0で東福岡が勝利した。

▽同じく2回戦から登場の青森山田(青森)vs鵬翔(宮崎)は、ジェフユナイテッド千葉内定の高橋が得点を挙げるなど攻撃力が爆発し、5-0で3回戦へと駒を進めた。その他の試合結果は以下の通り。

◆2回戦結果
東福岡(福岡) 1-0 東邦(愛知)
鹿児島城西(鹿児島) 0-0(PK:4-2) 長崎総科大附(長崎)
鹿島学園(茨城) 0-1 東海大仰星(大阪)
富山第一(富山) 4-1 那覇西(沖縄)
創造学園(長野) 1-1(PK:4-2) 広島皆実(広島)
聖和学園(宮城) 1-1(PK:4-2) 徳島市立(徳島)
鵬翔(宮崎) 0-5 青森山田(青森)
鵬学園(石川) 0-4 佐賀東(佐賀)
大分(大分) 0-6 滝川第二(兵庫)
市立船橋(千葉) 0-0(PK:3-5) 前橋育英(群馬)
遠野(岩手) 2-0 松山北(愛媛)
山形中央(山形) 0-1 一条(奈良)
米子北(鳥取) 0-1 佐野日大(栃木)
山梨学院(山梨) 2-1 尚志(福島)