【日本サッカー見聞録】代わり映えしない日本代表。唯一の救いは…
2016.11.04 19:00 Fri
▽昨日3日でJ1リーグは全日程を終了し、すでに第2ステージ優勝を決めている浦和が年間総合勝点でも首位の座を守り、CS(チャンピオンシップ)決勝進出を確定した。しかしファンの最大の関心事は残留争いにあっただろう。名古屋、新潟、甲府の3チームによる争いは、3チームとも敗れた結果、得失点差で名古屋が初のJ2降格となった。
▽そして4日は、11日のオマーン戦と15日のサウジアラビア戦に臨む日本代表のメンバーが発表された。今回の出席者はハリルホジッチ監督だけ。そしてVTRも使わず、質疑応答は37分間という異例の早さで終わった。それというのも初招集はG大阪の井手口だけで、あとはほとんど10月のメンバーと変わらないからだろう。小林と大島(川崎F)はケガで外れたのは想定内だったが、柏木(浦和)がメンバー外だったのはちょっと意外だった。
▽指揮官によれば、山口(C大阪)と井手口が柏木の代役のようで、永木(鹿島)は長谷部の控えという位置付けのようだ。2列目には香川や清武、小林(ヘーレンフェーン)の他にも原口や齋藤、大迫らのタレントがいる。そこで中盤の底には敢えてプレーメーカーは必要なしと判断したのかもしれない。
▽これは毎回思うことだが、代わり映えしないメンバーとはいえ、「では他に誰を呼ぶのか」と聞かれたら返事に困ってしまう。それだけチームの若返りは遅々として進んでいない。ハリルホジッチ監督ならずとも、頭の痛いところだろう。それでも誰かを推薦するとしたら、GKの中村(柏)くらいで、あとは鹿島で出場機会のない植田よりは、U-19日本代表でも活躍し、柏での出場機会の多いCB中山くらいか。
▽今回のメンバーで唯一の救いは、やっと宇佐美が外れたことだ。去年の第2ステージから、かつての輝きを失っているにもかかわらず、ハリルホジッチ監督は彼を呼び続けた。それはアウクスブルクに移籍して出番を失っても変わらなかった。宇佐美を呼ぶなら、代わりに家長(大宮)を入れた方がまだマシだと思っていただけに、やっと納得できるメンバーになった。とはいえ、そんなことくらいしか話題にできない、寂しい日本代表でもある。
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▽これで93年に開幕したJリーグに参加した、いわゆる「オリジナル10」でJ2降格を免れているのは鹿島と横浜FMの2チームだけ。千葉(当時は市原)と東京V(同じくヴェルディ川崎)はJ2に落ちて久しいだけに、改めてトップリーグに居続けることの難しさが分かる。▽名古屋の久米社長は降格から一夜明けた4日に辞意を表明し、その場で受理されたという。柏や清水、名古屋で強化部長として成功を収めてきたものの、今シーズンは経験の浅い小倉監督兼GMに指揮を委ねたことが仇となったようだ。修羅場をくぐってきた久米氏が、小倉監督に固執して早い段階で手を打たないのが思議でならなかったが、1シーズンでJ1に復帰できるかどうか。選手の流出も予想されるだけに、名古屋には茨の道が待っているかもしれない。▽指揮官によれば、山口(C大阪)と井手口が柏木の代役のようで、永木(鹿島)は長谷部の控えという位置付けのようだ。2列目には香川や清武、小林(ヘーレンフェーン)の他にも原口や齋藤、大迫らのタレントがいる。そこで中盤の底には敢えてプレーメーカーは必要なしと判断したのかもしれない。
▽海外組の合流日時にもよるが、ハリルホジッチ監督はオマーン戦では若い力を試すようなことも匂わせていた。テストマッチだけに、海外組に無理をさせてコンディションを崩しては元も子もないだけに、当然と言えば当然の起用法だろう。サウジは3勝1分けの勝点10でグループBの首位に立っている。勝点3差の3位につける日本としては、ホームだけに勝利が義務付けられているし、それを熟知しているだけにハリルホジッチ監督もいつものような長広舌によるエクスキューズを今回は控えたのかもしれない。
▽これは毎回思うことだが、代わり映えしないメンバーとはいえ、「では他に誰を呼ぶのか」と聞かれたら返事に困ってしまう。それだけチームの若返りは遅々として進んでいない。ハリルホジッチ監督ならずとも、頭の痛いところだろう。それでも誰かを推薦するとしたら、GKの中村(柏)くらいで、あとは鹿島で出場機会のない植田よりは、U-19日本代表でも活躍し、柏での出場機会の多いCB中山くらいか。
▽今回のメンバーで唯一の救いは、やっと宇佐美が外れたことだ。去年の第2ステージから、かつての輝きを失っているにもかかわらず、ハリルホジッチ監督は彼を呼び続けた。それはアウクスブルクに移籍して出番を失っても変わらなかった。宇佐美を呼ぶなら、代わりに家長(大宮)を入れた方がまだマシだと思っていただけに、やっと納得できるメンバーになった。とはいえ、そんなことくらいしか話題にできない、寂しい日本代表でもある。
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