主力不在のマドリーがベイル2発で白星スタート!《リーガエスパニョーラ》

▽リーガエスパニョーラ開幕節のソシエダvsレアル・マドリーが21日にアノエタで行われ、アウェイのレアル・マドリーが3-0で勝利した。

▽昨シーズン、11度目のチャンピオンズリーグ制覇を成し遂げたマドリーだが、リーガの舞台では2011-12シーズンの優勝を最後に、バルセロナとアトレティコの後塵を拝し続けている。ジダン監督就任2年目となる今シーズンは、リーガの覇権奪還が至上命題。だが、開幕戦に向けてはエースのクリスティアーノ・ロナウド、ベンゼマ、ペペ、ケイロル・ナバスが負傷で、モドリッチが出場停止によって欠場。カシージャやコバチッチ、今夏復帰のモラタとアセンシオが代役を担い、“BBC”では唯一ベイルが開幕のピッチに立った。

▽両チームの立ち上がりに注目が集まる中、アウェイのマドリーがキックオフ直後に先制点を奪う。リスタートから相手陣内右サイドでフィードを受けたカルバハルが、すかさずクロスを供給すると、ゴール前に走り込んだベイルが打点の高いヘディングシュートでゴールを破った。
▽C・ロナウドとベンゼマ不在を感じさせない電光石火のベイルの一撃で先手を奪ったマドリーは、流動的なアセンシオとベイル、モラタの3トップの個人技を軸に、その後も攻勢を続ける。15分にはボックス右ライン際で仕掛けたモラタ、20分にはペナルティアーク付近でモラタからマイナスのパスを受けたクロースが抑えの利いたミドルシュートで相手ゴールを脅かす。だが、DFの好ブロックとGKルジの好守に阻まれる。

▽一方、時間の経過と共に全体を押し上げて良いボールの奪い方を見せ始めたソシエダは、30分に絶好の同点機が訪れる。相手のミスパスを奪ったショートカウンターからコンチャが絶妙なスルーパス。ボックス右に抜け出したイジャラメンディに決定機も、元マドリーMFはこの場面でシュートを打たず、味方への折り返しを選択し、絶好機を逸した。▽その後も主導権を握るマドリーは37分、ボックス左で仕掛けたモラタが強烈なシュートを放つ。さらに40分にはヴァランのロングフィードに反応したアセンシオが完璧に裏に抜け出し、飛び出したGKを嘲笑うかのような左足のループシュートを流し込み、前半のうちにリードを2点に広げた。

▽迎えた後半、前半とは異なりやや緩い入りとなったマドリーは、アグレッシブな入りを見せたホームチームを前にややバタ付く状況が続く。だが、相手のフィニッシュの精度に助けられ、事なきを得る。


▽後半も前がかりな相手に対して、ベイルやモラタが積極的にドリブルでボールを運んでいくマドリーは、55分にモラタの仕掛けからボックス中央のクロースがボレーシュートを放つが、これはクロスバーを叩く。

▽前半からイージーなパスミスが目立つマドリーは、66分にやや消えかけていたアセンシオを下げて、攻守に戦えるルーカス・バスケスを投入。69分にはFKのこぼれ球に反応したコバチッチが豪快に右足を振り抜くが、枠の右隅を捉えたシュートはGKルジのビッグセーブに遭う。

▽後半半ばから終盤にかけては互いに行ったり来たりのオープンな展開が続く。この流れの中でソシエダが、オヤルザバルやウィリアン・ジョゼを起点に再三チャンスを作るが、最後の場面でうまくいかない。すると、試合終了間際にはロングカウンターから相手陣内を独走したベイルがGKまでかわし、無人のゴールへシュートを流し込み、勝負あり。

▽ベイルの2ゴールの活躍で主力不在の開幕戦を勝利したマドリーが、5年ぶりのタイトル奪還に向けて好スタートを切った。