【日本代表コラム】“偶然”ではなく“必然”が生んだ2失点…埋め切れない世界との差
2016.08.08 22:00 Mon
▽「ひっくり返せたゲームだった」と試合後に手倉森誠監督が語ったように、U-23コロンビア代表戦は勝ってもおかしくない試合だった。しかし、初戦のU-23ナイジェリア代表戦(5-4で敗戦)も勝てる試合だった。それでも結果は1分け1敗。第3節のU-23スウェーデン代表戦はグループステージ突破を懸けた決戦となる。
▽浅野は「もっと早く攻撃陣である僕らが早い時間にゴールができていれば、もっと違った戦いになっていたと思います」と試合後に語った通り、コロンビアの戦意を喪失させるだけのチャンスはあった。しかし、それを生かせないでいると、2失点という報いを受けることとなった。
▽ミスが散見され、想像以上の5失点を喫したナイジェリア戦とは打って変わり、コロンビア戦はミスが減ったように思えた。しかし、前半同様に後半も相手ゴールに迫るシーンが続いた影響か、ダブルボランチの遠藤と井手口が前掛かりになるシーンが増え、バイタルエリアを空けてしまう時間が増えていった。
▽植田に関しては、しっかりとブロックに入り、GK中村航輔もあの軌道ではノーチャンスだった。しかし、グティエレスがレンテリアにボールを入れた際には、バイタルエリアが空いており、後手に回った守備が招いた失点とも言える。
▽ナイジェリア戦では、押し込んでいる時間帯の失点に浮足立ってしまったこともあったが、常に守備が後手に回っていた。クロスや縦パスへの対応、そして相手にボールが収まる前にではなく、収まってからの対応。個の力を持ち合わせる相手との勝負でやられていたが、コロンビア戦の先制点も同じものと言えるだろう。
▽2失点目も同様だ。中央で楔となったパボンが左のボルハへパス。ボルハのシュートはGK中村が何とかセーブしたが、DF藤春廣輝が対応を誤りオウンゴールを献上した。藤春の判断ミスはいただけないが、その前にボルハのシュートが決まっていた可能性も高い。崩しの部分での守備が後手に回った事が、結果的にオウンゴールへと繋がってしまったと言えるだろう。
▽この2試合で感じたことは、“世界“を経験していないということだ。海外組は、実質MF南野拓実(ザルツブルク)の1名のみ。バックラインは、クラブレベルで多少の国際経験はあるが、アジアを超えた世界との経験は殆どない。バイタルエリアで相手に自由を与えたらどうなるのか。相手のボールの持ち方、身体の使い方はどうなのか。リーチの長さ、コントロールの正確さ、シュートレンジの差──世代別の代表チームとはいえ、“世界”のレベルがどれほどなのかをこの2試合で体感したはずだ。ナイジェリア戦からコロンビア戦にかけて改善が見られた理由は、1度経験していたからだと思う。
▽一方で、浅野や中島のゴールに関しては、ナイジェリア戦同様に自分たちの形を出して得点した。攻撃面に関しては、2試合で6得点。どれも“偶然”の産物ではなく、しっかりと形を作っての得点だ。しかし、決めなくてはいけない場面で決められなかったのも事実。命取りになることは、この2試合でよく分かったはずだ。そして、得点と同様に失点もまた”偶然”の産物ではなく、“必然”なもの。中2日で対応しきれるほどのものではなかったが、先制点を許すまでは耐えていた様に思う。
▽ナイジェリア戦と比べると内容が向上したコロンビア戦。しかし、勝利という結果を掴むことはできなかった。それでも「最終節ではもっと強さを発揮できると楽観的に考えている」と語った手倉森監督。逆境を乗り越え続けてきたU-23日本代表チームにとっては、劇的な展開でのメダル獲得に向けた筋書きと言えるかもしれない。残された1試合で勝利を掴み、まずはグループステージ突破に向けて他会場の結果を待つことができるのか。“必然”が生み出す結果を掴むために、残り2日をしっかりと過ごしてもらいたい。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
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▽コロンビア戦では、ナイジェリア戦からシステムを変更し、これまで重用して来た[4-4-2]で臨んだ。攻撃に幅を持っているコロンビアが相手ということで、守備面を考慮しダブルボランチにMF遠藤航、そして初戦は出番がなかったMF井手口陽介を起用。また、両サイドにはMF矢島慎也、MF中島翔哉を置き、2トップにFW興梠慎三とFW浅野拓磨を配置。慣れ親しんだ形で臨んだ。▽立ち上がりからペースを握った日本だったが、この日はフィニッシュの精度を欠いた。CKやFKなど敵陣でセットプレーも数多く獲得したが、相手の脅威となるシーンを多く生み出すことができず。ゴールレスのまま試合を折り返した。▽ミスが散見され、想像以上の5失点を喫したナイジェリア戦とは打って変わり、コロンビア戦はミスが減ったように思えた。しかし、前半同様に後半も相手ゴールに迫るシーンが続いた影響か、ダブルボランチの遠藤と井手口が前掛かりになるシーンが増え、バイタルエリアを空けてしまう時間が増えていった。
▽その隙を突かれたのが1点目だった。FWグティエレスがボックス手前でボールを持つと、中央で待つFWレンテリアに預けリターンを受け右足一閃。ブロックに入ったDF植田直通に当たったボールがネットを揺らした。
▽植田に関しては、しっかりとブロックに入り、GK中村航輔もあの軌道ではノーチャンスだった。しかし、グティエレスがレンテリアにボールを入れた際には、バイタルエリアが空いており、後手に回った守備が招いた失点とも言える。
▽ナイジェリア戦では、押し込んでいる時間帯の失点に浮足立ってしまったこともあったが、常に守備が後手に回っていた。クロスや縦パスへの対応、そして相手にボールが収まる前にではなく、収まってからの対応。個の力を持ち合わせる相手との勝負でやられていたが、コロンビア戦の先制点も同じものと言えるだろう。
▽2失点目も同様だ。中央で楔となったパボンが左のボルハへパス。ボルハのシュートはGK中村が何とかセーブしたが、DF藤春廣輝が対応を誤りオウンゴールを献上した。藤春の判断ミスはいただけないが、その前にボルハのシュートが決まっていた可能性も高い。崩しの部分での守備が後手に回った事が、結果的にオウンゴールへと繋がってしまったと言えるだろう。
▽この2試合で感じたことは、“世界“を経験していないということだ。海外組は、実質MF南野拓実(ザルツブルク)の1名のみ。バックラインは、クラブレベルで多少の国際経験はあるが、アジアを超えた世界との経験は殆どない。バイタルエリアで相手に自由を与えたらどうなるのか。相手のボールの持ち方、身体の使い方はどうなのか。リーチの長さ、コントロールの正確さ、シュートレンジの差──世代別の代表チームとはいえ、“世界”のレベルがどれほどなのかをこの2試合で体感したはずだ。ナイジェリア戦からコロンビア戦にかけて改善が見られた理由は、1度経験していたからだと思う。
▽一方で、浅野や中島のゴールに関しては、ナイジェリア戦同様に自分たちの形を出して得点した。攻撃面に関しては、2試合で6得点。どれも“偶然”の産物ではなく、しっかりと形を作っての得点だ。しかし、決めなくてはいけない場面で決められなかったのも事実。命取りになることは、この2試合でよく分かったはずだ。そして、得点と同様に失点もまた”偶然”の産物ではなく、“必然”なもの。中2日で対応しきれるほどのものではなかったが、先制点を許すまでは耐えていた様に思う。
▽ナイジェリア戦と比べると内容が向上したコロンビア戦。しかし、勝利という結果を掴むことはできなかった。それでも「最終節ではもっと強さを発揮できると楽観的に考えている」と語った手倉森監督。逆境を乗り越え続けてきたU-23日本代表チームにとっては、劇的な展開でのメダル獲得に向けた筋書きと言えるかもしれない。残された1試合で勝利を掴み、まずはグループステージ突破に向けて他会場の結果を待つことができるのか。“必然”が生み出す結果を掴むために、残り2日をしっかりと過ごしてもらいたい。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
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日本サッカー協会(JFA)は19日、2023年度のS級コーチ養成講習会の受講者20名を発表した。 S級コーチのライセンスを取得すると、日本国内のすべてのサッカーチームの指導が可能。Jリーグクラブや日本代表などを指揮する際に必要となる。 また、アジアサッカー連盟(AFC)では最上位ライセンスの「Diploma-Pro」相当となり、AFC管轄の国でプロサッカーチームを指導ができることに。また欧州サッカー連盟(UEFA)では、最上位ライセンスである「UEFA Pro」とは互換性がなく、別途ライセンスが必要となる。 今回のメンバーには、日本代表経験者も多く参加しており、内田篤人氏(34)や中村憲剛氏(42)ら最近まで現役選手としてプレーしていた指導者も含まれる。 また、大黒将志氏(42)や明神智和氏(44)など日本代表でも活躍した指導者や、サガン鳥栖時代に選手へのパワハラ問題でA級ジェネラルコーチングライセンスへの降級処分を受けていた金明輝氏(41)も再取得のために受講することとなる。 ◆2023年度S級コーチ養成講習会受講者 内田篤人(34)/U-19日本代表 ロールモデルコーチ 大黒将志(42)/ガンバ大阪ユース コーチ 大塚真司(47)/ヴァンフォーレ甲府 ヘッドコーチ 小野智吉(43)/横浜FCユース コーチ 北嶋秀朗(44)/クリアソン新宿 ヘッドコーチ 金明輝(41)/FC町田ゼルビア ヘッドコーチ 佐藤由起彦(46)/FC東京 コーチ 島田裕介(41)/大宮アルディージャU-15 コーチ 田中遼太郎(33)/アビスパ福岡 コーチ 中後雅喜(40)/東京ヴェルディジュニアユース コーチ 塚原真也(37)/FC大阪 強化ダイレクター 津田琢磨(42)/栃木シティフットボールクラブ ヘッドコーチ 仲野浩(43)/JFAコーチ(関東女子担当) 中村憲剛(42)/U-16日本代表 ロールモデルコーチ 埴田健(40)/品川カルチャークラブ ヘッドコーチ 平川忠亮(43)/浦和レッズユース コーチ 平塚次郎(43)/湘南ベルマーレU-18 監督 明神智和(44)/ガンバ大阪ユース コーチ 村上佑介(38)/V・ファーレン長崎 コーチ 本橋卓巳(40)/松本山雅FC U-18 監督 2023.01.19 22:50 Thu3
バイエルンデビューのMF福井太智ら海外組は6名! アメリカ遠征に臨むU-22日本代表メンバーが発表【国際親善試合】
日本サッカー協会(JFA)は5日、アメリカ遠征に臨むU-22日本代表メンバー23名を発表した。 2024年のパリ・オリンピックを目指すU-22日本代表。今年に入り、ヨーロッパに2度遠征を行い、ドイツ、ベルギー、イングランド、オランダと強豪と対戦。9月にはパリ五輪予選を兼ねるAFC U23アジアカップに出場する必要があり、その予選でパキスタン代表、パレスチナ代表、バーレーン代表と対戦し、U23アジアカップ出場権を獲得した。 また、そのチームとは別にU-22日本代表として第19回アジア競技大会(The 19th Asian Games)に参加。U-24韓国代表との決勝戦が7日に予定されているが、13年ぶりの優勝を目指してこちらも結果を残している。 大岩剛監督は、バイエルンのMF福井太智やMF鈴木唯人(ブレンビー)、シント=トロイデンのMF山本理仁、MF藤田譲瑠チマ、デュッセルドルフのDF内野貴史、シュツットガルトのDFチェイス・アンリが海外組として招集された。 日本は14日にメキシコと、17日にアメリカと国際親善試合で対戦する。今回発表されたU-22日本代表メンバーは以下の通り。 ◆U-22日本代表メンバー GK 1.佐々木雅士(柏レイソル) 12.野澤大志ブランドン(FC東京) 23.木村凌也(日本大学) DF 2.内野貴史(デュッセルドルフ/ドイツ) 21.大畑歩夢(浦和レッズ) 3.西尾隆矢(セレッソ大阪) 5.木村誠二(FC東京) 17.バングーナガンデ佳史扶(FC東京) 15.畑大雅(湘南ベルマーレ) 4.鈴木海音(ジュビロ磐田) 22.チェイス・アンリ(シュツットガルト/ドイツ) MF 13.平河悠(FC町田ゼルビア) 19.近藤友喜(横浜FC) 20.山田楓喜(京都サンガF.C.) 10.鈴木唯人(ブレンビー/デンマーク) 7.山本理仁(シント=トロイデン/ベルギー) 8.藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン/ベルギー) 14.三戸舜介(アルビレックス新潟) 18.新井悠太(東洋大学) 16.松木玖生(FC東京) 6.福井太智(バイエルン/ドイツ) FW 9.藤尾翔太(FC町田ゼルビア) 11.細谷真大(柏レイソル) 2023.10.05 14:08 Thu4
日本代表のユニフォームに富士山を描いたら?海外メディアのデザインに反響「これは欲しい」「現実でも作ってほしい」
各国の都市や場所をモチーフにした代表ユニフォームを作ったら…。『Bleacher Report』がそのアイデアをもとに独自でユニフォームのデザインを考案している。 日本代表のユニフォームに選ばれたのは、日本国外でも日本の象徴として広く知られている富士山。青を基調としたユニフォームの前面に大きく富士山が描かれ、その後ろには大きな月をデザイン。富士山が月に照らされるような構図になっている。 上部には雲が、下部には水面が描かれており、富士山が反射しているようにも見えるデザインだ。また、日本代表の実際のユニフォームとは違い、シャツの袖口と襟は白であしらわれている。 日本代表とサプライヤーであるアディダスは、2002年の日韓・ワールドカップの際に「逆さ富士」をイメージしたシンプルなデザインのユニフォームを着用したことがあるが、当時より富士山をよりストレートにアピールしたデザインだ。 富士山が目を引くこのデザインについては、ファンも「これは普通に欲しい」、「かっこいい」、「美しい」、「現実でも作ってほしい」、「マスタークラス」とコメント。斬新なアイデアに目を奪われている。 なお、『Bleacher Report』は日本以外の国でも同じアイデアのユニフォーム案を考案。ブラジル代表(コルコバードのキリスト像)、フランス代表(エッフェル塔)、ドイツ代表(ブランデンブルク門)、イングランド代表(ビッグベン)、韓国代表(ソウル)、オランダ代表(アムステルダム)、カナダ代表(CNタワー)、エジプト代表(スフィンクス)、アメリカ代表(自由の女神)のユニフォームをデザインしている。 <span class="paragraph-title">【写真】富士山を大きく描いた日本代表のユニフォーム案(4枚目)</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/CxBOZSIIKGc/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; border:0; border-radius:3px; box-shadow:0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width:540px; min-width:326px; padding:0; width:99.375%; width:-webkit-calc(100% - 2px); width:calc(100% - 2px);"><div style="padding:16px;"> <a href="https://www.instagram.com/p/CxBOZSIIKGc/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" background:#FFFFFF; line-height:0; padding:0 0; text-align:center; text-decoration:none; width:100%;" target="_blank"> <div style=" display: flex; flex-direction: row; align-items: center;"> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 40px; margin-right: 14px; width: 40px;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: column; flex-grow: 1; justify-content: center;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; margin-bottom: 6px; width: 100px;"></div> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; width: 60px;"></div></div></div><div style="padding: 19% 0;"></div> <div style="display:block; 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font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:550; line-height:18px;">この投稿をInstagramで見る</div></div><div style="padding: 12.5% 0;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: row; margin-bottom: 14px; align-items: center;"><div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(0px) translateY(7px);"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; height: 12.5px; transform: rotate(-45deg) translateX(3px) translateY(1px); width: 12.5px; flex-grow: 0; margin-right: 14px; margin-left: 2px;"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(9px) translateY(-18px);"></div></div><div style="margin-left: 8px;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 20px; width: 20px;"></div> <div style=" width: 0; height: 0; border-top: 2px solid transparent; border-left: 6px solid #f4f4f4; border-bottom: 2px solid transparent; 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