佐々木監督退任意向のなでしこ、岩渕決勝弾で白星フィニッシュ《リオ五輪アジア最終予選》

▽なでしこジャパンは9日、リオ五輪アジア最終予選の第5戦・北朝鮮女子代表戦に臨み、1-0で勝利した。

▽最終戦を前に五輪出場権獲得の可能性がついえているなでしこジャパンは、6-1で大勝した第4戦のベトナム戦から岩清水、有吉、中島以外の先発8選手を変更。大儀見と横山が2トップを形成し、中盤は右から中島、宮間、阪口、鮫島が並んだ。

▽雨上がりで水分を多く含んだピッチ状態の中、キックオフ。なでしこジャパンはロングボールをほとんど使わず、ショートパスをつなぎながら、大儀見のポストプレーを生かす。
▽ピッチコンディションが影響してパスワークからリズムを生めないなでしこジャパンは、なかなか決定機を創出できなかったが、32分にゴールに近づく。有吉がゴール前に入れたフィードをゴール前の大儀見がヘッド。しかし、このシュートはわずかに枠の左に外れた。

▽なでしこジャパンの佐々木監督は、ハーフタイム明けに鮫島を下げて岩渕を投入。中盤の並びを右から岩渕、中島、阪口、宮間とした。そのなでしこは後半の立ち上がりこそ攻勢に出るが、55分にミスからカウンターを浴びて際どいミドルシュートを放たれるなど、流れを掴みきれない。▽60分には、ボックス内で放たれたシュートをゴール前で近賀がブロックすると、このボールがゴールに向かう。失点してもおかしくない場面だったが、ここはGK山根が顔面でセーブしてゴールを許さない。

▽終盤にかけては、なでしこジャパンが白星を目指して果敢に前へ出ていく。75分には、左サイドの有吉が入れたクロスに正面に飛び込んだ中島がバックヘッド気味にゴールを狙う。しかし、このシュートはわずかに枠の右に外れる。

▽それでも80分、なでしこジャパンが試合の均衡を破る。左サイドで有吉、横山とつなぐと、最後はボックス左の宮間が入れたクロスをファーサイドの岩渕がヘッド。このシュートがニアサイドに決まり、なでしこジャパンが先制した。

▽その後、なでしこジャパンはこの1点を守りきることに成功。勝利を記録し、今予選を2勝1分け2敗、勝ち点7で3位という成績で終えた。なお、なでしこジャパンの佐々木則夫監督(57)は試合後、「ここで切符を取れなかったのは僕のせい。責任を取って、新たななでしこジャパンを後押ししてください」と話し、五輪行きを逃した責任を取って、退任する意向を示した。


◆最終節結果
韓国 4-0 ベトナム
オーストラリア 1-1 中国
日本 1-0 北朝鮮

◆順位表(※最終結果)
[勝/分/敗/得失]勝ち点
1.オーストラリア [4/1/0/+13]13
2.中国 [3/2/0/+4]11
──リオ五輪出場──
3.日本 [2/1/2/+3]7
4.韓国 [1/2/2/+1]5
5.北朝鮮 [1/2/2/-1]5
6.ベトナム [0/0/5/-21]0