【日本サッカー見聞録】中国取材のトラブル録
2015.08.18 17:50 Tue
▽東アジアカップは男女ともストレスの溜まる大会だったが、取材もトラブルの連続だった。まずは出発。7月31日に成田の東方航空カウンターに早目に行ったところ、前の便の搭乗手続きに長蛇の列ができてちっとも進まない。爆買いした荷物のせいかと思いつつ、係員に搭乗チケットのFAXを見せたところ、中国人スタッフは「今日は混雑しているので、乗り継ぎなら一便早いこの飛行機に乗れ」と言ってくれる。
▽これはラッキーと思い、勧められるままビジネスカウンターでチェックインして、経由地の上海に着いた。ところが武漢行きの飛行機は影も形もなく、遅延の表示。待たされること5時間、武漢の空港に着いたのは22時を過ぎていた。それでも、その日のうちに着けたのはラッキーな方で、同業者の宇都宮君は上海で一泊。それも見知らぬ中国人と同部屋だったと嘆いていた。
▽この日は上海-武漢の飛行機だけでなく、中国全土のフライトスケジュールが狂ったそうだ。その理由は北京上空で空軍が軍事演習をしたからだという。
▽帰路は、往路の教訓を生かして一番乗りで空港のカウンターに並んだ。多少の遅れはあったもののスーツケースを預けて無事にチェックイン。スーツケースのピックアップは成田であることも念を押した。
▽成田についたのは予定より30分遅れだから、マシな方だろう。入国審査を済ませてバゲージクレイムに行ったところ、なぜか名前を呼ばれている。日本人スタッフにロクカワであることを告げると、「ロストバゲージなので、専用カウンターで手続きをして欲しい」と言われた。
▽ところが……。11日は夕方を過ぎてもスーツケースが届かない。多少の時間の遅れはあるだろうと我慢し、夜の10時まで電話対応しているのを聞いていたので9時50分過ぎに成田のカウンターに電話したところ、「武漢にあるのか上海にあるのか、行方不明になっているので捜索しています」と申し訳なさそうな返事。聞かされた方は「?」である。
▽その後の電話のやり取りで、過去のケースから「バッテリーなどの電池類は危険物と見なされる可能性があり、通関できなかったこともあります」と言うことだった。
▽それから3日後、紆余曲折を経てスーツケースは自宅に戻って来た。どうやら上海で足止めを食らったらしい。普通ロストバゲージは、空港職員の積み忘れが原因だが、中国では危険物が入っていると見なされると公安当局が保管・管理するため、航空会社も手を出せないそうだ。このため、中国語による委任状に署名してFAXしたり、スーツケースのダイヤルロックの番号も伝えたりするなど、3日間で何度もコードシェア便であるJALのスタッフと電話で話した。
▽無事? に着いたスーツケースを開けてみると、ケースの底にプラグやコンセントなどと一緒にタッパーに入れガムテープで封をしておいた、現地の露天商から買った携帯電話の充電バッテリーが紛失している。これがロストバゲージの犯人だったのかと思う反面、それを平気で廃棄処分にする中国の怖さを改めて感じた。
▽JALのスタッフによると、中国だけでなく台湾からの帰国便でも、最近は携帯電話の充電器でロストバゲージになるケースは多いと言う。宇都宮君は単三電池をスーツケースから取り出すように言われたそうだし、同じ便でロストバゲージしたカメラマンは予備のバッテリー1本1万8千円が2本没収され泣いていた。
▽ただ、今回スーツケースに入れた一眼レフの本体に入れたバッテリーやICレコーダなどのバッテリーは無事だった。その経験則から、たぶんむき出しのリチウム電池や単三、単四電池は公安に没収される可能性は高いと持った方がいい。2009年に重慶で行われた東アジアカップの帰路はこんななど経験しなかった。それだけハイジャックや爆弾を仕掛けられる危険性が、今の中国国内にはあるということの裏返しなのかもしれない。
▽くれぐれも、中国観光や出張は最新情報を入手して対処して下さい。というのが今回の教訓です。
▽これはラッキーと思い、勧められるままビジネスカウンターでチェックインして、経由地の上海に着いた。ところが武漢行きの飛行機は影も形もなく、遅延の表示。待たされること5時間、武漢の空港に着いたのは22時を過ぎていた。それでも、その日のうちに着けたのはラッキーな方で、同業者の宇都宮君は上海で一泊。それも見知らぬ中国人と同部屋だったと嘆いていた。
▽この日は上海-武漢の飛行機だけでなく、中国全土のフライトスケジュールが狂ったそうだ。その理由は北京上空で空軍が軍事演習をしたからだという。
▽成田についたのは予定より30分遅れだから、マシな方だろう。入国審査を済ませてバゲージクレイムに行ったところ、なぜか名前を呼ばれている。日本人スタッフにロクカワであることを告げると、「ロストバゲージなので、専用カウンターで手続きをして欲しい」と言われた。
▽W杯予選のヨルダンからの帰路、北京経由で帰国した際にロストバゲージしたが、普通は全ての荷物が出てから気付くのがロストバゲージである。なぜ、こんなに早く分かったのかカウンターで聞くと、「上海から連絡があった」と言う。それでも、「明日11日の昼過ぎの上海便で到着すれば、5時過ぎには自宅に配送します」と言うので、手ぶらで帰れることを喜びながら、最終の京成線快速で自宅に帰った。
▽ところが……。11日は夕方を過ぎてもスーツケースが届かない。多少の時間の遅れはあるだろうと我慢し、夜の10時まで電話対応しているのを聞いていたので9時50分過ぎに成田のカウンターに電話したところ、「武漢にあるのか上海にあるのか、行方不明になっているので捜索しています」と申し訳なさそうな返事。聞かされた方は「?」である。
▽その後の電話のやり取りで、過去のケースから「バッテリーなどの電池類は危険物と見なされる可能性があり、通関できなかったこともあります」と言うことだった。
▽それから3日後、紆余曲折を経てスーツケースは自宅に戻って来た。どうやら上海で足止めを食らったらしい。普通ロストバゲージは、空港職員の積み忘れが原因だが、中国では危険物が入っていると見なされると公安当局が保管・管理するため、航空会社も手を出せないそうだ。このため、中国語による委任状に署名してFAXしたり、スーツケースのダイヤルロックの番号も伝えたりするなど、3日間で何度もコードシェア便であるJALのスタッフと電話で話した。
▽無事? に着いたスーツケースを開けてみると、ケースの底にプラグやコンセントなどと一緒にタッパーに入れガムテープで封をしておいた、現地の露天商から買った携帯電話の充電バッテリーが紛失している。これがロストバゲージの犯人だったのかと思う反面、それを平気で廃棄処分にする中国の怖さを改めて感じた。
▽JALのスタッフによると、中国だけでなく台湾からの帰国便でも、最近は携帯電話の充電器でロストバゲージになるケースは多いと言う。宇都宮君は単三電池をスーツケースから取り出すように言われたそうだし、同じ便でロストバゲージしたカメラマンは予備のバッテリー1本1万8千円が2本没収され泣いていた。
▽ただ、今回スーツケースに入れた一眼レフの本体に入れたバッテリーやICレコーダなどのバッテリーは無事だった。その経験則から、たぶんむき出しのリチウム電池や単三、単四電池は公安に没収される可能性は高いと持った方がいい。2009年に重慶で行われた東アジアカップの帰路はこんななど経験しなかった。それだけハイジャックや爆弾を仕掛けられる危険性が、今の中国国内にはあるということの裏返しなのかもしれない。
▽くれぐれも、中国観光や出張は最新情報を入手して対処して下さい。というのが今回の教訓です。
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