【コラム】真価が問われる2ndステージが開幕
2015.07.10 18:45 Fri
▽7月11日(土)、明治安田生命J1リーグの2ndステージが開幕する。1stステージはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で苦戦していた浦和が無敗優勝を達成。チャンピオンシップ出場権を確保した。チャンピオンシップ出場は最大5チーム(年間順位上位3チームと各ステージ王者)。浦和以外の17チームにも十分に可能性が残されているため、1stステージを下位で終えたチームも、気持ちを新たに2ndステージに臨むことができる。
▽まず、2ndステージ注目ポイントの1つは、浦和の強さがどこまで続くかだ。無敗で1stステージを優勝し、2ndステージにはJ1の無敗記録もかかってくる。「2ステージ制反対」の姿勢は1stステージ最終節でも見られたが、2ndステージも無敗優勝を成し遂げれば、大きなアピールとなるだろう。▽浦和は2ndステージ第5節の甲府戦まで無敗を続ければ、大宮が持つ21戦無敗記録を抜くことになる。2ndステージ開幕からの対戦カードは、松本(15位)、山形(16位)、広島(3位)、名古屋(9位)、甲府(12位)だ。松本、山形の両チームは1年での降格を避けるべく2ndステージに懸ける思いは強いだろう。広島は1stステージ3位ということもあり、2ndステージ優勝、及び年間優勝を目指しているはずだ。いずれにしても浦和包囲網は続くことが予想され、1stステージのリベンジを果たすべく17チームが挑んでくるはずだ。
◆第2勢力は年間勝ち点を見据える
▽1stステージ2位のFC東京から、3位の広島、4位のG大阪、5位の川崎Fまでの4チームは、勝ち点差がわずかに5。どのチームも年間優勝を目指し、2ndステージでの巻き返しを図るはずだ。
▽チャンピオンシップには両ステージの優勝チームに加え、年間勝ち点の上位3チームが進出できる。1stステージで下位に居たチームからしっかりと勝ち点を奪い、直接対決でいかに勝ち点を稼ぐかが鍵を握る。
▽上位が気になるのはもちろんだが、残留争いも気になる所。しかし、2ndステージは勝ち点がリセットされるため、年間順位を見落としがちになる。1stステージを終えて降格圏にいるチームは、山形、新潟、清水。しかし、残留ラインの松本と最下位・清水の勝ち点差は2であるため、2ndステージで何が起こってもおかしくはない。
▽例えば2013年は、広島が前半戦の1位に輝いた(最終的に年間優勝)。しかし、後半戦は新潟が最も勝ち点を稼ぎ、今シーズンであれば2ndステージ1位ということになる。当時はこの制度が無かったが、今シーズンであればチャンピオンシップに出場することができるのだ。
▽一般的に逆転できる目安とされている勝ち点差は「残り試合数」。あと17節残っていることを考えれば、最下位の清水との勝ち点差が13の6位・横浜FM(勝ち点26)以下は残留争いに巻き込まれる可能性も残されている。つまり、ほとんどのチームに何が起きてもおかしくない混戦状態。2ndステージが進むにつれて、年間順位もチェックしておきたい。
◆新戦力は起爆剤となれるか!?
▽また、2ndステージを見据え、2週間の中断期間に戦力を入れ替えたチームもある。上位では、FC東京がマインツへと移籍したFW武藤嘉紀の代わりに、オーストラリア代表FWネイサン・バーンズとスペイン人FWサンダサを獲得。さらに、スペインのサバデルにレンタルしていたMF田邉草民を復帰させた。また、G大阪は清水からFW長沢駿を獲得し、川崎FはMF田坂祐介をドイツから復帰させた。どのチームも手薄なポジションを補っているため、どれだけ早くチームにフィットするかに注目だ。
▽また、残留争いのチームでは松本がC大阪からDF安藤淳、広島からMF工藤浩平を獲得。1stステージで見えたウィークポイントを埋める補強を行った。また、清水はJリーグでも実績を残し、先のACLでも浦和や柏相手に存在感を示したFW鄭大世を水原三星から補強。最下位からの巻き返しを図る。
▽Jリーグの移籍期間は、海外でプレーする選手が7月10日から8月7日まで、日本国内でプレーする選手は9月18日までと設定されている。2ndステージが開幕してからも選手の移籍は行われるため、各チームの結果と共に補強動向にも注目だ。
◆真価が問われる2ndステージ
▽いずれにしても、2ステージ制復活1年目の重要なポイントとなる2ndステージが開幕する。1stステージと同じような結果になるのであれば、シーズン終了後に「2ステージ制」の意義が再度問われることになるだろう。ステージを分け、成績をリセットすることがどのように働くのか、しっかりと見届けたい。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
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◆王者の無敗はどこまで…▽まず、2ndステージ注目ポイントの1つは、浦和の強さがどこまで続くかだ。無敗で1stステージを優勝し、2ndステージにはJ1の無敗記録もかかってくる。「2ステージ制反対」の姿勢は1stステージ最終節でも見られたが、2ndステージも無敗優勝を成し遂げれば、大きなアピールとなるだろう。▽浦和は2ndステージ第5節の甲府戦まで無敗を続ければ、大宮が持つ21戦無敗記録を抜くことになる。2ndステージ開幕からの対戦カードは、松本(15位)、山形(16位)、広島(3位)、名古屋(9位)、甲府(12位)だ。松本、山形の両チームは1年での降格を避けるべく2ndステージに懸ける思いは強いだろう。広島は1stステージ3位ということもあり、2ndステージ優勝、及び年間優勝を目指しているはずだ。いずれにしても浦和包囲網は続くことが予想され、1stステージのリベンジを果たすべく17チームが挑んでくるはずだ。
▽1stステージ2位のFC東京から、3位の広島、4位のG大阪、5位の川崎Fまでの4チームは、勝ち点差がわずかに5。どのチームも年間優勝を目指し、2ndステージでの巻き返しを図るはずだ。
▽チャンピオンシップには両ステージの優勝チームに加え、年間勝ち点の上位3チームが進出できる。1stステージで下位に居たチームからしっかりと勝ち点を奪い、直接対決でいかに勝ち点を稼ぐかが鍵を握る。
◆大逆転の可能性あり
▽上位が気になるのはもちろんだが、残留争いも気になる所。しかし、2ndステージは勝ち点がリセットされるため、年間順位を見落としがちになる。1stステージを終えて降格圏にいるチームは、山形、新潟、清水。しかし、残留ラインの松本と最下位・清水の勝ち点差は2であるため、2ndステージで何が起こってもおかしくはない。
▽例えば2013年は、広島が前半戦の1位に輝いた(最終的に年間優勝)。しかし、後半戦は新潟が最も勝ち点を稼ぎ、今シーズンであれば2ndステージ1位ということになる。当時はこの制度が無かったが、今シーズンであればチャンピオンシップに出場することができるのだ。
▽一般的に逆転できる目安とされている勝ち点差は「残り試合数」。あと17節残っていることを考えれば、最下位の清水との勝ち点差が13の6位・横浜FM(勝ち点26)以下は残留争いに巻き込まれる可能性も残されている。つまり、ほとんどのチームに何が起きてもおかしくない混戦状態。2ndステージが進むにつれて、年間順位もチェックしておきたい。
◆新戦力は起爆剤となれるか!?
▽また、2ndステージを見据え、2週間の中断期間に戦力を入れ替えたチームもある。上位では、FC東京がマインツへと移籍したFW武藤嘉紀の代わりに、オーストラリア代表FWネイサン・バーンズとスペイン人FWサンダサを獲得。さらに、スペインのサバデルにレンタルしていたMF田邉草民を復帰させた。また、G大阪は清水からFW長沢駿を獲得し、川崎FはMF田坂祐介をドイツから復帰させた。どのチームも手薄なポジションを補っているため、どれだけ早くチームにフィットするかに注目だ。
▽また、残留争いのチームでは松本がC大阪からDF安藤淳、広島からMF工藤浩平を獲得。1stステージで見えたウィークポイントを埋める補強を行った。また、清水はJリーグでも実績を残し、先のACLでも浦和や柏相手に存在感を示したFW鄭大世を水原三星から補強。最下位からの巻き返しを図る。
▽Jリーグの移籍期間は、海外でプレーする選手が7月10日から8月7日まで、日本国内でプレーする選手は9月18日までと設定されている。2ndステージが開幕してからも選手の移籍は行われるため、各チームの結果と共に補強動向にも注目だ。
◆真価が問われる2ndステージ
▽いずれにしても、2ステージ制復活1年目の重要なポイントとなる2ndステージが開幕する。1stステージと同じような結果になるのであれば、シーズン終了後に「2ステージ制」の意義が再度問われることになるだろう。ステージを分け、成績をリセットすることがどのように働くのか、しっかりと見届けたい。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
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