エル・シャーラウィの活躍でミランがホーム最終戦に快勝 トリノはEL出場権が消滅《セリエA》

▽24日にサン・シーロで行われたセリエA第37節のミランvsトリノは、ホームのミランが3-0で勝利を収めた。ミランの本田はフル出場を飾っている。▽前々節でローマを撃破したミランだったが、前節のサッスオーロ戦では天敵のベラルディにトリプレッタを許して敗戦。2シーズン連続で欧州カップ戦への不参加が決定した。消化試合で迎えた今季のサン・シーロ最終戦では、サッスオーロ戦の退場で出場停止となったボナヴェントゥーラの代わりに負傷明けのエル・シャーラウィが4カ月ぶりに先発出場。本田も5戦連続でスタメン入りを果たした。▽EL出場権獲得の可能性を残すトリノに対して立ち上がりからボールを保持したミランだが、自陣で[5+3+2]の陣形を作る相手の守備を崩しきれない。本田が右サイドだけでなく中央でもボールを受けて攻撃のリズムを作ろうとするが、トリノ守備陣のタイトなマークに遭って状況を打開しきれずにいた。
▽こう着した展開が続いていたが、帰ってきたファラオーネが個人技でゴールをこじ開ける。18分、右サイドからザッカルドが入れたクロスをボックス中央で受けたエル・シャーラウィがコントロールから素早く右足を一閃すると、強烈なシュートがゴール左隅に突き刺さった。

▽エル・シャーラウィの復帰弾で試合を動かしたミランは、徐々にトリノに押し込まれるものの、決定機を作らせずに時間を進める。すると、37分には敵陣でボールをカットしたエル・シャーラウィがパッツィーニとのワンツーからチャンスを迎えたが、ここはシュートを決めきることができなかった。▽ショートカウンターから追加点に近づいていたミランだったが、今節も退場者を出してしまう。42分、中央突破でボックス内に抜け出そうとしたモリナーロを倒したザッカルドが一発退場。ポーリを右サイドバックに回して守備を整備した。

▽ザッカルドの退場に抗議したインザーギ監督が退席処分となったミランは、ハーフタイム明けにアレックスを下げてメクセスを投入。センターバックを入れ替えて後半に臨むと、56分にパッツィーニとのワンツーでボックス内に侵入したファン・ヒンケルがモリナーロに倒されてPKを獲得。さらに、モリナーロが決定機阻止で退場となった。

▽このPKを確実に沈めたパッツィーニのセリエA通算100ゴール目でリードを広げたミランは、その勢いのまま試合を決める3点目を奪う。65分、ファン・ヒンケルとのワンツーでボックス左に侵入したエル・シャーラウィが右足での丁寧なシュートをゴール右に流し込んだ。

▽68分に殊勲のエル・シャーラウィを下げてサパタを右サイドバックに投入し、ポーリを中盤に戻したミランは、トリノの反撃を許さずに時間を進める。76分にはポーリを下げてプリマヴェーラのマスタッリに経験を積ませると、このままリードを守りきって3-0で勝利。ミランが今季のホーム最終戦を2月22日のチェゼーナ戦以来となる完封勝利で飾った。一方、完敗したトリノは最終節を前にEL出場権獲得の可能性が消滅している。