プレビュー:モナコ初凱旋のヴェンゲル、逆境をはねのけられるか《モナコvsアーセナル》
2015.03.17 12:00 Tue
▽CL決勝トーナメント1回戦2ndレグのモナコvsアーセナルが17日にスタッド・ルイ・ドゥで開催される。公式戦における初対戦となったアーセナルホームでの1stレグは、モナコの堅守速攻スタイルが完璧にハマり、アウェイゴールを3点奪っての3-1という予想外の快勝を収めた。
▽モナコは敵地で行われた1stレグで、多数の主力を欠きながらも磨きのかかった見事な堅守速攻で望外の結果を手にした。この勝利で勢いに乗るチームは直近のリーグ戦3試合を2勝1分けで終えるなど、好調を継続している。
▽一方、エースのFWジルーを筆頭に低調なパフォーマンスに終始し、ホームで1-3という屈辱的な敗戦を喫したアーセナル。この結果、5年ぶりのベスト8進出に黄色信号が灯った。だが、この敗戦を引きずらなかったチームは、今月9日に行われたFAカップでマンチェスター・ユナイテッドを撃破するなど、公式戦4連勝を達成。ヴェンゲル監督のスタッド・ルイ・ドゥ初凱旋で劇的な逆転突破を決めるための準備はできている。
◆モナコ◆
【4-1-4-1】
▽モナコ予想スタメン
GK:スバシッチ
DF:ファビーニョ、R・カルバリョ、アブデヌール、クルザワ
MF:ディラール、コンドグビア、トゥララン、モウチーニョ、マルシアル
FW:ベルバトフ
負傷者:DFラッジ(左ヒザ)、MFバカヨコ(左太もも)、カラスコ(足首)、トゥララン、コンドグビア、FWラシナ・トラオレ(右足骨折)
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。また、DFリカルド・カルバリョなど、負傷明けの主力も先発に復帰できる見込みだ。ただ、サスペンション明けのMFトゥラランと、コンドグビアがコンディションに不安を抱えているため、彼らが間に合わない可能性が出てきている。その場合は、DFファビーニョがMFモウチーニョと共にセントラルハーフに入り、18歳DFアルマミー・トゥーレが右サイドバックに回り、トップ下にMFベルナルド・シルバが起用されることになるだろう。システムに関してはトゥラランの復帰で同選手をアンカーに配した[4-1-4-1]の布陣に変更する可能性もある。
【4-3-3】
▽アーセナル予想スタメン
GK:オスピナ
DF:ベジェリン、メルテザッカー、コシエルニー、モンレアル
MF:カソルラ、コクラン、エジル
FW:ウェルベック、ジルー、サンチェス
負傷者:DFドビュッシー(肩)、MFアルテタ(足首)、ロシツキ(体調不良)ディアビ(ふくらはぎ)、ウィルシャー(足首)、チェンバレン(ハムストリング)
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。また、長期離脱組とハムストリングを痛めているMFチェンバレン以外に新たな負傷者はいない。逆転での勝ち抜けには最低でも3ゴールを奪わなければならないため、現状で最も攻撃的なメンバー構成で臨むはずだ。また、ベンチにもタイプの異なる攻撃的な選手を入れてくる可能性が高い。
★タクティカル・プレビュー
◆モナコの堅守vsアーセナルの爆発力
▽今回の一戦の最注目ポイントは、モナコの堅守に対してアーセナルの攻撃陣がいかにして大量得点を奪うかだ。
▽前回対戦では何度か決定的なチャンスがありながら絶不調だったジルーを筆頭にフィニッシュの精度を欠き、セットプレーの流れからMFチェンバレンが決めた1ゴールにとどまったアーセナル。だが、モナコ戦を除く直近の公式戦7試合では全試合で複数得点(合計15得点)を記録しており、攻撃陣の調子は決して悪くない。
▽ただ、ジャルディム新監督の下、ヨーロッパ屈指の堅守を築いているモナコは、今季ここまでの公式戦42試合のうち、複数失点を喫したのはわずかに6試合(3失点以上は2試合)。またそのうちの半分は、同監督の戦術が浸透する前の開幕直後の時期の試合だった。加えて、モナコは今季のホームゲームで2点以上奪われたことはない。
▽したがって、逆転でのベスト8進出に向けて最低3点が必要なアーセナルは、非常に困難なタスクに挑むことになる。
◆堅守速攻を継続~モナコ~
▽1stレグで大きなアドバンテージを手にしたモナコは、ホームで行われる今回の一戦で0-3の敗戦か、4点以上を奪われての2点差での敗戦を喫しなければ、ベスト8進出が決定するという非常に優位な立場にいる。したがって、前回対戦と同様に組織的な守備をベースとした堅守速攻スタイルを採用するのが適当だ。
▽起用される選手の特徴によって、最終ラインの深さやボールの奪いどころ、カウンターの場面での攻め方に若干の変化が出ることは予想される。だが、基本的には前回対戦と同様にサイドバックの絞りとセントラルハーフのプレスバックで中央の危険なエリアを潰す守り方を軸に、攻撃の場面では両ウイングへのシンプルな展開、前線のベルバトフに入れたクサビを合図に相手のセントラルハーフの空けたスペースに3列目の選手が積極的に飛び出して行きたい。
▽この際に中盤でリスク管理を行う相手の守備的MFコクランのマークをうまく外せるかが、カウンターアタックを成功させる重要なポイントになる。また、一方的に押し込まれることが予想される中で選手の集中力や心身の消耗が心配されるところだ。しかし、今季ここまでの一貫した戦いぶりと百戦錬磨の大ベテラン、R・カルバリョの復帰を考慮するならば、大きな問題とはならないはずだ。それでも、開始直後に失点して相手を勢い付けるような展開を避けるため、いつも以上に試合の入りに気をつけたい。
◆前回対戦で露呈した2つの課題を克服~アーセナル~
▽一方、敵地で大逆転を目指すアーセナルとしては、前回対戦で露呈したアタッキングサードにおける崩しの精度と、相手カウンターへの対応という2つの課題を克服することが求められる。
▽1stレグでは2失点目を喫するまでは十分にチャンスを作れていたものの、ジルーが再三の決定機を逃したことが痛かった。そして、時間の経過と共に余裕のなくなった攻撃陣は味方の準備が整っていない中で縦パスを入れて引っ掛けられたり、可能性の低い単騎突破やサイドからのクロスなど単調な攻めに終始し、最後は自滅した。
▽今回の対戦ではエジルやカソルラなどを起点に、相手の堅固な守備ブロックの前で辛抱強くボールを動かし、持ち味のパスサッカーで崩し切りたい。もちろん、大量ゴールを奪うためには前線のターゲットマンに当てるロングボールや裏への1本の縦パス、サイドからのクロスが手っ取り早い。だが、そういったシンプルな仕掛けは堅守のモナコが最も対応しやすいものでもある。そこでアーセナルとしては、じわじわとダメージを与えるボディブローのような粘り強いパスワークから相手守備陣にプレッシャーをかけて最終的にモナコをノックアウトしたい。また、前回対戦で屈辱を味わったジルーの奮起にも期待したいところだ。
▽一方、3ゴール以上を奪う必要がある現状を考えると、攻撃に前がかりになったところをロングカウンターで突かれるというリスクが常に付きまとう。1stレグのように杜撰なカウンターへの対応をみせれば、ここ最近急速にカウンターの精度を向上させているモナコにゴールを破られる可能性が高い。
▽それを避けるうえでは攻撃から守備への切り替えを徹底したい。とりわけ、インサイドハーフに入ることが予想されるカソルラとエジルのファーストディフェンスが重要となる。1stレグでは前線の選手が相手のカウンターを遅らせる動きがほとんどなく、コクランが難しい対応を迫られる場面が目立った。加えて、アーセナルのセンターバックはスピードに難があるため、両サイドバックは積極的な攻撃への意識と共にリスクマネジメントを徹底し、彼らをサポートすることが求められる。
▽モナコは敵地で行われた1stレグで、多数の主力を欠きながらも磨きのかかった見事な堅守速攻で望外の結果を手にした。この勝利で勢いに乗るチームは直近のリーグ戦3試合を2勝1分けで終えるなど、好調を継続している。
▽一方、エースのFWジルーを筆頭に低調なパフォーマンスに終始し、ホームで1-3という屈辱的な敗戦を喫したアーセナル。この結果、5年ぶりのベスト8進出に黄色信号が灯った。だが、この敗戦を引きずらなかったチームは、今月9日に行われたFAカップでマンチェスター・ユナイテッドを撃破するなど、公式戦4連勝を達成。ヴェンゲル監督のスタッド・ルイ・ドゥ初凱旋で劇的な逆転突破を決めるための準備はできている。
【4-1-4-1】
▽モナコ予想スタメン
GK:スバシッチ
DF:ファビーニョ、R・カルバリョ、アブデヌール、クルザワ
MF:ディラール、コンドグビア、トゥララン、モウチーニョ、マルシアル
FW:ベルバトフ
負傷者:DFラッジ(左ヒザ)、MFバカヨコ(左太もも)、カラスコ(足首)、トゥララン、コンドグビア、FWラシナ・トラオレ(右足骨折)
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。また、DFリカルド・カルバリョなど、負傷明けの主力も先発に復帰できる見込みだ。ただ、サスペンション明けのMFトゥラランと、コンドグビアがコンディションに不安を抱えているため、彼らが間に合わない可能性が出てきている。その場合は、DFファビーニョがMFモウチーニョと共にセントラルハーフに入り、18歳DFアルマミー・トゥーレが右サイドバックに回り、トップ下にMFベルナルド・シルバが起用されることになるだろう。システムに関してはトゥラランの復帰で同選手をアンカーに配した[4-1-4-1]の布陣に変更する可能性もある。
◆アーセナル◆
【4-3-3】
▽アーセナル予想スタメン
GK:オスピナ
DF:ベジェリン、メルテザッカー、コシエルニー、モンレアル
MF:カソルラ、コクラン、エジル
FW:ウェルベック、ジルー、サンチェス
負傷者:DFドビュッシー(肩)、MFアルテタ(足首)、ロシツキ(体調不良)ディアビ(ふくらはぎ)、ウィルシャー(足首)、チェンバレン(ハムストリング)
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。また、長期離脱組とハムストリングを痛めているMFチェンバレン以外に新たな負傷者はいない。逆転での勝ち抜けには最低でも3ゴールを奪わなければならないため、現状で最も攻撃的なメンバー構成で臨むはずだ。また、ベンチにもタイプの異なる攻撃的な選手を入れてくる可能性が高い。
★タクティカル・プレビュー
◆モナコの堅守vsアーセナルの爆発力
▽今回の一戦の最注目ポイントは、モナコの堅守に対してアーセナルの攻撃陣がいかにして大量得点を奪うかだ。
▽前回対戦では何度か決定的なチャンスがありながら絶不調だったジルーを筆頭にフィニッシュの精度を欠き、セットプレーの流れからMFチェンバレンが決めた1ゴールにとどまったアーセナル。だが、モナコ戦を除く直近の公式戦7試合では全試合で複数得点(合計15得点)を記録しており、攻撃陣の調子は決して悪くない。
▽ただ、ジャルディム新監督の下、ヨーロッパ屈指の堅守を築いているモナコは、今季ここまでの公式戦42試合のうち、複数失点を喫したのはわずかに6試合(3失点以上は2試合)。またそのうちの半分は、同監督の戦術が浸透する前の開幕直後の時期の試合だった。加えて、モナコは今季のホームゲームで2点以上奪われたことはない。
▽したがって、逆転でのベスト8進出に向けて最低3点が必要なアーセナルは、非常に困難なタスクに挑むことになる。
◆堅守速攻を継続~モナコ~
▽1stレグで大きなアドバンテージを手にしたモナコは、ホームで行われる今回の一戦で0-3の敗戦か、4点以上を奪われての2点差での敗戦を喫しなければ、ベスト8進出が決定するという非常に優位な立場にいる。したがって、前回対戦と同様に組織的な守備をベースとした堅守速攻スタイルを採用するのが適当だ。
▽起用される選手の特徴によって、最終ラインの深さやボールの奪いどころ、カウンターの場面での攻め方に若干の変化が出ることは予想される。だが、基本的には前回対戦と同様にサイドバックの絞りとセントラルハーフのプレスバックで中央の危険なエリアを潰す守り方を軸に、攻撃の場面では両ウイングへのシンプルな展開、前線のベルバトフに入れたクサビを合図に相手のセントラルハーフの空けたスペースに3列目の選手が積極的に飛び出して行きたい。
▽この際に中盤でリスク管理を行う相手の守備的MFコクランのマークをうまく外せるかが、カウンターアタックを成功させる重要なポイントになる。また、一方的に押し込まれることが予想される中で選手の集中力や心身の消耗が心配されるところだ。しかし、今季ここまでの一貫した戦いぶりと百戦錬磨の大ベテラン、R・カルバリョの復帰を考慮するならば、大きな問題とはならないはずだ。それでも、開始直後に失点して相手を勢い付けるような展開を避けるため、いつも以上に試合の入りに気をつけたい。
◆前回対戦で露呈した2つの課題を克服~アーセナル~
▽一方、敵地で大逆転を目指すアーセナルとしては、前回対戦で露呈したアタッキングサードにおける崩しの精度と、相手カウンターへの対応という2つの課題を克服することが求められる。
▽1stレグでは2失点目を喫するまでは十分にチャンスを作れていたものの、ジルーが再三の決定機を逃したことが痛かった。そして、時間の経過と共に余裕のなくなった攻撃陣は味方の準備が整っていない中で縦パスを入れて引っ掛けられたり、可能性の低い単騎突破やサイドからのクロスなど単調な攻めに終始し、最後は自滅した。
▽今回の対戦ではエジルやカソルラなどを起点に、相手の堅固な守備ブロックの前で辛抱強くボールを動かし、持ち味のパスサッカーで崩し切りたい。もちろん、大量ゴールを奪うためには前線のターゲットマンに当てるロングボールや裏への1本の縦パス、サイドからのクロスが手っ取り早い。だが、そういったシンプルな仕掛けは堅守のモナコが最も対応しやすいものでもある。そこでアーセナルとしては、じわじわとダメージを与えるボディブローのような粘り強いパスワークから相手守備陣にプレッシャーをかけて最終的にモナコをノックアウトしたい。また、前回対戦で屈辱を味わったジルーの奮起にも期待したいところだ。
▽一方、3ゴール以上を奪う必要がある現状を考えると、攻撃に前がかりになったところをロングカウンターで突かれるというリスクが常に付きまとう。1stレグのように杜撰なカウンターへの対応をみせれば、ここ最近急速にカウンターの精度を向上させているモナコにゴールを破られる可能性が高い。
▽それを避けるうえでは攻撃から守備への切り替えを徹底したい。とりわけ、インサイドハーフに入ることが予想されるカソルラとエジルのファーストディフェンスが重要となる。1stレグでは前線の選手が相手のカウンターを遅らせる動きがほとんどなく、コクランが難しい対応を迫られる場面が目立った。加えて、アーセナルのセンターバックはスピードに難があるため、両サイドバックは積極的な攻撃への意識と共にリスクマネジメントを徹底し、彼らをサポートすることが求められる。
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