【コラム】トーレスを信じたピッポと4バックを機能させたマンチョ
2014.11.24 15:00 Mon
▽24日に行われたセリエA第12節、ミランvsインテルの“ミラノ・ダービー”は1-1の引き分けに終わった。ミランが23分にメネーズの芸術的なボレーで先手を奪ったものの、60分にオビのミドルシュートでインテルが引き分けに持ち込み、痛み分けとなった。
◆本田ベンチスタートでトーレス先発
▽試合前の現地メディアの予想通り、開幕以降チームで唯一スタメン出場を続けていた本田がこの大一番でベンチスタートとなった。その一方、今季1ゴールと結果を残せていなかったトーレスをインザーギ監督は先発に抜擢。そして出場停止のデ・ヨングの穴を埋めるべく、これまでの[4-3-3]からエッシェンとムンタリを中盤センターに2枚配置するやや守備的な[4-2-3-1]を採用した。さらに負傷で欠場した右サイドバックのアバーテの代役に本職センターバックのラミを抜擢した。
◆パラシオとコバチッチを両サイドに配置
▽一方、この試合が初陣となるマンチーニ監督は試合前の予想通り、3バックから4バックへと変更。長友は右サイドバックで先発となった。ただ、パラシオを2トップの一角として起用するのではなく、[4-5-1]の右アウトサイドで起用し、トップ下が本職のコバチッチを左のアウトサイドで起用する守備的な布陣を採用した。
◆主導権握ったミラン
▽共にやや守備的と思える布陣を採用したことから慎重な入りが予想されたダービーマッチだったが、蓋を開けてみればオープンに攻め合う意外な序盤となった。そんな中、8分にムンタリのミスパスからイカルディに決定機を許したミランだったが、GKディエゴ・ロペスの好守によって失点を逃れる。すると、徐々にインテルにボールを持たせる形を採ってカウンターに活路を見いだそうとしていたミランが、23分にメネーズの芸術的ボレーで先制点を奪った。最初のビッグチャンスをゴールにつなげたミランはここから守備に徹し、主導権を握る。とりわけ、デ・ヨング不在の中盤でエッシェンとムンタリがハードワークをこなしたことでインテルにチャンスらしいチャンスを与えることがなかった。
◆機能しなかったパラシオとコバチッチ
▽失点を受けて長友のオーバーラップを起点に押し込んだインテルだったが、両サイドに配されたパラシオとコバチッチが機能せず、シュートシーンを生み出すことができなかった。守備面においてもラミのオーバーラップを再三許すなど、とりわけコバチッチの低調な出来が目立った。
▽前がかるインテルに対し、スペースを得られたミランとしてはトーレスが活躍できる絶好の環境が整った“はず”だった。しかし、ミラン加入後1ゴールと低調なプレーを続けるトーレスがブレーキとなり、インテルの急造4バックを揺さぶる動きがまるでできなかったのは誤算だった。
◆痛み分け
▽すると追加点を決めきれないミランは、60分に奮闘していたサパタのクリアミスからオビのゴールを許し、1-1の同点に持ち込まれてしまう。そして、勝ち越しを目指すべく70分過ぎに両指揮官が動く。ミランはトーレスを諦めて本田を右サイドに投入。メネーズとエル・シャーラウィの2トップとする[4-4-2]に布陣変更した。一方のインテルは殊勲のオビに代えてエルナネスを同ポジションに投入。より効果を発揮した交代策は、本田が積極的な仕掛けを見せたミランだったが、75分にエル・シャーラウィに訪れたGKと一対一のビッグチャンスを決めきれず、痛み分けに終わった。
◆それぞれの誤算
▽ミランとしてはデ・ヨングとアバーテの不在を代役の選手たちが見事に埋めたことで、大半の時間帯で主導権を握ることに成功した。その一方、トーレスが案の定ブレーキとなり、勝ちきることができなかった。インザーギ監督は本田のベンチスタートの理由を“疲労”としたが、途中出場した本田のプレーを見る限り、トーレスよりも活躍できた可能性が高かったように思う。
▽対するインテルはマッツァーリ監督時代と変わらず、イカルディが起点となれずにアイデアに乏しい攻撃を繰り返したが、急造4バックがまずまず機能したことが引き分けに持ち込めた最大の要因となった。何度か裏を取られ、マークの受け渡しに不備があったものの、及第点と言える出来で破綻することはなかった。その中で長友も攻守両面に存在感を出し、マンチーニ体制下のインテルでも重要なピースになっていくであろうことを示す結果となった。
《超ワールドサッカー編集部・斉藤俊治》
◆本田ベンチスタートでトーレス先発
▽試合前の現地メディアの予想通り、開幕以降チームで唯一スタメン出場を続けていた本田がこの大一番でベンチスタートとなった。その一方、今季1ゴールと結果を残せていなかったトーレスをインザーギ監督は先発に抜擢。そして出場停止のデ・ヨングの穴を埋めるべく、これまでの[4-3-3]からエッシェンとムンタリを中盤センターに2枚配置するやや守備的な[4-2-3-1]を採用した。さらに負傷で欠場した右サイドバックのアバーテの代役に本職センターバックのラミを抜擢した。
◆パラシオとコバチッチを両サイドに配置
▽一方、この試合が初陣となるマンチーニ監督は試合前の予想通り、3バックから4バックへと変更。長友は右サイドバックで先発となった。ただ、パラシオを2トップの一角として起用するのではなく、[4-5-1]の右アウトサイドで起用し、トップ下が本職のコバチッチを左のアウトサイドで起用する守備的な布陣を採用した。
▽共にやや守備的と思える布陣を採用したことから慎重な入りが予想されたダービーマッチだったが、蓋を開けてみればオープンに攻め合う意外な序盤となった。そんな中、8分にムンタリのミスパスからイカルディに決定機を許したミランだったが、GKディエゴ・ロペスの好守によって失点を逃れる。すると、徐々にインテルにボールを持たせる形を採ってカウンターに活路を見いだそうとしていたミランが、23分にメネーズの芸術的ボレーで先制点を奪った。最初のビッグチャンスをゴールにつなげたミランはここから守備に徹し、主導権を握る。とりわけ、デ・ヨング不在の中盤でエッシェンとムンタリがハードワークをこなしたことでインテルにチャンスらしいチャンスを与えることがなかった。
◆機能しなかったパラシオとコバチッチ
▽失点を受けて長友のオーバーラップを起点に押し込んだインテルだったが、両サイドに配されたパラシオとコバチッチが機能せず、シュートシーンを生み出すことができなかった。守備面においてもラミのオーバーラップを再三許すなど、とりわけコバチッチの低調な出来が目立った。
◆低調トーレス
▽前がかるインテルに対し、スペースを得られたミランとしてはトーレスが活躍できる絶好の環境が整った“はず”だった。しかし、ミラン加入後1ゴールと低調なプレーを続けるトーレスがブレーキとなり、インテルの急造4バックを揺さぶる動きがまるでできなかったのは誤算だった。
◆痛み分け
▽すると追加点を決めきれないミランは、60分に奮闘していたサパタのクリアミスからオビのゴールを許し、1-1の同点に持ち込まれてしまう。そして、勝ち越しを目指すべく70分過ぎに両指揮官が動く。ミランはトーレスを諦めて本田を右サイドに投入。メネーズとエル・シャーラウィの2トップとする[4-4-2]に布陣変更した。一方のインテルは殊勲のオビに代えてエルナネスを同ポジションに投入。より効果を発揮した交代策は、本田が積極的な仕掛けを見せたミランだったが、75分にエル・シャーラウィに訪れたGKと一対一のビッグチャンスを決めきれず、痛み分けに終わった。
◆それぞれの誤算
▽ミランとしてはデ・ヨングとアバーテの不在を代役の選手たちが見事に埋めたことで、大半の時間帯で主導権を握ることに成功した。その一方、トーレスが案の定ブレーキとなり、勝ちきることができなかった。インザーギ監督は本田のベンチスタートの理由を“疲労”としたが、途中出場した本田のプレーを見る限り、トーレスよりも活躍できた可能性が高かったように思う。
▽対するインテルはマッツァーリ監督時代と変わらず、イカルディが起点となれずにアイデアに乏しい攻撃を繰り返したが、急造4バックがまずまず機能したことが引き分けに持ち込めた最大の要因となった。何度か裏を取られ、マークの受け渡しに不備があったものの、及第点と言える出来で破綻することはなかった。その中で長友も攻守両面に存在感を出し、マンチーニ体制下のインテルでも重要なピースになっていくであろうことを示す結果となった。
《超ワールドサッカー編集部・斉藤俊治》
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