大混戦のプレーオフ進出争い《J2》

2014.11.22 22:30 Sat
▽23日、2014シーズンのJ2が最終節を迎える。史上最速でJ1昇格を決め、J2優勝も決めている湘南、そしてJFL昇格からわずか5シーズンでJ1昇格を決めた松本の2位が確定しており、今季のJ1自動昇格チームは決定した。

▽しかし、J1昇格プレーオフ進出権を得られる3位〜6位までの4チームは、最終節を迎えた時点で確定していない。さらに現在5位の北九州はJ1ライセンスを持っていないため、6位以内に入っても昇格プレーオフには参加できず、出場権の1枠が消えることとなる。今回は最終節を迎えるにあたり、各チームの状況をまとめてみた。

【第41節終了時順位表】
3位 磐田 勝ち点66/得失点+12
4位 千葉 勝ち点65/得失点+10
5位 北九州 勝ち点65/得失点+1
6位 山形 勝ち点64/得失点+14
ーーーー昇格POラインーーーー
7位 大分 勝ち点63/得失点-2
◆磐田(3位・勝ち点66)

対戦相手:【A】札幌(9位・勝ち点58)
前回対戦:3月2日 第1節 ●0-1(ヤマハ)
出場権獲得条件:
◯、△:決定
×:千葉、北九州、山形、大分のうち1チームが△or×の場合

▽シーズン開幕前は優勝候補の筆頭に挙げられていた磐田。序盤戦は勝ち点を重ねていたものの最高順位は2位。さらに、7月から勝てない試合が続くと、9月にシャムスカ監督を解任し、クラブの黄金期を支えた名波浩氏を監督に迎えた。しかし、監督交代も起爆剤とはならず、ここ5試合は白星から遠ざかるなどJ1自動昇格の2位以内を逃してしまう。それでも、ほぼプレーオフ進出権を獲得した状況で迎える最終節。開幕戦で敗れた札幌とのアウェイ戦ではあるが、6試合ぶりの勝利を収めプレーオフ進出に弾みを付けたい。
◆千葉(4位・勝ち点65)

対戦相手:【A】讃岐(21位・勝ち点33)
前回対戦:4月26日 第9節 △1-1(フクアリ)
出場権獲得条件:
◯:決定
△:大分が勝利の場合は得失点差で決定
×:北九州、山形、大分のうち1チームが△or×の場合

▽2009年シーズンに降格を味わい、5年目のJ2となった千葉。前半戦は取りこぼしも目立っていたが、直近10試合を6勝3分1敗で乗り切り、3年連続のJ1昇格プレーオフ進出に近づいている。終盤に差し掛かって得点を量産しているFW森本を中心とした攻撃陣で、入れ替え戦に臨む讃岐から確実に勝利したい。2012年は決勝で敗退、2013シーズンは準決勝で敗退と、J1昇格プレーオフでは苦汁をなめている。6年ぶりのJ1昇格に向け、まずは大事な一歩を踏み出したい。

◆北九州(5位・勝ち点65)

対戦相手:【A】横浜FC(12位・勝ち点52)
前回対戦:5月3日 第11節 ◯2-1(本城)
6位以内の条件:
◯:決定
△:大分が勝利の場合は得失点差で決定
×:大分が△or×、山形が×

▽開幕前の下馬評を覆すと言ってもよい好成績を残している北九州。連敗スタートとなったシーズンだったが、着実に白星を重ね第11節以降6位以内をキープしている。しかし、スタジアムの基準が満たされていないため、J1昇格ライセンスを取得できずプレーオフ進出の権利は有していない。ここ3試合は1分2敗と調子も下降気味だが、6位以内に入って来シーズンも戦うJ2のライバルに力を見せつけたい。

◆山形(6位・勝ち点64)

対戦相手:【H】東京V(20位・勝ち点39)
前回対戦:7月5日 第21節 ◯2-1(味スタ)
出場権獲得条件:
◯:決定
△:北九州が×、大分が△or×の場合
×:大分が△or×の場合

▽現在、昇格プレーオフ圏内の最後尾に位置する山形。3年目のJ2で初のプレーオフ進出を掴み、4年ぶりのJ1を目指したいところ。ここ10試合を7勝1分2敗と、一気に勝ち点を稼ぎ、プレーオフ進出圏内に浮上した。対戦相手の東京Vは、ここ4試合連続ドローと、冨樫監督就任後は失点も減り、粘りのサッカーを見せている。引き分け以下であれば他会場の結果に左右されてしまうため、余裕がないのも事実。ホームでしっかりと勝利を収め、J1への階段を登りたい。

◆大分(7位・勝ち点63)

対戦相手:【H】湘南(1位・勝ち点58)
前回対戦:4月20日 第8節 ●0-4(BMWス)
出場権獲得条件:
◯:千葉が×(得失点差)、北九州が×、山形が△or×のいずれかの場合

▽現在7位とJ1昇格プレーオフへ出場圏外の大分。1年でのJ1復帰を目指すためには、最終節の勝利が必須。その上で、他会場の結果に左右されることになる。ホームゲームというアドバンテージはあるものの、相手は史上最速でJ1昇格を決めた現在3連勝中の王者・湘南。厳しい戦いになることは間違いないが、共にJ2へと降格した湘南に勝利しJ1昇格への望みを繋ぎたいところ。

★混戦を抜け出すのは!?
▽4枠を5チームで争う状況ではあるが、3位・磐田のプレーオフ進出は堅いと言えるだろう。仮に最終節で負けた場合でも、残り4チーム全てが勝利しなければプレーオフ進出が決定。名門復活への第一歩を歩み出すために、まずはプレーオフ進出を決めたい。また、勝ち点で並ぶ4位の千葉、5位の北九州は磐田との勝ち点差は1。4位の千葉は引き分け以上の結果でプレーオフ進出が決定するが、20位の讃岐との対戦ということもあり、こちらも大きな問題はないだろう。

▽焦点となるのは北九州と山形。北九州はプレーオフへの進出が叶わないものの、3位になるチームにとっては6位以内に入って欲しいのが本音だろう(プレーオフの決勝にシードされるため)。相手の横浜FCは連敗中だが、山口監督の退任も発表されており、最終戦で勝利を収め、送り出したいはず。山形も20位の東京Vが相手だが、堅い試合を見せている相手だけに勝ち点を落とす可能性は少なくない。7位の大分は、王者相手に勝利が必須。しかし、プレーオフで昇格した過去があるだけに、再現を目指し王者に挑む。

★J3も熱い
▽J1昇格プレーオフもさることながら、讃岐とのJ2・J3入れ替え戦出場を目指す争いも激しい。J3で2位に位置する長野と3位の町田は勝ち点1差。長野はJ3最下位のYS横浜とホームゲームを戦い、町田はJ3で11位の藤枝とアウェイゲームを戦う。

▽長野は最下位との対戦であるが、今季の2試合はいずれもドロー。相手も苦手意識はないはずだ。引き分ければ町田が勝利した際に3位に転落し、来季J2の夢は潰えてしまう。一方、3位の町田は開幕戦で戦った藤枝が相手。得点ランキングトップのFW鈴木を擁する町田だが、藤枝には2点差で2位につけるFW大石が所属。町田は、J3で得点を量産してきたエース対決を制し、人事を尽くして天命を待ちたい。

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