W杯への意気込みを語るフォルラン・柿谷・山口

セレッソ大阪は14日、2014年ブラジル・ワールドカップ(W杯)に向けた代表メンバー選出記者会見を行った。日本代表に選出されたMF山口蛍とFW柿谷曜一朗、ウルグアイ代表候補に選出されたFWディエゴ・フォルランの3人がそれぞれ大会への意気込みを語っている。

ともに1990年生まれの若い山口と柿谷は昨年から今年にかけてザックジャパンに定着し、初のW杯出場を迎えることになった。ボランチとして定位置をつかむことも期待される山口は、招集の喜びを次のように言葉にしている。

「このたびはW杯のメンバーに選出されて大変うれしく思いますし、とても誇らしく思います。国を代表して戦いに行くので、恥のないように全力でプレーをしていきたいと思います。自分の持てる力を100%しっかり出して、日本が少しでも上の順位にいけるように最大限尽くしたいですね」

「ずっと育ってきたクラブからW杯に行けるというのはうれしいことだと思います。皆さんご存知かとは思いますが、一時(サッカーを)やめそうな時期があったので、そのときにやめていなくて良かったということはすごく思います。誰が一番かは選べないほど、皆さんに感謝しています」

柿谷は今年チームメートになったフォルランから、W杯での活躍の先輩として刺激を受けたと語る。

「国を代表するということで、一生懸命全力でプレーをしていきたいと思いますし、日本を代表するということだけでなく、セレッソを代表するという気持ちも忘れずに1試合1試合全力で戦っていきたいと思います」

「出るからには長く試合をすることを目標にしています。この半年間、前回のW杯で一番目立った選手の近くでプレーさせてもらって、そういう選手が近くにいて刺激になったので。その舞台で次は僕らが良いプレーをできるようにしたいと思います」

C大阪の下部組織に所属していた頃、当時トップチームに所属していたOBの森島寛晃氏や西澤明訓氏がW杯メンバーに選出されるのを見て憧れたという柿谷。今度は自分たちがそれを受け継ぐ番だと意識している。

「僕も蛍も育成組織から育ち、僕らだけでなくサッカーをやっている子供たちはみんなそうだと思うけど、W杯を夢見ていました。セレッソからW杯へ行きたいとずっと思っていたので、セレッソからW杯へ行けることをとても誇らしく思っています」

「森島さんと西澤さんがW杯に出ている姿を見て憧れたわけではなく、サッカー選手としての生き方だったり、すべてを尊敬しています。W杯だけを見て尊敬されるというよりは、僕がサッカーをやっている間ずっと子供たちに尊敬してもらえるようになりたいなと思います」

「単純にセレッソ大阪でサッカーをやっていて、毎日毎日が楽しかったですし、本当にセレッソでサッカーをやっていて良かったと思っています。セレッソ大阪でやっていたからこそ、今この場にいられると思っています。感謝しなくてはいけない人は、いすぎて数えきれないです。強いて言うなら、親には一番感謝しなくてはいけないと思います」



ウルグアイ代表が発表したのは25名の候補メンバーであるため、フォルランは正式には本大会の23名のメンバーにまだ選ばれたわけではない。「25人に選ばれたことをすごく誇りに思います」としながらも、フォルランは23名入りが最初の目標であることを強調した。

「まずはウルグアイでの3週間の準備期間、ここを大事にし、最終メンバーに残ったらという仮定の話になりますが、本大会ではサッカーを楽しむという、いつもの姿勢でベストを尽くしたいと思います」

「今まで2回のワールドカップを経験していますし、12年間代表でプレーしているので、その経験すべてをチームメイトに伝えていきたいと思います。とにかく1試合1試合全力で戦うだけです」

本大会出場はまだ正式に決まっていないという立場を守り、ウルグアイ代表の戦いについてはコメントを避けたフォルランだが、若いチームメート2人にはW杯の先輩としてエールを送った。

「2人が日本代表に選ばれて、2人だけでなくクラブや関係者のみんなにとって本当に良いニュースだったと思います。私から特にアドバイスをすることはないと思っています。2人ともプロして何年もプレーしており、経験も十分にあると思っていますので」

「確かに彼らにとっては初めてのW杯ですが、まずは楽しむことを忘れないでほしいですね。その中でチームが一つになって戦うことを意識してやってもらえれば、日本代表はクオリティーの高い選手が揃っているので、十分に2人とも活躍ができるのではないかと思っています」

日本とウルグアイがともにグループステージ突破を果たせば、決勝トーナメント1回戦で対戦する可能性がある。山口は「もちろん僕のポジション上、マッチアップすることになると思うので、しっかり止められるよう頑張りたいと思います」とフォルランとの対戦を意識。柿谷も「対戦することを楽しみにしたいと思います」とブラジルの地での同僚対決に思いを馳せた。


提供:goal.com