マン・C、コンパニ退場もハル撃破で2位浮上《プレミアリーグ》

▽プレミアリーグ第30節が15日に行われ、マンチェスター・シティはハル・シティとのアウェイ戦を2-0で制した。

▽先週にFAカップとCLの敗退が立て続けに決まった4位のマン・C(勝ち点57)が、13位に位置するハルの本拠地、KCスタジアムに乗り込んだ一戦。アグエロが負傷中のマン・Cは、最前線にゼコを置き、2列目に右からナスリ、ヤヤ・トゥーレ、シルバを並べた。

▽両者ともに積極的な立ち上がりを見せた試合は、序盤に重要な場面が訪れる。9分、コンパニがビルドアップ時にイェラビッチにボールを奪われる。軽率なボールロストを犯したマン・C主将は、GKと一対一にされるのを恐れてイェラビッチを押し倒す。すると、このプレーが決定機阻止とみなされ、一発レッドカードが提示された。

▽早々に1人少なくなったマン・Cは、ハビ・ガルシアを最終ラインに下げることで対応。それでも、苦しい展開が予想される中でシルバが魅せる。バイタルエリアでヤヤ・トゥーレからボールを受けたスペイン代表MFが左足を一閃すると、鋭く曲がったボールがゴール左隅に吸い込まれた。

▽10人の状況下で先制点を奪ったマン・Cだが、特に戦い方を変えることはせずに、ポゼッションを大事にして能動的に仕掛けていく。サイドバックも攻撃に参加し続けるマン・Cは31分、ボックス右の手前からサバレタがボレーシュートを枠内に飛ばす。強烈なシュートはバーの下を叩いたが、わずかにゴールラインを割ることなくクリアされた。

▽前半の終盤はハルがペースを掴むが、43分にリバモアが放った鋭いミドルシュートはわずかに枠の左へ外れる。結局、退場者を出しながらも大きく崩れなかったマン・Cが、リードしたまま前半を終えた。

▽後半、先にチャンスをつくったのは、ホームのハルだった。51分、中央から侵攻すると、最後はロングが鋭いミドルシュートを放つ。しかし、これは惜しくもGKハートの正面に飛んでしまう。

▽後半の半ばにかけても、ハルが攻勢に出る。68分にはボックス左に抜け出した途中出場のボイドが飛び出してきたGKハートと入れ替わるようにして倒れるも、ここは接触がなかったとみられノーファウル。PK獲得とはならない。

▽後半は決定機をつくれていなかったマン・Cだが、72分に追加点のチャンスが訪れる。ボックス右からシルバが放ったシュートがゴール前にこぼれると、走り込んだフェルナンヂーニョがこれをプッシュ。しかし、シュートはGKの正面に飛んだ。

▽さらに87分にもマン・Cがゴールに迫る。ゼコがディフェンスライン裏に抜け出したが、GKマクレガーにシュートを阻まれて一対一を制することができない。それでも、ゼコは90分にもシルバのスルーパスから再びディフェンスライン裏に抜け出すと、今度はしっかりとシュートを沈めて追加点を奪取。コンパニの退場を跳ね返して勝利を収めたマン・Cが、3試合未消化ながらもアーセナルとリバプールをかわし、暫定2位に浮上した。