選手に感染者が出ても状況を見て判断…無観客での開催については現段階で否定的
2020.03.12 16:30 Thu
Jリーグと日本野球機構(NPB)は12日、第3回「新型コロナウイルス対策連絡会議」を実施した。
合同会見では、選手に感染者が出た場合の試合開催に関しての質問が出た中で、賀来満夫氏(東北医科薬科大学医学部・感染症学教室特任教授)は「濃厚接触者、周囲に対しての隔離、自宅待機を含めて話し合った」とし、「PCR検査をできるだけ早く受けることを含め、濃厚接触者をしっかりとチェックをして、そういった方から感染者が出ないことに努めるのが大前提」と、感染拡大を防ぐことが重要だとした。
また、「1人チームで出たら全て濃厚接触かという議論は出た。それは個々のケースを把握して、地域アドバイザー、専門家チームが濃厚接触者の関連をバックアップしながらやっていく」とし、「陽性者が出たらチーム全員が自宅待機になるかについては、個々のケースでしっかりと考えていこうということが会議の結論だった」と、状況によって判断が変わることを示唆した。
三鴨廣繁氏(愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授)は「日本は7000件の検査ができるとなっているが、検査の取り合いになってもいけない。そのバランスをとって、NPBとJリーグでそれぞれ考えてもらう」とし、「1人なったら全員ならないようにする対策が提言としてある。ロッカーの時間差利用など、どちらかというと、そう(感染者が増える)ならないように予防するための提言である」と、こちらも感染拡大を予防することが重要であるとの見解を示した。
また、観客に感染者がいた場合の措置としても舘田一博氏(東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授)は「不特定多数が接触していると言われるが、どこの席でどういった人が一緒にいたかを振り返り、必要に応じて特定できるように、混乱のないようにする提言となっている」とし、選手やスタッフだけでなく、全ての人が行動管理を行うことが、感染拡大を予防する策であるとの見解を示した。
また、無観客試合についての見解として、NPBの斉藤惇コミッショナーは「無観客でスタートするということの次に来るのは、お客さんを入れるということ。お客さんを入れるスタンダードが次に問題となる」とし、判断の材料は難しいとのこと。「ある程度下火になっていけば、リスクはあるが、お客さんを入れてできる希望はある」と語り、終息に近づけば観客ありの開催に希望を持っていると語った。
一方、Jリーグの村井満チェアマンは「国民の健康を守るという社会的な公共財としての役割、スポーツが持つ公共財として、社会のインフラにもなりつつあるスポーツを守るというお題だと思う」と語り、「Jリーグで言えば、シーズンが始まって1節なので、できる限り全試合を実施するという前提でスケジュールのやりくりを考えている。後ろにずらして沈静化を待ちつつ、試合をお客さんとともにやる」と、無観客の考えは基本的にないことを示唆。「日程調整で動かしようがなくなった場合に考えることで、(今は)その前の段階」と、日程調整が可能な段階では無観客試合開催に踏み切る可能性は少ないことを明かした。
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9日に行われた第2回会議で、専門家チームからの「開催延期が望ましい」との見解が示された結果、プロ野球の3月20日開幕、Jリーグの3月18日からの再開が延期に。Jリーグは4月3日からの再開を目指し調整をしている。第3回会議では専門家チームから新型コロナウイルス感染症対策の提言が行われ、対策する上での重要事項や選手、クラブ、ファン・サポーターが実施すべき感染予防についても細かく提示されている。(C)CWS Brains,LTD.
また、「1人チームで出たら全て濃厚接触かという議論は出た。それは個々のケースを把握して、地域アドバイザー、専門家チームが濃厚接触者の関連をバックアップしながらやっていく」とし、「陽性者が出たらチーム全員が自宅待機になるかについては、個々のケースでしっかりと考えていこうということが会議の結論だった」と、状況によって判断が変わることを示唆した。
三鴨廣繁氏(愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授)は「日本は7000件の検査ができるとなっているが、検査の取り合いになってもいけない。そのバランスをとって、NPBとJリーグでそれぞれ考えてもらう」とし、「1人なったら全員ならないようにする対策が提言としてある。ロッカーの時間差利用など、どちらかというと、そう(感染者が増える)ならないように予防するための提言である」と、こちらも感染拡大を予防することが重要であるとの見解を示した。
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また、観客に感染者がいた場合の措置としても舘田一博氏(東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授)は「不特定多数が接触していると言われるが、どこの席でどういった人が一緒にいたかを振り返り、必要に応じて特定できるように、混乱のないようにする提言となっている」とし、選手やスタッフだけでなく、全ての人が行動管理を行うことが、感染拡大を予防する策であるとの見解を示した。
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また、無観客試合についての見解として、NPBの斉藤惇コミッショナーは「無観客でスタートするということの次に来るのは、お客さんを入れるということ。お客さんを入れるスタンダードが次に問題となる」とし、判断の材料は難しいとのこと。「ある程度下火になっていけば、リスクはあるが、お客さんを入れてできる希望はある」と語り、終息に近づけば観客ありの開催に希望を持っていると語った。
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一方、Jリーグの村井満チェアマンは「国民の健康を守るという社会的な公共財としての役割、スポーツが持つ公共財として、社会のインフラにもなりつつあるスポーツを守るというお題だと思う」と語り、「Jリーグで言えば、シーズンが始まって1節なので、できる限り全試合を実施するという前提でスケジュールのやりくりを考えている。後ろにずらして沈静化を待ちつつ、試合をお客さんとともにやる」と、無観客の考えは基本的にないことを示唆。「日程調整で動かしようがなくなった場合に考えることで、(今は)その前の段階」と、日程調整が可能な段階では無観客試合開催に踏み切る可能性は少ないことを明かした。
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