10人のバルセロナが格下カディスと辛くもドロー…守護神の好守に救われるもクーマン体制終焉近づく…《ラ・リーガ》
2021.09.24 07:03 Fri
ラ・リーガ第6節、カディスvsバルセロナが23日にエスタディオ・ラモン・デ・カランサで行われ、0-0のドローに終わった。
1試合未消化ながら首位と5ポイント差のバルセロナは、カディスとのアウェイゲームで公式戦3試合ぶりの勝利を目指した。マンデーナイト開催となったグラナダ戦ではピケとアラウホの2センターバックをルーク・デ・ヨングと共にパワープレー要員として参加させる終盤の力業で、辛くもホームで勝ち点1を拾ったが、クーマン監督に対する風当たりはさらに強くなっている。
そういった中、前日会見で短い声明を読み上げ、質疑応答を拒否した崖っぷちのオランダ人指揮官は、必勝が求められるアウェイゲームに向けて先発4人を変更。負傷のアレックス・バルデに替えてミンゲサを起用したほか、エリック・ガルシア、コウチーニョ、セルジ・ロベルトに替えて、ピケとL・デ・ヨング、プリメーラ初スタメンとなるガビを起用した。
戦前の予想通り、アウェイのバルセロナがボールを握り、ホームのカディスが堅守速攻で応戦する構図で試合が進んでいく。
70%を超えるボール支配率を記録したバルセロナだったが、[4-4-2]のコンパクトな守備ブロックを敷く相手に対して、なかなか攻撃のスイッチを入れるパスが入らず、“ボールを持たされる”展開に。
それでも、相手の要所で見せる果敢なカウンターアタックに対しては、ディフェンスリーダーのピケを中心に危なげなく対応。相手にシュートを1本も打たせずに試合を折り返した。
互いに決定機ゼロという見どころを欠いた前半45分を経て、試合はイーブンの状況のまま後半に突入。バルセロナはデミルを下げて後半開始からセルジ・ロベルトを右ウイングバックに配置した。
だが、キックオフ直後にはアグレッシブに入ったカディスの圧力に晒されてボックス手前のネグレドにゴール左上隅を捉えたシュートを打たれるが、これは守護神テア・シュテーゲンのビッグセーブで凌いだ。
前節のグラナダ戦のように相手のファーストシュートでゴールを割られずにすんだバルセロナは、ここから反撃を開始。50分には右サイドに流れたL・デ・ヨングからの絶妙なグラウンダーのクロスを、ファーに走り込んだデパイが左足ダイレクトで狙うが、ここはシュートをうまくミートできず。続く52分にはペナルティアーク付近で右から内へ切り込んだデパイが相手DFの股間を抜く左足のシュートを放つが、枠の左隅を捉えたシュートはGKレデスマの好守に阻まれた。
序盤の攻防を経て試合は前半同様に膠着状態に陥っていく。そういった流れの中でバルセロナに痛恨のアクシデントが発生。65分、直前に1枚イエローカードをもらっていたフレンキー・デ・ヨングが自身のボールコントロールのミスをリカバリーしようとした際に、相手のエスピノに不可抗力ながらも足裏を見せたタックルを見舞い、2枚目のカードをもらった退場となった。
この退場で窮地に追い込まれたクーマン監督はL・デ・ヨング、ガビを続けてベンチに下げてコウチーニョとニコ・ゴンサレスを投入。最前線にデパイを置く[4-4-1]の布陣に変更した。
格下相手に勝ち点3を持ち帰りたいものの、数的不利を撥ね返すほどのパワーを出せないバルセロナは、80分にデストを下げてリキ・プッチを投入。だが、そのリキ・プッチがファーストプレーでいきなりボールを失い、中央を持ち上がったエスピノからボックス右へ走り込むサルビは決定的なスルーパスを通される。だが、この絶体絶命のピンチはGKテア・シュテーゲンが完璧な飛び出しとコース取りで防ぎチームを救った。
守護神の2つのビッグセーブに報いたい攻撃陣は試合終盤に何とか見せ場を作る。90分、ボックス手前で得たFKの場面でリキ・プッチが横にずらしたボールを名手コウチーニョが狙うも枠を大きく外す。さらに、93分にはカウンターから攻撃参加を見せたピケの絶妙なスルーパスに反応したデパイがボックス右からファーポストを狙った右足のシュートを放つが、これは枠の左に外れた。
その後、不可解な形でピッチに2つ目のボールが入ったところをブスケッツが外に蹴り出したプレーに対して、イエローカードとカディスにFKが与えられたことを受け、猛抗議のクーマン監督が退席処分に。さらに、このセットプレーの流れからアラルコンにボックス内でシュートを打たれるが、これはGKテア・シュテーゲンのセーブで何とか凌いだ。
そして、この直後に試合はタイムアップを迎え、10人のバルセロナは前節のグラナダ戦に続き、格下相手にドローに持ち込むことが精いっぱいだった。これで公式戦3試合未勝利のブラウグラナは、指揮官更迭待ったなしの状況となった。
1試合未消化ながら首位と5ポイント差のバルセロナは、カディスとのアウェイゲームで公式戦3試合ぶりの勝利を目指した。マンデーナイト開催となったグラナダ戦ではピケとアラウホの2センターバックをルーク・デ・ヨングと共にパワープレー要員として参加させる終盤の力業で、辛くもホームで勝ち点1を拾ったが、クーマン監督に対する風当たりはさらに強くなっている。
そういった中、前日会見で短い声明を読み上げ、質疑応答を拒否した崖っぷちのオランダ人指揮官は、必勝が求められるアウェイゲームに向けて先発4人を変更。負傷のアレックス・バルデに替えてミンゲサを起用したほか、エリック・ガルシア、コウチーニョ、セルジ・ロベルトに替えて、ピケとL・デ・ヨング、プリメーラ初スタメンとなるガビを起用した。
70%を超えるボール支配率を記録したバルセロナだったが、[4-4-2]のコンパクトな守備ブロックを敷く相手に対して、なかなか攻撃のスイッチを入れるパスが入らず、“ボールを持たされる”展開に。
そうなると、左ウイングに入るデパイの個での打開、L・デ・ヨングの空中戦に期待が懸かったものの、相手の集中した守備にうまく潰されてしまい、攻撃が著しく停滞した。
それでも、相手の要所で見せる果敢なカウンターアタックに対しては、ディフェンスリーダーのピケを中心に危なげなく対応。相手にシュートを1本も打たせずに試合を折り返した。
互いに決定機ゼロという見どころを欠いた前半45分を経て、試合はイーブンの状況のまま後半に突入。バルセロナはデミルを下げて後半開始からセルジ・ロベルトを右ウイングバックに配置した。
だが、キックオフ直後にはアグレッシブに入ったカディスの圧力に晒されてボックス手前のネグレドにゴール左上隅を捉えたシュートを打たれるが、これは守護神テア・シュテーゲンのビッグセーブで凌いだ。
前節のグラナダ戦のように相手のファーストシュートでゴールを割られずにすんだバルセロナは、ここから反撃を開始。50分には右サイドに流れたL・デ・ヨングからの絶妙なグラウンダーのクロスを、ファーに走り込んだデパイが左足ダイレクトで狙うが、ここはシュートをうまくミートできず。続く52分にはペナルティアーク付近で右から内へ切り込んだデパイが相手DFの股間を抜く左足のシュートを放つが、枠の左隅を捉えたシュートはGKレデスマの好守に阻まれた。
序盤の攻防を経て試合は前半同様に膠着状態に陥っていく。そういった流れの中でバルセロナに痛恨のアクシデントが発生。65分、直前に1枚イエローカードをもらっていたフレンキー・デ・ヨングが自身のボールコントロールのミスをリカバリーしようとした際に、相手のエスピノに不可抗力ながらも足裏を見せたタックルを見舞い、2枚目のカードをもらった退場となった。
この退場で窮地に追い込まれたクーマン監督はL・デ・ヨング、ガビを続けてベンチに下げてコウチーニョとニコ・ゴンサレスを投入。最前線にデパイを置く[4-4-1]の布陣に変更した。
格下相手に勝ち点3を持ち帰りたいものの、数的不利を撥ね返すほどのパワーを出せないバルセロナは、80分にデストを下げてリキ・プッチを投入。だが、そのリキ・プッチがファーストプレーでいきなりボールを失い、中央を持ち上がったエスピノからボックス右へ走り込むサルビは決定的なスルーパスを通される。だが、この絶体絶命のピンチはGKテア・シュテーゲンが完璧な飛び出しとコース取りで防ぎチームを救った。
守護神の2つのビッグセーブに報いたい攻撃陣は試合終盤に何とか見せ場を作る。90分、ボックス手前で得たFKの場面でリキ・プッチが横にずらしたボールを名手コウチーニョが狙うも枠を大きく外す。さらに、93分にはカウンターから攻撃参加を見せたピケの絶妙なスルーパスに反応したデパイがボックス右からファーポストを狙った右足のシュートを放つが、これは枠の左に外れた。
その後、不可解な形でピッチに2つ目のボールが入ったところをブスケッツが外に蹴り出したプレーに対して、イエローカードとカディスにFKが与えられたことを受け、猛抗議のクーマン監督が退席処分に。さらに、このセットプレーの流れからアラルコンにボックス内でシュートを打たれるが、これはGKテア・シュテーゲンのセーブで何とか凌いだ。
そして、この直後に試合はタイムアップを迎え、10人のバルセロナは前節のグラナダ戦に続き、格下相手にドローに持ち込むことが精いっぱいだった。これで公式戦3試合未勝利のブラウグラナは、指揮官更迭待ったなしの状況となった。
バルセロナの関連記事
ラ・リーガの関連記事
|
|
バルセロナの人気記事ランキング
1
「ほぼ準備はできていた」バルサFWハフィーニャはイタリア代表だった人生も? 現在はブラジル代表で主軸に「幸運だった」
バルセロナのブラジル代表FWハフィーニャが、イタリア代表としてプレーしていたキャリアがあったことを明かした。 ポルトガルのヴィトーリア・ギマランイスでプロキャリアをスタートさせたハフィーニャはスポルティングCP、スタッド・レンヌ、リーズ・ユナイテッドでプレー。2022年7月にバルセロナへと完全移籍で加入した。 今シーズンはラ・リーガで32試合に出場し16ゴール11アシストを記録。チャンピオンズリーグ(CL)でも13試合で12ゴール9アシストを記録しており、公式戦52試合で31ゴール25アシストと50ゴール以上に絡む活躍を見せている。 バルセロナは3冠の可能性も残っている中で、バロンドール受賞に最も近いとされるハフィーニャだが、ジャーナリストであるイサベラ・パリアリさんのYouTubeに出演。意外な事実を明かし、イタリア代表としてプレーしていた可能性を語った。 「イタリア代表への招集を受け入れるところだった。ほぼ準備はできていた。でもパスポートが届かなかったので、幸運だった」 「イタリア代表から電話があった。ジョルジーニョ(アーセナル)は、いつだって電話をくれた。イタリアのスタッフが僕のために素晴らしいプロジェクトを用意してくれていて、本当に感銘を受けた」 「でも同時に、心の奥底ではブラジル代表のユニフォームを着られるという1%の希望がまだ残っていた。そして幸運なことに、イタリアのパスポートが間に合わなかったんだ」 ハフィーニャはブラジルとイタリアの2つの国籍を保有。父親もブラジル人でありながら、イタリアのパスポートを持っていた。 アーセナルのMFジョルジーニョやウェストハムのDFエメルソン・パルミエリのように、ブラジル人ながらイタリア代表でプレーする可能性も十分にあったが、手続の問題でなれずにいた。 その後リーズでの活躍が認められ、2021年10月にブラジル代表デビュー。イタリア代表を逃してから1年後に心の底にあった夢を叶え、現在では主軸としてプレーしている。 2025.05.05 23:05 Mon2
浦和がバルサ、リバプールと並ぶ!! 『世界の熱狂的なサポーター5選』に浦和サポーターが選出!
▽世界各国のフットボールシーンにおいて、熱狂的なサポーターを抱えることで知られるクラブがいくつかある。日本を代表する熱狂的なサポーターと言えば、浦和レッズサポーターだが、『Fox Sports』が選ぶ『世界の熱狂的なサポーター5選』に見事選ばれた。 ▽浦和が選ばれた『世界の熱狂的なサポーター5選』には、リーベル・プレート(アルゼンチン)、ガラタサライ(トルコ)、リバプール(イングランド)、バルセロナ(スペイン)が入っており、浦和サポーターは世界でも“熱狂的”なファンで知られるクラブと肩を並べることとなった。 ▽浦和については「Jリーグの20シーズン中、14シーズンで最高の平均入場者数を誇り、サポーターが作る最高のコレオグラフィーがある」と紹介。「次東京に行く際は、埼玉スタジアムでの試合を観て欲しい」と、観戦を勧めている。以下、4クラブのサポーターの特徴を紹介。 ◆リーベル・プレート(アルゼンチン) ▽リーベル・プレートは、アルゼンチンで最もサポーターが多いクラブの1つで、ボカ・ジュニアーズとの激しいライバル関係は有名だ。ロス・ミジョナリオス(億万長者)の愛称でも知られ、ボカ・ジュニアーズとのダービーは、死人が出るほどの激しい試合になるとも言われている。 ◆ガラタサライ(トルコ) ▽ガラタサライは、ファンの大声援が地響きを起こすとも称されるほど。悪名高い「Wellcome to Hell(地獄へようこそ)」というバナーは広く知られている。1993年のマンチェスター・ユナイテッド戦、2001年のパリ・サンジェルマン戦ではサポーターが衝突し、まさに“地獄”となってしまった。 ◆リバプール(イングランド) ▽サポーターを「12人目の男」と考えるリバプール。「You'll Never Walk Alone」の大合唱は有名であり、スタジアムが素晴らしい雰囲気で包まれる。2005年のチャンピオンズリーグ決勝のミラン戦では、ビハインドで迎える後半にサポーターの大声援が選手の背中を後押しし、逆転での優勝に繋がったとも。 ◆バルセロナ(スペイン) ▽かつては「ソシオ」がチームを支えるほど、サポーターとの関係が重要視されているバルセロナ。近年、胸スポンサーを入れるようになったが、それまではサポーターの会員費と入場料収入でクラブは運営されていた。かつて、レアル・マドリーへ禁断の移籍をしたルイス・フィーゴが凱旋した時には、豚の頭が投げ込まれるほど熱狂的だ。 2017.10.12 22:45 Thu3
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.47 “MSN”ここにあり、2度目の3冠達成!/バルセロナ[2014-15]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.47</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2014-2015シーズン/バルセロナ ~“MSN”ここにあり&3冠~</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2014-15barca.jpg" style="max-width:100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:ルイス・エンリケ 獲得タイトル:リーガエスパニョーラ、コパ・デル・レイ、チャンピオンズリーグ 攻撃力10:★★★★★★★★★★ 守備力9:★★★★★★★★★☆ タレント10:★★★★★★★★★ 連係9:★★★★★★★★★☆ 選手層9:★★★★★★★★★☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">バルサ復活を遂げる3冠</div> 2013-14シーズンに指揮を執ったヘラルド・マルティーノ監督の下では、リーガエスパニョーラ2位、コパ・デル・レイ準優勝、チャンピオンズリーグベスト8と無冠に終わっていた。これはフランク・ライカールト監督が率いていた2007-08シーズン以来の出来事であり、タイトル獲得に慣れてきたチームとしては、屈辱のシーズンでもあった。 このシーズンは、前年の王者であるアトレティコ・マドリーがつまづく中、レアル・マドリーとの一騎打ちのシーズンとなった。両者の差を分けたのはアウェイゲームの戦績。シーズン終了時の勝ち点差は「2」であり、優勝争いは第37節まで続いていた。 シーズン序盤はバルセロナ、バレンシア、セビージャがリーグを牽引。一方でマドリーは開幕5試合で2敗を喫するなど、躓いたスタートとなる。そのままバルセロナが首位をキープしていく中、迎えた第9節のクラシコでマドリーが3-1と快勝。バルセロナにとってリーグ初黒星となり、ここから調子を落とす。続くセルタ戦でも敗れ連敗を喫すると、マドリーが首位に浮上。ここからはマドリーが常にリードしたまま終盤に入る。 迎えた第26節でバルセロナが首位に返り咲くと、そのまま首位を守りきり2シーズンぶりのリーグ優勝。コパ・デル・レイでもアスレティック・ビルバオを決勝で下し、国内2冠を達成する。 チャンピオンズリーグでは、史上初の快挙が。グループステージではアヤックス、パリ・サンジェルマン、APOELと各国リーグの王者と同居。決勝トーナメントでは、マンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマン、バイエルンとこれまた各国王者と対戦。決勝まで勝ち上がると、待ち受けていたのはイタリア王者のユベントスだった。決勝でも王者を倒したバルセロナが、史上初となる各国王者を全て下しての優勝。また、史上初の2度目の3冠達成を果たし、無冠から見事に返り咲いた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">“MSN”が誕生</div> クラブOBであるルイス・エンリケを監督に迎え、ジョゼップ・マリア・バルトメウ会長としても正式に会長職についた1年目。夏の移籍市場では、落ち目であったセスク・ファブレガス、アレクシス・サンチェスを放出し、当時のクラブ市場最高額でウルグアイ代表FWルイス・スアレスを獲得。これが後に大当たりの補強となる。また、マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンやイバン・ラキティッチなど補強に動いた。 リオネル・メッシ、ネイマールに加え、リバプールから加入したスアレスの影響で攻撃力が増大。3人はそれぞれ、58ゴール(メッシ)、39ゴール(ネイマール)、25ゴール(スアレス)を記録し、公式戦合計122ゴールを記録。スペインサッカー史上最多ゴールの3トップとなり、3人の頭文字をとって“MSN"と名付けられた。 攻撃陣の破壊力に目がいってしまいがちだが、守備陣もかなり強固だったことを忘れてはいけない。リーガエスパニョーラでは、シーズンで21失点とリーグ最少。チャンピオンズリーグでも決勝までの13試合を戦い11失点と堅い守備をみせ、見事にタイトルを獲得している。 また、このシーズンから加入したテア・シュテーゲンとクラウディオ・ブラーボの両守護神をルイス・エンリケ監督は完全分業制に。テア・シュテーゲンはカップ戦で、ブラーボはリーグ戦で起用し、それぞれの活躍で全タイトルを獲得したことも注目すべきポイントとなった。 なお、チームの生え抜き選手であり、このシーズンもチームを支え続けたチャビ・エルナンデスがシーズン終了後に対談。カタールのアル・サッドへと活躍の場を移している。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">FW:リオネル・メッシ(27)</span> このシーズンのバルセロナを語る上では、この3人を外すことはできない。どの1人が欠けていても、3冠は達成できなかったと言えるだろう。しかし、その中でも“MSN”を機能させたのはメッシ以外にはあり得ない。 このシーズンから加わった「S」ことスアレスは、ブラジル・ワールドカップでの噛みつき事件の影響でシーズン序盤が出場停止に。出場機会を得ても、メッシとネイマールのコンビネーションにどことなく遠慮気味であった。一方の「N」ことネイマールは、バルセロナで2シーズン目のシーズンを過ごしていた。チームのスタイルに慣れ、ゴール数も増加。その多くを助けたのはメッシだった。 そもそも、メッシはスアレスの加入にも影響を与えている。ワールドクラスのFWを獲得してほしいという要望に対し、クラブが獲得したのがスアレス。アルゼンチン代表のチームメイトであるセルヒオ・アグエロが第一希望だったとのことだが、スアレスという相棒は今となっては欠かせない存在だ。 シーズン中にはルイス・エンリケ監督との確執も明るみに出たものの、シーズン後半戦で21試合28ゴールという驚異的なペースでゴールを記録。また、3トップの並びもスアレスに中央を譲ること、そしてスアレスへのアシストを増やすことで、チームに3つのタイトルをもたらせた。 2019.04.28 12:10 Sun4
