C大阪ヤンマー、中谷のWE初得点でホーム3連勝。次は“内弁慶”からの脱却を図る

2025.11.09 20:00 Sun
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9日、SOMPO WEリーグの第13節が各地で行われ、セレッソ大阪ヤンマーレディースはホームで、ちふれASエルフェン埼玉を1-0で下した。リーグ戦の連敗を2で止めるとともに、ヨドコウ桜スタジアムでの連勝を3に伸ばした。

冷たい雨が降りしきる桜の本拠地。先に主導権を握ったのはC大阪ヤンマーだった。チームの心臓である脇阪麗奈と宝田沙織のダブルボランチがタクトを振るって攻撃のリズムを作ると、浅山茉緩、田子夏海の2トップを中心に相手の守備ラインの裏を狙い続けた。

攻勢が実ったのは前半36分。スローインから右サイドハーフで先発出場した和田麻希が得意のドリブルで深い位置にボールを持ち込んでマイナス気味のクロスを送る。このボールに、長い距離を走ってファーサイドに詰めていた左サイドバックの中谷莉奈が躊躇することなく左足で蹴り込んだ。
「ボールが反対のサイドに出たときに、絶対に中に入ろうというのが、自分の中にありました。(和田)麻希がゴールライン際で(ボールを)持った時に、クロスを入れてくれるだろうと思って、信じて入っていきました。ボールが来たときは、もう思い切ってシュートを打つだけでした」と中谷。これがWEリーガーとなって3季目でのリーグ戦初ゴールで「みんなが『ナイス!』と言ってくれて、すごく嬉しかった」と笑った。松田岳夫監督は「サイドバックとしては、攻撃的な姿勢というのはこだわって要求もしている。ゴール前に入っていけたのは非常に積極的なプレーだった」と果敢な攻撃参加をたたえた。

しかし、チームはその後、相手の反攻に遭い、防戦に回る時間帯が長くなった。それでもGK名和咲香の好セーブもあって、中谷が挙げた虎の子の1点を死守し、何とか勝ち点3を獲得。指揮官は「得たものは勝利。それ以外の部分では課題が多かったと思う。しっかりと修正し、チームを高めていきたい」と厳しい言葉を口にした。中谷も「強くいって起点を潰すところで、相手にスペースを与えてしまった部分だったり、味方がチャレンジした後のカバーのポジショニングの部分だったり、課題のほうが多いと思います」と守備面での反省点を挙げた。
今シーズンはこれで4勝2分7敗。順位は8位。4勝はすべてホーム試合だ。逆に言えば、アウェイではまだ一度も勝てていない。勝利に浮かれることなく常に高みを目指し、“内弁慶”なチームからの脱却を図る。

取材・文=北川信行

出典:https://www.soccer-king.jp/news/japan/20251109/2085698.html


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